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【咲SS:久咲】白久さんと白咲ちゃん 心理テスト編【あまあま】
<タイトル>
白久さんと白咲ちゃん 心理テスト編
<シリーズの趣旨>
病んでないという意味で真っ白な久さんと真っ白な咲さんの平和なお話。
そのうちどっちか(どっちも)黒いパターンをやるのでその比較材料&清涼剤として。
<あらすじ>
用事で一足遅く部室に赴いた久さん。
心理テストで待ち時間を潰していた三人は、あるテストを久さんに投げかけます。
でも、久さんはその答えを知っていて…つい、咲ちゃんをからかってみるのでした。
<登場人物>
竹井久,宮永咲,原村和,片岡優希(おおむね清澄)
<症状>
あまあま砂吐き
<その他>
※普通のだだあま久咲SSです。
他の病的な作品に食傷気味な時、お口直しにどうぞ。
※当ブログ本来のテーマからは完全に外れてますので、
興味ない方はそっとページを閉じてやってください。
※心理ゲームは自作なので信憑性ゼロです。
※のどっちが若干ピンク。
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久「んー、思ったより遅くなっちゃったわね…」
その日、ちょっとした用事で時間を取られた私は、
一人遅れて部室の門をたたいた。
久「やっほー」
優希「あ、部長!こんにちはだじぇ!」
和「こんにちは」
咲「こんにちはー」
私の声に、部室に居た3人が挨拶を返す。
そういえば、まこも今日はおうちの手伝いでいないんだっけ。
あ、もしかしてこれ、私待ちだった?
なんて思いながらテーブルの上を見ると、
何やら面白そうなタイトルの本が広げられていた。
久「ほうほう、心理テストですか」
優希「今、うちのクラスで流行ってるんだじぇ!」
和「待ってる間、ちょっと3人でやってたんです」
咲「まだ始めたばかりで、
1問しかやってないですけど…」
久「ふーん…どんなのをやったの?」
優希「お、じゃぁせっかくだから部長にもやってもらうじぇ!」
------------------------------------------
あなたは今、洞窟を探検しています。
貴方はパーティーを組んでいて、
左横、右横、前、後ろに仲間がいます。
それぞれの位置にいる人は誰ですか?
------------------------------------------
優希がさっきみんなでやったという心理テストを読み上げる。
でも、それは…
(残念…オーソドックスなやつね)
こう見えて実は、私は本の虫でもあったりする。
特に雑学なんかが好きな私は、
心理テストなんかもけっこう詳しかったりして。
私は、そのテストの結果を知っていた。
(心理テストって、答えを知らないから面白いのよねぇ)
そんなわけで、私にとってこの問いはもう意味をなさないわけで。
普通に答えてもいいのだけれど、
私の中で、ちょっとしたイタズラ心が顔を出す。
久「そうねぇ…じゃぁ、前は咲ね!」
咲「え…わ、私ですか…!?」
久「ええ。これは鉄板ね!
じゃぁ後ろは…うん、後ろも咲で!」
咲「えぇえっ!?」
久「さらに、右側も咲!」
和「さ、咲さんが三人!?」
久「別に同じ人を複数回使っちゃダメって
ルールはないんでしょ?」
和「た、確かに駄目とは書かれていませんが…」
咲「……っ」
私の回答に、顔を真っ赤にして黙り込んでしまう咲。
うーん、わかりやすい。
そんなかわいい反応するから、
ついイタズラしたくなっちゃうのよねぇ。
優希「さすが部長!ゴーイングマイウェイだじぇ!
で、最後に残った左側は誰だ?」
久「うーん…左は別に空席でいいかな?」
和「どこまでも自由ですね…」
優希「えらい偏ったパーティーだじぇ」
久「思ったことをそのまま
答えないと意味ないでしょ?
で、結果はどうだったのかしら?」
まぁ、答えは聞かなくても知ってるんだけどね。
優希「えーっと、前は、あなたがあまえたいと思っている人。
後ろは、あなたが守りたいと思っている人。
右は、あなたが頼りにしている人。
最後に左は、あなたが大して興味を持ってない人、
だじぇ!!」
和「つまり…部長は咲さんに
あまえたいし、頼りにしているし、
それでいて、守りたいと思っている、と…!?
納得がいきません!!」
久「いやいや、心理テストの結果に
納得を求められても」
咲「ぶ、部長っ!…私にあまえたいって、
本当ですか!?」
咲がほっぺたを上気させながら詰め寄ってくる。
うーん、咲はあまえるよりもあまやかしたいかな?
でも、またイタズラ心を出しちゃう私。
久「そうね、もしそう言ったら、
咲は私をあまやかしてくれる?」
咲「わっ、わたしがっ、ですか!?」
久「いやいや、咲が聞いてきたんじゃない?
