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【咲-Saki-SS:照淡】淡「あまあまデート!」照「ただしヤンデレ」
<あらすじ>
照「淡がデートしたいって言ってきた」
照「しかも遊園地」
菫「まずいな…!ヤンデレと二人でデートとか…
血の雨が降るぞ!」
<登場人物>
宮永照,大星淡,弘世菫,渋谷尭深,亦野誠子,園城寺怜,清水谷竜華
<症状>
・ヤンデレ(かわいい)
・あまあま
<その他>
次のリクエストに対する作品です。
・照淡で甘々なデート
--------------------------------------------------------
菫「ふぅ…今日の勉強はこのくらいにしておくか」
菫「テスト期間…毎度のことながら
ずいぶんと迷惑な話だ」
菫「この大切な時期に、牌を触れない期間を
作ってくれるとは」
菫「勉強などどんな時でもする奴はするし、
しない奴はしないというのに」
菫「…帰ってネット麻雀でもしよう…ん?」
ヴーーーー、ヴーーーー、
菫「メールか…誰だ?」
『From:宮永照』
菫「照か…淡と勉強会を開いているはずだが…?」
『From:宮永照
------------------------------------------------
まずいことになった。 』
菫「…何がだよ」
ヴーーーー、ヴーーーー、
『From:宮永照
------------------------------------------------
淡がデートしたいって 』
菫「!!!」
菫「それはまずい!!」
カチカチカチカチカチ
『To:宮永照
------------------------------------------------
1時間後、個人ルームC。来れるか? 』
菫「……」
ヴーーーー、ヴーーーー、
『From:宮永照
------------------------------------------------
頑張る 』
菫「……よし、次は」
プルルルー、プルルルー、ガチャッ
誠子『もしもし』
菫『ああ、亦野か?
テスト期間中に邪魔してすまない』
菫『白糸台高校麻雀部存続の危機だ。
1時間後に私の個人ルームに集まってほしい』
--------------------------------------------------------
誠子「失礼します!」
尭深「…失礼します」
菫「…ああ、すまないな二人とも。
テスト期間中だというのに
こんなところに呼びつけて」
照「ごめんね。私のせいで」
誠子「いえ、いいですけど…いったい
何があったって言うんですか?」
尭深「…お二人とも…顔色が優れませんが…」
菫「ああ…淡の奴が…」
菫「照と……!」
菫「デート、したいそうだ…!!」
誠子「……」
尭深「……」
菫「……」
照「……」
誠子「…えーと…」
尭深「…それの、何が問題なんですか?」
菫「わかるだろ!?」
誠子「わかりませんよ!?別にしたけりゃ
すればいいじゃないですか!」
菫「無茶言うな!あんなヤンデレを
野に解き放ってみろ!」
菫「行く先々で暴力沙汰になって、
白糸台が大会出場停止になるのが
目に見えているじゃないか!」
尭深「…その…淡ちゃんって、
そんなにヤンデレですか?
普通に明るくて人懐っこいと思いますけど」
菫「それは私たちが虎姫だからだ!
あいつ、敵だと見なした相手に対しては
一切容赦しないぞ!」
コトッ
照「菫。百聞は一見に如かず。
説明もしたいし、先にこれを見てもらおう」
菫「…そうだな」
誠子「なんですかこれ。ムービー?」
照「淡とのやり取りを携帯で録画した動画。
私たちの間ではあわてる日記と呼んでいる」
照「……スタート」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
淡『ねぇねぇテルー。確かテスト期間って、
ずっと部活ないんだよねー?』
照『そうだね』
淡『だったらさ、デートしようよ!!』
照『で、デート?』
淡『そ、デート!私たちって麻雀漬けで、
ろくに遊びにも行ってないじゃん?』
淡『ここらで一つ、この休みを利用して
カップルっぽいことをしとこうよ!
ね!いいでしょ?』
照『……』
淡『……』
照『…や』
淡『…や?』
照『…や、山とか、どうだろう』
淡『なんでデートで山!?そんなので
喜ぶ女子高生いたら見てみたいんだけど!』
照『で、でも誰にも邪魔されず二人っきりで
自然を満喫できる』
淡『あー、そう言われると悪くないね。
でも、私はすでに観覧車で、
美しい夕陽を臨みながら
幸せなキスをするプランを計画中なんだよ』
淡「というわけで、行き先は遊園地に決定!」
照『…あ、淡…一つ聞いていい?』
淡『なに?』
照『私はそれなりに有名人。
歩いていたら、通行人に
サインとかを求められるかもしれない』
照『もしそうなったら、淡はどうする?』
淡『あはは、やだなぁテルってばー。
そんなの、言われなくてもちゃんと殺すってー』
照『!?』
淡『記念すべき私とテルの初デートだもんね!
どこぞのうぞーむぞーが
邪魔するなって話でしょ?
