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【咲SS:久咲】咲「部長が外堀を埋めてきた!」【後編】【あまあま】

<あらすじ>
久「咲を懲らしめるために合戦を開くわ!」
咲「ふふ…かかってきてください」

※咲「このお話の続きです」

<登場人物>
竹井久,宮永咲,その他大勢

<症状>
・食べる側は全員ヤンデレ

<その他>
※校舎の配置などは適当です
※合戦もガチ合戦ではありません

--------------------------------------------------------



ガチャッ


久「じゃ、作戦会議はこのくらいにして、
  そろそろ行きましょうか!」

菫「いくらなんでも、また拠点が
  無人ってのはやりすぎじゃないか?」

淡「本当にサキはテープデッキを狙ってこないの?」

久「こないわね」

菫「なぜそう言い切れる?
  咲ちゃんが籠城を続けるにしても、
  助っ人の誰かが別働で
  陣地を狙うことは十分考えられると思うが」

久「んー。ま、そこは秘密!
  ともかく、陣地を守ることは考えなくていいわ」

久「作戦会議中も話したけど、
  おそらく咲は、私達の誰かを捕まえて
  人質作戦を取ってくるはずよ」

久「多分、単独行動させやすい高鴨さんを
  狙ってくるんじゃないかしら?」

菫「いや、もうラーメンも食べたし大丈夫だろ」

穏乃「私なら大盛りでも三杯はいけますよ!」

久「不安になる台詞ありがとう!」


……


玄『チーム久が陣地から動き始めました!
  しかし…なんと、また陣地が無人です!』

灼『いくらなんでも、やりすぎだと思…』

誠子『さすがに、チーム咲も今度は
   陣地を狙ってくるんじゃないかな?』

尭深『…そうしても大丈夫だっていう、
   竹井さんにしかわからない
   根拠があるのかもしれませんね…』

玄『ともかく、チーム久、四人で
  仲良く進軍してきます!』

誠子『でも、その先にあるのは…』



穏乃「……はっ!?」

穏乃「ラーメンだ!!」


久「言ったそばから!?」

穏乃「はい!こっちです!!
   こっちから美味しそうなにおいがします!
   ついてきてください!」


ダッ!


久「いや、別にラーメンは求めてないからね!?」

菫「というか、私を乗せた状態で
  いきなり走り出すのやめろ!!」


玄『やっぱり!穏乃ちゃんが
  ラーメンのにおいを嗅ぎつけて
  猛スピードで走り出します!』

誠子『いや、さっき食べてたよね!?
   汁まで飲み干してたよね!?』



ダダダダッ


穏乃「ラーメン!ラーメン!!」

菫「くっ、仕方ない…
  さっきと同じ展開というのが不安だが、
  もう一回流鏑馬するか」

菫「…!?」

菫「おい!高鴨!止まれ!止まれ!!」

菫「このままじゃ捕まるっ!!」

穏乃「へ?ラーメンはすぐそこですよ!?」

菫「馬鹿なのか!?よく見ろ!!
  あのラーメン、檻の中に入ってるじゃないか!?」



玄『そう、ラーメンのトラップ自体はさっきと同じ!
  でも、ラーメンは檻の中!!』

灼『ラーメンを食べようと思ったら、
  檻の中に入らないといけな…』

誠子『あはは、あれにひっかかるなら
   人間やめた方がいいと思うよ?』

誠子『ていうか、なんであんな大きな檻が
   普通に学校に置いてあるわけ?』

尭深『…ここは清澄だから』

誠子『すごいな清澄!!』



菫「高鴨!止まれ!捕まりたいのか!?」

穏乃「でも…あきらめるわけがない!!」

菫「そこはあきらめろぉおおおおっ!!!」


ダダダダッ


菫「くっ…やむをえん!離脱だ!」シュッ


ガチャーン!!


