現在リクエスト消化中です。リクエスト状況はこちら。
【咲SS:豊白塞】豊音「シロの監禁飼育計画だよー」【カオス】
<あらすじ>
胡桃「トヨネが塞の指導を受けながら
シロの監禁飼育を始めたんだって!」
エイ「さんp」
胡桃「女の子がそういうこと言っちゃダメ!」
<登場人物>
姉帯豊音,小瀬川白望,臼沢塞,エイスリンウィッシュアート,鹿倉胡桃
<症状>
・天然狂気
<その他>
※ゆるふわダルあまカオスSS。
※えろっちくないよー
--------------------------------------------------------
豊音「というわけで、さっそく檻を買ってきたよー♪」
塞「これけっこう大きいね…三人は収容できそう」
豊音「ほら、シロ、入ってみてー」
白望「動くの…ダル」
豊音「もー、シロは仕方がないなぁー。
ほら、私が抱っこしてあげるよー」
白望「助かる…」
豊音「うんしょ、うんしょ!」
ゴロン
豊音「ふう、後は鍵を閉めてっとー」
ガチャン
豊音「シロー、住み心地はどうー?」
白望「ふむ…悪くない。特にこのソファーがいい」
豊音「でしょー?こだわりの逸品だよー」
豊音「ここで住めそうー?」
白望「…まだわからないけど…やってみる」
豊音「なんかあったら言ってねー」
白望「ダル」
豊音「…というわけで、はい!第一段階成功だよー!」
塞「うーん…これって、監禁する必要あるのかな?」
胡桃「ちょ、ちょっと待って!そもそも私、
全然理解が追いついてないんだけど!?」
胡桃「なんでいきなりこんな物騒なこと
始めちゃったの!?」
エイスリン
「セツメイヲ、ヨウキュウスル!」
塞「あー、そういえば二人はあの時いなかったかー」
塞「えっとねぇ」
……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞『シロ!いいかげん進路希望調査の紙出してよ!
後出してないのあんただけなんだから!』
白望『ダル…』
塞『ダル…じゃない!毎回フォローさせられる
私の方がよっぽどダルいってば!』
白望『…塞と同じ大学書いて出しといて』
塞『ついてくる気!?』
豊音『シロ、進路決まってないのー?』
白望『塞と同じ大学』
塞『まだ言うか』
豊音『へー、まだ決まってないなら、
私がシロもらっちゃおうかなー』
塞『村に持って帰るってこと?』
豊音『そうそう』
白望『持って帰るって…』
塞『いいんじゃない?ただ、シロ働かないだろうから
飼ってあげるくらいの気概が必要だけど』
豊音『シロ監禁飼育計画だね!
盛り上がってきたよー!』
塞『監禁までは言ってないけど!?
まぁ、でもいっか…シロだし…
うん、許可します』
豊音『わーい、許可が下りたよー』
豊音『こうしちゃいられないよー!
さっそく飼育用の道具を買ってこなくちゃー!』
塞『行ってらっしゃーい』
白望『私の知らないところで
勝手に話が進んでいる…ダル…』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
……
塞「というわけで、今日本当にトヨネが
檻とかソファーとか持ってきて今に至るわけ」
胡桃「却下しなきゃだめでしょ!?」
エイ「オモシロソウ!」
胡桃「えー!?」
塞「まあまあ、結局はトヨネだし、
どうせ危ないことにはならないってば」
エイ「ジンチクムガイ!」
胡桃「うーん…まぁ、相手がシロだしいっかー」
白望「なぜ私だといいのか…」
豊音「そんなわけで、とりあえず檻に入れてみたけど…
次は何をすればいいかなー?」
塞「観察でもしてみる?」
豊音「それだー!」
豊音「シロを観察するよー!じー♪」
豊音「じー♪じー♪」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……ダル…」
白望「……」
白望「……」
豊音「シロまったく動かないよー!?」
エイ「セイシガゾウ!」
塞「ナマケモノでももう少し動くよね…」
胡桃「こうなるってわかってたでしょ!」
白望「トヨネ…ちょっとお小水」
豊音「あ、はいはーい。今開けるよー」
ガチャッ
白望「ありがと」
豊音「どういたしましてー」
白望「じゃぁ行ってくる」
塞「監禁とは一体何だったのか」
スタスタスタ…
豊音「暗くなる前に帰るんだよー」
胡桃「どこまで行かせる気なの」
……
スタスタスタ…
白望「ただいま」
豊音「おかえりー」
白望「……」
スタスタ…ポスン
白望「……ダル」
豊音「だるー♪」
塞「…大人しく入るんだ…」
塞「って、なんでトヨネまで一緒に入ってるの!?」
豊音「いやー、せっかくだから一回くらい
入っておこうかなって思ってー」
豊音「プチ非日常体験だよー!」
白望「ダル…」
豊音「だるー♪」
塞「うーん、このぐだぐだ感」
白望「…住み心地はいいけど…みかんを取りに行くのが面倒」
白望「…塞…みかん」
塞「あーもう、はいはい」
ムキムキ…
塞「はい」
パクッ
白望「…うまうま」
豊音「あー、いいなー!わたしもー!」
塞「はいはい」
ムキムキ…
パクッ
豊音「うまうまー♪」
塞「なんか、本当にペットに餌やってる気分だわ」
エイ「シイクガカリ!」
胡桃「もう、二人とも塞に
飼ってもらえばいいんじゃないかな?」
塞「こんな手のかかるペット、こっちがお断りだってば」
……
豊音「というわけで、大体やりたいことは終わったよー」
塞「はやっ!?まだ何もしてないじゃん!?」
胡桃「シロを檻に入れただけだよね…
しかも出入り自由」
豊音「えー、でも他にすること思いつかないよー?」
塞「いやいや、普通監禁飼育って言ったらさぁ…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
豊音『シロー、ご飯持ってきたよー。はい』
コトンッ…
白望『……』
豊音『どうしたのー?食べないのー?』
白望『…手錠を外さないと、食べられないよ…』
豊音『あははー、それはできないよー?