大丈夫!ちゃーんとわかってるよ!』
淡『そういうのが近寄ってきたら、
私が片っ端から宇宙にほおりこんで
存在を消してあげるから!』
淡『テルは、安心してデートを満喫すればいいよ!』
照『…そ、そんなことしたら警察に捕まる』
淡『え?悪いのは邪魔してくる方じゃん。
せーとーぼーえーだよ!』
照『淡…日本は法社会。どんな理由があろうと
殺人は基本的に罪に問われる』
淡『むぅ…テルは優しいなぁ…
罪人の命まで心配するなんてさぁ。
まぁそんなところも好きなんだけどね!』
淡『あいわかった!テルの慈悲の心をくんで、
チャンスを与えてあげましょう!』
淡『誰かが話しかけてきたら、
まずはテルが、すっごく冷たい声で
その人を拒絶して?』
淡『それで引き下がった人は許してあげる。
それでも食い下がってきたら
ブラックホールの刑ということで!』
……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
照「…というわけ」
誠子「…大星…」
尭深「…淡ちゃん…」
菫「…私の認識も甘かったようだな…
麻雀部の存続どころか、
まさか人命に関わるとは」
誠子「えーと、冗談っていう線はないんですか?」
菫「残念ながらあいつは本気だ」
尭深「…でも、麻雀部にいる時は
そんなそぶり全然なかったのに…」
照「…私たちは同じ魔物であり、かつ
虎姫という同じチームに属している」
照「だから、淡にとって私たちは同胞」
照「…他はゴミ」
誠子「ゴミ…」
菫「それにしても、よりによって遊園地か」
誠子「いやいや、無理ですって!」
誠子「この条件でデートを成功させようと思ったら、
それこそ遊園地を貸し切るしかないですよ!?」
菫「一応聞いておくが、
代替案は出さなかったのか?」
照「この後動画ではまだ
1時間ぐらい会話が続くけど、
その中で何回かトライして失敗してる」
菫「…遊園地は確定か」
尭深「…変装するのはどうでしょうか」
照「…!それはありかm菫「駄目だな」
菫「ホーンで帽子がズバーンってなる」
誠子「それは…駄目ですね…!」
菫「ああ…ホーンを隠せなかったら、
変装の意味が全然ないからな…」
照「…え」
尭深「…確かに。変装は無理そうですね…」
照「……」
誠子「…じゃぁ、もうデート自体
無しにする方向で動くしか
ないんじゃないですか?」
照「……そうかもしれない」
照「……」シュン
菫(照……)
菫「……」ぐっ…
菫「わかった。ジョーカーを切ろう」
誠子「ジョーカー…」
尭深「ですか?」
菫「ああ。私のファンクラブを動員する」
照「!?」
菫「弘世菫ファンクラブ276名を動員して、
それとなく照と淡の周囲を警護する」
誠子「276!?そんなにいるんですか!?」
菫「確かな…白糸台じゃない子もいるし」
尭深「…でも、確かにそれだけいれば
人海戦術でいけるかもしれませんね…」
照「だ、駄目。それは駄目!」
照「だ、代償に何を持って
いかれるかわからない!!」
誠子「代償!?」
菫「なに。いくらなんでも、
命まで取られるわけじゃないさ」
菫「…照。お前だって、
淡とデートしたいんだろう?」
照「……」
菫「大切な親友の初デートなんだ。
私にも、少しくらいサポートをさせてくれ」
照「…菫…」じわっ
菫「泣くのはまだ早い。
成功するかはまだわからないんだからな」
菫「さぁ、計画を立てるとしよう。
使えるリソースは276名、
指揮官として私たち3人」
菫「みんなで、照と淡を守りきるぞ!!」
--------------------------------------------------------
デート当日。
--------------------------------------------------------
淡「テルー!待ったー?」
照「……今来たところだよ」
淡「ぶっぶー、うっそー。私見てたもん。
テル、20分前にはもういたよね?」
照「…どうして見てたの?
普通に声かければいいのに」
淡「だって、早めに来てソワソワしてる
テルがすっごく可愛かったから!」
照「…その言葉、淡にそっくり返す」
照「私服の淡、すごく可愛い。
ふわふわしててお姫様みたい」
淡「!ま、まぁね!わ、わたしは
常にきゃわいいから!」
照「噛んだ」
淡「も、もー!そこは見逃してよ!」
照「照れてる淡もかわいい」
淡「あーあー!聞こえない!
もう行くよ!!」
ぎゅっ…
照「…うん、行こう」
照(……)
照(…幸せ)
--------------------------------------------------------
菫「…よし、淡は周囲の部員には
気づいてないみたいだな」
誠子「カメラも8方向の全アングルから
ばっちり取れてますね」
尭深「…ず、ずいぶんと綺麗な映像ですね…
ファンクラブの人たち、
なんでこんな機材持ってるんでしょう…」
菫「今は深く考えるな!今は……!」
尭深「…それにしても、ここまでは、
普通のカップルの会話ですね」
誠子「自然に恋人繋ぎしてるし。
バカップルか!」
菫「まあまあ。付き合いたてなんだから
大目に見てやれ」
菫「……!」
菫「NO.28!応答しろ!」
28『こちら28!どうぞ!』
菫「お前の右斜め前方!
照のホーンに目を留めた奴がいる!
それとなく照を視界から隠せ!!」
28『了解!』
菫「…!40!照の前方20m先!
2mくらいありそうな
やたらでかい女が見えるか?」
40『見えます…何あれ…』
菫「あれを照に近づけるな!
絶対にサインを求められる!」
40「了解。40番合同チームで排除します…」
菫「…ふぅ」
尭深「…これ、かなり大変ですね」
誠子「大丈夫かな…」
菫「いや、思った以上にファンクラブの練度が高い。
想定よりも楽かもしれん」
--------------------------------------------------------
照(…今、ちらっと姉帯さんが
見えたような気がしたけど…)
照(気のせいかな)
淡「……」
淡「……」
コォォォォォ
淡「…テルー」
照「あ、ごめん。何かしゃべった?」
淡「…しゃべってないけど」
淡「今、私以外のこと考えてたでしょ」
照「…!…ごめん」
淡「テル?せっかくの初デートなんだよ?
私以外のこと考えちゃダメ!」
淡「私だけ見て!私のことだけ考えて!
私だけ感じて!」
淡「私だけ!テルには私だけ!
全部私の!私だけのもの!!」
淡「頭の中、全部私で埋め尽くして!!」
淡「…ね?」
照「…うん」
照(…焼きもち妬く淡、かわいい)
ォォォォォ…
--------------------------------------------------------
誠子「淡こえぇ!!」
尭深「…今回の計画に宮永先輩自身が
組み込まれていないのは、
こういう理由だったんですね…」
菫「ああ。本当は照と連携したいんだが、
それで注意力が散漫になったら
淡の精神が崩壊するからな…」
『ほら、テルー!ちゃんと私だけ見て?』
誠子「…まだ言ってる…いつ終わるんだこれ」
菫「…過去の経験からすると30分くらいだな」
誠子「長い!」
--------------------------------------------------------
1時間後。
--------------------------------------------------------
淡「着いたー!!」
照「早速入ろう。はい、これ入園券」
淡「おぉー!?テル、前売り買ってたんだ!」
照「少しでも、淡と長く楽しみたいから」
淡「わぁー!テルすごい!
タラシみたいっ!!」キャッキャッ
照「言い方」
淡「じゃあ入ろう!」
ピピー、ピピー
『お一人ずつお入りください』
スタッフ
「あ、すいません。
ゲートは一人ずつでお願いしまーす」
淡「…え?」
照「淡…これは仕方ない。いったん手を放そう」
淡「…手、離すの?デートなのに?」コォォォォォ
照「大丈夫。ここだけ。一瞬だけ。
通ったらもう離さない」
淡「……」コォォォォォ
スッ…
ピー
『ゲートが開きます』
淡「テル!早く!!」
照「わかってる!」
ダダッ
ピー
『ゲートが開きます』
照「淡っ!」
淡「テルー!!」
ぎゅーっ!!
