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【咲SS:淡照菫】誠子「弘世先輩の好きな人を知りたい、ですか?」照「うん」【カオス】
<あらすじ>
誠子「弘世先輩の好きな人が知りたい…ですか」
照「うん」
……
尭深「弘世先輩の好きな人が知りたい…?」
淡「うん!」
<登場人物>
宮永照,大星淡,弘世菫,渋谷尭深,亦野誠子(チーム虎姫,白糸台)
<症状>
・カオス
・ある意味狂気
・ギャグ
・ツッコミ不在
<その他>
以下のリクエストに対する作品です。超小ネタ。
・尭深・誠子視点での淡照菫
※なんか謎のテンションで全然違うものができた…
必要に応じて再リクエストしてください。
※割とエロっちい性的描写有り。
苦手な方は回避推奨。
--------------------------------------------------------
その日、部室は奇妙な緊張に包まれていた。
照「……」
淡「……」
菫「……」
尭深「……」
誠子「……」
いつも通り、弘世先輩と宮永先輩が並んで座っていて、
そこに淡が割り込むように、真ん中にはさまっている。
そう、それはいつもの光景。
なのに、妙な緊張感を感じるのは…
私が、あの三人の秘密を知ってしまったからなのだろう。
--------------------------------------------------------
誠子『弘世先輩の好きな人を知りたい、ですか?』
照『うん』
珍しく宮永先輩に呼び出された私は、
これまた珍しく相談を持ち掛けられていた。
照『菫は多分、私の事が好き。でも、確証がない』
照『できれば、それを掴んでほしい』
涼やかな顔で宮永先輩はそう告げた。
それは、宮永先輩が弘世先輩を
好きだということの裏返し。
なぜこの人は、そんな一大カミングアウトを
平然と話せるんだろうか。
私は思わず考え込んだ。
私に、そんな大役が勤まるだろうか。
そもそも私は、この相談自体に意表を突かれていた。
てっきり、宮永先輩は淡とできているとばかり
思っていたからだ。
誠子『ぶっちゃけ私、見る目ありませんよ?』
照『そんなことはない。亦野の、
フィッシャーとしての
ウキの変化を感じ取る観察眼に期待する』
宮永先輩の目は真剣だった。
こちらとしてもいっぱしのフィッシャーを名乗る以上、
釣りでの所作に活路を見出されたなら
引き受けないわけにはいかないだろう。
私は、胸を張ってそれを受け入れた。
誠子『わかりました…!この亦野誠子、
必ずや弘世先輩の恋の徴候を
見出して見せますよ!』
--------------------------------------------------------
尭深『…え?弘世先輩の好きな人が知りたい?』
淡『いえす!』
部室でまったりお茶を飲んでいた私は、
淡ちゃんに相談を持ち掛けられていました。
淡『ほら、菫先輩って、私の事好きそうじゃん?
もしそうだったら、受けてあげようと思って!』
淡『でも、違ってたら恥ずかしいから、
それとなく探ってほしいんだよ!』
むふー!と言わんばかりに淡ちゃんが力説します。
意外でした。てっきり淡ちゃんは、
宮永先輩の事が好きだと思っていたのに。
尭深『でも、淡ちゃんにわからないのに私にわかるかな…』
淡『当事者だと見えないことってあるじゃん?
第三者の視点で見てほしいんだよね』
淡『タカミーなら観察力ありそうだし!
ほら、果樹園の時の収穫すごかったじゃん!
あまくて美味しいのだけ容赦なく
根こそぎ持ってっちゃうの!』
ころころと淡ちゃんが笑います。
ちょっとだけ言い方が気にはなりますけど、
私の観察眼に期待してくれたなら、
応えてあげたいと思いました。
私は湯飲みに残ったお茶を飲み干すと、
淡ちゃんのお願いを受け入れました。
尭深『わかったよ…弘世先輩が収穫可能なのか、
私の目で見極めてあげる』
--------------------------------------------------------
誠子(…そして、今の状況に至る)
--------------------------------------------------------
照「……」
淡「……」
菫「……」
尭深「……」
誠子「……」
誠子(なんなんだ、この緊張感は…心なしか、
尭深まで緊張しているような気がするし…)
尭深(今まで、三人とも仲いいなあとか思ってたのに、
実はドロドロした三角関係かもしれないなんて…
なんか、こっちまで緊張する…!)