で、どうなのかしら?」
なーんて、首を傾げながら
上目遣いで聞いてみたりなんかして。
あわあわする咲を堪能しながら
返事を待っていると…
返ってきたのは、意外な回答だった。
咲「わ、わかりました!
私、部長をあまやかします!!」
和「えぇっ!?」
優希「さ、咲ちゃんが乱心したじぇ!」
--------------------------------------------------------
竹井久、17歳。
学生議会長と麻雀部部長を兼任する、
清澄高校の3年生。
そんなプロフィールからも予想できるように、
私はどちらかというと頼るよりも頼られる側の人間だ。
言葉をあまえるあまえないに置き換えても同様。
そんな私は、言われてみると確かに、
誰かにわかりやすくどっぷりあまえるような
経験はしたことがなかった。
別にそれを苦に思ったこともないけれど、
せっかくあまやかしてくれるというのなら
乗っかってみようかな、と思ったわけで。
そんなわけで、私は今、
人生初の膝枕を体験中だったりする。
咲「ど、どうですか?気持ちいいですか?」
なんて聞いてくる咲をかわいいと思いながら、
そっと目を閉じる。うん、悪くない。
悪くはないんだけど。
久「ちょーっと足りないわねー」
咲「た、足りないですか…
他に何かしてほしいことはありますか?」
久「うーん、そういうことじゃなくってね?
あまやかすっていうのは…
こうやるのよ!!」
咲「わわっ、部長っ!?」
がばっと勢いよく起き上がると、
そのまま咲の手を引いて、
一気に咲を抱き寄せる。
咲「ぶっ…部長…!?」
久「いい?咲…あまやかすってのはね…、
相手を、ただあまえることに
没頭させてあげなきゃダメ」
耳元で囁きながら、咲の頭をなーでなで。
咲「は、はい…」
久「だからね…あまやかす相手に
どう?なんて聞いてちゃダメなのよ」
そうして咲を抱いたまま、
ゆっくりと背中から倒れて…
咲と一緒に横になる。
久「こうやって…相手が頭をからっぽにして…
あまえることしか考えられなくなるように
してあげないと…ね」
咲「はい…」
頭をゆっくりなでながら、咲を優しく包み込む。
久「さぁ…咲…?私に、あまえて…?」
咲「はい…」
とろんとした目をして、
私にすりすりくっついてくる咲。
あぁもう、かわいいなぁ。
バンッ!!
和「おかしいでしょう!?
なんでこの流れで口説きだすんですか!?」
優希「なるほど、こうやって相手を落とすのか…
参考になるじぇ」
咲「わぁっ!?」
突然痛烈な横やりが入る。
急に現実に引き戻されて、あわてて飛び起きる咲。
うーん、残念。
久「もう、せっかく咲があまえ始めたところ
だったのに…無粋なんだから」
和「部室でいきなり口説きだす方がおかしいんです!」
優希「まさか当たり障りない心理テストから
この流れに持っていくとは…さすが部長だじぇ」
あ、そういえば。
久「そういえば、私が来る前に3人で
あの心理テストやってたのよね?
3人の結果はどうだったのかしら?」
ふと思い出したから聞いただけなんだけど。
私の言葉に、咲の顔が一気にぼっと朱に染まる。
あ、これって、もしかして…
久「…特に、咲の結果を聞きたいかなー?」
咲がわかりやすくわたわたする。
まぁ、この反応だけでも、
なんとなく予想はつくけどね。
優希「咲ちゃんの結果は…前が部長で、
後ろは天江衣、右はのどちゃん、左は私だったじぇ」
優希「若干ショックだったじぇ!」
久「ふーん…ということは…咲はやっぱり、
私にあまえたかったんだー?」
咲「や、やっぱりって…
私って、そんなにわかりやすいですか?」
久「そりゃぁわかりやすいわよ?
私、咲のこといっつも見てるからねー」
咲「い、いつも見てるんですか!?」
うん。小動物っぽくて、見てて飽きないし。
和「部長!それ以上咲さんのことをからかわないでください!」
久「え?別にからかってないけど。本当のことよ?」
優希「もしかして部長って、咲ちゃんのこと好きなのか!?」
久「もちろん好きよ!」
咲「え、あっ…私…!?」
久「もちろん、和や優希のことも、まこのことも好きよ?
あ、須賀君もね」
咲「あ、そ、そういうことですか…」
どこか安堵したような、それでいて
ちょっと残念そうな顔をする咲。
…そういう顔を見せてくれちゃうから、
あなたをいじるのはやめられないのよ。
なんてことを考えながら咲を見ていると、
みるみる咲のほっぺが膨らんでいく。
あ、もしかしてにやにやしてたの、
顔に出ちゃってたかしら?
咲「むぅ…部長!やっぱり私をからかって楽しんでますよね!?」
久「あはは…ごめんごめん。
だって、咲ってかわいいんだもの」
咲「も、もう!そうやってすぐごまかすんですから!