だってシロ、それ外したら逃げちゃうでしょー?』
白望『首輪と足枷があるから…
どうせ逃げられない…』
豊音『だったら今さら手錠も外さなくていいよねー?
シロは犬なんだから、
四つん這いで食べられるでしょー?』
白望『と…トヨネ…お願い…』
豊音『シロ…』
豊音『どうして、そんなに逃げたがるのー?』
豊音『ここにいれば、何もしなくていいんだよー?
私がずっと、飼ってあげるんだよー?』
豊音『それってすごい幸せなんじゃないかなー?』
白望『トヨネ…目を覚まして…
こんなのは…幸せじゃない』
白望『私は…外に出たい…』
豊音『…シロー?』
豊音『あんまりわがまま言うとおしおきしちゃうよー?』
白望『……っ!』
豊音『…いいのー?また、アレやっちゃうよー?
前、シロ泣いちゃったよねー?
すっごい泣いてたよねー?』
豊音『それとも、実はおしおきされたいのー?』
白望『……』
白望『わ、わかった…』
白望『このまま…食べる…』
…ガツガツ
豊音『そうそう、それでいいんだよー。
シロは犬なんだから、
手なんか使っちゃだめだよー』
ガツガツ
白望『……』
白望『……っ』
白望『……』ポロポロ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞「くらいはするもんじゃない?」
豊音「怖すぎだよー!?」
白望「…ダルい」
胡桃「さすが塞!ムッツリ!」
エイスリン「サエ、キチク!!」
塞「何この反応!?私が間違ってるの!?」
胡桃「というかまず、嫌がるシロが想像できないよ?」
塞「えー、じゃぁ何?本当にこれで終わり?
こんなに大がかりな設備を用意したのに」
豊音「あ、大丈夫だよー。
これ、折りたたんで持ち運びできるからー」
豊音「続きは家に帰ってから考えるよー」
豊音「じゃぁ、シロ、いこ?」
白望「え、これ…続けるの?」
胡桃「というか、家に持って帰るんだ…」
--------------------------------------------------------
次の日。
--------------------------------------------------------
豊音「はい、シロ、お手!」
白望「…ダル」
トス
豊音「はい、シロ、もーいっかい!」
白望「…ダル」
トス
胡桃「…今度は何してるの?」
豊音「サエ先生の飼育計画を見習って、
しつけてみることにしたんだよー」
胡桃「あー、あのドン引きされた塞先生の」
エイ「モンスターティーチャー!」
塞「あははー、こんなにうれしくない
先生呼びもそうそうないなー」
豊音「というわけで…シロ、おすわりー」
白望「…ダル」
トス
豊音「すごーい!シロ、ちょー従順だよー!」
塞「いちいち挙動に『…ダル』がつくけどね」
豊音「じゃぁ、次はちょっと難しいのいくよー?」
豊音「シロ!ぺろぺろー!」
白望「……?」
シーン
豊音「あれ?シロ、どうしたのー?
ぺろぺろだよ、ぺろぺろー!」
白望「……?」
塞「えーと、そもそもペロペロって、なに?」
豊音「ほら、あのワンちゃんが飼い主に駆け寄って来て、
飼い主をペロペロする奴だよー。通称ぺろぺろー」
塞「あー」
胡桃「うん、それ人間同士でやったら完全アウトだよね」
エイ「プレイ!」
胡桃「プレイとか言っちゃだめ!」
豊音「というわけで、シロ、ぺろぺろー」
胡桃「やるの!?」
白望「……」
白望「…謹んでお断り申し上げる」
豊音「丁重にお断りされたよー!?」
エイ「カシコイ!」
塞「いやー、さすがにハードルが高かったんじゃない?」
胡桃「…これは、塞先生の腕の見せ所かな?」
豊音「先生!お手本をみせてほしいよー」
塞「いや、勝手に先生にされても困るんだけど」
豊音「じー」
豊音「じー」
塞「え、いや…だからね?」
豊音「じー」
豊音「じー」
塞「あーもう!わかったよ!やればいいんでしょ!?」
胡桃「お手並み拝見だね!」
塞「もう、仕方ないなぁ」
塞「…えーと、まず、みかんの皮をむきます」
豊音「ふむふむー」
塞「あえてちょっとつぶして、汁を出します」
豊音「ふむふむー?」
塞「ほら、シロー、みかんだよー」
白望「…ダル」
パクリッ
白望「…ダルッ…ダルッ…」
ペロペロ
豊音「おぉー!?シロが手についた汁をなめてるよー!?」
塞「…とまあ、こんな感じかな?」
胡桃「なるほど、これはうまいね!」
エイ「サスガ、センセイ!!」
白望「…ダルッ…ダルッ…」
ペロペロピチャピチャ
塞「ちょっ、ちょっとシロ?もういいよ?」
白望「…ダルッ…!」
がばっ!