淡「〜♪」ゴソゴソ
淡「あめちゃーん!」ジャジャーン!
淡「夏の新作バージョン!」ベリッ
淡「スロットイン!」パクッ
淡「……」コロコロ
淡「うっわ!まずっ!!
何これ!すっごいマズい!!」
淡「お母さーん、これいらなーい!」くいくい
菫「誰がお母さんだ。口に入れた以上
責任もってなんとかしろ」
淡「やだー!んー!」
ぐぃっ
むちゅー!!
誠子(なっ…!淡の奴、口移しで飴を渡しただと!?)
淡「ぷはっ…マズいアメをプレゼント!」にぱっ
菫「捨てればいいだろうが!
なんでわざわざ私まで巻き込むんだ!」
菫「……」コロコロ
菫「うわっ!なんだこれ、本当にまずいぞ!?」
淡「だから言ったじゃーん」けらけら
尭深(弘世先輩、キスにはツッコミを入れなかった…!
これは、もしかして本当に…!)
誠子(も…もしかして…
淡と弘世先輩は…付き合っている!?)
菫「淡、包み紙寄越せ!」
淡「えー、もしかして捨てる気ー?」手渡し
菫「こんなの食ってられるか!」ぺっ
照「菫、捨てるなら処理する」
菫「ああ、悪いな」手渡し
照「……」ムキムキ
照「……」パクリ
菫「食うのかよ!?」
尭深(えぇ!?宮永先輩、弘世先輩の
食べかけのアメを食べちゃった!?)
尭深(もしかして、宮永先輩も弘世先輩の事を…!?)
照「…処理するって言った」コロコロ
菫「いや、捨てるものだとばかり…」
照「…意外にいける」コロコロ
菫「正気か!?あんなにまずかったのに!?」
照「美味」
菫「…まあ、捨てるよりはいいか。ありがとな」
誠子(自分が舐めたアメを舐められてお礼を言った…!
これは、脈ありなんじゃないか…?)
尭深(……)
誠子(……)
尭深(この勝負……)
誠子(五分!!)
照「……」コロコロ
照「……」コロ…
照「…終わった」
照「口直しにポッキーでも食べよう」ポリポリ
菫「あ、いいな。私にもくれ」
淡「私もー!」
照「はい、淡」
淡「ありがとー!」
照「菫は…」パクッ
照「ふぁい」
尭深(なっ…ポッキーをくわえて…先端を差し出した!?)
菫「いや、普通にくれy…」
菫「ふぅ…仕方ないな」
誠子(…さすがは弘世先輩、気づいたみたいだ…
宮永先輩が、根本の方をくわえたことに!)
尭深(チョコ大好きな宮永先輩が、
チョコの方を譲るなんて…)
誠子(そう、それは宮永先輩にとって、
最上級の愛情表現…!)
尭深(もう間違いない…
宮永先輩も、弘世先輩を狙ってるんだ…!)
菫「いただこう」ぱくっ
照「……」ポリポリポリポリポリポリポリポリッ!!
誠子(はやっ!?)
尭深(はやっ!!)
むちゅーーーっ!
菫「…ぷはっ!早すぎだ!!
結局全然食べられなかったじゃないか!!」
照「唇にちょっとだけチョコが残ってる」
菫「くっ…なんて屈辱だ…!」
ペロッ
菫「…ちっともチョコの味がしないんだが」
照「それは残念」
誠子(こ…これは、リーチじゃないのか!?
ポッキーゲームでキスしても怒らなかった上、
自分から唇を舐めるなんて…!)
尭深(あ…淡ちゃん、何か行動を起こして!
このままじゃ和了られちゃう!)
淡「……」ニヤリ
淡「菫先輩、こっち向いてー」ぱく
菫「ん?なんだ?」
淡「ふぁーい」
誠子(な…なに!?口どけのいいミルクチョコレートを
口にくわえただと!?)
