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【咲SS】菫相談室 番外編 『竹井相談室(前半)』
<あらすじ>
咲「竹井相談室、始めました。」
久「あらすじで嘘を…って、ほんとに始まってる!?」
<バックナンバー>
本SSは菫相談室の番外編です。
菫相談室はこちら。
菫「第01話はこれだ」
照「第02話はこれ」
淡「第03話はこれだよ!」
尭深「…第04話はこれです」
番外編:菫「お互い、苦労するよな」久「ええ」
久「前編はこれよ!」
菫「後半はこれだ」
<登場人物>
竹井久,宮永咲,その他大勢
<症状>
・カオス
・ヤンデレ
・久だけ普通。
<その他>
※ギャグです。
※キャラ崩壊が激しいのでご注意
※久「私はどこぞのSSみたいにつっこまないわよー?」
※実は『菫「お互い、苦労するよな」久「ええ」』より
前に書いてるので久のキャラがちょっと違います。
まああっちはIFという事で。
--------------------------------------------------------
久「うーん」
久「むー」
久「どうしよっかなぁー…」
咲「どうしたんですか?」
久「あ、咲?いや、これ
どうしようかなーって思ってね」
ピラッ…
咲「あ、拝見します…えーと…嘆願書?」
--------------------------------------------------------
『 ■ 上埜相談室開室の嘆願書 ■
昨今、菫相談室という白糸台高校の部長が運営する
相談室が話題になっています。
この相談室は本来白糸台高校麻雀部の部員のために
運営されているものですが、最近では
他校との交流目的に一般にも公開しているそうです。
なぜ、このような相談室が清澄高校にて
運営されていないのか、はなはだ理解に苦しみます。
一刻も早く上埜相談室を開室し、
広く門戸を開放する必要があるものと考えます。
上埜さんの迅速かつ賢明な対応を期待します。
福路 美穂子』
--------------------------------------------------------
咲「へぇ…面白そうですね」カチカチ
咲「上埜相談室…うえのクリニ」カチカチ
久「はいストップ。それ以上は言っちゃだめよ?」
久「というか私はいやよ。思いっきり二番煎じだし…
オチが見えてるもの」
久「というかね…」チラッ
優希「ぶちょー!咲ちゃん!
二人でばっかりお話ししてないで、
私のこともナデナデしてほしいじぇー!!」すりすり
まこ「くそっ…去年の今頃じゃったら久と
二人っきりでハニースイート
ティータイムじゃったんに…」ギリッ
和「…また部長とばっかりお話して…
やっぱり部長は可及的速やかに
排除しておかないと…」ブツブツブツブツ
久「…相談したいのは私の方なんだけど?
結局菫相談室も私だけ相談できなかったし…
なんか約一名に命狙われてるし…」
咲「菫さんに相談して解決するなら、
そもそも菫さんは苦労してないはずですよ?」カチカチ
久「痛いところつかれた」
咲「別にやってもいいんじゃないですか?
そういうの、嫌いじゃないですよね?」カチカチ
久「いやさー、あれって相談者がボケで
カウンセラーがツッコミじゃない?」
咲「まぁ菫相談室はそうですね」カチカチ
久「私だって本当はボケをやりたいのよ。
相談する側だったら喜んでやるんだけどねー」
咲「ふふっ…そうですね…部長は、
突っ込まれるのがお好きなんですよね…」カチカチ
久「…ツッコまないわよ?だって私はボケだもの」
咲「その発言がすでにツッコミですよ?」カチカチ
咲「えい、送信っと」ピロリン
久「…ねえ、咲?その携帯、私のよね?」
咲「そうですね」
久「一体、誰に何て送ったのかなー?」
咲「見ますか?」
久「ものっすごい嫌な予感がするけど…まぁ見るわ」
--------------------------------------------------------
『 ■ 竹井相談室開室のお知らせ ■
実は今、菫相談室の活況を受けて、
清澄高校でも竹井相談室を
開室してほしいっていう要望を
もらってるのよ。
でも、正直二番煎じもいいところだし、
私って突っ込むより突っ込まれたい女だから、
あんまり乗り気じゃないのよねー。
というわけで、一応開室はするけれど、
期間限定で終わることにするわ!
地域も長野限定ね?
開室期間は明日一日、清澄高校麻雀部部室で開催!
私に突っ込みたい人はどうぞいらっしゃい?
早い者勝ちよ?
竹井 久』
--------------------------------------------------------
久「あっはっはー。咲ってもしかして私のこと嫌い?」
咲「大好きですよ?愛してます。一生監禁したいくらい」
久「怖っ!?ならどうして
こんなことしちゃうのかしら?」
咲「部長の悩み苦しむ姿が見たいからです!」
久「うん、もう一回聞くわね?
あなた、私のこと嫌いでしょ?」
咲「大好きですよ?愛してます。無理心中してもいいくらい」
久「だから怖いってば!」
久「じゃぁ繰り返すけど、
なんでこんなことするのかしら?」
咲「……」
咲「えっと…私、恥ずかしながら…」
咲「ちょっとだけ、Sなんです」
久「知ってるわよ!ちょっとどころか
ドSよ!ドS!!」
咲「だったら…私の動機もわかりますよね?」
久「あーうん…わかるけど…」
咲「あ、いいですねその表情…もっと、
もっと困った顔を見せてください」
久「あ、ちょっと今から菫相談室行ってくるわ。
お題は『後輩がドSで耐えられません』で」
咲「あ、福路さん、お久しぶりです」
久「えぇっ!?美穂子!?」ビクゥッ!!