淡「テルーっ…寂しかったっ…!」ぐすっ
照「淡…もう離さない…!」
ぎゅーっ…
スタッフ
(え、何この人たち怖い)
--------------------------------------------------------
菫「よかった…本当によかった…!!」
菫「ゲートだけは…機械式で
どうしようもなかったからな…!」
誠子「いやいや、ただ入場ゲート
くぐっただけじゃないですか」
菫「…最悪ここで淡が宇宙を展開して
あのスタッフをほおり投げる未来もあった」
尭深「…あの人、九死に一生を得ましたね」
菫「ああ…あの人が、一番死に近かったからな」
誠子「何それ怖い」
菫「まあ、ここからは残りのファンクラブ
200人がすでに待機している。
だいぶ楽になるだろう」
--------------------------------------------------------
淡「ねぇねぇ、テルー!何から乗ろうか!」
照「淡の好きなものでいいよ」
淡「じゃぁ私、ジェットコースター乗りたい!」
照「いいよ。じゃあ行こうか」
淡「うん!」
淡「あーわあわ♪あーわあわ♪」
照(これは…!
上機嫌の時に出るあわあわスキップ…!)
照(こんなに早くお目にかかれるなんて…)
照「…来てよかった」
淡「ん?どしたの急に」
照「かわいい淡が見れてうれしい」
淡「も、もう!だからおだてたって
何もあげないんだからね!」
照「…もうもらってる」
--------------------------------------------------------
誠子「どうやら読みが当たったみたいですね」
菫「ああ、あの方向だと間違いなく
ジェットコースターだろう」
尭深「すでに100番隊が列を作って並んでます」
菫「よし、100番隊は二人が来たら
少しずつ列から離脱して、
そのまま二人の周囲を取り囲むんだ!」
100『了解』
--------------------------------------------------------
淡「あれ?なんか前の人が
どんどんいなくなってくね」
照「まあ、いなくなる分にはいいんじゃない?」
淡「そうだね!この調子なら
意外と早く乗れそう!」
照(淡…本当に虎姫以外顔を覚えてないんだね)
照(周り…うちの部員だらけなんだけど)
……
淡「おぉー!やったよテル!先頭だよ!!」
淡「しかも後ろの人が3人組だったから
二人っきりで座れるし!」
照「…そうだね」
照(…ありがとう、みんな)
照(…でも、先頭はちょっと…)
淡「あれー?テル、もしかして
ちょっとビビってない?」にしし
照「…む、ビビってない」
淡「手に汗かいてるよー?
ちょっと震えてるし」
照「…これは武者震い。
これから来るであろう戦いに
喜び勇んでいるだけ」
淡「くふふ、テル、絶叫系駄目なんだ!」
照「駄目じゃない」
淡「じゃぁ、バーから手を放しちゃおう!」
照「駄目。絶対に駄目。
バーを握るという行為は
滑走中の安全性を確保するために必要n」
淡「はいバンザーイ!!」
--------------------------------------------------------
キャアアアアアアア
テ、テルガ サケンデル!スゴイ!!
--------------------------------------------------------
照「…淡、ちょっと疲れた…休憩させて」
淡「えー?テルー、貧弱すぎだよー」
照「絶叫系10連続は普通にきつい。メゲる」
淡「仕方ないなぁ…じゃぁ、
あそこのベンチで休もっか」
淡「…あ」
照「あ。園城寺さん。清水谷さんも」
淡「膝枕してる!いいなー!!」
淡「テルー!私もあれやりたい!」
照「いいよ。でも、どっちがやりたいの?」
淡「ダニの方!」
照「言い方」
--------------------------------------------------------
菫「…接近してしまったか」
尭深「まぁ…予想はできましたけどね」
誠子「あの二人は排除しなかったんですか?」
菫「ああ…清水谷の方から、
淡と同じ匂いを感じてな…」
菫「それに、ここを見ろ」
誠子「あ、この人…船久保さん?」
尭深「こっちには江口さんと二条さんもいますね」
菫「…千里山もうちと同じような状況なのかもな」
菫「それならこのまま、
互いに不可侵の方が安全だろう」
--------------------------------------------------------
怜「…なんか、見たことあるホーンがおんなぁ」
竜華「うちも、見たことある金色ワカメが見えるわ」
怜「…膝枕してんで?」
竜華「リスペクトちゃう?」
怜「そか。なら、膝枕先輩としての
意地をみせたらんと」もみゅっ
竜華「せ、セクハラやめ!」
……
照「お、園城寺さん…
こんなところで胸をもんだら駄目」
淡「……」
淡「テルー…二回目だね」
照「…」はっ
淡「まったくテルは浮気性だなぁ」
淡「これは、ちょーっと
お仕置きが必要だよね」
照「あ、淡…髪の毛をしまってほしい」
淡「ダーメ!」
ぎゅっ
照「…あ」
ぞるるるるるっ
……
怜「うわぁ。大星の髪の毛が
チャンピオンの全身に巻き付いとる」
竜華「どういう原理なんやろ」
怜「さぁ…でも、あれじゃ離れられへんな」
竜華「…ちょっとええかも。
うちも髪の毛動かへんかな?」
怜「竜華。これ以上重(おも)なったらあかんで?
ヤンデレになってまう」
……
淡「はいできあがり」
照「淡…これじゃ二人とも動けない」
照(でも…淡の髪の毛、いい香り)すんすん
照(今日はS・I・Dのじゃないんだ)すんすん
淡「テルが悪いんだよ?」
淡「解いてほしかったら、
罰として100回キスして?」
照「……」すんすん
淡「…テル?」
照「……」はっ
照「…ごめん。髪の毛の香り嗅いでた」
淡「えぇ!?や、やめてよ!?