塞「んっ…!?ちょっと、シロ!」
エイ「シロ、ハツジョウ!」
白望「…ダルッ…!ダルッ…!」
ペロペロペロペロ
ペロペロペロペロ
塞「ちょっ…シロッ…ダメっ…!」
豊音「すごいよー!これはまさにぺろぺろだよー!」
エイ「ホウソウキンシ!」
胡桃「いやいや!?言ってないで止めないと!?」
白望「…ダルッ…!ダルッ…!」
ペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロ
塞「シロっ…ホント…そこはっ…やんっ」
豊音「うわー!なんかえっちくなってきたよー!」
豊音「…うずうず、うずうず!」
胡桃「うわ…すご…」
白望「…ダルルッ…!ダルルッ…!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「やっ…だめだってっ…これ、いじょう、はっ…!」
豊音「……」
豊音「……」
豊音「…ぺろぺろー!!」
がばっ!
塞「えぇ!?なんでトヨネまで!?」
白望「ダルルルッ…!ダルルルッ…!」
豊音「ぺろぺろー♪ぺろぺろー♪」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「あっあっ…だめぇっ…」
エイ「トヨネモ、ハツジョウシタ!」
胡桃「うわー、完全にアレだよこれ…うわー…」
塞「やっ…ダメッ!もう、ホントに、あっ、あっ、あっ、あっ!」
塞「……っ!」
塞「んんーっ!!!」
……
……
……
塞「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」
塞「なんで…トヨネ…まで…」
豊音「え、えへへ…なんか、二人を見てたらー、ついー」
胡桃「…すごかったね…」
エイ「オトナノセカイ!」
塞「いやいや!?そこは止めてよ!
なんで二人してじーっと見てるの!?」
胡桃「あはは…あまりのすごさに注意しそこなったよ…」
エイ「イイモノ、ミセテモライマシタ!」
塞「もう!」
塞「まぁでも、一番悪いのはこの二頭だよね!」
塞「二人とも、めっ!!」
白望「…ダル」
豊音「ごめんなさいだよー」
エイ「サエ、オカアサン!」
胡桃「…もう、この際本当に塞に
飼ってもらえばいいんじゃないかな?」
--------------------------------------------------------
豊音宅。
--------------------------------------------------------
白望「……」
白望「…ダル」
豊音「うーん、シロは檻がよく似合うねー」
豊音「やっぱり、色が真っ白だからかなー?」
白望「…それなら、トヨネも似合うと思う…真っ黒だし」
豊音「ふむふむー。確かに白黒の
つがいっていうのもいいかもねー」
ガチャン
豊音「うーん、やっぱりけっこう居心地いいよねー」
白望「悪くない」
豊音「ここで住めそうー?」
白望「…割と」
豊音「じゃぁ、二人で住もっかー」
白望「…ダル」
豊音「だるー♪」
豊音「……」
豊音「って、駄目だよー!?それじゃ
飼育係がいなくなっちゃうよー?」
白望「…塞を飼育係にすればいい」
豊音「いやいや、この前の監禁飼育計画聞いたでしょー?
四つん這いで犬食いさせられちゃうよー?」
白望「塞なら大丈夫。実際そうなったら、
ぶつぶつ文句言いながらも
普通に世話してくれるはず…」
白望「…それに、トヨネも塞をペロペロするの、
楽しかったでしょ」
豊音「……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞「シロー、トヨネー。エサの時間だよー」
白望「…ダルッ」
豊音「わーい、ごはんだー♪」
塞「ふふ…二頭ともいい子だねー。さ、お食べ?」
白望「…ダルッ!」
豊音「だるー!」
がばっ!
がばっ!
塞「ちょっ!?違うから!私はエサじゃないってば!?」
塞「こら!トヨネ!どこに頭つっこんでるの!?」
塞「こら!シロ、服脱がさない!」
白望「ダルッ!」
豊音「だるー!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「やっ…もう、だからっ…ひゃんっ…
なんで…まいかいっ…!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
豊音「うーん!これは確かに捨てがたいよー!」
白望「でしょ?」
豊音「実はねー、もうすぐ村から
お迎えが来るんだー」
白望「…お迎え?」
豊音「うん。この檻に入れてねー、今日シロを
村にお持ち帰りする予定だったんだよー」
白望「持ち帰り…本気だったんだ…」
豊音「えへへー。さすがの私も、
ただのごっこのためにこんな檻買わないよー」
豊音「でもそうすると…塞はどうすればいいかなー」
白望「夜中遅くに行けばいい…
塞は基本おばあちゃんだから、
夜中は完全に寝ぼけてるはず」
--------------------------------------------------------
ブロロロー…キキーッ
豊音「サエー、迎えに来たよー」
塞「ん…んにゃ…むかえ……なんで…?」
白望「塞…時間がないから早く乗って…」
塞「えー…」
豊音「はやくはやくー」
塞「むにゃ…よくわかんないけど…うん…」
バタン!ブロロロー
--------------------------------------------------------
塞「……」
白望「……」
豊音「……」
塞「えーと…説明を要求したいんだけど…」
塞「なんで私は、あんたたちといっしょに
軽トラに乗せられた檻の中に閉じ込められて、
ドナドナのごとく揺られてるのかなー?」
白望「…二人で審議した結果、私たちはどちらも
飼われる側だという結論に達した」
豊音「それで、どうしよっかーって話してたら、
シロが、サエに飼育係になってもらおうって
提案してきたんだよー」
塞「トヨネは飼育係もいけるでしょ?