咲「隙あり」
しゅるんっ
久(簀巻き)「むー!むー!」
咲「まったくもう…相談室の主が
逃げたら話にならないですよ?」
久(簀巻き)「むー!むー!」
咲「何を言ってるのかよくわからないですけど、
わかってくれればいいです」
咲「じゃぁ、明日に向けて
予行練習しておきましょうか。
まずは私が相談者第一号になりますね」
咲「……」
咲「私の、お婿さんになってください!」
久(簀巻き)「むー!むー!」ブンッブンッ
咲「…そうですか、えへへ…うれしいな…!」
咲「じゃぁ、さっそく誓いのキスを…」
ハラリ
久(簀巻き)
「ぷはっ!ならないわよ!勝手に話進めないでってば!」
久「というかそれ、相談でもなんでもないじゃない!」
咲「あ、口布取っちゃうとしゃべれちゃいますね」
久「当たり前でしょ!?
ていうかカウンセラーの口を封じる
相談室って斬新すぎでしょ!」
咲「それだけツッコミできれば大丈夫ですね。
じゃぁ、明日から頑張ってくださいね」
久「くっ…いいじゃない!
こうなったら絶対ツッコまないで
ボケ倒してやるわ!!」
--------------------------------------------------------
次の日(0:00)、竹井家にて。
--------------------------------------------------------
久「……」
洋榎「……」
久「……」
洋榎「……」
久「…ツッコまないわよ?」
洋榎「なんでや!?」
洋榎「ツッコミどころ満載やろ!?
長野限定言うてんのになんで
関西から出張ってきとんねんとか、
真夜中とか気合入れすぎやろとか、
そもそもなんで自宅におんねんとか!」
久「いやー、私夜弱いのよねー」
洋榎「スルー!?」
久「というわけで、おやすみなさーい」
洋榎「寝んなやぁああ!!
せめて一言ツッコめやぁああ!!!」
--------------------------------------------------------
次の日(7:00)
--------------------------------------------------------
久「ふあぁ…よく寝た」
久「なーんか、いつもより
よく寝れた気がするわ。なんでだろ」
洋榎「うちは全ッ然寝れんかったけどな!」
久「あらおはよう。枕変わると寝られないタイプ?」
洋榎「ちゃうわ!お前どんだけ神経図太いんや!」
久「え?」
洋榎「なんでこの状況で寝れんねん!?」
咲「…あ、部長、おはようございます」血まみれ
咲「駆除しておきましたよ?」血まみれ
和「……」血まみれ
久「あー」
久「慣れ?」
洋榎「いやいや!?これは慣れたらあかんやろ!?」
--------------------------------------------------------
学校。
--------------------------------------------------------
久『というわけでー、栄えある第一号は
愛宕洋榎さんでしたー』
洋榎『さすがやろー?』
久『他の皆さんはちょっと待っててねー』
ゆみ「なるほど、自宅に向かうのが正解だったか」
美穂子「くっ…自宅前の病院側の警備が
強化されていなければ…!」
春「さすがに鹿児島からで一番は無理…」
咲『えーと、竹井相談室運営補佐の宮永咲です…
まことに申し訳ありませんが…
列が軽く見積もっても100人超えてるので、
多分全員には対応できないと思います』
咲『10番以降の方は整理券を受け取って、
連絡先をご記入の上いったんお帰り願います』
咲『順番が回ってきた場合にはこちらから
改めてご連絡させていただきます』
明華「くすっ…久さんは人気者なんですね」
尭深「…ヤンデレホイホイ」
胡桃「というか長野限定じゃなかったの!?
全国から集まってきてるじゃない!」
一「あはは…すごい人気だね。
後そこの小さい人は人のこと言えないと思うな?」
--------------------------------------------------------
久「さて、と…相談を聞かせてもらいましょうか。
まさか出オチってことはないわよね?」
洋榎「まぁ半分ノリやったんやけどな?
相談事があるのも事実や」
洋榎「朝のアレ見て余計相談したくなったしな!」
久「朝のって…あの殺人現場?」
洋榎「勝手に後輩殺すなや」
久「いや、普通なら絶対死んでるはずなんだけどね…」
久「というか、アレを見て
相談したくなるってことは…
もしかして、相談ってヤンデレ系?」
洋榎「せや」
洋榎「…絹…うちの妹なんやけどな?」
洋榎「最近、めっちゃヤバいねん」
久「具体的には?」
洋榎「夜中に忍び込んで名前彫ろうとしてくんねん」
久「彫る!?」
洋榎「『絹』…ってな?」
洋榎「お姉ちゃんはうちのもんやー…
自分のもんには名前書かんといかんのやー…ってな」
久「わお」
洋榎「ちゅーわけで、どうしたらええでしょうか?」
久「ローマ字にしてもらえば?」
久「KINUって」
洋榎「あー、確かに漢字よりは
画数少ないなーってうるさいわ!」
洋榎「彫られたないんや!アレめっちゃ痛いんやで!?」
久「ありゃ?すでに彫られちゃってるの?」
洋榎「途中やけどな…ほれ、ここ」
久「糸…」
久「いやいや、そこまで来たらもう耐えなさいよ。
中途半端すぎでしょ」
洋榎「いやいやいや!?
