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【咲SS:みさき理沙】理沙「駄目人間!」【あまあま】
<あらすじ>
村吉みさき
「野依プロは、私が居ないと本当になにもできませんね」
野依理沙
「みさきのせい!」プンスコ
みさき
「はいはい、責任はちゃんと取りますから」
<登場人物>
野依理沙,村吉みさき,三尋木咏,針生えり
<症状>
・あまあま…のはず?
・依存
・狂気
・洗脳
<その他>
※2014年09月の、登場人物の詳細がまだ
判明していない時期に書いてます。
それぞれの呼び方や言葉遣いなど後から見たら
違和感が出るかもしれませんがご容赦を。
※方言キツくてしゃべれない説は
とりあえずスルー。
--------------------------------------------------------
村吉みさき「それでは、インターハイ全国大会
準決勝第2試合の中継を終了します」
野依理沙「……」
『はーい、お疲れ様でしたー。
休憩入ってくださーい。』
みさき「はい、お疲れ様でした。
食事でも取りに行きましょうか」
理沙「明太子!」
みさき「はいはい、あの話題で食べたくなったんですね」
三尋木咏「お、ノヨリさーん」
理沙「!」
咏「中継見てたよー。お疲れさん」
理沙「頑張った!」
針生えり「村吉さんも、お疲れ様でした」
みさき「お恥ずかしいところをお見せしました」
えり「いえ…むしろよく中継できるなと驚いていたくらいです」
咏「相変わらずズバッと言うねぃ」
みさき「お二人は食事はお済みですか?」
咏「うんにゃ、今からえりちゃんと食べに行くところだよ」
みさき「よろしければご一緒しませんか?」
理沙「明太子!」
えり「そうですね、せっかくですし、お邪魔でなければ」
咏「たまにはこういう交流もいいんじゃね?知らんけど」
みさき「では、参りましょうか」
--------------------------------------------------------
咏「んじゃま、いただきまーす」
えり「いただきます」
理沙「……」
みさき「いただきます…はい、野依プロも」
理沙「いただく!」
みさき「はい、よくできました」
えり「…なんだか、保護者みたいですね…」
みさき「まあ実際、この人単体では何もできませんからね」
咏「ノヨリさんのクチベタっぷりは有名だしねぃ」
えり「いや…口下手とかいう範疇に留まらない気がしますが」
咏「クチベタと言えば、前にこんなことがあったんよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏『お、あそこに見えるはノヨリさん』
咏『ノヨリさーん、ちーっす』
理沙『!』
ダダダダッ!!
咏『おぅおぅ、熱烈歓迎だねぃ』
理沙『みさき!』
咏『…へ?』
理沙『みさき!みさき!』
理沙『みさき!!みさき!』
咏『…みさき?』
理沙『みさき!みさき!みさき!』
咏『…おーぅ、みさきー?』
理沙『みさき!』
咏『なるほどなるほどー。みさきー』
理沙『みさき!!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「ってさ」
えり「すいません、解説をお願いしてもいいですか?」
えり「その話からは、私には
お二人が狂人だということしか
わかりませんでしたが」
咏「ひっでー」
咏「ま、私もみさき語はわっかんねーけど。
翻訳するとこんな感じじゃね?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
理沙『みさきがいなくなった!』
咏『…へ?』
理沙『どうしよう!みさきがいないの!』
理沙『みさきがいないと、何もできない!』
咏『…迷子かー』
理沙『みさき!みさきどこにいるのかな!?』
咏『私にはわっかんねー』
理沙『みさきを見つけて!』
咏『あいよー、じゃ、ちょっくら探してくるよ』
理沙『待ってる!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「みたいな?知らんけど」
みさき「若干の齟齬(そご)がありますね」
みさき「実際にはこうかと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
理沙『みさきがいなくなった!』
理沙『みさきがいないと、私はなにもできない!』
理沙『みさきがいないと、しゃべれない!』
咏『…迷子かー』
理沙『みさきがいないから、私はここから動けない!』
咏『私にはわっかんねー』
理沙『みさきが見つけてくれるまで私はここにいる!』
咏『あいよー、じゃ、ちょっくら探してくるよ』
理沙『みさきならきっと見つけてくれる!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「うげ、けっこう違ってるじゃん」
えり「…野依プロ…これ、本当なんですか?」
理沙「正解!」
えり「完全に病気じゃないですか…」