ちょっと過保護かもしれないけど
面倒見よさそうだし」
塞「シロの一頭や二頭、余裕で飼えるって」
塞「まぁ、シロは社会復帰できなくなるだろうけど」
白望「……」
白望「…万策尽きた」
豊音「早すぎだよー!?もうちょっと
説得してみようよー!?」
塞「ていうか、トヨネはいいの?
シロのこと飼う気満々だったじゃん」
豊音「えへへー…最初は、
シロだけでもって思ったんだけどー。
サエもついてくるなら、
そっちの方がお買い得だなーってー」
塞「え、私ってそんな1個買ったら
1個おまけみたいな感覚でさらわれちゃったの!?」
豊音「お買い得だよー」
白望「…この車はもう村に向かってる…
今さら逃げることはできない」
塞「ガチ監禁じゃん!?
私のこと散々鬼畜扱いしたくせに!」
塞「ていうか、なんで私なの!?
まぁ、エイちゃんは冗談抜きで
国際問題になるからなしとしても…
別に胡桃でもいいじゃん!」
白望「胡桃はちゃんと外の大学を目指して
計画的に頑張ってる」
豊音「邪魔したら本気で怒りそうだよー」
白望「塞は、惰性で近くの大学に行くだけ」
塞「うわー、惰性とかシロにだけは
言われたくなかったなー」
白望「どうせやりたいこともないなら、
私たちを飼ってもいいでしょ」
豊音「ねー」
塞「いやいやいやいや」
豊音「サエー…私たちと、一緒に来るの、いやー?」
白望「…いや?」
塞「うっ…そういう聞き方はずるくない?」
豊音「ずるくてもいいよー?
それでサエが手に入るならずるくなるよー?」
白望「…私もそう。塞が手に入るなら…何でもする」
塞「……」
白望「塞…」
豊音「サエー…」
塞「……」
塞「はぁ…わかったよ…
飼えばいいんでしょ?飼えば!」
塞「シロやトヨネの一頭や二頭、
飼ってやろうじゃない!!」
豊音「わーい!さすがサエだよー!」
白望「それでこそ塞…雰囲気で流される女」
塞「帰っていい!?」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
村人A「あ、おはよー!塞ちゃん、お散歩かい?」
塞「おはよーございます。ええ、なんというか、まあ…あはは」
塞「ほら、二人ともあいさつする!」
白望「…ダル」
豊音「おはよーございまーす!」
村人A「はいおはよう。さすが塞ちゃん、しつけが行き届いてるねぇ」
村人A「じゃぁ、あたしはちょっと一仕事してくるよ。
後で採れたものおすそわけにいくからねー」
塞「あ、いつもありがとうございます。
お仕事がんばってくださーい」
……
塞「……」
塞「あははー、なんでこの村、こんなにノリがいいのかなー」
塞「これ、宮守だったら一発で警察行きだと思うんだけどなー」
豊音「この村はこのくらいじゃ驚きもしないよー?」
白望 −−(リード)−− 塞 −−(リード)−− 豊音
塞「というか、家の外まで犬扱いしなくてもいいじゃん」
豊音「でも、このくらいしないとシロはお外でないよー?」
塞「シロはわかるけど…なんでトヨネまで?」
豊音「えへへ…なんか、飼われてるうちにくせになってきちゃったー」
塞「はぁ…こんなことしてて私、社会復帰できるのかなぁ」
豊音「まーだそんなこと言ってるー」
白望「ここで一生暮らすんだからここが社会」
塞「諦めないよ…私は真人間に戻るんだから!」
豊音「……」
白望「……」
塞「…な、なによ…そのじとーってした目は…」
豊音「これは…おしおきが必要だねー」
白望「ぺろぺろの刑に処す」
塞「ちょっ!?こんなところで盛らないでよ!?」
白望「…問答無用」
豊音「むよー!」
がばっ!
がばっ!