そういう問題ちゃうやろ!?」
洋榎「名前彫るとかおかしいやろ!
やめさす方法を聞いとんねん!!」
久「いやでも、私ボケだし…
真面目な回答求められても困るっていうか…」
洋榎「漫才ちゃぅううう!!!」
久「んー、じゃぁ真面目に答えちゃうと、
彫られる前に彫っちゃえば?」
久「なんちゃってタトゥーみたいなので」
洋榎「その手があったか!!」
久「後、老婆心ながら忠告しておくと、
夜中に他人の家に普通に侵入してきたあなたも
相当おかしいからね?」
久「多分、妹さんの狂気が
移ってきてるから気をつけなさい?」
洋榎「はっ…!?言われてみればその通りやん!?
ご忠告いたみいるでー」
久「ま、つらくなったら言ってきなさいな。
相談室とか関係なく話聞いてあげるから」
--------------------------------------------------------
久「いやー、のっけからヘビーなの来たわねー」
咲「愛宕さんの人柄のおかげで
だいぶ緩和されてますけど…
正直普通に警察沙汰ですよね」
久「警察沙汰っていうならうちもだけどね…
似たような境遇だけに気持ちがよくわかるわ」
久「妹さん、うまく矯正できるといいわね」
咲「そうですね」
久「ていうか咲?なんで相談内容知ってるのかしら?」
咲「運営補佐ですから」
久「はぁ…外部に漏らしちゃだめよ?」
咲「そこは大丈夫です。
そもそも野次馬目的じゃなくて
部長が襲われた時に助けに行くためですから」
久「怖いこと言わないでよ」
咲「菫さんの場合は、お姉ちゃんが助けなかったら
2回くらい貞操を奪われてたらしいですよ?」
久「…いざという時はすぐ
駆けつけられるようにしておいてね?」
咲「もちろんです」
--------------------------------------------------------
久「…といっても、次の人は完全安牌なのよね」
ゆみ「何のことだ?」
久「こんな個室で猛獣と二人きりじゃ
襲われるかもしれないねって話」
ゆみ「なるほど…確かに100人もいれば、
一人くらいはそういう輩がいてもおかしくないな」
久「ゆみがその一人だったりして?」
ゆみ「ははっ…確かに、たまには襲う側に
回ってみたいという気持ちはあるな」
ゆみ「…現実では襲われる側なだけに」
久「…ということは、やっぱり相談は東横さん関係?」
ゆみ「ああ」
ゆみ「モモが…私以外の人間関係を
切り捨てようとしていてな」
久「まあ、ヤンデレならよくあることね」
ゆみ「無論モモのことは愛しているし、
好かれていることはこの上なくうれしいが…
私だけに目を向けることで、
モモの世界が狭まるのは本意じゃない」
ゆみ「だが、モモは聞き入れてくれなくてな…
自身が他人と関わらないだけでなく、
私と関わろうとする人間を
それとなく排除しようとする」
ゆみ「おかげで、最近では私まで孤立してくる始末だ」
久「…えーと、そもそも今日、ここに来てよかったの?」
ガチャ
咲「それは問題ないと思いますよ?…多分」
久「なんで当然のように入ってきてるのよ」
咲「いざという時は駆けつけるって言いましたよね?」
久「え、それって…」
ゆらぁっ…
モモ「さすがリンシャンさんっすね…バレてたっすか」ギラッ
ゆみ「モモ!?」
久「あー、いるかもなーとは思ってたわー。
でも、刃物持ってるとは思ってなかったわー」
咲「モモちゃん、覚えてるよね…?咲モモ同盟」
モモ「わかってるっすよ…竹井さんが
先輩に手を出さない限りは殺らないっす」
ゆみ「なんだその同盟は!?」
咲「互いに相手の想い人を殺さないという不可侵同盟です」
モモ「もっとも、手を出されたら確実に
殺ることの裏返しでもあるっすけどね…」
久「…もしかして私、また知らないうちに守られてた?」
咲「感謝してくださいね?部長なんて、私がいなかったら
もう何回この世を去ってるかわかりませんよ?」
久「なんで私そんなに命を狙われてるの!?
私が一体何をしたっていうのよ!」
咲「存在してますよね?」
久「存在自体が悪!?」
ゆみ「私が相談したいのはそこなんだ!」
久「どこよ!?」
ゆみ「今回の相談室も、発端は宮永さんなんだろう?
それは本来ヤンデレなら忌み嫌う、
他人との接点を増やす行為にも関わらず…だ」
ゆみ「久はヤンデレである宮永さんと一緒にいながら…
それでいて、周りとの交流も続けられている」
久「咲、ゆみからヤンデレ認定されてるわよ?」
咲「否定はしません」
久「してほしかったなー」
ゆみ「…まあそう言うわけで、君たちの関係は
私には理想的なものに思えるんだ」
ゆみ「どうか、今の関係に至った経緯を
ご教示願えないだろうか」
咲「え、えへへ…理想の夫婦だなんて…照れますね」
久「うん、ゆみは今まで私たちの何を見てきたのかしら?