尭深(淡ちゃん、ナイスアイデア!)
淡「ふぉあ、はやふー、ほへるー」
菫「いただこう」
ぱくっ…むちゅっ…ぺろっ…
れろんっ…ぴちゃっ…
誠子(なっ、なんて濃厚な…!
もう完全にベロチューじゃないか!!)
淡「んっ…んっ…」
淡「ぷはっ…」
菫「ぷはっ…」
淡「えへへ…菫先輩、おいしかった…?」
菫「…ああ、いい口直しになったよ」
淡「えへへ…♪」
菫「ふふ」
尭深(リーチ一発ツモ!これは上がった…!
完全に上がったはず…!!)
誠子(そ、そんな…宮永先輩だって、
リーチしてたのに…!)
照「……」
照「あ、あかん」
照「私、病弱やからー…」
照「た、倒れてしまうわー」
誠子(!?こっこれは……!)
尭深(病弱アピール!?)
菫「棒読みすぎだ。なんだその謎の病弱アピールは」
照「た、倒れる…膝枕されんと、倒れてしまう…」
菫「お前はどこの園城寺怜だ」
照「……」
照「……」ブオンッ
照「……」
ゴスッ
照「ぶはっ!」吐血
誠子(なっ…コークスクリューを、
弘世先輩に見えないように)
尭深(自らの体にぶちこんだ!?)
菫「なっ!?照!大丈夫か!?照!!」
照「あ、あかん。ひ、膝枕……膝枕…!!」血ダラダラ
菫「わ、わかった!膝枕でもなんでもやってやる!
だから死ぬな!」
照「あ、向こうのベッドでお願い」
誠子(うまい!膝枕なんてソファーでもできるのに、
それとなくベッドに誘導した!)
尭深(そんな!?もしかして、ベッドの上で
嶺上開花しちゃうつもり!?)
菫「ほら、膝枕だ!体調はどうだ!?」
照「スカートが邪魔」
菫「ぐっ…わかった!スカートの中に入れ!」
照「お邪魔します」
誠子(もらった!これはもう
さっきのベロチューなんて目じゃない!)
尭深(あ、あわわ…!今、宮永先輩の眼前にはきっと、
弘世先輩のお花が…!!)
照「……」
照「……」ペロッ
菫「ひゃっ!?」
誠子(!?)
尭深(!?)
照「……」ペロペロ
菫「こ、こら照…っ!そんなところ舐めるな!!」
照「…おいしい」ペロペロ
誠子(…ツモ!嶺上開花 !!)
尭深(そ、そんな…ここまできて、
ツモり返されるなんて…!)
誠子(人は、予測を超えてくる……!)
誠子(……なにっ!?)ゾクッ!!
淡「……」キラキラキラキラ
誠子(あ、淡…宇宙を展開して、何を…!)
尭深(淡ちゃん、お願い…!
この状況を、ひっくり返して…!!)
淡「あ、ああー!?急に力が制御できなくなって
ブラックホールを開いちゃったー!」
誠子(そしてこの棒読みである)
尭深(あっ、お茶が、引き寄せられて…!)
お茶ビチャァッ
淡「あっつ!!お茶あっつ!!!」ビチャビチャ
菫「あ、淡!?大丈夫か!?」
淡「熱いよう!熱いよう!!菫先輩、助けてよぅ!」
菫「ど、どうすればいいんだ!?」
淡「お茶かぶっちゃったところ舐めて癒して!」
誠子(なにぃ!?)
尭深(なるほど…!考えたね淡ちゃん!!)
菫「だ、だがお前、全身お茶まみれじゃないか!?」
淡「だったら全身だよ!早く舐めて!!」
菫「あ、ああ…」
照「菫、膝枕はやめちゃだめ」
菫「だ、だがこのままでは淡が…」
照「淡がこっちに来ればいい話」
菫「なるほど…淡、こっちに来てくれないか?」
淡「舐めてくれるならどこでもいいよー」トコトコ
淡「はい、舐めて」
菫「…とはいえ、全身となると
どこから舐めたらいいやら…
一番ひどいのはどこなんだ?」
淡「ここ!」ぺろん
誠子(躊躇せずスカートをめくっただと…!?)