テルのヘンタイ!!」
照「…こんなところで100回もキスを要求する
淡に言われたくないんだけど」
淡「においフェチのヘンタイに言われたくなっ」
チュッ
照「…まず1回」
淡「て、テルのばか」
……
怜「…キスしだしたんやけど」
竜華「…最近の若いもんは爛れてんなぁ」
怜「公衆の面前で膝枕しとる女子の台詞ちゃうで?」
竜華「確かに」むずむず
怜「…なんかこのまま見とったら
竜華が盛りそうやし、ぼちぼち行こか」
竜華「盛らんよ!?」はぁはぁ
怜「あかん、もう当てられとる。はよ行くで」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
菫「73!左前方の奴が写メしようとしている!防げ!」
誠子「195!これ以上人が近づかないように
バリケードを張るんだ!」
尭深「268さん…スタッフが近づいてきています。
チームを編成して撃退してください」
菫「後23回…!なんとしても、この状況を
メディアに知られるのを阻止するんだ!!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
照「……これで100」
ちゅっ…れろっ…
ちゅぱっ…
淡「よ…よふ…れきまひたぁ……」くてっ…
照「淡…ふにゃふにゃになってる」
淡「ら…られのせい……」
照「100回キスを要求した淡のせい」
照「…ほら、交代。今度は私が膝枕する」
淡「……んー」ごろん
淡「…これ、いいかも…♪」
照「そうだね」なでなで
淡「んみゅー…♪」
照「…でも淡、残念なお知らせ」
淡「…なに?」
照「帰る時間が近づいてる。
そろそろ動かないと
観覧車に乗れなくなる」
淡「ダメじゃん!
観覧車で幸せなキスは外せないよ!」がばっ
照「キスならもう散々したけどね」
淡「観覧車はベツバラなの!行こっ!!」
--------------------------------------------------------
誠子「…や、やっと動き始めましたね…」
菫「つ、疲れた…」
尭深「…でも、二人が写メ撮られるのは
なんとか食い止められましたよ」
菫「あいつら、もうちょっと場所を考えろよ!
なんで、よりによって園のド真ん中で
プレイを始めるんだ!!」
誠子「ま、まぁまぁ…
後は観覧車に乗っておしまいですから…」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
淡「…うわー…夕陽キレー…」
照「…うん。綺麗だね」
淡「……」
照「……」
チュッ
淡「えへへ…」
照「ふふ」
淡「楽しかったね」
照「うん」
淡「テルー…ありがとね」
照「…どういたしまして」
淡「…麻雀部の人にも、お礼言わないとだね」
照「…気づいてたの?」
照(まあ、麻雀部以外の人もいっぱいいたけど)
淡「いやいや、さすがに気づくよ」
淡「私たちが観覧車の待ちに並んだ途端、
待ち行列がきれいになくなっちゃったらさ」
淡「多分、私たちのデートが
邪魔されないように、
いろいろしてくれたんだよね」
淡「じゃなきゃ、テルが誰にも
話しかけられないとかありえないし」
照「……」
淡「……」
照「…幸せだね、私たち」
淡「うん」
照「…これからも、きっと幸せ」
淡「うん!」
--------------------------------------------------------
休み明け。
--------------------------------------------------------
ガチャッ!!
淡「大星淡ただいま参上!」
照「こんにちは」
誠子「お疲れサマサマです」
尭深「お疲れ様です…」
淡「あ、二人とも!日曜日は人払いありがとね!」
誠子「お礼なら弘世先輩に言っとけ。
ほとんどあの人のおかげだから」
尭深「…すごい統率力だった」
誠子「…確かに、統率が取れ過ぎてて
逆にちょっと怖かったな…」
淡「ふむふむ。じゃあ、菫先輩は?」
誠子「あー…弘世先輩は…」
尭深「…代償を…払いに行った」
淡「代償?」
照「菫…ありがとう。菫のことは忘れない」
淡「菫先輩死んじゃうの!?」
--------------------------------------------------------
菫「…では、これから論功行賞の儀を始める」
菫「まずは、268番から275番」
菫「様子を見にきたスタッフを
戦闘員のごとく取り囲み、
そのまま輪を作って戦線から撤退させた」
菫「…その功績をたたえ、
半日デート券を一人ずつに与える」
268「…ふふ…補導までされたかいがありました」
275「…デートって、ラブホテルでもいいんですよね」
270「じゃあ私はSMホテルで」
菫「いいわけあるか!健全なところだけだ!
ていうかSMホテルってなんだ!?」
菫「…次!103。大量の機材を提供し
諜報任務を一手に引き受けた功績をたたえ」
菫「水着までの撮影会なら一度だけ受け入れよう」
103「水に溶ける水着でもいいですか?」
菫「だからいいわけないだろう!?
水着は事前にこちらで選定する!」
菫「40番隊!姉帯豊音に追っかけられつつも、
見事二人から引き離した功績をたたえて、
私の私物を何か一つずつ与えよう」
40「ブラをください」
41「ズルい!私もブラがいい!!
菫「馬鹿なのか!?下着なんかやるわけないだろう!」
42「…じゃあ、私は…髪の毛を」
43「…私は爪を」
44「唾液」
菫「怖すぎだろ!?何に使う気だ!!」
菫「…コホン。続けよう…次は195…」
--------------------------------------------------------
誠子「…それにしても、淡がこんなに
ヤンデレだとは知らなかったなぁ」
淡「えー?好きな人とのデート位
邪魔されたくないって思うのは普通でしょ?」
尭深「…一瞬でも他のこと考えただけで
お仕置きっていうのはやりすぎかな…」
照「そこは別にいいんだけどね。
焼きもち妬く淡もかわいいし」
誠子「そこはいいんだ…」
淡「や、やだなぁテルってば!
かわいいとかホントのことばっかり!」
照「何にしても、本当にありがとう。
おかげで犠牲者を出すことなく
二人っきりのデートを堪能できた」
淡「次もまたよろしく!!」
誠子「……」
尭深「…弘世先輩が、また覚悟を決めたらね?」
(完)
照「淡がデートしたいって言ってきた」
照「しかも遊園地」
菫「まずいな…!ヤンデレと二人でデートとか…
血の雨が降るぞ!」
<登場人物>
宮永照,大星淡,弘世菫,渋谷尭深,亦野誠子,園城寺怜,清水谷竜華
<症状>
・ヤンデレ(かわいい)
・あまあま
<その他>
次のリクエストに対する作品です。
・照淡で甘々なデート
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菫「ふぅ…今日の勉強はこのくらいにしておくか」
菫「テスト期間…毎度のことながら
ずいぶんと迷惑な話だ」
菫「この大切な時期に、牌を触れない期間を
作ってくれるとは」
菫「勉強などどんな時でもする奴はするし、
しない奴はしないというのに」
菫「…帰ってネット麻雀でもしよう…ん?」
ヴーーーー、ヴーーーー、
菫「メールか…誰だ?」
『From:宮永照』
菫「照か…淡と勉強会を開いているはずだが…?」
『From:宮永照
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まずいことになった。 』
菫「…何がだよ」
ヴーーーー、ヴーーーー、
『From:宮永照
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淡がデートしたいって 』
菫「!!!」
菫「それはまずい!!」
カチカチカチカチカチ
『To:宮永照
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1時間後、個人ルームC。来れるか? 』
菫「……」
ヴーーーー、ヴーーーー、
『From:宮永照
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頑張る 』
菫「……よし、次は」
プルルルー、プルルルー、ガチャッ
誠子『もしもし』
菫『ああ、亦野か?