後、夫婦だなんてキーワードどこかにあったかしら?」
久「おっといけない完全にツッコミ側に回ってたわ。
まさかゆみがボケてくるとは思ってなかったから」
ゆみ「私はいたって真面目なんだが」
咲「私もいたって真面目なので結婚してください」
久「うん、咲は静かにしてなさい?」
久「ゆみ、言っとくけどゆみのそれは、
他人の芝生って奴よ?」
久「私が何回この子に簀巻きにされたと思ってるのよ」

『図解:竹井久簀巻きにされるの図』
ゆみ「だが…それでも、他人との交流を
絶っているわけじゃないだろう?」
久「いやいや、咲の場合はそれが単に
SMプレイの一環ってだけだから」
久「それに、私は他にも咲からいろんな
被害をこうむってるのよ?」
久「この子、なぜか私の個人情報全部知ってるし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
久「朝起きたら普通に部屋にいるし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
久「どこに居ても私の居場所筒抜けだし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
モモ「つまり結論を言うと…私も先輩を
簀巻きにすればいいってことっすか?」
久「ツッコまないわよー」
久「ま、そう言うわけで病みの傾向が違うだけで、
咲だって東横さんに負けず劣らず重症なんだってば」
ゆみ「……」
ゆみ「…それでも、私は君たちが眩しく見える」
咲「……」
咲「あの、ちょっと、いいですか…?」
ゆみ「なんだ?」
咲「私が思うに…加治木さんって、あんまり
モモちゃんのこと襲わないんじゃないですか?」
ゆみ「!?」
モモ「……」
咲「だから、モモちゃんに
愛されてるって実感がなくて…
不安になっちゃうんじゃないですか?」
ゆみ「…そうなのか…モモ…?」
モモ「……っ」コクン
ゆみ「私に…襲われたかったのか?」
モモ「……」
モモ「はいっす…!」コクン
ゆみ「私に…獣のように襲われたかったのか!?」
モモ「はいっすー!!」コクンッ!
ゆみ「そうか…!そうだったのか…!」
ゆみ「久、すまない。どうやら
間違っていたのは私のようだ」
ゆみ「一番そばにいたはずなのに…
私が一番、モモのことをわかっていると
思っていたのに…」
ゆみ「実際には、何もわかっていなかった」
ゆみ「本当は、モモを不安がらせていたのは…
私だったんだな…」
モモ「先輩…わかってくれたんっすね!」
ゆみ「ああ!もう、お前を不安がらせたりはしない!」
モモ「…はいっす!」
ゆみ「これからは、獣のように
激しく食い漁ってやるからな!!」
モモ「はいっすー!!!」
ゆみ「というわけで、ベッドを借りるぞ!久!!」
モモ「借りるっすよ!!」
久「保健室行ってください」
--------------------------------------------------------
久「いやー、まさかゆみがポンコツだとは思わなかったわ」
咲「一見まともなだけに気づきにくいんですよね」
久「でも、東横さんのアレ、よくわかったわね?」
咲「あー、アレはズルですよ。
実は、会うたびに本人から愚痴られてましたから」
咲「まぁさすがに本人の口から
『襲ってくださいっすー!』とは
言えなかったみたいですし、いい機会だったかなと」
久「なるほど。というか、あなたたちが
そんなに仲良かったなんて初耳なんだけど」
咲「え、でもきっかけは部長ですよ?」
久「私?」
咲「私たちの出会いって、モモちゃんが
部長の胸元にナイフを突きつけたのを
私が簀巻きにしたのが始まりですから」
久「それも初耳なんだけど!?」
……
久「はー、でも、これでようやく二人かぁ。
全然終わりそうにないわね」
咲「やっぱり予定通り10人くらいが限界みたいですね」
久「それにしても、今回は私全く役に立たなかったわね。
もう、私はいなくてもいいんじゃないかな?」
久「うん、相談室の主は咲に譲りましょう!
その方がいいわ!」
久「じゃ、そういうことで!
咲、後は任せたわよ!」
ダッ
しゅるんっ
咲「逃げちゃ駄目ですよ?次は例のあの方です」
久(簀巻き)
「うあー、仕方ない!覚悟決めるかー!」
--------------------------------------------------------
久「……」
咲「……」
久「……」
咲「……」
久「…来ないわね」
咲「おかしいですね…確かに次は福路さんのはずですけど」
久「あの子に限って、ドタキャンもないと思うけど…」
ガチャッ…
華菜「失礼するし」
久「あっ…あなたは…!」
咲「風越の…猫!」
久「違うわよ!?確か…ええと、そう、アレ、
『にゃーーーーっ!!』の人!!」
華菜「華菜ちゃんだし!?名前覚えてないのかよ!?」
咲「覚えてますよ池田ァァッ!!さん」
久「もちろん覚えてるわよ池田ァァッ!!さん」
華菜「なんでよりによってそこをチョイスしたし!?
…まぁいいし…あんたたち相手に
ツッコんでたらキリがないし。
私は一つ、伝言を伝えに来たんだ」
華菜「キャップは、病院に連れ戻されたし!!」
久「ありゃま」
続く!!