白望「ダルッ!」
豊音「だるー!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャ
塞「いやーっ!せめて家に帰ってからにしてー!!」
……
塞『いやー…』
胡桃「遊びに来たんだけど…
親友のただれっぷりにドン引きなんだけど!」
エイ「シュチニクリン!!」
(完)
胡桃「トヨネが塞の指導を受けながら
シロの監禁飼育を始めたんだって!」
エイ「さんp」
胡桃「女の子がそういうこと言っちゃダメ!」
<登場人物>
姉帯豊音,小瀬川白望,臼沢塞,エイスリンウィッシュアート,鹿倉胡桃
<症状>
・天然狂気
<その他>
※ゆるふわダルあまカオスSS。
※えろっちくないよー
--------------------------------------------------------
豊音「というわけで、さっそく檻を買ってきたよー♪」
塞「これけっこう大きいね…三人は収容できそう」
豊音「ほら、シロ、入ってみてー」
白望「動くの…ダル」
豊音「もー、シロは仕方がないなぁー。
ほら、私が抱っこしてあげるよー」
白望「助かる…」
豊音「うんしょ、うんしょ!」
ゴロン
豊音「ふう、後は鍵を閉めてっとー」
ガチャン
豊音「シロー、住み心地はどうー?」
白望「ふむ…悪くない。特にこのソファーがいい」
豊音「でしょー?こだわりの逸品だよー」
豊音「ここで住めそうー?」
白望「…まだわからないけど…やってみる」
豊音「なんかあったら言ってねー」
白望「ダル」
豊音「…というわけで、はい!第一段階成功だよー!」
塞「うーん…これって、監禁する必要あるのかな?」
胡桃「ちょ、ちょっと待って!そもそも私、
全然理解が追いついてないんだけど!?」
胡桃「なんでいきなりこんな物騒なこと
始めちゃったの!?」
エイスリン
「セツメイヲ、ヨウキュウスル!」
塞「あー、そういえば二人はあの時いなかったかー」
塞「えっとねぇ」
……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞『シロ!いいかげん進路希望調査の紙出してよ!
後出してないのあんただけなんだから!』
白望『ダル…』
塞『ダル…じゃない!毎回フォローさせられる
私の方がよっぽどダルいってば!』
白望『…塞と同じ大学書いて出しといて』
塞『ついてくる気!?』
豊音『シロ、進路決まってないのー?』
白望『塞と同じ大学』
塞『まだ言うか』
豊音『へー、まだ決まってないなら、
私がシロもらっちゃおうかなー』
塞『村に持って帰るってこと?』
豊音『そうそう』
白望『持って帰るって…』
塞『いいんじゃない?ただ、シロ働かないだろうから
飼ってあげるくらいの気概が必要だけど』
豊音『シロ監禁飼育計画だね!
盛り上がってきたよー!』
塞『監禁までは言ってないけど!?
まぁ、でもいっか…シロだし…
うん、許可します』
豊音『わーい、許可が下りたよー』
豊音『こうしちゃいられないよー!
さっそく飼育用の道具を買ってこなくちゃー!』
塞『行ってらっしゃーい』
白望『私の知らないところで
勝手に話が進んでいる…ダル…』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
……
塞「というわけで、今日本当にトヨネが
檻とかソファーとか持ってきて今に至るわけ」
胡桃「却下しなきゃだめでしょ!?」
エイ「オモシロソウ!」
胡桃「えー!?」
塞「まあまあ、結局はトヨネだし、
どうせ危ないことにはならないってば」
エイ「ジンチクムガイ!」
胡桃「うーん…まぁ、相手がシロだしいっかー」
白望「なぜ私だといいのか…」
豊音「そんなわけで、とりあえず檻に入れてみたけど…
次は何をすればいいかなー?」
塞「観察でもしてみる?」
豊音「それだー!」
豊音「シロを観察するよー!じー♪」
豊音「じー♪じー♪」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……」
白望「……ダル…」
白望「……」
白望「……」
豊音「シロまったく動かないよー!?」
エイ「セイシガゾウ!」
塞「ナマケモノでももう少し動くよね…」
胡桃「こうなるってわかってたでしょ!」
白望「トヨネ…ちょっとお小水」
豊音「あ、はいはーい。今開けるよー」
ガチャッ
白望「ありがと」
豊音「どういたしましてー」
白望「じゃぁ行ってくる」
塞「監禁とは一体何だったのか」
スタスタスタ…
豊音「暗くなる前に帰るんだよー」
胡桃「どこまで行かせる気なの」
……
スタスタスタ…
白望「ただいま」
豊音「おかえりー」
白望「……」
スタスタ…ポスン
白望「……ダル」
豊音「だるー♪」
塞「…大人しく入るんだ…」
塞「って、なんでトヨネまで一緒に入ってるの!?」
豊音「いやー、せっかくだから一回くらい
入っておこうかなって思ってー」
豊音「プチ非日常体験だよー!」
白望「ダル…」
豊音「だるー♪」
塞「うーん、このぐだぐだ感」
白望「…住み心地はいいけど…みかんを取りに行くのが面倒」
白望「…塞…みかん」
塞「あーもう、はいはい」
ムキムキ…
塞「はい」
パクッ
白望「…うまうま」
豊音「あー、いいなー!わたしもー!」
塞「はいはい」
ムキムキ…
パクッ
豊音「うまうまー♪」
塞「なんか、本当にペットに餌やってる気分だわ」
エイ「シイクガカリ!」
胡桃「もう、二人とも塞に
飼ってもらえばいいんじゃないかな?」
塞「こんな手のかかるペット、こっちがお断りだってば」
……
豊音「というわけで、大体やりたいことは終わったよー」
塞「はやっ!?まだ何もしてないじゃん!?」
胡桃「シロを檻に入れただけだよね…
しかも出入り自由」
豊音「えー、でも他にすること思いつかないよー?」
塞「いやいや、普通監禁飼育って言ったらさぁ…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
豊音『シロー、ご飯持ってきたよー。はい』
コトンッ…
白望『……』
豊音『どうしたのー?食べないのー?』
白望『…手錠を外さないと、食べられないよ…』
豊音『あははー、それはできないよー?