憧「一丁上がり!」



玄『し、穏乃ちゃん!檻の中にあるラーメンに突入!
  そのまま閉じ込められてしまったー!!』

穏乃「おいしい!ラーメンおいしい!!」ガツガツ

誠子『あの子本当に人間なの!?なんであの状態で
   夢中でラーメン食ってられるの!?』



久「あちゃー、捕まっちゃったかー」

菫「あれ、捕まったっていうのか…?
  自分から全力で突入したんだが…」

淡「シズノって理性あるのかな?」


ゆらぁっ…


照「淡…そういうあなたにはあるの?」

菫「…照!」

久「松実宥さんも」

宥「こ、こんにちは」

淡「そりゃもちろんだよ!
  私ほど強靭な自制心を持つ淑女はそうはいな」

照「…これを見ても?」


スッ…


淡「そ、それは…!」

淡「す、菫先輩の…靴下、だと!?」



玄『突如登場した宮永さん!その手に掲げたのは、
  えーと…弘世さんの靴下?』

灼『…正直、だからどうしたって言いた…』

尭深『…確かに、普通の人からしたらそう。
   でも、淡ちゃんにとっては宝物』

誠子『うん、つまりは
   変態ってことでいいんだよね?』



菫「はぁっ!?ちょっと待て!
  なんでお前が私の靴下を持ってるんだ!?」

宥「咲ちゃんが調達したんだよー」

菫「だからどうやって調達したんだよ!?」

咲『ピッキングって面白いよね!
  いっしょに楽しもうよ!!』

菫「犯罪ぃぃぃいいっ!!」

照「さ、淡…これが欲しかったら、
  我が軍門に下って」



玄『高々と掲げられた靴下!大星さんは
  まるで夢遊病のように吸い寄せられていきます!』

灼『…その歩き方はまるでゾンビ』

誠子『ああぁ…!
   白糸台の汚点が現在進行形で放送中…!』



ふらふら

淡「く、くつした…菫先輩の、くつした…」

ふらふら


菫「おい!強靭な自制心はどこいった!?」

久「ちょっと!?大星さん!?
  裏切りは厳禁って事前に
  念押ししておいたでしょ!?」

菫「お前は靴下のために信頼を裏切るのか!?」

淡「ぐっ…くっ…うぁっ…ああっ…!!」

淡「……」


淡「私は靴下をもらうぞー!!!」



玄『握ったー!!大星さん、
  仲間の制止を振り切って靴下を手にしました!』

尭深『人間、やめちゃいましたね』



久「あちゃー、ダメかー」

菫「ダメすぎる!!」

照「ふっ…他愛もない」

宥「でも、仕方ないよ。こんな至宝を見せられたら…」

淡「く、靴下だ!これは私の靴下だ!!」

菫「おい、淡!正気を取り戻せ!!
  今お前に裏切られたらうちのチームは半壊だ!」

淡「……」

淡「……!」

菫「…あ、淡?」

淡「…裏切ってほしくなかったら…
  今身に着けてるブラをちょうだい」

菫「なっ!?」

照「あ、淡…なんという策士」

宥「あ、あの子…天才なんじゃないのかな?」

淡「私はもう靴下に囚われてるんだよ!
  その誘惑を断ち切れというのなら、
  断ち切るための材料をちょうだいよ!」



玄『な、なんと!大星さん、靴下だけに留まらず、
  さらに弘世さんが身に着けてる
  ブラまで要求し始めました!』

灼『人の欲望って、限りな…』

誠子『淡、もうやめろ!
   それ以上白糸台に恥を上塗るな!』

尭深『ふふ…弘世先輩、どうするんですかね』



淡「ほら、ブーラ!ブーラ!ブーラ!」

菫「裏切り者のくせに態度でかいな!?」

照「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
宥「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!

菫「うるさい!お前らは敵だろう!?
  便乗するんじゃない!」

久「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!

菫「おぃぃぃいいい!!
  なんでお前までコールするんだよ!?」

久「特に理由はないけど乗っかってみたわ!」

菫「最悪だこいつ!」

淡「いいからブーラ!ブーラ!ブーラ!」
照「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
宥「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
久「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!


菫「……」


淡「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
照「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
宥「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!
久「ブーラ!ブーラ!ブーラ!」ッパン!ッパン!