…わかりました!部長がそういう気なら、
私にも考えがあります!」
咲「私…部長を絶対、あまやかして見せますから!」
久「いいけど…それって私、別に困らなくない?」
咲「私にあまやかされて、とろーんとしちゃった顔を
見せてもらいますからね!」
ああ、なるほど。そういうことね。
久「咲にできるかしら?」
咲「絶対に見せてもらいます!」
優希「さ、咲ちゃんが燃えてるじぇ…!」
和「さ、咲さん!?私ならいつでも
とろーんとしますよ!?ほら!?」
--------------------------------------------------------
そんなわけで、急きょ咲と私の
あまやかし合戦が始まったわけだけど。
実のところこの勝負、やっぱり私は損しない。
だって心理テストの結果にしても、
脚色して回答したのは事実だけど、
別に嘘をついたつもりはないんだから。
だから、そこまで咲があまやかしてくれるというのなら…
全力であまえてあげようじゃない?
久「さーきっ♪」
咲「ぶっ、部長…?」
久「ほらほら、あまえさせてくれるんでしょ?
さっき教えたように、やってみて?」
咲「は、はい…」
咲は私が前にしたように私を抱き寄せると、
そのまま私を、ゆっくりと押し倒す。
そして、耳元で囁いて…
咲「部長…私に、あまえてください…」
久「ん…そうする…♪」
ぎゅーっ…
久「んふふ…さーきっ…♪さーきっ…♪」
咲の胸に顔をうずめてすりすり。
ふふっ、咲の胸、すっごいドキドキしてる。
咲「ぶ、部長…か、顔、見せてください…」
久「やーよ?今私、とろーんとしちゃってるもの」
咲「そ、その顔が見たいんです!」
久「だったら、もっと、溺れさせてみなさい…?
恥も外聞も、一切気にならなくなっちゃうくらい…」
咲「で、でも…これ以上、何をすれば…?」
久「そうねぇ…キスとか?」
咲「きっ、キス!?で、でも…
そんな…いきなり…」
久「別に唇にしろとは言ってないわよ?
たーとーえーばー…」
ごろんっ。
咲「わわっ?!」
はい、また形勢逆転。
久「こーやってぇ…」
咲「ぶ、ぶちょうっ…!?」
おでことか。ほっぺとかに。
久「やさ〜しく、キスをおとしたりとかぁ…」
咲「あっ…やっ…」
で、首筋とか…
久「こんなふうに…はむはむしたりしてぇ…」
咲「んぅっ…はぁっ…」
で、耳元に熱い息をふきかけて…
久「頭、真っ白にしちゃうの」
咲「ふあぁっ……」
久「そうすればぁ…」
はい。
久「とろーんとした咲のできあがりー♪」
咲「っ!?…もう!!」
咲が真っ赤になって怒り出す。
ありゃりゃ、やっぱり終わらせない方がよかったかしら?
でも、あれ以上続けたら…
久「和が出血多量で死んじゃうしねぇ…」
咲「の、のどかちゃん!?」
優希「鼻血を噴きだしてピクンピクンしてるじぇ…」
--------------------------------------------------------
帰り道。みんなと別れた私は、
咲と二人で、夕焼けで真っ赤に染まった小路を歩いていた。
夕陽に照らされた咲の顔は、まだちょっとふくれ顔。
なんだか今日は、いつもより不機嫌時間が長い気がする。
久「どうしたの?かわいい顔が台無しよ?」
咲「自分の胸に手をあてて考えてみてください!」
言われた通り手をあてて考える。
まぁ、みんなの前でからかったのは
確かに悪かったんだけど。
ぶっちゃけそんなのは、いつものことで。
それで怒っているというのは、ちょっと違う気がした。
久「…そんなに、私のことをあまやかしたかったの?」
咲「っ!……部長は、鋭すぎてずるいです…」
あ、ビンゴなんだ。
咲「私、部長が誰かにあまえてるところを見たことがありません」
咲「なんでも一人でなんとかしちゃって」
咲「いつも、一人で片付けて」
咲「そうやって、一人で苦しんで…」
咲「…あの時も、そうでした」
あの時。きっとそれは、
インターハイのことを指しているのだろう。
咲「私は、部長の様子が変だって気づいてたのに、
何もできませんでした」
咲「もし、私が部長に手を差し伸べられていたら。
部長は、あんなに苦しまなくてもよかったのに」
咲「何も…できませんでした」
咲は、そう言って目を伏せる。
まるで、自分が傷つけられたように。
咲「だから…部長が私にあまえたい、って言った時…
私も、部長のことをあまやかしたいって、思ったんです」
咲「部長の、心の支えになりたいって…そう思ったんです」
なるほど、そういうことか。
まったく…
久「咲は気にしいねぇ」
咲「なっ…」
久「そんなこと考えなくても、
私はもう十分、あなたにあまえてるのよ?」
咲「あっ…」
咲の背中に手を回す。
咲は、抵抗せず私に身を寄せる。
久「あなたは、私があなたをからかう回数が、
他の人よりも多いってことに気づいてる?」
咲「…まぁ」
久「それって、どうしてだと思う?」
咲「単に私が…からかいやすいからじゃないんですか?」
久「じゃぁ、どうしてからかいやすいのかしら?」
咲「…わかりません」
久「…あなたってね。私に対してすっごく優しいのよ」
久「私が落ち込んでたら、一緒になって落ち込んで…
私が喜んだら、自分のことのように喜んで…」
久「そうやって、いつも、私のことを気にしてくれるから…
私のために、ころころ表情を変えてくれるから…」
久「つい、それにあまえちゃうの。
しかも咲ったら、全然抵抗しないもんだから…」
(思わず、勘違いしそうになっちゃうの)
久「だから、あんまり私をあまやかしすぎちゃ駄目よ?