だってシロ、それ外したら逃げちゃうでしょー?』
白望『首輪と足枷があるから…
どうせ逃げられない…』
豊音『だったら今さら手錠も外さなくていいよねー?
シロは犬なんだから、
四つん這いで食べられるでしょー?』
白望『と…トヨネ…お願い…』
豊音『シロ…』
豊音『どうして、そんなに逃げたがるのー?』
豊音『ここにいれば、何もしなくていいんだよー?
私がずっと、飼ってあげるんだよー?』
豊音『それってすごい幸せなんじゃないかなー?』
白望『トヨネ…目を覚まして…
こんなのは…幸せじゃない』
白望『私は…外に出たい…』
豊音『…シロー?』
豊音『あんまりわがまま言うとおしおきしちゃうよー?』
白望『……っ!』
豊音『…いいのー?また、アレやっちゃうよー?
前、シロ泣いちゃったよねー?
すっごい泣いてたよねー?』
豊音『それとも、実はおしおきされたいのー?』
白望『……』
白望『わ、わかった…』
白望『このまま…食べる…』
…ガツガツ
豊音『そうそう、それでいいんだよー。
シロは犬なんだから、
手なんか使っちゃだめだよー』
ガツガツ
白望『……』
白望『……っ』
白望『……』ポロポロ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞「くらいはするもんじゃない?」
豊音「怖すぎだよー!?」
白望「…ダルい」
胡桃「さすが塞!ムッツリ!」
エイスリン「サエ、キチク!!」
塞「何この反応!?私が間違ってるの!?」
胡桃「というかまず、嫌がるシロが想像できないよ?」
塞「えー、じゃぁ何?本当にこれで終わり?
こんなに大がかりな設備を用意したのに」
豊音「あ、大丈夫だよー。
これ、折りたたんで持ち運びできるからー」
豊音「続きは家に帰ってから考えるよー」
豊音「じゃぁ、シロ、いこ?」
白望「え、これ…続けるの?」
胡桃「というか、家に持って帰るんだ…」
--------------------------------------------------------
次の日。
--------------------------------------------------------
豊音「はい、シロ、お手!」
白望「…ダル」
トス
豊音「はい、シロ、もーいっかい!」
白望「…ダル」
トス
胡桃「…今度は何してるの?」
豊音「サエ先生の飼育計画を見習って、
しつけてみることにしたんだよー」
胡桃「あー、あのドン引きされた塞先生の」
エイ「モンスターティーチャー!」
塞「あははー、こんなにうれしくない
先生呼びもそうそうないなー」
豊音「というわけで…シロ、おすわりー」
白望「…ダル」
トス
豊音「すごーい!シロ、ちょー従順だよー!」
塞「いちいち挙動に『…ダル』がつくけどね」
豊音「じゃぁ、次はちょっと難しいのいくよー?」
豊音「シロ!ぺろぺろー!」
白望「……?」
シーン
豊音「あれ?シロ、どうしたのー?
ぺろぺろだよ、ぺろぺろー!」
白望「……?」
塞「えーと、そもそもペロペロって、なに?」
豊音「ほら、あのワンちゃんが飼い主に駆け寄って来て、
飼い主をペロペロする奴だよー。通称ぺろぺろー」
塞「あー」
胡桃「うん、それ人間同士でやったら完全アウトだよね」
エイ「プレイ!」
胡桃「プレイとか言っちゃだめ!」
豊音「というわけで、シロ、ぺろぺろー」
胡桃「やるの!?」
白望「……」
白望「…謹んでお断り申し上げる」
豊音「丁重にお断りされたよー!?」
エイ「カシコイ!」
塞「いやー、さすがにハードルが高かったんじゃない?」
胡桃「…これは、塞先生の腕の見せ所かな?」
豊音「先生!お手本をみせてほしいよー」
塞「いや、勝手に先生にされても困るんだけど」
豊音「じー」
豊音「じー」
塞「え、いや…だからね?」
豊音「じー」
豊音「じー」
塞「あーもう!わかったよ!やればいいんでしょ!?」
胡桃「お手並み拝見だね!」
塞「もう、仕方ないなぁ」
塞「…えーと、まず、みかんの皮をむきます」
豊音「ふむふむー」
塞「あえてちょっとつぶして、汁を出します」
豊音「ふむふむー?」
塞「ほら、シロー、みかんだよー」
白望「…ダル」
パクリッ
白望「…ダルッ…ダルッ…」
ペロペロ
豊音「おぉー!?シロが手についた汁をなめてるよー!?」
塞「…とまあ、こんな感じかな?」
胡桃「なるほど、これはうまいね!」
エイ「サスガ、センセイ!!」
白望「…ダルッ…ダルッ…」
ペロペロピチャピチャ
塞「ちょっ、ちょっとシロ?もういいよ?」
白望「…ダルッ…!」
がばっ!