玄『なんと、まさかの満場一致のブラコール!
  弘世さん、ブラを渡してしまうのか!?
  ブーラ!ブーラ!ブーラ!』

灼『ブーラ、ブーラ、ブーラ』

尭深『ブーラ、ブーラ、ブーラ』

誠子『何この流れ!?』



菫「……」

菫「…うわああああんっ!!」


ダッ


淡「あ、逃げた」

照「菫は豆腐メンタル」

宥「でも、そこがかわいいよね」


淡「……」

淡「ていうか、これって普通に逃げられたんじゃない?」

淡「いつの間にかヒサまでいないし」

照「あっ」

宥「あっ」


ダダダダッ


久「首尾よく逃げられたわね!!」

菫「うるさい!お前絶対楽しんでただろ!!」


ダダダダッ



玄『おおっと!ブラコールに耐えきれず
  逃げたのかと思いきや、実は作戦でした!』

灼『…策士』

尭深『…しかし、依然高鴨さんが捕えられたまま
   という状況は変わりません…』

玄『飢えた野獣の群れの中、檻に閉じ込められた
  穏乃ちゃんはどうなってしまうのか!?』


……


ピンポンパンポーン


憧『えーえー、マイクのテスト中』

憧『チーム久、わかってると思うけど、
  私達はあなた達の
  チームメンバーであるシズを預かってるわ!』

憧『ちなみにシズと私は、
  今もう、すでにイン保健室のベッド!』

憧『5分以内に取り返しに来ないと、
  シズがそれはもうアレなことになるわよ!!』



玄『き、きたー!!人質作戦!!
  しかも、もう人質はベッドに入っているーー!!』

灼『ブラコールに参加してないと思ったら…
  もう保健室まで行ってたんだ』

誠子『それって、取り返しに行ったところで
   助かる見込みあるの?』



ダダダダッ


菫「…とのことだが…どうする?」

久「あっはっはー。そんなの決まってるじゃない」


久「無視して、このまま本丸を叩くわよ!!」


ダダダダッ



玄『おーっと!竹井さんと弘世さん!
  アナウンスには耳を貸さず、
  そのまま生徒会室に向かいます!!』

灼『…人質は無視?』

誠子『まあ、人質を考慮しなければ、
   今拠点には宮永さんしかいないからね…
   逆にチャンスっちゃチャンスだよね』

尭深『…でも、弘世先輩らしくない選択だね』



--------------------------------------------------------



『おーっと!竹井さんと弘世さん!
 アナウンスには耳を貸さず、
 そのまま生徒会室に向かいます!!』


憧「えぇえ!?なに、あの人達、
  本気でシズのこと見捨てるつもり!?」

穏乃「二人は私を助けには来ないよ?」

憧「…あの二人、血も涙もなかったのね…
  見損なったわ…!」

穏乃「ああ、違う違う」

穏乃「単純に、助ける必要がないからだよ」

憧「え、それって、どういう…」

穏乃「こういうこと」


チュッ…


憧「…え?」


穏乃「……えへ」

穏乃「憧。私ね、ずっと気になってたんだ」

穏乃「私は、食べられる側だって言われた…
   じゃあ、誰が私を食べるのかなって」

穏乃「でも…そんなの、このメンバーじゃ
   憧しかいないよね」

穏乃「竹井さんは、適当だって言ってたけど…」

穏乃「でも私は…もし憧が
   私のことを食べたいって考えてるなら、
   食べられてもいいって思ったんだ」

穏乃「ううん、むしろ、食べられたい!!」

憧「し、シズ…」

穏乃「さ、私のこと食べてよ!
   私も、憧のこと食べるからさ!!」


憧「し…」

憧「シズー!!」

穏乃「あこー!!」



玄『わ、わわ!大変なことになったのです!
  人質が自ら裸になって
  食べることを要求しだしたのです!!』

灼『うわ…あ、あんなことまで…すご…』

尭深『…その姿はまるで盛った獣のようで。
   二匹の獣は我を忘れてお互いを貪りあう』

誠子『ちょ、カメラ止めて!?放送禁止!
   これ明らかに放送禁止だから!!』



--------------------------------------------------------



15分前。



--------------------------------------------------------



久『さてと…ここからはこっちから
  攻め入るわけだけど、