尭深(あ、淡ちゃん攻めすぎだよ!?)
菫「…確かになんか濡れてるな…
早く舐めてやらないとやけどになる」
淡「う、うん…はやく」
ペロッ…ペロッ…
淡「あっ…あっ…」
菫「…熱いな…こっちまでやけどしそうだ…」
尭深(りっ…嶺上開花 !ツモドラ4!!)
尭深(12000です!!)
誠子(ば…ばか、な…!!)ガックリ
照「……」ペロペロ
菫「ぁっ、て、照!やめろ、淡を舐められなくなる!」
照「……」ペロペロ
菫「あっ…んくっ…」ペロペロ
淡「あっ、そこっ…」
照「……」ペロペロ
菫「んっ…」ペロペロ
淡「ひぁっ…」ビククン
誠子(あ、あれ…?)
尭深(こ、これ、今どっちが優勢なの?)
ペロペロ
アッアッ
ペロペロ
ンッ
誠子(……もしかして)
尭深(……これ…)
誠子・尭深(ダブロン!?)
--------------------------------------------------------
淡「ふぅ」ツヤツヤ
照「ふぅ」ツヤツヤ
菫「ふぅ」ツヤツヤ
誠子「いや『ふぅ』じゃありませんよ弘世先輩」
尭深「…結局、先輩はどっちが好きなんですか」
菫「…?なんの話だ?」
誠子「宮永先輩と淡ですよ。どっちのことが好きなんですか!?」
菫「はぁ!?なんでいきなりそんな話になるんだ!?」
尭深「いきなりって…今日はずっと、淡ちゃんと宮永先輩で
弘世先輩の取り合いしてたじゃないですか…」
菫「いやいや、お前ら何言ってるんだ。
そもそも、照と淡は付き合ってるんだぞ?」
誠子「…へ?」
尭深「…あ、淡ちゃん、それホントなの!?」
淡「あ、うん。ホントだよ?」
誠子「宮永先輩!?」
照「菫の言う通り」
誠子「いやいや!?だったら昨日の話はなんだったんですか!?」
照「淡とは結ばれたので、次は菫」
尭深「…もしかして、淡ちゃんも?」
淡「ほら、やっぱり私たちって三人でセットだし。
テルだけだと片手落ちじゃん?」
照「違いない」
淡「だから、菫先輩も落とそうと思ってたんだけど…
テルも同じこと考えてたんだねー」
照「さすが私の恋人なだけある」
淡「えへへー」テレテレ
照「じゃぁ、仲良く菫をシェアしよう」
淡「そうだね!菫先輩も私たちのことを
フツーに受け入れてくれたし!」
照「大団円」
菫「いやいや、私は三角関係なんて嫌だぞ?
そんな不健全な」
誠子「人前であれだけの恥態さらしておいて
今さら何言ってんだアンタ」
尭深「じゃあ、弘世先輩は強いて言うなら
二人のどっちが好きなんですか?」
菫「選べるわけないだろう。
どっちも私にとって大切な存在だ」
照「だったら二人とも受け入れて」
淡「そうだよ!私たち二人とも、
菫先輩のことが大好きなんだから!」
菫「……」
照「……」
淡「……」
照「…わかった、受け入れろとは言わない。
その代わり、卒業後にルームシェアしてほしい」
淡「私たち二人とね!」
菫「…まぁ、そのくらいならいいだろう」
淡「あ、ベッドは当然一つだからね!」
照「三人で一緒に寝る」
菫「…まあ、どうせ今も一緒に寝てるしな」
淡「やったぁ!」
誠子「くそっ!なんだこれ!なんだこれ!!」
尭深「気持ちはよくわかるよ、誠子ちゃん…」
尭深「ダブロンじゃなくて、トリロンだったんだね…」
淡「流局!!」
(完)
誠子「弘世先輩の好きな人が知りたい…ですか」
照「うん」
……
尭深「弘世先輩の好きな人が知りたい…?」
淡「うん!」
<登場人物>
宮永照,大星淡,弘世菫,渋谷尭深,亦野誠子(チーム虎姫,白糸台)
<症状>
・カオス
・ある意味狂気
・ギャグ
・ツッコミ不在
<その他>
以下のリクエストに対する作品です。超小ネタ。
・尭深・誠子視点での淡照菫
※なんか謎のテンションで全然違うものができた…
必要に応じて再リクエストしてください。
※割とエロっちい性的描写有り。