塞「んっ…!?ちょっと、シロ!」
エイ「シロ、ハツジョウ!」
白望「…ダルッ…!ダルッ…!」
ペロペロペロペロ
ペロペロペロペロ
塞「ちょっ…シロッ…ダメっ…!」
豊音「すごいよー!これはまさにぺろぺろだよー!」
エイ「ホウソウキンシ!」
胡桃「いやいや!?言ってないで止めないと!?」
白望「…ダルッ…!ダルッ…!」
ペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロ
塞「シロっ…ホント…そこはっ…やんっ」
豊音「うわー!なんかえっちくなってきたよー!」
豊音「…うずうず、うずうず!」
胡桃「うわ…すご…」
白望「…ダルルッ…!ダルルッ…!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「やっ…だめだってっ…これ、いじょう、はっ…!」
豊音「……」
豊音「……」
豊音「…ぺろぺろー!!」
がばっ!
塞「えぇ!?なんでトヨネまで!?」
白望「ダルルルッ…!ダルルルッ…!」
豊音「ぺろぺろー♪ぺろぺろー♪」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「あっあっ…だめぇっ…」
エイ「トヨネモ、ハツジョウシタ!」
胡桃「うわー、完全にアレだよこれ…うわー…」
塞「やっ…ダメッ!もう、ホントに、あっ、あっ、あっ、あっ!」
塞「……っ!」
塞「んんーっ!!!」
……
……
……
塞「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」
塞「なんで…トヨネ…まで…」
豊音「え、えへへ…なんか、二人を見てたらー、ついー」
胡桃「…すごかったね…」
エイ「オトナノセカイ!」
塞「いやいや!?そこは止めてよ!
なんで二人してじーっと見てるの!?」
胡桃「あはは…あまりのすごさに注意しそこなったよ…」
エイ「イイモノ、ミセテモライマシタ!」
塞「もう!」
塞「まぁでも、一番悪いのはこの二頭だよね!」
塞「二人とも、めっ!!」
白望「…ダル」
豊音「ごめんなさいだよー」
エイ「サエ、オカアサン!」
胡桃「…もう、この際本当に塞に
飼ってもらえばいいんじゃないかな?」
--------------------------------------------------------
豊音宅。
--------------------------------------------------------
白望「……」
白望「…ダル」
豊音「うーん、シロは檻がよく似合うねー」
豊音「やっぱり、色が真っ白だからかなー?」
白望「…それなら、トヨネも似合うと思う…真っ黒だし」
豊音「ふむふむー。確かに白黒の
つがいっていうのもいいかもねー」
ガチャン
豊音「うーん、やっぱりけっこう居心地いいよねー」
白望「悪くない」
豊音「ここで住めそうー?」
白望「…割と」
豊音「じゃぁ、二人で住もっかー」
白望「…ダル」
豊音「だるー♪」
豊音「……」
豊音「って、駄目だよー!?それじゃ
飼育係がいなくなっちゃうよー?」
白望「…塞を飼育係にすればいい」
豊音「いやいや、この前の監禁飼育計画聞いたでしょー?
四つん這いで犬食いさせられちゃうよー?」
白望「塞なら大丈夫。実際そうなったら、
ぶつぶつ文句言いながらも
普通に世話してくれるはず…」
白望「…それに、トヨネも塞をペロペロするの、
楽しかったでしょ」
豊音「……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
塞「シロー、トヨネー。エサの時間だよー」
白望「…ダルッ」
豊音「わーい、ごはんだー♪」
塞「ふふ…二頭ともいい子だねー。さ、お食べ?」
白望「…ダルッ!」
豊音「だるー!」
がばっ!
がばっ!
塞「ちょっ!?違うから!私はエサじゃないってば!?」
塞「こら!トヨネ!どこに頭つっこんでるの!?」
塞「こら!シロ、服脱がさない!」
白望「ダルッ!」
豊音「だるー!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
塞「やっ…もう、だからっ…ひゃんっ…
なんで…まいかいっ…!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
豊音「うーん!これは確かに捨てがたいよー!」
白望「でしょ?」
豊音「実はねー、もうすぐ村から
お迎えが来るんだー」
白望「…お迎え?」
豊音「うん。この檻に入れてねー、今日シロを
村にお持ち帰りする予定だったんだよー」
白望「持ち帰り…本気だったんだ…」
豊音「えへへー。さすがの私も、
ただのごっこのためにこんな檻買わないよー」
豊音「でもそうすると…塞はどうすればいいかなー」
白望「夜中遅くに行けばいい…
塞は基本おばあちゃんだから、
夜中は完全に寝ぼけてるはず」
--------------------------------------------------------
ブロロロー…キキーッ
豊音「サエー、迎えに来たよー」
塞「ん…んにゃ…むかえ……なんで…?」
白望「塞…時間がないから早く乗って…」
塞「えー…」
豊音「はやくはやくー」
塞「むにゃ…よくわかんないけど…うん…」
バタン!ブロロロー
--------------------------------------------------------
塞「……」
白望「……」
豊音「……」
塞「えーと…説明を要求したいんだけど…」
塞「なんで私は、あんたたちといっしょに
軽トラに乗せられた檻の中に閉じ込められて、
ドナドナのごとく揺られてるのかなー?」
白望「…二人で審議した結果、私たちはどちらも
飼われる側だという結論に達した」
豊音「それで、どうしよっかーって話してたら、
シロが、サエに飼育係になってもらおうって
提案してきたんだよー」
塞「トヨネは飼育係もいけるでしょ?