みさき「どうしてこうなってしまったんですかね」
咏「ありゃ?ノヨリさんって、
村吉さんが仕込んだんじゃねーの?」
みさき「気づいたらこんな感じでしたが」
--------------------------------------------------------
咏「ごちそーさん。んじゃま、午後も頑張りなー」
えり「頑張ってください」
理沙「頑張る!」
みさき「ありがとうございます。では、失礼します」
……
咏「……」
えり「……」
えり「なんというか…村吉さん大変ですね…」
咏「あっはっは。えりちゃんは純真だねぃ」
えり「…どういう意味ですか?」
咏「言ったろ?ノヨリさんがああなったのは、
村吉さんが仕込んだからだって」
咏「ありゃ、間違いなく調教してるぜ。知らんけど」
えり「ちょ…調教って、人聞きの悪い」
咏「えりちゃん、ノヨリさんの食べ方見て、どう思った?」
えり「…多少、お行儀が悪いなとは思いましたが…
それが何か?」
咏「あれはさー、行儀が悪いんじゃなくて、
『食べ方がわかんない』っぽかったんだよねぃ」
えり「いやいや、フランス料理とかならいざ知らず、
ごく普通の和食だったじゃないですか」
咏「…普段から食べさせてもらってて、
食器をほとんど使ってないとしたら?」
えり「…は?そんな馬鹿な」
咏「ま、真偽のほどはわっかんねーけどさ」
えり「……」
咏「あとはさー、目」
えり「…目?」
咏「一人でいた時のノヨリさんの目がさー」
咏「人形みたいだったんだよねぃ」
えり「に…人形ですか」
咏「そ。空っぽって感じでさ。
人間味ってのを、なんも感じ取れねーの」
咏「一体、何やったらあんな風にできるんだろうねぃ」けらけら
えり「いやいや、笑いごとじゃないですよ!?」
えり「それが本当なら犯罪沙汰では!?」
咏「ほえ?なんで?」
えり「な、なんでって…要は洗脳ですよね?」
咏「まーそうだけどさ、本人達がそれで納得してんだから、
問題ないんじゃね?知らんけど」
--------------------------------------------------------
みさき「では、夕飯をいただきましょうか」
みさき「さ、理沙…いつものあれを」
理沙「頑張る!」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました。
お昼もちゃんと頭の中で唱えましたか?」
理沙「当然!」
みさき「いい子ですね…いい子には、
ごはんに桜でんぶを追加してあげましょう」
理沙「僥倖!」
みさき「あ…駄目ですよ?そんな難しい言葉使ったら…
理沙は頭を使ったら駄目なんですから」
理沙「失敗!」
みさき「はい、もう一回やり直し」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました。じゃぁ、いただきましょうか」
理沙「いただく!」
みさき「はい、ごはんですよ。あーん」
パクッ…モキュモキュ
理沙「おいしい!」
みさき「よかったです。次はお魚ですよ」
パクッ…モキュモキュ
理沙「おいしい!」
みさき「ふふ…まだいっぱいありますからね」
……
みさき「そう言えば…私の知らないところで
三尋木プロと会ってたんですね」
理沙「……!?」
みさき「その件について、
私は何も報告を受けていませんが?」
理沙「……っ!」
理沙「不可抗力!」ブンッブンッ
みさき「はい。二人きりで会ったことについては
咎めていませんよ?」
みさき「問題は、そのことを私に報告していないことです」
みさき「どういうことですか?」
理沙「忘却!」プンスコプンスコ
みさき「報告を怠った上、難しい言葉を使いますか…」
みさき「これは、おしおきが必要ですね」
みさき「何も考えられないくらい激しくされるのと…
何もしてもらえないの、どちらがいいですか?」
理沙「前者!」ぱあっ
みさき「わかりました。じゃぁ、今日は何もしませんね」
理沙「……っ!」
理沙「絶望!」じわっ
みさき「ああもう…その目はずるいですよ?」
理沙「悲しい!」ポロポロ
みさき「…はいはい、私の負けです」
みさき「仕方ないから、呪文500回で、前者に変えてあげます」
理沙「……っ!」プンスコ
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
……
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました」
理沙「可愛がり!」プンスコプンスコ
みさき「それじゃ別の意味ですよ?」
理沙「失敗!」
みさき「ふふっ…本当に理沙は可愛いですね。
じゃあ、服を脱ぎ脱ぎしましょうね…」
--------------------------------------------------------
始まりは、単語しか話せない理沙に対して、
せめて2単語話せるようにしましょうと、
特訓を持ちかけたことだった。
『みさきだいすき!』
他の言葉は満足に話せない癖に、
これだけはいとも簡単に言い放って、
満面の笑みを浮かべた理沙。