苦手な方は回避推奨。
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その日、部室は奇妙な緊張に包まれていた。
照「……」
淡「……」
菫「……」
尭深「……」
誠子「……」
いつも通り、弘世先輩と宮永先輩が並んで座っていて、
そこに淡が割り込むように、真ん中にはさまっている。
そう、それはいつもの光景。
なのに、妙な緊張感を感じるのは…
私が、あの三人の秘密を知ってしまったからなのだろう。
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誠子『弘世先輩の好きな人を知りたい、ですか?』
照『うん』
珍しく宮永先輩に呼び出された私は、
これまた珍しく相談を持ち掛けられていた。
照『菫は多分、私の事が好き。でも、確証がない』
照『できれば、それを掴んでほしい』
涼やかな顔で宮永先輩はそう告げた。
それは、宮永先輩が弘世先輩を
好きだということの裏返し。
なぜこの人は、そんな一大カミングアウトを
平然と話せるんだろうか。
私は思わず考え込んだ。
私に、そんな大役が勤まるだろうか。
そもそも私は、この相談自体に意表を突かれていた。
てっきり、宮永先輩は淡とできているとばかり
思っていたからだ。
誠子『ぶっちゃけ私、見る目ありませんよ?』
照『そんなことはない。亦野の、
フィッシャーとしての
ウキの変化を感じ取る観察眼に期待する』
宮永先輩の目は真剣だった。
こちらとしてもいっぱしのフィッシャーを名乗る以上、
釣りでの所作に活路を見出されたなら
引き受けないわけにはいかないだろう。
私は、胸を張ってそれを受け入れた。
誠子『わかりました…!この亦野誠子、
必ずや弘世先輩の恋の徴候を
見出して見せますよ!』
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尭深『…え?弘世先輩の好きな人が知りたい?』
淡『いえす!』
部室でまったりお茶を飲んでいた私は、
淡ちゃんに相談を持ち掛けられていました。
淡『ほら、菫先輩って、私の事好きそうじゃん?
もしそうだったら、受けてあげようと思って!』
淡『でも、違ってたら恥ずかしいから、
それとなく探ってほしいんだよ!』
むふー!と言わんばかりに淡ちゃんが力説します。
意外でした。てっきり淡ちゃんは、
宮永先輩の事が好きだと思っていたのに。
尭深『でも、淡ちゃんにわからないのに私にわかるかな…』
淡『当事者だと見えないことってあるじゃん?
第三者の視点で見てほしいんだよね』
淡『タカミーなら観察力ありそうだし!
ほら、果樹園の時の収穫すごかったじゃん!
あまくて美味しいのだけ容赦なく
根こそぎ持ってっちゃうの!』
ころころと淡ちゃんが笑います。
ちょっとだけ言い方が気にはなりますけど、
私の観察眼に期待してくれたなら、
応えてあげたいと思いました。
私は湯飲みに残ったお茶を飲み干すと、
淡ちゃんのお願いを受け入れました。
尭深『わかったよ…弘世先輩が収穫可能なのか、
私の目で見極めてあげる』
--------------------------------------------------------
誠子(…そして、今の状況に至る)
--------------------------------------------------------
照「……」
淡「……」
菫「……」
尭深「……」
誠子「……」
誠子(なんなんだ、この緊張感は…心なしか、
尭深まで緊張しているような気がするし…)
尭深(今まで、三人とも仲いいなあとか思ってたのに、
実はドロドロした三角関係かもしれないなんて…
なんか、こっちまで緊張する…!)
淡「〜♪」ゴソゴソ
淡「あめちゃーん!」ジャジャーン!