そのうち、本気で止まらなくなっちゃうんだから」
そう言って、私は咲から手を離す。
いつものように、少しだけ咲から距離を取ろうとする。
と…
咲に、服の裾をつかまれた。
咲「と、止まらなくなったら…どうなっちゃうんですか?」
久「んー…そりゃぁもう、止まらなくなっちゃうのよ」
咲「…ぐ、具体的に、どうなるのか教えてください」
久「そ、そこを聞いてくるかー…」
んー、実は私、もうけっこう限界なんだけどなぁ。
今日はいろいろしちゃったし…
久「仕方ないわねぇ…じゃ、一つ例をあげましょうか」
咲「はい」
ぎゅっ…
久「例えば、こうやって咲を抱きしめるとするわよね?」
咲「は、はい」
久「で、ここで私は、咲のいろんなところに
いっぱいキスをするわけよ」
咲「…んっ…はぃ…」
久「で、最後に、思いっきり咲に近づいて…
後数センチで唇がくっついちゃうような距離まで来て…
いつもならここで、終了するわけよね?」
咲「…そうですね……」
久「…ここで、止まらなくなっちゃったら…どうなると思う?」
咲「…っ…」
久「咲?」
咲「…わっ…」
咲「わかりません…」
久「そっか…わからないかー…じゃぁ、仕方ないわね…」
……
久「……」
咲「……」
久「……っはぁ」
咲「……っ」
久「とまぁっ…こうなっちゃうのよ…」
咲「…は、はい…よく…わかりました…」
咲「えへ…」
久「…もう、何笑ってるの…ここは普通怒るところよ?」
咲「えへへ…部長…勝負は私の勝ちですね?」
久「…勝負?」
咲「はい…だって、部長…今…」
咲「すっごい…とろーんとした顔、してますよ…?」
久「っ……!」
咲「えへへ…」
久「もう、ばっかねぇ…」
久「あなただって今…人のこと言えない顔になってるのよ?」
--------------------------------------------------------
久「なに、また心理テストやってるの?」
いつものごとく学生議会を終わらせてきた私は、
元気よく部室の扉を開ける。
と、そこにはあの時と同じように、
本を広げて心理テストに興じる3人の姿があった。
優希「今度のは新刊なんだじぇ」
咲「まだ始めてはいないんですけどね」
和「咲さんが、部長を待っていたいと言うものですから…」
久「ふんふん、じゃぁ、さっそく一題
出してもらいましょうか?」
優希「おう!えーっと…」
------------------------------------------
あなたが森の中を進んでいると、
大きな湖がありました。
湖を眺めていると、ある人物が湖の中から
出てきました。また、あなたの隣には、
それとは別の人物が近寄ってきました。
その人物とはそれぞれ誰ですか?」
------------------------------------------
久(あー、今度はこれかー)
久「咲、先に答えてちょうだい」
咲「…湖の人物はなしで、隣に来たのは部長かな」
久「んー、じゃぁ私は、湖の人物も隣の人物も咲!」
和「…ゆーき…結果はどうなってるんですか?」
優希「湖の人物が新たに目を惹いている浮気相手で、
隣にいる人物が本妻だじぇ」
咲「っ…!部長、答え知ってたんじゃないですか!?」
久「まぁ、これは割と有名だからねー」
和「答えを知っていてその回答は逆に大問題じゃないですか!?
も、もしかして二人は、
付き合ってたりしませんよね!?」
久「さーて、どうかしらね?」
咲「…もうっ!どうせまたからかってるんだよ!」
なんて言いながら、あの時と同じように頬を染める咲。
まぁ、実際そうなんだけどね。
(でも、今回も嘘はついてないのよ?)