咲「竹井相談室、始めました。」
久「あらすじで嘘を…って、ほんとに始まってる!?」
<バックナンバー>
本SSは菫相談室の番外編です。
菫相談室はこちら。
菫「第01話はこれだ」
照「第02話はこれ」
淡「第03話はこれだよ!」
尭深「…第04話はこれです」
番外編:菫「お互い、苦労するよな」久「ええ」
久「前編はこれよ!」
菫「後半はこれだ」
<登場人物>
竹井久,宮永咲,その他大勢
<症状>
・カオス
・ヤンデレ
・久だけ普通。
<その他>
※ギャグです。
※キャラ崩壊が激しいのでご注意
※久「私はどこぞのSSみたいにつっこまないわよー?」
※実は『菫「お互い、苦労するよな」久「ええ」』より
前に書いてるので久のキャラがちょっと違います。
まああっちはIFという事で。
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久「うーん」
久「むー」
久「どうしよっかなぁー…」
咲「どうしたんですか?」
久「あ、咲?いや、これ
どうしようかなーって思ってね」
ピラッ…
咲「あ、拝見します…えーと…嘆願書?」
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『 ■ 上埜相談室開室の嘆願書 ■
昨今、菫相談室という白糸台高校の部長が運営する
相談室が話題になっています。
この相談室は本来白糸台高校麻雀部の部員のために
運営されているものですが、最近では
他校との交流目的に一般にも公開しているそうです。
なぜ、このような相談室が清澄高校にて
運営されていないのか、はなはだ理解に苦しみます。
一刻も早く上埜相談室を開室し、
広く門戸を開放する必要があるものと考えます。
上埜さんの迅速かつ賢明な対応を期待します。
福路 美穂子』
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咲「へぇ…面白そうですね」カチカチ
咲「上埜相談室…うえのクリニ」カチカチ
久「はいストップ。それ以上は言っちゃだめよ?」
久「というか私はいやよ。思いっきり二番煎じだし…
オチが見えてるもの」
久「というかね…」チラッ
優希「ぶちょー!咲ちゃん!
二人でばっかりお話ししてないで、
私のこともナデナデしてほしいじぇー!!」すりすり
まこ「くそっ…去年の今頃じゃったら久と
二人っきりでハニースイート
ティータイムじゃったんに…」ギリッ
和「…また部長とばっかりお話して…
やっぱり部長は可及的速やかに
排除しておかないと…」ブツブツブツブツ
久「…相談したいのは私の方なんだけど?
結局菫相談室も私だけ相談できなかったし…
なんか約一名に命狙われてるし…」
咲「菫さんに相談して解決するなら、
そもそも菫さんは苦労してないはずですよ?」カチカチ
久「痛いところつかれた」
咲「別にやってもいいんじゃないですか?
そういうの、嫌いじゃないですよね?」カチカチ
久「いやさー、あれって相談者がボケで
カウンセラーがツッコミじゃない?」
咲「まぁ菫相談室はそうですね」カチカチ
久「私だって本当はボケをやりたいのよ。
相談する側だったら喜んでやるんだけどねー」
咲「ふふっ…そうですね…部長は、
突っ込まれるのがお好きなんですよね…」カチカチ
久「…ツッコまないわよ?だって私はボケだもの」
咲「その発言がすでにツッコミですよ?」カチカチ
咲「えい、送信っと」ピロリン
久「…ねえ、咲?その携帯、私のよね?」
咲「そうですね」
久「一体、誰に何て送ったのかなー?」
咲「見ますか?」
久「ものっすごい嫌な予感がするけど…まぁ見るわ」
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『 ■ 竹井相談室開室のお知らせ ■
実は今、菫相談室の活況を受けて、
清澄高校でも竹井相談室を
開室してほしいっていう要望を
もらってるのよ。
でも、正直二番煎じもいいところだし、
私って突っ込むより突っ込まれたい女だから、
あんまり乗り気じゃないのよねー。
というわけで、一応開室はするけれど、
期間限定で終わることにするわ!
地域も長野限定ね?
開室期間は明日一日、清澄高校麻雀部部室で開催!
私に突っ込みたい人はどうぞいらっしゃい?
早い者勝ちよ?
竹井 久』
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久「あっはっはー。咲ってもしかして私のこと嫌い?」
咲「大好きですよ?愛してます。一生監禁したいくらい」
久「怖っ!?ならどうして
こんなことしちゃうのかしら?」
咲「部長の悩み苦しむ姿が見たいからです!」
久「うん、もう一回聞くわね?
あなた、私のこと嫌いでしょ?」
咲「大好きですよ?愛してます。無理心中してもいいくらい」
久「だから怖いってば!」
久「じゃぁ繰り返すけど、
なんでこんなことするのかしら?」
咲「……」
咲「えっと…私、恥ずかしながら…」
咲「ちょっとだけ、Sなんです」
久「知ってるわよ!ちょっとどころか
ドSよ!ドS!!」
咲「だったら…私の動機もわかりますよね?」
久「あーうん…わかるけど…」
咲「あ、いいですねその表情…もっと、
もっと困った顔を見せてください」
久「あ、ちょっと今から菫相談室行ってくるわ。
お題は『後輩がドSで耐えられません』で」
咲「あ、福路さん、お久しぶりです」
久「えぇっ!?美穂子!?」ビクゥッ!!