淡「夏の新作バージョン!」ベリッ
淡「スロットイン!」パクッ
淡「……」コロコロ
淡「うっわ!まずっ!!
何これ!すっごいマズい!!」
淡「お母さーん、これいらなーい!」くいくい
菫「誰がお母さんだ。口に入れた以上
責任もってなんとかしろ」
淡「やだー!んー!」
ぐぃっ
むちゅー!!
誠子(なっ…!淡の奴、口移しで飴を渡しただと!?)
淡「ぷはっ…マズいアメをプレゼント!」にぱっ
菫「捨てればいいだろうが!
なんでわざわざ私まで巻き込むんだ!」
菫「……」コロコロ
菫「うわっ!なんだこれ、本当にまずいぞ!?」
淡「だから言ったじゃーん」けらけら
尭深(弘世先輩、キスにはツッコミを入れなかった…!
これは、もしかして本当に…!)
誠子(も…もしかして…
淡と弘世先輩は…付き合っている!?)
菫「淡、包み紙寄越せ!」
淡「えー、もしかして捨てる気ー?」手渡し
菫「こんなの食ってられるか!」ぺっ
照「菫、捨てるなら処理する」
菫「ああ、悪いな」手渡し
照「……」ムキムキ
照「……」パクリ
菫「食うのかよ!?」
尭深(えぇ!?宮永先輩、弘世先輩の
食べかけのアメを食べちゃった!?)
尭深(もしかして、宮永先輩も弘世先輩の事を…!?)
照「…処理するって言った」コロコロ
菫「いや、捨てるものだとばかり…」
照「…意外にいける」コロコロ
菫「正気か!?あんなにまずかったのに!?」
照「美味」
菫「…まあ、捨てるよりはいいか。ありがとな」
誠子(自分が舐めたアメを舐められてお礼を言った…!
これは、脈ありなんじゃないか…?)
尭深(……)
誠子(……)
尭深(この勝負……)
誠子(五分!!)
照「……」コロコロ
照「……」コロ…
照「…終わった」
照「口直しにポッキーでも食べよう」ポリポリ
菫「あ、いいな。私にもくれ」
淡「私もー!」
照「はい、淡」
淡「ありがとー!」
照「菫は…」パクッ
照「ふぁい」
尭深(なっ…ポッキーをくわえて…先端を差し出した!?)
菫「いや、普通にくれy…」
菫「ふぅ…仕方ないな」
誠子(…さすがは弘世先輩、気づいたみたいだ…
宮永先輩が、根本の方をくわえたことに!)
尭深(チョコ大好きな宮永先輩が、
チョコの方を譲るなんて…)
誠子(そう、それは宮永先輩にとって、
最上級の愛情表現…!)
尭深(もう間違いない…
宮永先輩も、弘世先輩を狙ってるんだ…!)
菫「いただこう」ぱくっ
照「……」ポリポリポリポリポリポリポリポリッ!!
誠子(はやっ!?)
尭深(はやっ!!)
むちゅーーーっ!
菫「…ぷはっ!早すぎだ!!
結局全然食べられなかったじゃないか!!」
照「唇にちょっとだけチョコが残ってる」
菫「くっ…なんて屈辱だ…!」
ペロッ
菫「…ちっともチョコの味がしないんだが」
照「それは残念」
誠子(こ…これは、リーチじゃないのか!?
ポッキーゲームでキスしても怒らなかった上、
自分から唇を舐めるなんて…!)
尭深(あ…淡ちゃん、何か行動を起こして!
このままじゃ和了られちゃう!)
淡「……」ニヤリ
淡「菫先輩、こっち向いてー」ぱく
菫「ん?なんだ?」
淡「ふぁーい」
誠子(な…なに!?口どけのいいミルクチョコレートを
口にくわえただと!?)
尭深(淡ちゃん、ナイスアイデア!)
淡「ふぉあ、はやふー、ほへるー」
菫「いただこう」
ぱくっ…むちゅっ…ぺろっ…
れろんっ…ぴちゃっ…
誠子(なっ、なんて濃厚な…!
もう完全にベロチューじゃないか!!)