なんて、心の中でつぶやきながら、私は咲に微笑みかける。
そんな私に気づいた咲は、ほっぺたを膨らませながらも、
でも、嬉しそうなのを隠そうとはしなかった。
まったくもう、本当にかわいいんだから。
(完)
白久さんと白咲ちゃん 心理テスト編
<シリーズの趣旨>
病んでないという意味で真っ白な久さんと真っ白な咲さんの平和なお話。
そのうちどっちか(どっちも)黒いパターンをやるのでその比較材料&清涼剤として。
<あらすじ>
用事で一足遅く部室に赴いた久さん。
心理テストで待ち時間を潰していた三人は、あるテストを久さんに投げかけます。
でも、久さんはその答えを知っていて…つい、咲ちゃんをからかってみるのでした。
<登場人物>
竹井久,宮永咲,原村和,片岡優希(おおむね清澄)
<症状>
あまあま砂吐き
<その他>
※普通のだだあま久咲SSです。
他の病的な作品に食傷気味な時、お口直しにどうぞ。
※当ブログ本来のテーマからは完全に外れてますので、
興味ない方はそっとページを閉じてやってください。
※心理ゲームは自作なので信憑性ゼロです。
※のどっちが若干ピンク。
--------------------------------------------------------
久「んー、思ったより遅くなっちゃったわね…」
その日、ちょっとした用事で時間を取られた私は、
一人遅れて部室の門をたたいた。
久「やっほー」
優希「あ、部長!こんにちはだじぇ!」
和「こんにちは」
咲「こんにちはー」
私の声に、部室に居た3人が挨拶を返す。
そういえば、まこも今日はおうちの手伝いでいないんだっけ。
あ、もしかしてこれ、私待ちだった?
なんて思いながらテーブルの上を見ると、
何やら面白そうなタイトルの本が広げられていた。
久「ほうほう、心理テストですか」
優希「今、うちのクラスで流行ってるんだじぇ!」
和「待ってる間、ちょっと3人でやってたんです」
咲「まだ始めたばかりで、
1問しかやってないですけど…」
久「ふーん…どんなのをやったの?」
優希「お、じゃぁせっかくだから部長にもやってもらうじぇ!」
------------------------------------------
あなたは今、洞窟を探検しています。
貴方はパーティーを組んでいて、
左横、右横、前、後ろに仲間がいます。
それぞれの位置にいる人は誰ですか?
------------------------------------------
優希がさっきみんなでやったという心理テストを読み上げる。
でも、それは…
(残念…オーソドックスなやつね)
こう見えて実は、私は本の虫でもあったりする。
特に雑学なんかが好きな私は、
心理テストなんかもけっこう詳しかったりして。
私は、そのテストの結果を知っていた。
(心理テストって、答えを知らないから面白いのよねぇ)
そんなわけで、私にとってこの問いはもう意味をなさないわけで。
普通に答えてもいいのだけれど、
私の中で、ちょっとしたイタズラ心が顔を出す。
久「そうねぇ…じゃぁ、前は咲ね!」
咲「え…わ、私ですか…!?」
久「ええ。これは鉄板ね!
じゃぁ後ろは…うん、後ろも咲で!」
咲「えぇえっ!?」
久「さらに、右側も咲!」
和「さ、咲さんが三人!?」
久「別に同じ人を複数回使っちゃダメって
ルールはないんでしょ?」
和「た、確かに駄目とは書かれていませんが…」
咲「……っ」
私の回答に、顔を真っ赤にして黙り込んでしまう咲。
うーん、わかりやすい。
そんなかわいい反応するから、
ついイタズラしたくなっちゃうのよねぇ。
優希「さすが部長!ゴーイングマイウェイだじぇ!
で、最後に残った左側は誰だ?」
久「うーん…左は別に空席でいいかな?」
和「どこまでも自由ですね…」
優希「えらい偏ったパーティーだじぇ」
久「思ったことをそのまま
答えないと意味ないでしょ?
で、結果はどうだったのかしら?」
まぁ、答えは聞かなくても知ってるんだけどね。
優希「えーっと、前は、あなたがあまえたいと思っている人。
後ろは、あなたが守りたいと思っている人。
右は、あなたが頼りにしている人。
最後に左は、あなたが大して興味を持ってない人、
だじぇ!!」
和「つまり…部長は咲さんに
あまえたいし、頼りにしているし、
それでいて、守りたいと思っている、と…!?
納得がいきません!!」
久「いやいや、心理テストの結果に
納得を求められても」
咲「ぶ、部長っ!…私にあまえたいって、
本当ですか!?」
咲がほっぺたを上気させながら詰め寄ってくる。
うーん、咲はあまえるよりもあまやかしたいかな?
でも、またイタズラ心を出しちゃう私。
久「そうね、もしそう言ったら、
咲は私をあまやかしてくれる?」
咲「わっ、わたしがっ、ですか!?」
久「いやいや、咲が聞いてきたんじゃない?
で、どうなのかしら?」
なーんて、首を傾げながら
上目遣いで聞いてみたりなんかして。
あわあわする咲を堪能しながら
返事を待っていると…
返ってきたのは、意外な回答だった。
咲「わ、わかりました!