咲「隙あり」
しゅるんっ
久(簀巻き)「むー!むー!」
咲「まったくもう…相談室の主が
逃げたら話にならないですよ?」
久(簀巻き)「むー!むー!」
咲「何を言ってるのかよくわからないですけど、
わかってくれればいいです」
咲「じゃぁ、明日に向けて
予行練習しておきましょうか。
まずは私が相談者第一号になりますね」
咲「……」
咲「私の、お婿さんになってください!」
久(簀巻き)「むー!むー!」ブンッブンッ
咲「…そうですか、えへへ…うれしいな…!」
咲「じゃぁ、さっそく誓いのキスを…」
ハラリ
久(簀巻き)
「ぷはっ!ならないわよ!勝手に話進めないでってば!」
久「というかそれ、相談でもなんでもないじゃない!」
咲「あ、口布取っちゃうとしゃべれちゃいますね」
久「当たり前でしょ!?
ていうかカウンセラーの口を封じる
相談室って斬新すぎでしょ!」
咲「それだけツッコミできれば大丈夫ですね。
じゃぁ、明日から頑張ってくださいね」
久「くっ…いいじゃない!
こうなったら絶対ツッコまないで
ボケ倒してやるわ!!」
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次の日(0:00)、竹井家にて。
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久「……」
洋榎「……」
久「……」
洋榎「……」
久「…ツッコまないわよ?」
洋榎「なんでや!?」
洋榎「ツッコミどころ満載やろ!?
長野限定言うてんのになんで
関西から出張ってきとんねんとか、
真夜中とか気合入れすぎやろとか、
そもそもなんで自宅におんねんとか!」
久「いやー、私夜弱いのよねー」
洋榎「スルー!?」
久「というわけで、おやすみなさーい」
洋榎「寝んなやぁああ!!
せめて一言ツッコめやぁああ!!!」
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次の日(7:00)
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久「ふあぁ…よく寝た」
久「なーんか、いつもより
よく寝れた気がするわ。なんでだろ」
洋榎「うちは全ッ然寝れんかったけどな!」
久「あらおはよう。枕変わると寝られないタイプ?」
洋榎「ちゃうわ!お前どんだけ神経図太いんや!」
久「え?」
洋榎「なんでこの状況で寝れんねん!?」
咲「…あ、部長、おはようございます」血まみれ
咲「駆除しておきましたよ?」血まみれ
和「……」血まみれ
久「あー」
久「慣れ?」
洋榎「いやいや!?これは慣れたらあかんやろ!?」
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学校。
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久『というわけでー、栄えある第一号は
愛宕洋榎さんでしたー』
洋榎『さすがやろー?』
久『他の皆さんはちょっと待っててねー』
ゆみ「なるほど、自宅に向かうのが正解だったか」
美穂子「くっ…自宅前の病院側の警備が
強化されていなければ…!」
春「さすがに鹿児島からで一番は無理…」
咲『えーと、竹井相談室運営補佐の宮永咲です…
まことに申し訳ありませんが…
列が軽く見積もっても100人超えてるので、
多分全員には対応できないと思います』
咲『10番以降の方は整理券を受け取って、
連絡先をご記入の上いったんお帰り願います』
咲『順番が回ってきた場合にはこちらから
改めてご連絡させていただきます』
明華「くすっ…久さんは人気者なんですね」
尭深「…ヤンデレホイホイ」
胡桃「というか長野限定じゃなかったの!?
全国から集まってきてるじゃない!」
一「あはは…すごい人気だね。
後そこの小さい人は人のこと言えないと思うな?」
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久「さて、と…相談を聞かせてもらいましょうか。
まさか出オチってことはないわよね?」
洋榎「まぁ半分ノリやったんやけどな?
相談事があるのも事実や」
洋榎「朝のアレ見て余計相談したくなったしな!」
久「朝のって…あの殺人現場?」
洋榎「勝手に後輩殺すなや」
久「いや、普通なら絶対死んでるはずなんだけどね…」
久「というか、アレを見て
相談したくなるってことは…
もしかして、相談ってヤンデレ系?」
洋榎「せや」
洋榎「…絹…うちの妹なんやけどな?」
洋榎「最近、めっちゃヤバいねん」
久「具体的には?」
洋榎「夜中に忍び込んで名前彫ろうとしてくんねん」
久「彫る!?」
洋榎「『絹』…ってな?」
洋榎「お姉ちゃんはうちのもんやー…
自分のもんには名前書かんといかんのやー…ってな」
久「わお」
洋榎「ちゅーわけで、どうしたらええでしょうか?」
久「ローマ字にしてもらえば?」
久「KINUって」
洋榎「あー、確かに漢字よりは
画数少ないなーってうるさいわ!」
洋榎「彫られたないんや!アレめっちゃ痛いんやで!?」
久「ありゃ?すでに彫られちゃってるの?」
洋榎「途中やけどな…ほれ、ここ」
久「糸…」
久「いやいや、そこまで来たらもう耐えなさいよ。
中途半端すぎでしょ」
洋榎「いやいやいや!?
そういう問題ちゃうやろ!?」
洋榎「名前彫るとかおかしいやろ!
やめさす方法を聞いとんねん!!」
久「いやでも、私ボケだし…
真面目な回答求められても困るっていうか…」
洋榎「漫才ちゃぅううう!!!」
久「んー、じゃぁ真面目に答えちゃうと、
彫られる前に彫っちゃえば?」
久「なんちゃってタトゥーみたいなので」
洋榎「その手があったか!!」
久「後、老婆心ながら忠告しておくと、
夜中に他人の家に普通に侵入してきたあなたも
相当おかしいからね?」
久「多分、妹さんの狂気が
移ってきてるから気をつけなさい?」
洋榎「はっ…!?言われてみればその通りやん!?