  菫と高鴨さんは特に注意してね?』

菫『なぜだ?』

久『咲の性格からして、
  素直にカセットデッキを狙ってくることはない。
  多分あなた達のどちらかを捕まえて、
  人質作戦に出るはずよ』

菫『…なるほど』

穏乃『あ、それなんですけど…
   一つ聞いていいですか?』

久『なに?』

穏乃『それって…人質を助けなかったら
   どうなるんですかね?』

久『んー…食べられちゃうんじゃない?』

穏乃『……』

穏乃『だったら私、捕まります!』

久『…へ?』

久『あなた、もしかして食べられたいの?』

穏乃『はい!私は憧なら
   食べられたいし食べたいです!!』

久『ふむ…じゃ、作戦を変えましょう!!
  高鴨さんにはあえて捕まってもらうわ!!』

久『後は、二人で好きなだけ愛を育みなさい!』

穏乃『はい!!』

菫『いやいやいや!?
  これって一応、学校の行事じゃないのか!?』

久『私達がやったらアウトでしょうけど、
  他校の生徒の話だからねー』

久『問題にしたら清澄の管理責任も問われちゃうし、
  きっと秘密裏に揉み消されるわよ』

菫『それでいいのか、清澄…』



--------------------------------------------------------



ダダダダッ


久「よしよし!人質作戦の裏をかく作戦、
  見事成功ね!」

菫「成功してよかったんだろうか」

久「これで残るは咲一人…
  じゃ、ここらで待ちましょうか」

菫「…はぁ…気が重い」



玄『あ、あれ…?先行して生徒会室に向かっていた
  竹井さん、弘世さんコンビですが…
  生徒会室を目前にして止まっちゃいました』

灼『そうこうしているうちに、
  後続が追いついてくる…』

誠子『って、追いつかれちゃったよ。
   一体どうしてこんなことを…?』


照「…追いついた」

宥「待っててもらったみたいだけど…
  なんでまた?」

淡「……」

久「いやね?これで、この場にいるのは
  菫を狙う子だけになったわけだし」

久「そろそろ、一斉に
  咲を裏切ってもらおうかなと思って」

照「咲を裏切る?」

宥「私達が?」

淡「……」

久「ここに、菫との一日デート券が三枚あります」ぴらっ

照「!?」

宥「!?」

久「咲を裏切って、私側についてくれた子には、
  漏れなくこれをプレゼントしちゃうんだけどなー」

照「忠誠を誓おう」

淡「あなたが私のマスターだ!」

宥「く、靴を舐めればいいのかな?」

久「まいどあり♪」



玄『な、ななな、なんとー!
  ここにきて竹井さんが、
  チーム咲を懐柔したー!!』

灼『…というか、寝返るの早すぎ…』

尭深『弘世先輩が仲間だからこそ
   できる作戦ですね…』

誠子『ていうかこれ、
   弘世先輩の承諾はもらってるの!?』



久「いや、もちろん事前に
  本人の承諾をもらった上のことよ?」

菫「…まぁ、変な展開で捕まって
  三匹に蹂躙されるくらいなら、
  まだ個別にデートする方がましだ」

久「はい!じゃぁ、寝返った子達は
  私の後ろで従者のごとくついてきてねー」

照「はーい」

宥「はーい」

淡「はーい!」



玄『菫さんを狙う三人を手駒に加えたチーム久!
  五人の大所帯で、ついに生徒会室に到着します!』

尭深『五対一…物量で押し切れる人数差ですね』

灼『これは、さすがに決着がついたかも…』



--------------------------------------------------------



学生議会室。



--------------------------------------------------------



久「さて、と…咲、待たせたわね」

咲「いえ」

久「あ、心配しなくていいわよ?
  菫含む従者さんには控えてもらったから。
  あなたと直接戦うのは私だけ」

久「最後は、あなたと私の一対一よ!」

咲「最終的に一対一ですか…
  じゃあ、そもそもなんで
  助っ人制度なんかルールに組み込んだんですか?」

久「…だって咲、いつも言ってるじゃない」

久「外堀を埋めるように、
  じわじわと責められたいんでしょ?」にこっ

咲「…っ!」ゾクッ

久「最初から一対一っていうのと、
  三人いた仲間が全滅したっていうのは