テスト期間中に邪魔してすまない』
菫『白糸台高校麻雀部存続の危機だ。
1時間後に私の個人ルームに集まってほしい』
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誠子「失礼します!」
尭深「…失礼します」
菫「…ああ、すまないな二人とも。
テスト期間中だというのに
こんなところに呼びつけて」
照「ごめんね。私のせいで」
誠子「いえ、いいですけど…いったい
何があったって言うんですか?」
尭深「…お二人とも…顔色が優れませんが…」
菫「ああ…淡の奴が…」
菫「照と……!」
菫「デート、したいそうだ…!!」
誠子「……」
尭深「……」
菫「……」
照「……」
誠子「…えーと…」
尭深「…それの、何が問題なんですか?」
菫「わかるだろ!?」
誠子「わかりませんよ!?別にしたけりゃ
すればいいじゃないですか!」
菫「無茶言うな!あんなヤンデレを
野に解き放ってみろ!」
菫「行く先々で暴力沙汰になって、
白糸台が大会出場停止になるのが
目に見えているじゃないか!」
尭深「…その…淡ちゃんって、
そんなにヤンデレですか?
普通に明るくて人懐っこいと思いますけど」
菫「それは私たちが虎姫だからだ!
あいつ、敵だと見なした相手に対しては
一切容赦しないぞ!」
コトッ
照「菫。百聞は一見に如かず。
説明もしたいし、先にこれを見てもらおう」
菫「…そうだな」
誠子「なんですかこれ。ムービー?」
照「淡とのやり取りを携帯で録画した動画。
私たちの間ではあわてる日記と呼んでいる」
照「……スタート」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
淡『ねぇねぇテルー。確かテスト期間って、
ずっと部活ないんだよねー?』
照『そうだね』
淡『だったらさ、デートしようよ!!』
照『で、デート?』
淡『そ、デート!私たちって麻雀漬けで、
ろくに遊びにも行ってないじゃん?』
淡『ここらで一つ、この休みを利用して
カップルっぽいことをしとこうよ!
ね!いいでしょ?』
照『……』
淡『……』
照『…や』
淡『…や?』
照『…や、山とか、どうだろう』
淡『なんでデートで山!?そんなので
喜ぶ女子高生いたら見てみたいんだけど!』
照『で、でも誰にも邪魔されず二人っきりで
自然を満喫できる』
淡『あー、そう言われると悪くないね。
でも、私はすでに観覧車で、
美しい夕陽を臨みながら
幸せなキスをするプランを計画中なんだよ』
淡「というわけで、行き先は遊園地に決定!」
照『…あ、淡…一つ聞いていい?』
淡『なに?』
照『私はそれなりに有名人。
歩いていたら、通行人に
サインとかを求められるかもしれない』
照『もしそうなったら、淡はどうする?』
淡『あはは、やだなぁテルってばー。
そんなの、言われなくてもちゃんと殺すってー』
照『!?』
淡『記念すべき私とテルの初デートだもんね!
どこぞのうぞーむぞーが
邪魔するなって話でしょ?
大丈夫!ちゃーんとわかってるよ!』
淡『そういうのが近寄ってきたら、
私が片っ端から宇宙にほおりこんで
存在を消してあげるから!』
淡『テルは、安心してデートを満喫すればいいよ!』
照『…そ、そんなことしたら警察に捕まる』
淡『え?悪いのは邪魔してくる方じゃん。
せーとーぼーえーだよ!』
照『淡…日本は法社会。どんな理由があろうと
殺人は基本的に罪に問われる』
淡『むぅ…テルは優しいなぁ…
罪人の命まで心配するなんてさぁ。
まぁそんなところも好きなんだけどね!』
淡『あいわかった!テルの慈悲の心をくんで、
チャンスを与えてあげましょう!』
淡『誰かが話しかけてきたら、
まずはテルが、すっごく冷たい声で
その人を拒絶して?』
淡『それで引き下がった人は許してあげる。
それでも食い下がってきたら
ブラックホールの刑ということで!』
……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
照「…というわけ」
誠子「…大星…」
尭深「…淡ちゃん…」
菫「…私の認識も甘かったようだな…
麻雀部の存続どころか、
まさか人命に関わるとは」
誠子「えーと、冗談っていう線はないんですか?」
菫「残念ながらあいつは本気だ」
尭深「…でも、麻雀部にいる時は
そんなそぶり全然なかったのに…」
照「…私たちは同じ魔物であり、かつ
虎姫という同じチームに属している」
照「だから、淡にとって私たちは同胞」
照「…他はゴミ」
誠子「ゴミ…」
菫「それにしても、よりによって遊園地か」
誠子「いやいや、無理ですって!」
誠子「この条件でデートを成功させようと思ったら、
それこそ遊園地を貸し切るしかないですよ!?」
菫「一応聞いておくが、
代替案は出さなかったのか?」
照「この後動画ではまだ
1時間ぐらい会話が続くけど、
その中で何回かトライして失敗してる」
菫「…遊園地は確定か」
尭深「…変装するのはどうでしょうか」
照「…!それはありかm菫「駄目だな」
菫「ホーンで帽子がズバーンってなる」
誠子「それは…駄目ですね…!」
菫「ああ…ホーンを隠せなかったら、
変装の意味が全然ないからな…」
照「…え」
尭深「…確かに。変装は無理そうですね…」
照「……」
誠子「…じゃぁ、もうデート自体
無しにする方向で動くしか
ないんじゃないですか?」
照「……そうかもしれない」
照「……」シュン
菫(照……)
菫「……」ぐっ…
菫「わかった。ジョーカーを切ろう」
誠子「ジョーカー…」
尭深「ですか?」
菫「ああ。私のファンクラブを動員する」
照「!?」
菫「弘世菫ファンクラブ276名を動員して、
それとなく照と淡の周囲を警護する」
誠子「276!?そんなにいるんですか!?」
菫「確かな…白糸台じゃない子もいるし」
尭深「…でも、確かにそれだけいれば
人海戦術でいけるかもしれませんね…」
照「だ、駄目。それは駄目!」
照「だ、代償に何を持って
いかれるかわからない!!」
誠子「代償!?」
菫「なに。いくらなんでも、
命まで取られるわけじゃないさ」
菫「…照。お前だって、
淡とデートしたいんだろう?」
照「……」
菫「大切な親友の初デートなんだ。
私にも、少しくらいサポートをさせてくれ」
照「…菫…」じわっ
菫「泣くのはまだ早い。
成功するかはまだわからないんだからな」
菫「さぁ、計画を立てるとしよう。
使えるリソースは276名、
指揮官として私たち3人」
菫「みんなで、照と淡を守りきるぞ!!」
--------------------------------------------------------
デート当日。
--------------------------------------------------------
淡「テルー!待ったー?」
照「……今来たところだよ」
淡「ぶっぶー、うっそー。私見てたもん。
テル、20分前にはもういたよね?」
照「…どうして見てたの?