ご忠告いたみいるでー」
久「ま、つらくなったら言ってきなさいな。
相談室とか関係なく話聞いてあげるから」
--------------------------------------------------------
久「いやー、のっけからヘビーなの来たわねー」
咲「愛宕さんの人柄のおかげで
だいぶ緩和されてますけど…
正直普通に警察沙汰ですよね」
久「警察沙汰っていうならうちもだけどね…
似たような境遇だけに気持ちがよくわかるわ」
久「妹さん、うまく矯正できるといいわね」
咲「そうですね」
久「ていうか咲?なんで相談内容知ってるのかしら?」
咲「運営補佐ですから」
久「はぁ…外部に漏らしちゃだめよ?」
咲「そこは大丈夫です。
そもそも野次馬目的じゃなくて
部長が襲われた時に助けに行くためですから」
久「怖いこと言わないでよ」
咲「菫さんの場合は、お姉ちゃんが助けなかったら
2回くらい貞操を奪われてたらしいですよ?」
久「…いざという時はすぐ
駆けつけられるようにしておいてね?」
咲「もちろんです」
--------------------------------------------------------
久「…といっても、次の人は完全安牌なのよね」
ゆみ「何のことだ?」
久「こんな個室で猛獣と二人きりじゃ
襲われるかもしれないねって話」
ゆみ「なるほど…確かに100人もいれば、
一人くらいはそういう輩がいてもおかしくないな」
久「ゆみがその一人だったりして?」
ゆみ「ははっ…確かに、たまには襲う側に
回ってみたいという気持ちはあるな」
ゆみ「…現実では襲われる側なだけに」
久「…ということは、やっぱり相談は東横さん関係?」
ゆみ「ああ」
ゆみ「モモが…私以外の人間関係を
切り捨てようとしていてな」
久「まあ、ヤンデレならよくあることね」
ゆみ「無論モモのことは愛しているし、
好かれていることはこの上なくうれしいが…
私だけに目を向けることで、
モモの世界が狭まるのは本意じゃない」
ゆみ「だが、モモは聞き入れてくれなくてな…
自身が他人と関わらないだけでなく、
私と関わろうとする人間を
それとなく排除しようとする」
ゆみ「おかげで、最近では私まで孤立してくる始末だ」
久「…えーと、そもそも今日、ここに来てよかったの?」
ガチャ
咲「それは問題ないと思いますよ?…多分」
久「なんで当然のように入ってきてるのよ」
咲「いざという時は駆けつけるって言いましたよね?」
久「え、それって…」
ゆらぁっ…
モモ「さすがリンシャンさんっすね…バレてたっすか」ギラッ
ゆみ「モモ!?」
久「あー、いるかもなーとは思ってたわー。
でも、刃物持ってるとは思ってなかったわー」
咲「モモちゃん、覚えてるよね…?咲モモ同盟」
モモ「わかってるっすよ…竹井さんが
先輩に手を出さない限りは殺らないっす」
ゆみ「なんだその同盟は!?」
咲「互いに相手の想い人を殺さないという不可侵同盟です」
モモ「もっとも、手を出されたら確実に
殺ることの裏返しでもあるっすけどね…」
久「…もしかして私、また知らないうちに守られてた?」
咲「感謝してくださいね?部長なんて、私がいなかったら
もう何回この世を去ってるかわかりませんよ?」
久「なんで私そんなに命を狙われてるの!?
私が一体何をしたっていうのよ!」
咲「存在してますよね?」
久「存在自体が悪!?」
ゆみ「私が相談したいのはそこなんだ!」
久「どこよ!?」
ゆみ「今回の相談室も、発端は宮永さんなんだろう?
それは本来ヤンデレなら忌み嫌う、
他人との接点を増やす行為にも関わらず…だ」
ゆみ「久はヤンデレである宮永さんと一緒にいながら…
それでいて、周りとの交流も続けられている」
久「咲、ゆみからヤンデレ認定されてるわよ?」
咲「否定はしません」
久「してほしかったなー」
ゆみ「…まあそう言うわけで、君たちの関係は
私には理想的なものに思えるんだ」
ゆみ「どうか、今の関係に至った経緯を
ご教示願えないだろうか」
咲「え、えへへ…理想の夫婦だなんて…照れますね」
久「うん、ゆみは今まで私たちの何を見てきたのかしら?