私、部長をあまやかします!!」
和「えぇっ!?」
優希「さ、咲ちゃんが乱心したじぇ!」
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竹井久、17歳。
学生議会長と麻雀部部長を兼任する、
清澄高校の3年生。
そんなプロフィールからも予想できるように、
私はどちらかというと頼るよりも頼られる側の人間だ。
言葉をあまえるあまえないに置き換えても同様。
そんな私は、言われてみると確かに、
誰かにわかりやすくどっぷりあまえるような
経験はしたことがなかった。
別にそれを苦に思ったこともないけれど、
せっかくあまやかしてくれるというのなら
乗っかってみようかな、と思ったわけで。
そんなわけで、私は今、
人生初の膝枕を体験中だったりする。
咲「ど、どうですか?気持ちいいですか?」
なんて聞いてくる咲をかわいいと思いながら、
そっと目を閉じる。うん、悪くない。
悪くはないんだけど。
久「ちょーっと足りないわねー」
咲「た、足りないですか…
他に何かしてほしいことはありますか?」
久「うーん、そういうことじゃなくってね?
あまやかすっていうのは…
こうやるのよ!!」
咲「わわっ、部長っ!?」
がばっと勢いよく起き上がると、
そのまま咲の手を引いて、
一気に咲を抱き寄せる。
咲「ぶっ…部長…!?」
久「いい?咲…あまやかすってのはね…、
相手を、ただあまえることに
没頭させてあげなきゃダメ」
耳元で囁きながら、咲の頭をなーでなで。
咲「は、はい…」
久「だからね…あまやかす相手に
どう?なんて聞いてちゃダメなのよ」
そうして咲を抱いたまま、
ゆっくりと背中から倒れて…
咲と一緒に横になる。
久「こうやって…相手が頭をからっぽにして…
あまえることしか考えられなくなるように
してあげないと…ね」
咲「はい…」
頭をゆっくりなでながら、咲を優しく包み込む。
久「さぁ…咲…?私に、あまえて…?」
咲「はい…」
とろんとした目をして、
私にすりすりくっついてくる咲。
あぁもう、かわいいなぁ。
バンッ!!
和「おかしいでしょう!?
なんでこの流れで口説きだすんですか!?」
優希「なるほど、こうやって相手を落とすのか…
参考になるじぇ」
咲「わぁっ!?」
突然痛烈な横やりが入る。
急に現実に引き戻されて、あわてて飛び起きる咲。
うーん、残念。
久「もう、せっかく咲があまえ始めたところ
だったのに…無粋なんだから」
和「部室でいきなり口説きだす方がおかしいんです!」
優希「まさか当たり障りない心理テストから
この流れに持っていくとは…さすが部長だじぇ」
あ、そういえば。
久「そういえば、私が来る前に3人で
あの心理テストやってたのよね?
3人の結果はどうだったのかしら?」
ふと思い出したから聞いただけなんだけど。
私の言葉に、咲の顔が一気にぼっと朱に染まる。
あ、これって、もしかして…
久「…特に、咲の結果を聞きたいかなー?」
咲がわかりやすくわたわたする。
まぁ、この反応だけでも、
なんとなく予想はつくけどね。
優希「咲ちゃんの結果は…前が部長で、
後ろは天江衣、右はのどちゃん、左は私だったじぇ」
優希「若干ショックだったじぇ!」
久「ふーん…ということは…咲はやっぱり、
私にあまえたかったんだー?」
咲「や、やっぱりって…
私って、そんなにわかりやすいですか?」
久「そりゃぁわかりやすいわよ?
私、咲のこといっつも見てるからねー」
咲「い、いつも見てるんですか!?」
うん。小動物っぽくて、見てて飽きないし。
和「部長!それ以上咲さんのことをからかわないでください!」
久「え?別にからかってないけど。本当のことよ?」
優希「もしかして部長って、咲ちゃんのこと好きなのか!?」
久「もちろん好きよ!」
咲「え、あっ…私…!?」
久「もちろん、和や優希のことも、まこのことも好きよ?
あ、須賀君もね」
咲「あ、そ、そういうことですか…」
どこか安堵したような、それでいて
ちょっと残念そうな顔をする咲。
…そういう顔を見せてくれちゃうから、
あなたをいじるのはやめられないのよ。
なんてことを考えながら咲を見ていると、
みるみる咲のほっぺが膨らんでいく。
あ、もしかしてにやにやしてたの、
顔に出ちゃってたかしら?
咲「むぅ…部長!やっぱり私をからかって楽しんでますよね!?」
久「あはは…ごめんごめん。
だって、咲ってかわいいんだもの」
咲「も、もう!そうやってすぐごまかすんですから!