普通に声かければいいのに」
淡「だって、早めに来てソワソワしてる
テルがすっごく可愛かったから!」
照「…その言葉、淡にそっくり返す」
照「私服の淡、すごく可愛い。
ふわふわしててお姫様みたい」
淡「!ま、まぁね!わ、わたしは
常にきゃわいいから!」
照「噛んだ」
淡「も、もー!そこは見逃してよ!」
照「照れてる淡もかわいい」
淡「あーあー!聞こえない!
もう行くよ!!」
ぎゅっ…
照「…うん、行こう」
照(……)
照(…幸せ)
--------------------------------------------------------
菫「…よし、淡は周囲の部員には
気づいてないみたいだな」
誠子「カメラも8方向の全アングルから
ばっちり取れてますね」
尭深「…ず、ずいぶんと綺麗な映像ですね…
ファンクラブの人たち、
なんでこんな機材持ってるんでしょう…」
菫「今は深く考えるな!今は……!」
尭深「…それにしても、ここまでは、
普通のカップルの会話ですね」
誠子「自然に恋人繋ぎしてるし。
バカップルか!」
菫「まあまあ。付き合いたてなんだから
大目に見てやれ」
菫「……!」
菫「NO.28!応答しろ!」
28『こちら28!どうぞ!』
菫「お前の右斜め前方!
照のホーンに目を留めた奴がいる!
それとなく照を視界から隠せ!!」
28『了解!』
菫「…!40!照の前方20m先!
2mくらいありそうな
やたらでかい女が見えるか?」
40『見えます…何あれ…』
菫「あれを照に近づけるな!
絶対にサインを求められる!」
40「了解。40番合同チームで排除します…」
菫「…ふぅ」
尭深「…これ、かなり大変ですね」
誠子「大丈夫かな…」
菫「いや、思った以上にファンクラブの練度が高い。
想定よりも楽かもしれん」
--------------------------------------------------------
照(…今、ちらっと姉帯さんが
見えたような気がしたけど…)
照(気のせいかな)
淡「……」
淡「……」
コォォォォォ
淡「…テルー」
照「あ、ごめん。何かしゃべった?」
淡「…しゃべってないけど」
淡「今、私以外のこと考えてたでしょ」
照「…!…ごめん」
淡「テル?せっかくの初デートなんだよ?
私以外のこと考えちゃダメ!」
淡「私だけ見て!私のことだけ考えて!
私だけ感じて!」
淡「私だけ!テルには私だけ!
全部私の!私だけのもの!!」
淡「頭の中、全部私で埋め尽くして!!」
淡「…ね?」
照「…うん」
照(…焼きもち妬く淡、かわいい)
ォォォォォ…
--------------------------------------------------------
誠子「淡こえぇ!!」
尭深「…今回の計画に宮永先輩自身が
組み込まれていないのは、
こういう理由だったんですね…」
菫「ああ。本当は照と連携したいんだが、
それで注意力が散漫になったら
淡の精神が崩壊するからな…」
『ほら、テルー!ちゃんと私だけ見て?』
誠子「…まだ言ってる…いつ終わるんだこれ」
菫「…過去の経験からすると30分くらいだな」
誠子「長い!」
--------------------------------------------------------
1時間後。
--------------------------------------------------------
淡「着いたー!!」
照「早速入ろう。はい、これ入園券」
淡「おぉー!?テル、前売り買ってたんだ!」
照「少しでも、淡と長く楽しみたいから」
淡「わぁー!テルすごい!
タラシみたいっ!!」キャッキャッ
照「言い方」
淡「じゃあ入ろう!」
ピピー、ピピー
『お一人ずつお入りください』
スタッフ
「あ、すいません。
ゲートは一人ずつでお願いしまーす」
淡「…え?」
照「淡…これは仕方ない。いったん手を放そう」
淡「…手、離すの?デートなのに?」コォォォォォ
照「大丈夫。ここだけ。一瞬だけ。
通ったらもう離さない」
淡「……」コォォォォォ
スッ…
ピー
『ゲートが開きます』
淡「テル!早く!!」
照「わかってる!」
ダダッ
ピー
『ゲートが開きます』
照「淡っ!」
淡「テルー!!」
ぎゅーっ!!
淡「テルーっ…寂しかったっ…!」ぐすっ
照「淡…もう離さない…!」
ぎゅーっ…
スタッフ
(え、何この人たち怖い)
--------------------------------------------------------
菫「よかった…本当によかった…!!」
菫「ゲートだけは…機械式で
どうしようもなかったからな…!」
誠子「いやいや、ただ入場ゲート
くぐっただけじゃないですか」
菫「…最悪ここで淡が宇宙を展開して
あのスタッフをほおり投げる未来もあった」
尭深「…あの人、九死に一生を得ましたね」
菫「ああ…あの人が、一番死に近かったからな」
誠子「何それ怖い」
菫「まあ、ここからは残りのファンクラブ
200人がすでに待機している。
だいぶ楽になるだろう」
--------------------------------------------------------
淡「ねぇねぇ、テルー!何から乗ろうか!」
照「淡の好きなものでいいよ」
淡「じゃぁ私、ジェットコースター乗りたい!」
照「いいよ。じゃあ行こうか」
淡「うん!」
淡「あーわあわ♪あーわあわ♪」
照(これは…!