後、夫婦だなんてキーワードどこかにあったかしら?」
久「おっといけない完全にツッコミ側に回ってたわ。
まさかゆみがボケてくるとは思ってなかったから」
ゆみ「私はいたって真面目なんだが」
咲「私もいたって真面目なので結婚してください」
久「うん、咲は静かにしてなさい?」
久「ゆみ、言っとくけどゆみのそれは、
他人の芝生って奴よ?」
久「私が何回この子に簀巻きにされたと思ってるのよ」

『図解:竹井久簀巻きにされるの図』
ゆみ「だが…それでも、他人との交流を
絶っているわけじゃないだろう?」
久「いやいや、咲の場合はそれが単に
SMプレイの一環ってだけだから」
久「それに、私は他にも咲からいろんな
被害をこうむってるのよ?」
久「この子、なぜか私の個人情報全部知ってるし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
久「朝起きたら普通に部屋にいるし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
久「どこに居ても私の居場所筒抜けだし」
久「ちょっと気を抜くと私のこと簀巻きにしてくるし」
モモ「つまり結論を言うと…私も先輩を
簀巻きにすればいいってことっすか?」
久「ツッコまないわよー」
久「ま、そう言うわけで病みの傾向が違うだけで、
咲だって東横さんに負けず劣らず重症なんだってば」
ゆみ「……」
ゆみ「…それでも、私は君たちが眩しく見える」
咲「……」
咲「あの、ちょっと、いいですか…?」
ゆみ「なんだ?」
咲「私が思うに…加治木さんって、あんまり
モモちゃんのこと襲わないんじゃないですか?」
ゆみ「!?」
モモ「……」
咲「だから、モモちゃんに
愛されてるって実感がなくて…
不安になっちゃうんじゃないですか?」
ゆみ「…そうなのか…モモ…?」
モモ「……っ」コクン
ゆみ「私に…襲われたかったのか?」
モモ「……」
モモ「はいっす…!」コクン
ゆみ「私に…獣のように襲われたかったのか!?」
モモ「はいっすー!!」コクンッ!
ゆみ「そうか…!そうだったのか…!」
ゆみ「久、すまない。どうやら
間違っていたのは私のようだ」
ゆみ「一番そばにいたはずなのに…
私が一番、モモのことをわかっていると
思っていたのに…」
ゆみ「実際には、何もわかっていなかった」
ゆみ「本当は、モモを不安がらせていたのは…
私だったんだな…」
モモ「先輩…わかってくれたんっすね!」
ゆみ「ああ!もう、お前を不安がらせたりはしない!」
モモ「…はいっす!」
ゆみ「これからは、獣のように
激しく食い漁ってやるからな!!」
モモ「はいっすー!!!」
ゆみ「というわけで、ベッドを借りるぞ!久!!」
モモ「借りるっすよ!!」
久「保健室行ってください」
--------------------------------------------------------
久「いやー、まさかゆみがポンコツだとは思わなかったわ」
咲「一見まともなだけに気づきにくいんですよね」
久「でも、東横さんのアレ、よくわかったわね?」
咲「あー、アレはズルですよ。
実は、会うたびに本人から愚痴られてましたから」
咲「まぁさすがに本人の口から
『襲ってくださいっすー!』とは
言えなかったみたいですし、いい機会だったかなと」
久「なるほど。というか、あなたたちが
そんなに仲良かったなんて初耳なんだけど」
咲「え、でもきっかけは部長ですよ?」
久「私?」
咲「私たちの出会いって、モモちゃんが
部長の胸元にナイフを突きつけたのを
私が簀巻きにしたのが始まりですから」
久「それも初耳なんだけど!?」
……
久「はー、でも、これでようやく二人かぁ。
全然終わりそうにないわね」
咲「やっぱり予定通り10人くらいが限界みたいですね」
久「それにしても、今回は私全く役に立たなかったわね。
もう、私はいなくてもいいんじゃないかな?」
久「うん、相談室の主は咲に譲りましょう!
その方がいいわ!」
久「じゃ、そういうことで!
咲、後は任せたわよ!」
ダッ
しゅるんっ
咲「逃げちゃ駄目ですよ?次は例のあの方です」
久(簀巻き)
「うあー、仕方ない!覚悟決めるかー!」
--------------------------------------------------------
久「……」
咲「……」
久「……」
咲「……」
久「…来ないわね」
咲「おかしいですね…確かに次は福路さんのはずですけど」
久「あの子に限って、ドタキャンもないと思うけど…」
ガチャッ…
華菜「失礼するし」
久「あっ…あなたは…!」
咲「風越の…猫!」
久「違うわよ!?確か…ええと、そう、アレ、
『にゃーーーーっ!!』の人!!」
華菜「華菜ちゃんだし!?名前覚えてないのかよ!?」
咲「覚えてますよ池田ァァッ!!さん」
久「もちろん覚えてるわよ池田ァァッ!!さん」
華菜「なんでよりによってそこをチョイスしたし!?
…まぁいいし…あんたたち相手に
ツッコんでたらキリがないし。
私は一つ、伝言を伝えに来たんだ」
華菜「キャップは、病院に連れ戻されたし!!」
久「ありゃま」
続く!!
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本編のピッチあげてください。
簀巻きってロープぐるぐるイメージしてたけど布団で巻きか…可愛い
ほんと久さんの包容力はすごいなあ
簀巻きプレイで満足する咲さんの病状は
回復に向かっている?!
でも、簡単に食い下がる彼女ではないはず!
こっちもシリーズ化してほしいです。
本編>
煌「書いてますよ!どれが本編かよくわからなくなってきましたが!」
簀巻き>
咲「確かにロープやむしろで巻くのが本格派ですよね」
久「絶対やめてよ!?痛いから!」
咲「あ、ちなみに別に満足してませんからね?」
絵>
久「ありがとうございます!でもやっつけすぎた!
体型変直したい!」
咲「ペンタブがないと面倒ですよね…」
嘆願書>
久「後半にご期待!」
ヤンデレホイホイ>
咲「後半に期待です」
久「え、期待したくないんだけど」
シリーズ化>
久「いやほら、これ続けちゃうと菫相談室を食っちゃうじゃない?」
菫「私はそれで一向にかまわないが?」