  敗北感が全然違うでしょ?」

久「ふふ…どう?
  味方にはあっさり寝返られて、
  もうあなたを守る人はいない」

久「というか、本当は負けたかったのよね?
  こうやって、孤立無援になって
  攻めこまれたかったのよね?」

久「陣地が無人だってわかってるのに、
  攻め込みに来ないんだもんね?」

久「まったく咲は、ドSのくせにドMなんだから♪」

咲「んんっ…!」ピクンッ

咲「…で、でも、ここは私の陣地ですよ?
  待ち受ける私に勝てると思ってるんですか?」ゾクゾクッ

久「勝てるわ」

咲「……っ」ゾクゾクッ

咲「じゃぁ、見せてみてください!」くいっ

ヒュッ

久「吹き矢ね。甘い甘い」ひょいっ

咲「これならどうですか?」ポチッ

パカッ

久「こんな見え見えの落とし穴、
  ひっかかるわけないでしょ」ジャンプ

咲「じゃぁビームとかは?」ポチッ

ビーー

久「これ、鏡で跳ね返せるのよ」ガード

咲「じゃぁローション攻めは?」ポチッ

ザバー

久「あー、これは避けようないから
  諦めるわ」ビチャァ


玄『宮永咲さんのトラップ攻撃!
  吹き矢、落とし穴、ビーム、ローション攻めと
  多彩な攻撃が竹井さんを襲います!!』

灼『でも、竹井さんはことごとく躱していく…
  一つくらったけど』

誠子『ていうか、ここ生徒会室だよね!?
   何でこんなにトラップ満載なの!?』

尭深『…清澄だから』

誠子『清澄すごいな!?』

尭深『後、今まで突っ込まなかったけど…
   生徒会じゃなくて学生議会だよ?』

誠子『どうでもいい!!』



久「もうそろそろネタ切れかしら?」

咲「…部長って、そんなに
  トラップ回避能力高かったですっけ?」

久「これが他の場所なら違ったんでしょうけどね…
  でも、学生議会室は私の根城だもの」

久「どこに何が仕掛けられそうかくらい、
  なんとなくわかるわよ」

久「ま、仮に陣地を交換して
  そっちの陣地が部室だったとしても、
  結果は同じだったけどね?」

咲「…なるほど」

久「さて、どうする?何なら簀巻きにでもしてみる?」

咲「…いいえ、いいです」

咲「本気で警戒してる部長じゃ隙もありませんし…」

咲「そもそも、これだけ罠を張っておいて、
  今さら肉弾戦なんてポリシーに反します」

咲「十分楽しませてもらいましたし、
  私の負けでいいです」

咲「テープも、自分で再生しますよ」



玄『ついに決着!竹井さんが
  トラップを掻い潜ったことにより
  戦意を喪失した宮永咲さんは、
  自らカセットデッキに歩みを進めます!』

誠子『まあ、あれだけのトラップをあっさりと
   回避されちゃったらなぁ…』

灼『…そうだろうか』

尭深『…ちょっと、あっさり
   負けを認めすぎですよね』



スタスタスタ


咲「えい、スイッチオン」ポチッ


ガチャッ…ジー…


咲『私、宮永咲は、このゲームにおいて、
  自らが敗北したことを認めます』大音量


久「うんうん」


咲『このため、部長が熱望した通り
  これ以降の人生において、
  一生部長に跪くことを誓います』大音量


久「うんうん…うん!?」


咲『毎日部長の側にいます。
  毎日部長の足を舐めます。
  毎日夜伽をこなします』大音量

咲『お望み通り、欲望のはけ口に使ってください』大音量


久「ちょ、ストップ!このテープストップ!!」

咲「お断りしますね?
  負けは潔く認めないといけないので」にっこり


久『わかったわ!』カチッ

久『遠慮なく』カチッ

久『咲を』カチッ

久『食べる』カチッ

久『わね!!』カチッ


久「私こんなこと言った覚えないんだけど!?」

咲「ボイスレコーダーって便利ですよね」


咲『はい…言われるままに服従します』


ジー…ガチャッ


咲「…以上で、テープは終了です」

久「……」ポカーン

咲「えへへ…ゲームは、部長の勝ちです」

咲「というより、学校が問題にしている以上、
  私が勝っちゃだめですよね」

咲「それに、部長の言う通り…
  たまには、部長から
  責められたかったですし…」もじもじ

咲「負けること前提だったので、
  最後に遊ばせてもらいました!」にぱっ

久「あ、あはは…」ガックリ



--------------------------------------------------------