ちょっと過保護かもしれないけど
面倒見よさそうだし」
塞「シロの一頭や二頭、余裕で飼えるって」
塞「まぁ、シロは社会復帰できなくなるだろうけど」
白望「……」
白望「…万策尽きた」
豊音「早すぎだよー!?もうちょっと
説得してみようよー!?」
塞「ていうか、トヨネはいいの?
シロのこと飼う気満々だったじゃん」
豊音「えへへー…最初は、
シロだけでもって思ったんだけどー。
サエもついてくるなら、
そっちの方がお買い得だなーってー」
塞「え、私ってそんな1個買ったら
1個おまけみたいな感覚でさらわれちゃったの!?」
豊音「お買い得だよー」
白望「…この車はもう村に向かってる…
今さら逃げることはできない」
塞「ガチ監禁じゃん!?
私のこと散々鬼畜扱いしたくせに!」
塞「ていうか、なんで私なの!?
まぁ、エイちゃんは冗談抜きで
国際問題になるからなしとしても…
別に胡桃でもいいじゃん!」
白望「胡桃はちゃんと外の大学を目指して
計画的に頑張ってる」
豊音「邪魔したら本気で怒りそうだよー」
白望「塞は、惰性で近くの大学に行くだけ」
塞「うわー、惰性とかシロにだけは
言われたくなかったなー」
白望「どうせやりたいこともないなら、
私たちを飼ってもいいでしょ」
豊音「ねー」
塞「いやいやいやいや」
豊音「サエー…私たちと、一緒に来るの、いやー?」
白望「…いや?」
塞「うっ…そういう聞き方はずるくない?」
豊音「ずるくてもいいよー?
それでサエが手に入るならずるくなるよー?」
白望「…私もそう。塞が手に入るなら…何でもする」
塞「……」
白望「塞…」
豊音「サエー…」
塞「……」
塞「はぁ…わかったよ…
飼えばいいんでしょ?飼えば!」
塞「シロやトヨネの一頭や二頭、
飼ってやろうじゃない!!」
豊音「わーい!さすがサエだよー!」
白望「それでこそ塞…雰囲気で流される女」
塞「帰っていい!?」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
村人A「あ、おはよー!塞ちゃん、お散歩かい?」
塞「おはよーございます。ええ、なんというか、まあ…あはは」
塞「ほら、二人ともあいさつする!」
白望「…ダル」
豊音「おはよーございまーす!」
村人A「はいおはよう。さすが塞ちゃん、しつけが行き届いてるねぇ」
村人A「じゃぁ、あたしはちょっと一仕事してくるよ。
後で採れたものおすそわけにいくからねー」
塞「あ、いつもありがとうございます。
お仕事がんばってくださーい」
……
塞「……」
塞「あははー、なんでこの村、こんなにノリがいいのかなー」
塞「これ、宮守だったら一発で警察行きだと思うんだけどなー」
豊音「この村はこのくらいじゃ驚きもしないよー?」
白望 −−(リード)−− 塞 −−(リード)−− 豊音
塞「というか、家の外まで犬扱いしなくてもいいじゃん」
豊音「でも、このくらいしないとシロはお外でないよー?」
塞「シロはわかるけど…なんでトヨネまで?」
豊音「えへへ…なんか、飼われてるうちにくせになってきちゃったー」
塞「はぁ…こんなことしてて私、社会復帰できるのかなぁ」
豊音「まーだそんなこと言ってるー」
白望「ここで一生暮らすんだからここが社会」
塞「諦めないよ…私は真人間に戻るんだから!」
豊音「……」
白望「……」
塞「…な、なによ…そのじとーってした目は…」
豊音「これは…おしおきが必要だねー」
白望「ぺろぺろの刑に処す」
塞「ちょっ!?こんなところで盛らないでよ!?」
白望「…問答無用」
豊音「むよー!」
がばっ!
がばっ!
白望「ダルッ!」
豊音「だるー!」
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャ
塞「いやーっ!せめて家に帰ってからにしてー!!」
……
塞『いやー…』
胡桃「遊びに来たんだけど…
親友のただれっぷりにドン引きなんだけど!」
エイ「シュチニクリン!!」
(完)
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/103166423
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/103166423
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
これからも期待
宮守&豊音は特にコメントがあったわけじゃないので
読んでくれる人がいるのか疑問ではありましたが、
お好きな方がいたようで何よりです。
これからもちょいちょい書いていくと思います。
胡桃「塞はエロい!」
塞「私だけ評価おかしいでしょ!?」
シロも只のニートだし・・・
だからですかね、塞さんだけエロく感じるのは。
塞さんは宮守の誇る腰つきのエロい女ってサイトにもあったし。