淡「んっ…んっ…」
淡「ぷはっ…」
菫「ぷはっ…」
淡「えへへ…菫先輩、おいしかった…?」
菫「…ああ、いい口直しになったよ」
淡「えへへ…♪」
菫「ふふ」
尭深(リーチ一発ツモ!これは上がった…!
完全に上がったはず…!!)
誠子(そ、そんな…宮永先輩だって、
リーチしてたのに…!)
照「……」
照「あ、あかん」
照「私、病弱やからー…」
照「た、倒れてしまうわー」
誠子(!?こっこれは……!)
尭深(病弱アピール!?)
菫「棒読みすぎだ。なんだその謎の病弱アピールは」
照「た、倒れる…膝枕されんと、倒れてしまう…」
菫「お前はどこの園城寺怜だ」
照「……」
照「……」ブオンッ
照「……」
ゴスッ
照「ぶはっ!」吐血
誠子(なっ…コークスクリューを、
弘世先輩に見えないように)
尭深(自らの体にぶちこんだ!?)
菫「なっ!?照!大丈夫か!?照!!」
照「あ、あかん。ひ、膝枕……膝枕…!!」血ダラダラ
菫「わ、わかった!膝枕でもなんでもやってやる!
だから死ぬな!」
照「あ、向こうのベッドでお願い」
誠子(うまい!膝枕なんてソファーでもできるのに、
それとなくベッドに誘導した!)
尭深(そんな!?もしかして、ベッドの上で
嶺上開花しちゃうつもり!?)
菫「ほら、膝枕だ!体調はどうだ!?」
照「スカートが邪魔」
菫「ぐっ…わかった!スカートの中に入れ!」
照「お邪魔します」
誠子(もらった!これはもう
さっきのベロチューなんて目じゃない!)
尭深(あ、あわわ…!今、宮永先輩の眼前にはきっと、
弘世先輩のお花が…!!)
照「……」
照「……」ペロッ
菫「ひゃっ!?」
誠子(!?)
尭深(!?)
照「……」ペロペロ
菫「こ、こら照…っ!そんなところ舐めるな!!」
照「…おいしい」ペロペロ
誠子(…ツモ!嶺上開花 !!)
尭深(そ、そんな…ここまできて、
ツモり返されるなんて…!)
誠子(人は、予測を超えてくる……!)
誠子(……なにっ!?)ゾクッ!!
淡「……」キラキラキラキラ
誠子(あ、淡…宇宙を展開して、何を…!)
尭深(淡ちゃん、お願い…!
この状況を、ひっくり返して…!!)
淡「あ、ああー!?急に力が制御できなくなって
ブラックホールを開いちゃったー!」
誠子(そしてこの棒読みである)
尭深(あっ、お茶が、引き寄せられて…!)
お茶ビチャァッ
淡「あっつ!!お茶あっつ!!!」ビチャビチャ
菫「あ、淡!?大丈夫か!?」
淡「熱いよう!熱いよう!!菫先輩、助けてよぅ!」
菫「ど、どうすればいいんだ!?」
淡「お茶かぶっちゃったところ舐めて癒して!」
誠子(なにぃ!?)
尭深(なるほど…!考えたね淡ちゃん!!)
菫「だ、だがお前、全身お茶まみれじゃないか!?」
淡「だったら全身だよ!早く舐めて!!」
菫「あ、ああ…」
照「菫、膝枕はやめちゃだめ」
菫「だ、だがこのままでは淡が…」
照「淡がこっちに来ればいい話」
菫「なるほど…淡、こっちに来てくれないか?」
淡「舐めてくれるならどこでもいいよー」トコトコ
淡「はい、舐めて」
菫「…とはいえ、全身となると
どこから舐めたらいいやら…
一番ひどいのはどこなんだ?」
淡「ここ!」ぺろん
誠子(躊躇せずスカートをめくっただと…!?)
尭深(あ、淡ちゃん攻めすぎだよ!?)
菫「…確かになんか濡れてるな…
早く舐めてやらないとやけどになる」
淡「う、うん…はやく」
ペロッ…ペロッ…
淡「あっ…あっ…」
菫「…熱いな…こっちまでやけどしそうだ…」
尭深(りっ…嶺上開花 !ツモドラ4!!)