…わかりました!部長がそういう気なら、
私にも考えがあります!」
咲「私…部長を絶対、あまやかして見せますから!」
久「いいけど…それって私、別に困らなくない?」
咲「私にあまやかされて、とろーんとしちゃった顔を
見せてもらいますからね!」
ああ、なるほど。そういうことね。
久「咲にできるかしら?」
咲「絶対に見せてもらいます!」
優希「さ、咲ちゃんが燃えてるじぇ…!」
和「さ、咲さん!?私ならいつでも
とろーんとしますよ!?ほら!?」
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そんなわけで、急きょ咲と私の
あまやかし合戦が始まったわけだけど。
実のところこの勝負、やっぱり私は損しない。
だって心理テストの結果にしても、
脚色して回答したのは事実だけど、
別に嘘をついたつもりはないんだから。
だから、そこまで咲があまやかしてくれるというのなら…
全力であまえてあげようじゃない?
久「さーきっ♪」
咲「ぶっ、部長…?」
久「ほらほら、あまえさせてくれるんでしょ?
さっき教えたように、やってみて?」
咲「は、はい…」
咲は私が前にしたように私を抱き寄せると、
そのまま私を、ゆっくりと押し倒す。
そして、耳元で囁いて…
咲「部長…私に、あまえてください…」
久「ん…そうする…♪」
ぎゅーっ…
久「んふふ…さーきっ…♪さーきっ…♪」
咲の胸に顔をうずめてすりすり。
ふふっ、咲の胸、すっごいドキドキしてる。
咲「ぶ、部長…か、顔、見せてください…」
久「やーよ?今私、とろーんとしちゃってるもの」
咲「そ、その顔が見たいんです!」
久「だったら、もっと、溺れさせてみなさい…?
恥も外聞も、一切気にならなくなっちゃうくらい…」
咲「で、でも…これ以上、何をすれば…?」
久「そうねぇ…キスとか?」
咲「きっ、キス!?で、でも…
そんな…いきなり…」
久「別に唇にしろとは言ってないわよ?
たーとーえーばー…」
ごろんっ。
咲「わわっ?!」
はい、また形勢逆転。
久「こーやってぇ…」
咲「ぶ、ぶちょうっ…!?」
おでことか。ほっぺとかに。
久「やさ〜しく、キスをおとしたりとかぁ…」
咲「あっ…やっ…」
で、首筋とか…
久「こんなふうに…はむはむしたりしてぇ…」
咲「んぅっ…はぁっ…」
で、耳元に熱い息をふきかけて…
久「頭、真っ白にしちゃうの」
咲「ふあぁっ……」
久「そうすればぁ…」
はい。
久「とろーんとした咲のできあがりー♪」
咲「っ!?…もう!!」
咲が真っ赤になって怒り出す。
ありゃりゃ、やっぱり終わらせない方がよかったかしら?
でも、あれ以上続けたら…
久「和が出血多量で死んじゃうしねぇ…」
咲「の、のどかちゃん!?」
優希「鼻血を噴きだしてピクンピクンしてるじぇ…」
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帰り道。みんなと別れた私は、
咲と二人で、夕焼けで真っ赤に染まった小路を歩いていた。
夕陽に照らされた咲の顔は、まだちょっとふくれ顔。
なんだか今日は、いつもより不機嫌時間が長い気がする。
久「どうしたの?かわいい顔が台無しよ?」
咲「自分の胸に手をあてて考えてみてください!」
言われた通り手をあてて考える。
まぁ、みんなの前でからかったのは
確かに悪かったんだけど。
ぶっちゃけそんなのは、いつものことで。
それで怒っているというのは、ちょっと違う気がした。
久「…そんなに、私のことをあまやかしたかったの?」
咲「っ!……部長は、鋭すぎてずるいです…」
あ、ビンゴなんだ。
咲「私、部長が誰かにあまえてるところを見たことがありません」
咲「なんでも一人でなんとかしちゃって」
咲「いつも、一人で片付けて」
咲「そうやって、一人で苦しんで…」
咲「…あの時も、そうでした」
あの時。きっとそれは、
インターハイのことを指しているのだろう。
咲「私は、部長の様子が変だって気づいてたのに、
何もできませんでした」
咲「もし、私が部長に手を差し伸べられていたら。
部長は、あんなに苦しまなくてもよかったのに」
咲「何も…できませんでした」
咲は、そう言って目を伏せる。
まるで、自分が傷つけられたように。
咲「だから…部長が私にあまえたい、って言った時…
私も、部長のことをあまやかしたいって、思ったんです」
咲「部長の、心の支えになりたいって…そう思ったんです」
なるほど、そういうことか。
まったく…
久「咲は気にしいねぇ」
咲「なっ…」
久「そんなこと考えなくても、
私はもう十分、あなたにあまえてるのよ?」
咲「あっ…」
咲の背中に手を回す。
咲は、抵抗せず私に身を寄せる。
久「あなたは、私があなたをからかう回数が、
他の人よりも多いってことに気づいてる?」
咲「…まぁ」
久「それって、どうしてだと思う?」
咲「単に私が…からかいやすいからじゃないんですか?」
久「じゃぁ、どうしてからかいやすいのかしら?」
咲「…わかりません」
久「…あなたってね。私に対してすっごく優しいのよ」
久「私が落ち込んでたら、一緒になって落ち込んで…
私が喜んだら、自分のことのように喜んで…」
久「そうやって、いつも、私のことを気にしてくれるから…
私のために、ころころ表情を変えてくれるから…」
久「つい、それにあまえちゃうの。
しかも咲ったら、全然抵抗しないもんだから…」
(思わず、勘違いしそうになっちゃうの)
久「だから、あんまり私をあまやかしすぎちゃ駄目よ?