上機嫌の時に出るあわあわスキップ…!)
照(こんなに早くお目にかかれるなんて…)
照「…来てよかった」
淡「ん?どしたの急に」
照「かわいい淡が見れてうれしい」
淡「も、もう!だからおだてたって
何もあげないんだからね!」
照「…もうもらってる」
--------------------------------------------------------
誠子「どうやら読みが当たったみたいですね」
菫「ああ、あの方向だと間違いなく
ジェットコースターだろう」
尭深「すでに100番隊が列を作って並んでます」
菫「よし、100番隊は二人が来たら
少しずつ列から離脱して、
そのまま二人の周囲を取り囲むんだ!」
100『了解』
--------------------------------------------------------
淡「あれ?なんか前の人が
どんどんいなくなってくね」
照「まあ、いなくなる分にはいいんじゃない?」
淡「そうだね!この調子なら
意外と早く乗れそう!」
照(淡…本当に虎姫以外顔を覚えてないんだね)
照(周り…うちの部員だらけなんだけど)
……
淡「おぉー!やったよテル!先頭だよ!!」
淡「しかも後ろの人が3人組だったから
二人っきりで座れるし!」
照「…そうだね」
照(…ありがとう、みんな)
照(…でも、先頭はちょっと…)
淡「あれー?テル、もしかして
ちょっとビビってない?」にしし
照「…む、ビビってない」
淡「手に汗かいてるよー?
ちょっと震えてるし」
照「…これは武者震い。
これから来るであろう戦いに
喜び勇んでいるだけ」
淡「くふふ、テル、絶叫系駄目なんだ!」
照「駄目じゃない」
淡「じゃぁ、バーから手を放しちゃおう!」
照「駄目。絶対に駄目。
バーを握るという行為は
滑走中の安全性を確保するために必要n」
淡「はいバンザーイ!!」
--------------------------------------------------------
キャアアアアアアア
テ、テルガ サケンデル!スゴイ!!
--------------------------------------------------------
照「…淡、ちょっと疲れた…休憩させて」
淡「えー?テルー、貧弱すぎだよー」
照「絶叫系10連続は普通にきつい。メゲる」
淡「仕方ないなぁ…じゃぁ、
あそこのベンチで休もっか」
淡「…あ」
照「あ。園城寺さん。清水谷さんも」
淡「膝枕してる!いいなー!!」
淡「テルー!私もあれやりたい!」
照「いいよ。でも、どっちがやりたいの?」
淡「ダニの方!」
照「言い方」
--------------------------------------------------------
菫「…接近してしまったか」
尭深「まぁ…予想はできましたけどね」
誠子「あの二人は排除しなかったんですか?」
菫「ああ…清水谷の方から、
淡と同じ匂いを感じてな…」
菫「それに、ここを見ろ」
誠子「あ、この人…船久保さん?」
尭深「こっちには江口さんと二条さんもいますね」
菫「…千里山もうちと同じような状況なのかもな」
菫「それならこのまま、
互いに不可侵の方が安全だろう」
--------------------------------------------------------
怜「…なんか、見たことあるホーンがおんなぁ」
竜華「うちも、見たことある金色ワカメが見えるわ」
怜「…膝枕してんで?」
竜華「リスペクトちゃう?」
怜「そか。なら、膝枕先輩としての
意地をみせたらんと」もみゅっ
竜華「せ、セクハラやめ!」
……
照「お、園城寺さん…
こんなところで胸をもんだら駄目」
淡「……」
淡「テルー…二回目だね」
照「…」はっ
淡「まったくテルは浮気性だなぁ」
淡「これは、ちょーっと
お仕置きが必要だよね」
照「あ、淡…髪の毛をしまってほしい」
淡「ダーメ!」
ぎゅっ
照「…あ」
ぞるるるるるっ
……
怜「うわぁ。大星の髪の毛が
チャンピオンの全身に巻き付いとる」
竜華「どういう原理なんやろ」
怜「さぁ…でも、あれじゃ離れられへんな」
竜華「…ちょっとええかも。
うちも髪の毛動かへんかな?」
怜「竜華。これ以上重(おも)なったらあかんで?
ヤンデレになってまう」
……
淡「はいできあがり」
照「淡…これじゃ二人とも動けない」
照(でも…淡の髪の毛、いい香り)すんすん
照(今日はS・I・Dのじゃないんだ)すんすん
淡「テルが悪いんだよ?」
淡「解いてほしかったら、
罰として100回キスして?」
照「……」すんすん
淡「…テル?」
照「……」はっ
照「…ごめん。髪の毛の香り嗅いでた」
淡「えぇ!?や、やめてよ!?
テルのヘンタイ!!」
照「…こんなところで100回もキスを要求する
淡に言われたくないんだけど」
淡「においフェチのヘンタイに言われたくなっ」
チュッ
照「…まず1回」
淡「て、テルのばか」
……
怜「…キスしだしたんやけど」
竜華「…最近の若いもんは爛れてんなぁ」
怜「公衆の面前で膝枕しとる女子の台詞ちゃうで?」
竜華「確かに」むずむず
怜「…なんかこのまま見とったら
竜華が盛りそうやし、ぼちぼち行こか」
竜華「盛らんよ!?」はぁはぁ
怜「あかん、もう当てられとる。はよ行くで」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
菫「73!左前方の奴が写メしようとしている!防げ!」
誠子「195!これ以上人が近づかないように
バリケードを張るんだ!」
尭深「268さん…スタッフが近づいてきています。
チームを編成して撃退してください」
菫「後23回…!なんとしても、この状況を
メディアに知られるのを阻止するんだ!!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
照「……これで100」
ちゅっ…れろっ…
ちゅぱっ…
淡「よ…よふ…れきまひたぁ……」くてっ…
照「淡…ふにゃふにゃになってる」
淡「ら…られのせい……」
照「100回キスを要求した淡のせい」
照「…ほら、交代。今度は私が膝枕する」
淡「……んー」ごろん
淡「…これ、いいかも…♪」
照「そうだね」なでなで
淡「んみゅー…♪」
照「…でも淡、残念なお知らせ」
淡「…なに?」
照「帰る時間が近づいてる。
そろそろ動かないと
観覧車に乗れなくなる」
淡「ダメじゃん!