おそらくこの時には、私はもう壊れてしまったのだろう。
我ながら、単純すぎて笑えてくる。
チョコチョコと私の後ろを雛鳥のようについてくる
理沙を見て、微笑ましいと思った。
私とはぐれて数時間後に見つけられた時に
泣きべそをかきながら駆け寄ってくる理沙を見て、
胸が高鳴った。
気づけば私は、理沙を独り占めしたくなって。
極力理沙に頭を使わせないように仕向けていた。
「私から離れた時は、停止して待っていてください」
「難しい言葉を使ってはいけませんよ?」
「食事の前は、必ず30回呪文を唱えましょうね」
「自分で食べたらいけませんよ?食べさせてあげますから」
「言う事が聞けたら、ご褒美をあげますからね」
理沙は、まったく抵抗することなく、
全ての命令を受け入れて。
やがて、私が居ないと何もできない駄目人間と化した。
(もちろん、ちゃんと一生責任を取りますから、
問題ありませんけどね)
--------------------------------------------------------
咏「お、ノヨリさーん。村吉さーん。最近よく会うねぃ」
理沙「!」
えり「これから食事に出るところですが…いかがですか?」
みさき「では、お相伴にあずかりましょうか」
……
咏「んじゃ、いっただっきまーす」
えり「いただきます」
理沙「……」
みさき「いただきます…はい、野依プロも」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
咏「……」
えり「……」
みさき「……」
理沙「……っ!」ハッ
理沙「間違えた!」プンスコ
みさき「まったく仕方ありませんね。
次から気をつけてくださいね?」
咏「ま、誰にでも間違いってのはあるさね」
えり「…え、追及はなしですか?」
咏「いやー、この二人なら、このくらい普通っしょ。
知らんけど」
みさき「やはり三尋木プロにはバレてましたか。
なら、隠さなくてもよかったですね」
理沙「安堵!」
みさき「もう…駄目ですよ?そんな難しい言葉使ったら…
理沙は頭を使ったら駄目でしょう?」
みさき「はい、もう一回やり直し」
理沙「……」すぅっ…
「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
……
咏「あっはっはー。スパルタだねぃ」
えり「……」
えり「…もしかして」
えり「麻雀に関わる人って、狂人しかいないんですかね?」
(完)
村吉みさき
「野依プロは、私が居ないと本当になにもできませんね」
野依理沙
「みさきのせい!」プンスコ
みさき
「はいはい、責任はちゃんと取りますから」
<登場人物>
野依理沙,村吉みさき,三尋木咏,針生えり
<症状>
・あまあま…のはず?
・依存
・狂気
・洗脳
<その他>
※2014年09月の、登場人物の詳細がまだ
判明していない時期に書いてます。
それぞれの呼び方や言葉遣いなど後から見たら
違和感が出るかもしれませんがご容赦を。
※方言キツくてしゃべれない説は
とりあえずスルー。
--------------------------------------------------------
村吉みさき「それでは、インターハイ全国大会
準決勝第2試合の中継を終了します」
野依理沙「……」
『はーい、お疲れ様でしたー。
休憩入ってくださーい。』
みさき「はい、お疲れ様でした。
食事でも取りに行きましょうか」
理沙「明太子!」
みさき「はいはい、あの話題で食べたくなったんですね」
三尋木咏「お、ノヨリさーん」
理沙「!」
咏「中継見てたよー。お疲れさん」
理沙「頑張った!」
針生えり「村吉さんも、お疲れ様でした」
みさき「お恥ずかしいところをお見せしました」
えり「いえ…むしろよく中継できるなと驚いていたくらいです」
咏「相変わらずズバッと言うねぃ」
みさき「お二人は食事はお済みですか?」
咏「うんにゃ、今からえりちゃんと食べに行くところだよ」
みさき「よろしければご一緒しませんか?」
理沙「明太子!」
えり「そうですね、せっかくですし、お邪魔でなければ」
咏「たまにはこういう交流もいいんじゃね?知らんけど」
みさき「では、参りましょうか」
--------------------------------------------------------
咏「んじゃま、いただきまーす」
えり「いただきます」
理沙「……」
みさき「いただきます…はい、野依プロも」
理沙「いただく!」
みさき「はい、よくできました」
えり「…なんだか、保護者みたいですね…」
みさき「まあ実際、この人単体では何もできませんからね」
咏「ノヨリさんのクチベタっぷりは有名だしねぃ」
えり「いや…口下手とかいう範疇に留まらない気がしますが」
咏「クチベタと言えば、前にこんなことがあったんよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏『お、あそこに見えるはノヨリさん』
咏『ノヨリさーん、ちーっす』
理沙『!』
ダダダダッ!!