そのうち、本気で止まらなくなっちゃうんだから」
そう言って、私は咲から手を離す。
いつものように、少しだけ咲から距離を取ろうとする。
と…
咲に、服の裾をつかまれた。
咲「と、止まらなくなったら…どうなっちゃうんですか?」
久「んー…そりゃぁもう、止まらなくなっちゃうのよ」
咲「…ぐ、具体的に、どうなるのか教えてください」
久「そ、そこを聞いてくるかー…」
んー、実は私、もうけっこう限界なんだけどなぁ。
今日はいろいろしちゃったし…
久「仕方ないわねぇ…じゃ、一つ例をあげましょうか」
咲「はい」
ぎゅっ…
久「例えば、こうやって咲を抱きしめるとするわよね?」
咲「は、はい」
久「で、ここで私は、咲のいろんなところに
いっぱいキスをするわけよ」
咲「…んっ…はぃ…」
久「で、最後に、思いっきり咲に近づいて…
後数センチで唇がくっついちゃうような距離まで来て…
いつもならここで、終了するわけよね?」
咲「…そうですね……」
久「…ここで、止まらなくなっちゃったら…どうなると思う?」
咲「…っ…」
久「咲?」
咲「…わっ…」
咲「わかりません…」
久「そっか…わからないかー…じゃぁ、仕方ないわね…」
……
久「……」
咲「……」
久「……っはぁ」
咲「……っ」
久「とまぁっ…こうなっちゃうのよ…」
咲「…は、はい…よく…わかりました…」
咲「えへ…」
久「…もう、何笑ってるの…ここは普通怒るところよ?」
咲「えへへ…部長…勝負は私の勝ちですね?」
久「…勝負?」
咲「はい…だって、部長…今…」
咲「すっごい…とろーんとした顔、してますよ…?」
久「っ……!」
咲「えへへ…」
久「もう、ばっかねぇ…」
久「あなただって今…人のこと言えない顔になってるのよ?」
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久「なに、また心理テストやってるの?」
いつものごとく学生議会を終わらせてきた私は、
元気よく部室の扉を開ける。
と、そこにはあの時と同じように、
本を広げて心理テストに興じる3人の姿があった。
優希「今度のは新刊なんだじぇ」
咲「まだ始めてはいないんですけどね」
和「咲さんが、部長を待っていたいと言うものですから…」
久「ふんふん、じゃぁ、さっそく一題
出してもらいましょうか?」
優希「おう!えーっと…」
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あなたが森の中を進んでいると、
大きな湖がありました。
湖を眺めていると、ある人物が湖の中から
出てきました。また、あなたの隣には、
それとは別の人物が近寄ってきました。
その人物とはそれぞれ誰ですか?」
------------------------------------------
久(あー、今度はこれかー)
久「咲、先に答えてちょうだい」
咲「…湖の人物はなしで、隣に来たのは部長かな」
久「んー、じゃぁ私は、湖の人物も隣の人物も咲!」
和「…ゆーき…結果はどうなってるんですか?」
優希「湖の人物が新たに目を惹いている浮気相手で、
隣にいる人物が本妻だじぇ」
咲「っ…!部長、答え知ってたんじゃないですか!?」
久「まぁ、これは割と有名だからねー」
和「答えを知っていてその回答は逆に大問題じゃないですか!?
も、もしかして二人は、
付き合ってたりしませんよね!?」
久「さーて、どうかしらね?」
咲「…もうっ!どうせまたからかってるんだよ!」
なんて言いながら、あの時と同じように頬を染める咲。
まぁ、実際そうなんだけどね。
(でも、今回も嘘はついてないのよ?)
なんて、心の中でつぶやきながら、私は咲に微笑みかける。
そんな私に気づいた咲は、ほっぺたを膨らませながらも、
でも、嬉しそうなのを隠そうとはしなかった。
まったくもう、本当にかわいいんだから。
(完)
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甘々っすね!
口直しにドロドロヤンデレお願いします(笑)
ヤンデレも楽しみにしてます!
実は「黒久さんと白咲ちゃん」が先にできてたのですが、あまりのアレっぷりにドン引きされそうなので先にこっちをアップしたのです。
平和なあまあまに砂を吐いていただければ幸い。