『        ■ 通達 ■ 

    以下の者、度を越した不純同性交友のため、
    二週間の停学を言い渡す。
    
    ・竹井久
    ・宮永咲
    
                     清澄高校 風紀委員会』



--------------------------------------------------------



菫「結局、久の奴は停学になったみたいだな」

淡「そりゃあ、あんな変態行為の願望を
  校内放送で赤裸々に語ったらねー」

菫(ボイスレコーダーって怖いな…)

照「そういえば、淡にもしてやられた」

照「あの寝返りも、結局芝居だったんだよね?」

淡「うん。サキがなんか仕掛けてくるだろうから、
  それに乗っかってやれってヒサに言われたんだー」

淡「一度ピンチを演じてから逆転した方が
  咲も喜ぶからだってさ」

照「竹井さん、恐るべし…
  咲のことを熟知しすぎ」

菫「やれやれ…結局、私達はあの二人の
  盛大なノロケに付き合わされただけってことか…」

菫「というか淡、そのしゃぶってる靴下返せ」



--------------------------------------------------------



久「はぁ…ひどい目にあったわ。
  咲の停学を回避するための合戦だったのに、
  そのせいで私まで停学になるとか」

咲「まぁ、あんな卑猥な願望を抱いてることを
  校内放送で暴露しちゃったら仕方ないですよ」

久「事実無根なんだけどね!?」

咲「…」

咲「部長、ありがとうございます」

久「何よ?急にかしこまって」

咲「だって、私の立場を守ってくれた上で、
  私の希望をかなえてくれたじゃないですか」

久「…ちょっと悪ノリしすぎただけよ」

咲「えへへ…また、いつでも
  悪ノリしてくれていいんですよ?」

久「…考えとくわ」

咲「あ、じゃぁ次はもっと精神的に
  外堀を埋めるようなのがいいです」

咲「こう、逃げ惑う私を真綿で首を絞めるように、
  少しずつ少しずつ落としてください!」

久「こわっ!?そんなハードなのやんないわよ!?
  ドSなのかドMなのかはっきりしなさいよ?!」



(完)
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posted by ぷちどろっぷ at 2014年10月25日 | Comment(5) | TrackBack(0) | 咲-Saki-
この記事へのコメント
シズ本当に理性の無いお猿さんじゃないか…とか思っててごめん。
Posted by at 2014年10月25日 16:15
名言が色々と台無しで笑

セーラー服でローションまみれの部長なんて咲ちゃんには最高のご褒美ですね!(≧∇≦)

Posted by at 2014年10月25日 17:30
面白かったです。
このシリーズの久と咲の距離感が好きです、何気に深いですよね。
二人の馴れ初め(?)的な0話みたいな話も見てみたいです。
Posted by at 2014年10月26日 18:22
なんだかんだみんなハッピー(^-^)
Posted by at 2014年10月26日 21:20
コメントありがとうございます!

シズの理性>
穏乃「いや、さすがに演技だよ!」
久「そんなあなたにヒントをあげましょう」
菫「初回の奇襲時は、特に指示はなかった」
淡「…後はわかるよね?」

ローションまみれ>
久「水にしないところがいやらしいわよね」
咲「ツルツルベタベタすべる部長
  かわいかったですよ?」

距離感>
和「何気に仲いいんですよね…妬ましい…!!」
咲「馴れ初めは…涙も語る物語が
  そのうち公開されるかもしれません」
久「いや、そんなのなかったでしょ」

みんなハッピー>
咲「あれ?言われてみればそうですね」
穏乃「私達は付き合うことができたし」
照「私達は菫とデートできる」
淡「私なんか靴下も手に入ったし」
宥「大団円だね」

久「もう一度読み直してきなさい?」
菫「不幸な奴が二名くらいいるからな?」
Posted by ぷちどろっぷ(管理人) at 2014年11月01日 11:00
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