咏『おぅおぅ、熱烈歓迎だねぃ』
理沙『みさき!』
咏『…へ?』
理沙『みさき!みさき!』
理沙『みさき!!みさき!』
咏『…みさき?』
理沙『みさき!みさき!みさき!』
咏『…おーぅ、みさきー?』
理沙『みさき!』
咏『なるほどなるほどー。みさきー』
理沙『みさき!!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「ってさ」
えり「すいません、解説をお願いしてもいいですか?」
えり「その話からは、私には
お二人が狂人だということしか
わかりませんでしたが」
咏「ひっでー」
咏「ま、私もみさき語はわっかんねーけど。
翻訳するとこんな感じじゃね?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
理沙『みさきがいなくなった!』
咏『…へ?』
理沙『どうしよう!みさきがいないの!』
理沙『みさきがいないと、何もできない!』
咏『…迷子かー』
理沙『みさき!みさきどこにいるのかな!?』
咏『私にはわっかんねー』
理沙『みさきを見つけて!』
咏『あいよー、じゃ、ちょっくら探してくるよ』
理沙『待ってる!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「みたいな?知らんけど」
みさき「若干の齟齬(そご)がありますね」
みさき「実際にはこうかと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
理沙『みさきがいなくなった!』
理沙『みさきがいないと、私はなにもできない!』
理沙『みさきがいないと、しゃべれない!』
咏『…迷子かー』
理沙『みさきがいないから、私はここから動けない!』
咏『私にはわっかんねー』
理沙『みさきが見つけてくれるまで私はここにいる!』
咏『あいよー、じゃ、ちょっくら探してくるよ』
理沙『みさきならきっと見つけてくれる!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
咏「うげ、けっこう違ってるじゃん」
えり「…野依プロ…これ、本当なんですか?」
理沙「正解!」
えり「完全に病気じゃないですか…」
みさき「どうしてこうなってしまったんですかね」
咏「ありゃ?ノヨリさんって、
村吉さんが仕込んだんじゃねーの?」
みさき「気づいたらこんな感じでしたが」
--------------------------------------------------------
咏「ごちそーさん。んじゃま、午後も頑張りなー」
えり「頑張ってください」
理沙「頑張る!」
みさき「ありがとうございます。では、失礼します」
……
咏「……」
えり「……」
えり「なんというか…村吉さん大変ですね…」
咏「あっはっは。えりちゃんは純真だねぃ」
えり「…どういう意味ですか?」
咏「言ったろ?ノヨリさんがああなったのは、
村吉さんが仕込んだからだって」
咏「ありゃ、間違いなく調教してるぜ。知らんけど」
えり「ちょ…調教って、人聞きの悪い」
咏「えりちゃん、ノヨリさんの食べ方見て、どう思った?」
えり「…多少、お行儀が悪いなとは思いましたが…
それが何か?」
咏「あれはさー、行儀が悪いんじゃなくて、
『食べ方がわかんない』っぽかったんだよねぃ」
えり「いやいや、フランス料理とかならいざ知らず、
ごく普通の和食だったじゃないですか」
咏「…普段から食べさせてもらってて、
食器をほとんど使ってないとしたら?」
えり「…は?そんな馬鹿な」
咏「ま、真偽のほどはわっかんねーけどさ」
えり「……」
咏「あとはさー、目」
えり「…目?」
咏「一人でいた時のノヨリさんの目がさー」
咏「人形みたいだったんだよねぃ」
えり「に…人形ですか」
咏「そ。空っぽって感じでさ。
人間味ってのを、なんも感じ取れねーの」
咏「一体、何やったらあんな風にできるんだろうねぃ」けらけら
えり「いやいや、笑いごとじゃないですよ!?」
えり「それが本当なら犯罪沙汰では!?」
咏「ほえ?なんで?」
えり「な、なんでって…要は洗脳ですよね?」
咏「まーそうだけどさ、本人達がそれで納得してんだから、
問題ないんじゃね?知らんけど」
--------------------------------------------------------
みさき「では、夕飯をいただきましょうか」
みさき「さ、理沙…いつものあれを」
理沙「頑張る!」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました。
お昼もちゃんと頭の中で唱えましたか?」
理沙「当然!」
みさき「いい子ですね…いい子には、
ごはんに桜でんぶを追加してあげましょう」
理沙「僥倖!」
みさき「あ…駄目ですよ?そんな難しい言葉使ったら…
理沙は頭を使ったら駄目なんですから」
理沙「失敗!」