観覧車で幸せなキスは外せないよ!」がばっ
照「キスならもう散々したけどね」
淡「観覧車はベツバラなの!行こっ!!」
--------------------------------------------------------
誠子「…や、やっと動き始めましたね…」
菫「つ、疲れた…」
尭深「…でも、二人が写メ撮られるのは
なんとか食い止められましたよ」
菫「あいつら、もうちょっと場所を考えろよ!
なんで、よりによって園のド真ん中で
プレイを始めるんだ!!」
誠子「ま、まぁまぁ…
後は観覧車に乗っておしまいですから…」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
淡「…うわー…夕陽キレー…」
照「…うん。綺麗だね」
淡「……」
照「……」
チュッ
淡「えへへ…」
照「ふふ」
淡「楽しかったね」
照「うん」
淡「テルー…ありがとね」
照「…どういたしまして」
淡「…麻雀部の人にも、お礼言わないとだね」
照「…気づいてたの?」
照(まあ、麻雀部以外の人もいっぱいいたけど)
淡「いやいや、さすがに気づくよ」
淡「私たちが観覧車の待ちに並んだ途端、
待ち行列がきれいになくなっちゃったらさ」
淡「多分、私たちのデートが
邪魔されないように、
いろいろしてくれたんだよね」
淡「じゃなきゃ、テルが誰にも
話しかけられないとかありえないし」
照「……」
淡「……」
照「…幸せだね、私たち」
淡「うん」
照「…これからも、きっと幸せ」
淡「うん!」
--------------------------------------------------------
休み明け。
--------------------------------------------------------
ガチャッ!!
淡「大星淡ただいま参上!」
照「こんにちは」
誠子「お疲れサマサマです」
尭深「お疲れ様です…」
淡「あ、二人とも!日曜日は人払いありがとね!」
誠子「お礼なら弘世先輩に言っとけ。
ほとんどあの人のおかげだから」
尭深「…すごい統率力だった」
誠子「…確かに、統率が取れ過ぎてて
逆にちょっと怖かったな…」
淡「ふむふむ。じゃあ、菫先輩は?」
誠子「あー…弘世先輩は…」
尭深「…代償を…払いに行った」
淡「代償?」
照「菫…ありがとう。菫のことは忘れない」
淡「菫先輩死んじゃうの!?」
--------------------------------------------------------
菫「…では、これから論功行賞の儀を始める」
菫「まずは、268番から275番」
菫「様子を見にきたスタッフを
戦闘員のごとく取り囲み、
そのまま輪を作って戦線から撤退させた」
菫「…その功績をたたえ、
半日デート券を一人ずつに与える」
268「…ふふ…補導までされたかいがありました」
275「…デートって、ラブホテルでもいいんですよね」
270「じゃあ私はSMホテルで」
菫「いいわけあるか!健全なところだけだ!
ていうかSMホテルってなんだ!?」
菫「…次!103。大量の機材を提供し
諜報任務を一手に引き受けた功績をたたえ」
菫「水着までの撮影会なら一度だけ受け入れよう」
103「水に溶ける水着でもいいですか?」
菫「だからいいわけないだろう!?
水着は事前にこちらで選定する!」
菫「40番隊!姉帯豊音に追っかけられつつも、
見事二人から引き離した功績をたたえて、
私の私物を何か一つずつ与えよう」
40「ブラをください」
41「ズルい!私もブラがいい!!
菫「馬鹿なのか!?下着なんかやるわけないだろう!」
42「…じゃあ、私は…髪の毛を」
43「…私は爪を」
44「唾液」
菫「怖すぎだろ!?何に使う気だ!!」
菫「…コホン。続けよう…次は195…」
--------------------------------------------------------
誠子「…それにしても、淡がこんなに
ヤンデレだとは知らなかったなぁ」
淡「えー?好きな人とのデート位
邪魔されたくないって思うのは普通でしょ?」
尭深「…一瞬でも他のこと考えただけで
お仕置きっていうのはやりすぎかな…」
照「そこは別にいいんだけどね。
焼きもち妬く淡もかわいいし」
誠子「そこはいいんだ…」
淡「や、やだなぁテルってば!
かわいいとかホントのことばっかり!」
照「何にしても、本当にありがとう。
おかげで犠牲者を出すことなく
二人っきりのデートを堪能できた」
淡「次もまたよろしく!!」
誠子「……」
尭深「…弘世先輩が、また覚悟を決めたらね?」
(完)
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菫と親衛隊がその後どうなったかちょっと気になったり…
あっ…
>あっ…
菫「やめろ!あの水着は私が選んだんじゃない!
というかあれは私じゃない!
私はあんなに胸は小さくn」
衣装の末原(プレメモのアレ)
そして水着の弘世
これが咲界ダサ服三銃士である。
長野のファッションリーダーや悪石の巫女を見習うべき。
淡「見習うべきだよ!」
はじめ「というわけで持ってきたよ」
初美「一度着たら病みつきですよー?」
菫「誰が変態の仲間入りなどするか!!」
淡「こちらこそありがとうございます!」
照「照淡は意外と少ないので新鮮だった」
親衛隊>
照「ちなみに親衛隊は実際には400超えてた。
招集された276の枠に入るために
血で血を洗う戦いが繰り広げられたらしい」
菫「そんな増えてるとは思わないだろ!?」
菫さん相変わらず苦労人や......
そしてあわあわがブラックホールを当たり前のように出せる風潮
あまあまデート(裏ではサバイバル)。とても面白かったです
最近のスパロボかな?
あわあわスキップのgifを下さい(懇願)
セーラ「竜華が何するかわからんからなー」
フナ「部長が遊園地で淫行して出場停止とか
勘弁ですわ」
ブラックホール>
淡「え?普通出せるでしょ?出せるよね?」
照「ブラックホールで人を殺したら
普通に警察に捕まるという風潮」
阿鼻叫喚の渦>
40「2つに分かれるでしょう」
103「恋人ができて綺麗になった菫様綺麗!
盗撮したい!」
275「淡ちゃんもいけるよ!盗撮したい!」
菫「分かれてないじゃないか!」
スパロボ>
淡「ごめんね!これは私の純正なんだ!」
菫「いや純正ではないだろ」
あわあわが良い子>
照「いい子…だよ?純粋すぎるだけで」
菫「いい子…だぞ?ちょっとアレなだけで」
※要望がgifじゃなかったら描いてた(笑)
24時間護りますよ>
菫「ヤンデレ前提じゃないか!?」
照「今更一人増えても変わらないでしょ」