尭深(12000です!!)
誠子(ば…ばか、な…!!)ガックリ
照「……」ペロペロ
菫「ぁっ、て、照!やめろ、淡を舐められなくなる!」
照「……」ペロペロ
菫「あっ…んくっ…」ペロペロ
淡「あっ、そこっ…」
照「……」ペロペロ
菫「んっ…」ペロペロ
淡「ひぁっ…」ビククン
誠子(あ、あれ…?)
尭深(こ、これ、今どっちが優勢なの?)
ペロペロ
アッアッ
ペロペロ
ンッ
誠子(……もしかして)
尭深(……これ…)
誠子・尭深(ダブロン!?)
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淡「ふぅ」ツヤツヤ
照「ふぅ」ツヤツヤ
菫「ふぅ」ツヤツヤ
誠子「いや『ふぅ』じゃありませんよ弘世先輩」
尭深「…結局、先輩はどっちが好きなんですか」
菫「…?なんの話だ?」
誠子「宮永先輩と淡ですよ。どっちのことが好きなんですか!?」
菫「はぁ!?なんでいきなりそんな話になるんだ!?」
尭深「いきなりって…今日はずっと、淡ちゃんと宮永先輩で
弘世先輩の取り合いしてたじゃないですか…」
菫「いやいや、お前ら何言ってるんだ。
そもそも、照と淡は付き合ってるんだぞ?」
誠子「…へ?」
尭深「…あ、淡ちゃん、それホントなの!?」
淡「あ、うん。ホントだよ?」
誠子「宮永先輩!?」
照「菫の言う通り」
誠子「いやいや!?だったら昨日の話はなんだったんですか!?」
照「淡とは結ばれたので、次は菫」
尭深「…もしかして、淡ちゃんも?」
淡「ほら、やっぱり私たちって三人でセットだし。
テルだけだと片手落ちじゃん?」
照「違いない」
淡「だから、菫先輩も落とそうと思ってたんだけど…
テルも同じこと考えてたんだねー」
照「さすが私の恋人なだけある」
淡「えへへー」テレテレ
照「じゃぁ、仲良く菫をシェアしよう」
淡「そうだね!菫先輩も私たちのことを
フツーに受け入れてくれたし!」
照「大団円」
菫「いやいや、私は三角関係なんて嫌だぞ?
そんな不健全な」
誠子「人前であれだけの恥態さらしておいて
今さら何言ってんだアンタ」
尭深「じゃあ、弘世先輩は強いて言うなら
二人のどっちが好きなんですか?」
菫「選べるわけないだろう。
どっちも私にとって大切な存在だ」
照「だったら二人とも受け入れて」
淡「そうだよ!私たち二人とも、
菫先輩のことが大好きなんだから!」
菫「……」
照「……」
淡「……」
照「…わかった、受け入れろとは言わない。
その代わり、卒業後にルームシェアしてほしい」
淡「私たち二人とね!」
菫「…まぁ、そのくらいならいいだろう」
淡「あ、ベッドは当然一つだからね!」
照「三人で一緒に寝る」
菫「…まあ、どうせ今も一緒に寝てるしな」
淡「やったぁ!」
誠子「くそっ!なんだこれ!なんだこれ!!」
尭深「気持ちはよくわかるよ、誠子ちゃん…」
尭深「ダブロンじゃなくて、トリロンだったんだね…」
淡「流局!!」
(完)
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安定のイチャイチャ>
誠子「傍から見てるとけっこうイラつきます」
尭深「…毒されそうで怖いよね」
監督>
淡「虎姫の絆を深める」
照「スキンシップです」
監督「そうか、なら仕方ないな」
菫さんが一番ヤバイ>
菫「なんでだよ?どう考えても照と淡だろ」
誠子「ポンコツ…」
菫「ん?誰の事だ?淡か?」
誠子「いえ、何でもないです!」にこっ
麻雀用語>
淡「深夜のテンションって怖いね!」
照「嶺上開花とか暗喩が高度に卑猥」