みさき「はい、もう一回やり直し」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました。じゃぁ、いただきましょうか」
理沙「いただく!」
みさき「はい、ごはんですよ。あーん」
パクッ…モキュモキュ
理沙「おいしい!」
みさき「よかったです。次はお魚ですよ」
パクッ…モキュモキュ
理沙「おいしい!」
みさき「ふふ…まだいっぱいありますからね」
……
みさき「そう言えば…私の知らないところで
三尋木プロと会ってたんですね」
理沙「……!?」
みさき「その件について、
私は何も報告を受けていませんが?」
理沙「……っ!」
理沙「不可抗力!」ブンッブンッ
みさき「はい。二人きりで会ったことについては
咎めていませんよ?」
みさき「問題は、そのことを私に報告していないことです」
みさき「どういうことですか?」
理沙「忘却!」プンスコプンスコ
みさき「報告を怠った上、難しい言葉を使いますか…」
みさき「これは、おしおきが必要ですね」
みさき「何も考えられないくらい激しくされるのと…
何もしてもらえないの、どちらがいいですか?」
理沙「前者!」ぱあっ
みさき「わかりました。じゃぁ、今日は何もしませんね」
理沙「……っ!」
理沙「絶望!」じわっ
みさき「ああもう…その目はずるいですよ?」
理沙「悲しい!」ポロポロ
みさき「…はいはい、私の負けです」
みさき「仕方ないから、呪文500回で、前者に変えてあげます」
理沙「……っ!」プンスコ
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
……
理沙「言えた!」にぱっ
みさき「はい、よくできました」
理沙「可愛がり!」プンスコプンスコ
みさき「それじゃ別の意味ですよ?」
理沙「失敗!」
みさき「ふふっ…本当に理沙は可愛いですね。
じゃあ、服を脱ぎ脱ぎしましょうね…」
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始まりは、単語しか話せない理沙に対して、
せめて2単語話せるようにしましょうと、
特訓を持ちかけたことだった。
『みさきだいすき!』
他の言葉は満足に話せない癖に、
これだけはいとも簡単に言い放って、
満面の笑みを浮かべた理沙。
おそらくこの時には、私はもう壊れてしまったのだろう。
我ながら、単純すぎて笑えてくる。
チョコチョコと私の後ろを雛鳥のようについてくる
理沙を見て、微笑ましいと思った。
私とはぐれて数時間後に見つけられた時に
泣きべそをかきながら駆け寄ってくる理沙を見て、
胸が高鳴った。
気づけば私は、理沙を独り占めしたくなって。
極力理沙に頭を使わせないように仕向けていた。
「私から離れた時は、停止して待っていてください」
「難しい言葉を使ってはいけませんよ?」
「食事の前は、必ず30回呪文を唱えましょうね」
「自分で食べたらいけませんよ?食べさせてあげますから」
「言う事が聞けたら、ご褒美をあげますからね」
理沙は、まったく抵抗することなく、
全ての命令を受け入れて。
やがて、私が居ないと何もできない駄目人間と化した。
(もちろん、ちゃんと一生責任を取りますから、
問題ありませんけどね)
--------------------------------------------------------
咏「お、ノヨリさーん。村吉さーん。最近よく会うねぃ」
理沙「!」
えり「これから食事に出るところですが…いかがですか?」
みさき「では、お相伴にあずかりましょうか」
……
咏「んじゃ、いっただっきまーす」
えり「いただきます」
理沙「……」
みさき「いただきます…はい、野依プロも」
理沙「……」すぅっ…
理沙「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!」
理沙「言えた!」にぱっ
咏「……」
えり「……」
みさき「……」
理沙「……っ!」ハッ
理沙「間違えた!」プンスコ
みさき「まったく仕方ありませんね。
次から気をつけてくださいね?」
咏「ま、誰にでも間違いってのはあるさね」
えり「…え、追及はなしですか?」
咏「いやー、この二人なら、このくらい普通っしょ。
知らんけど」
みさき「やはり三尋木プロにはバレてましたか。
なら、隠さなくてもよかったですね」
理沙「安堵!」
みさき「もう…駄目ですよ?そんな難しい言葉使ったら…
理沙は頭を使ったら駄目でしょう?」
みさき「はい、もう一回やり直し」
理沙「……」すぅっ…
「みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
みさきだいすき!みさきだいすき!みさきだいすき!
……
咏「あっはっはー。スパルタだねぃ」
えり「……」
えり「…もしかして」
えり「麻雀に関わる人って、狂人しかいないんですかね?」
(完)
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みさき「正直、このリクエスト受けるまでまったく興味なかったです」
理沙「新境地!」