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【咲-Saki-SS:すこレジェ】「私が壊した10年間」【普通】
<あらすじ>
私はただ麻雀が好きなだけ。
全力を出せても出せなくても、
牌に触れれば幸せになれる。
だから、競技麻雀は苦手。
みんなに負けられない理由があって、
みんながみんな、重いものを
背負って戦っているから。
私は、そんな人を壊してしまったから。
しかも、それが…私の初恋の人。
<登場人物>
小鍛治健夜,赤土晴絵,瑞原はやり,その他大人
<症状>
・異常行動(弱)
<その他>
次のリクエストに対する作品です。
・10年越しのすこやんの恋と超鈍感のレジェ。
≪普通≫
※シノハユ要素は考慮してません。
現在明らかになっている情報の中でも
矛盾が発生しているかもしれませんがご容赦を。
--------------------------------------------------------
麻雀を考えた人はすごいなって思う。
老若男女楽しめて、
時には初心者とプロの強さが逆転して、
でも練習すればするだけちゃんとうまくなる。
こんなゲームは他にはなかなかないと思う。
私はそんな麻雀が大好き。
四と六の嵌張(カンチャン)に対して
五がすっぽり収まった時の気持ちよさ。
リーチをかける時のドキドキ感。
和了できた時の昂揚感。
それらのすべてが私を魅了する。
私がプロになったのは、
麻雀以外取り柄がなかったのもあるけれど。
やっぱり大好きな麻雀に
関わる仕事がしたいと
思ったのが一番の理由なんだと思う。
大好きな麻雀の事を、もっとみんなに知ってほしい。
それで、麻雀を打つ人が少しでも増えて、
いずれ私と対局してくれたら、
なんて幸せな事だろう。
そんな事を思いながら、
私は今日も麻雀を打ち続ける。
--------------------------------------------------------
「だからね、私って実は競技麻雀って苦手なんだよ」
「と国内無敗が申しております」
「だ、だからそれが嫌なんだってば!」
「敗北を知りたい!」
「違うよ!?そんな調子に乗った人じゃないよ!?」
「だ、だって競技麻雀って、みんなそれぞれ
負けられない理由があるでしょ?
プロでも学生麻雀でも実業団でも」
「そんな人たちに対して、手を抜いて戦うなんて
失礼すぎるからやりたくないけど…」
「だからって全力で戦って、
相手がトラウマになったりしたら目も当てられないし」
「どうしたらいいのか、
いまだによくわからないんだよ」
プロである以上、その勝敗には生活がかかっている。
インターハイなんかの団体戦なら、
チームみんなの青春がかかってる。
みんなみんな、何かを背負って戦ってる。
『国内無敗』
それは言い換えれば、そんな
あまりにも重すぎる賭け麻雀で
たくさんの人を潰してきたという事だ。
もっとこう、気楽に楽しめたらいいのに。
勝ったらうれしくて、負けたらくやしいもう一戦。
そうやって、みんながわだかまりなく、
純粋に麻雀を楽しめたらいいのにって思う。
私の気持ちが沈んだのを察知したのか、
すかさずこーこちゃんがボケを差し込んできた。
「まぁすこやんが全力出すと
そもそも会場が吹き飛んじゃうしね!」
「いくらなんでも吹き飛ばないよ!?」
…け、蛍光灯くらいは割れるかもしれないけど。
少し気持ちが軽くなる。こういう時、
底抜けに明るいこーこちゃんの存在はありがたい。
でも…
『トラウマ』
自ら口にしたある単語のせいで、
私はこれまでに何度も呼び起こした記憶を、
また脳内で再生し始めてしまう。
そう、それは…私が犯してしまった罪の記憶。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は過去に、取り返しのつかない罪を犯した。
10年前のインターハイの準決勝。
私は一人の前途有望な選手を潰した。
しかもその人は…私の初恋の人。
その頃の私はすでに、自分の打つ麻雀が
普通じゃない事は理解していた。
だから、相手を必要以上に傷つけないように
気を遣って手加減しながら打っていた。
それでも私は悠々と勝ち進んでいく。
みんなが全身全霊を籠めて挑んでいる真剣勝負で、
一人だけ手を抜いて戦う罪悪感に苛まれながら。
良心の呵責に襲われて、だんだん麻雀を
打つのが辛くなってきた時に迎えた団体戦の準決勝。
そんな時受けた、跳満直撃。
『ロン!12000!』
驚きに目を見開く私の対面で、
不敵に口角をつりあげる彼女。
その姿がひどくかっこよくて、
なんだか自分が救われたような気がして。
私は思わず浮き足立った。
まるで恋にでも目覚めたかのように、
胸を高鳴らせながら打牌する私。
そんな私に彼女は応える。
なんと今度は倍満自摸。これで私は確信した。
もう間違いない。
この人となら、私も全力で戦える!
全身が心地よい緊張に包まれて、
私は思わず身震いする。
私は力を解放した。血がたぎる。心が躍る。
久しぶりに全力で打った。
この一局は、それまでの私の人生の中で、
最も楽しい対局になった。
『試合、終了ー!』
やがて、試合終了のアナウンスが響き渡る。
私は笑顔で彼女に握手を求めようとする。
そして、私はその時初めて。
彼女が…肩を震わせて
泣いている事に気づいた。
俯いて静かに嗚咽を繰り返す彼女。
私は差し出そうとした手をひっこめて。
ただ無言で頭を下げて、対戦席を後にする。
彼女は動こうとはしなかった。
私は今更ながらに事の重大さを理解した。
取り返しのつかない事をしてしまった。
でも、気づいた時にはもう遅くて。
次の年、阿知賀女子のメンバーに
彼女の名前は入っていなかった。
--------------------------------------------------------
その後も、私はこっそり彼女の
足跡(そくせき)を追いかけた。
我ながらストーカーみたいで
気持ち悪いとは思ったけど、
そうせずにはいられなかった。
インターハイ終了後、彼女は麻雀部を退部していた。
私のせいだ。私が彼女を潰したから。
自責の念にとらわれた私を見て、
なぜかよく絡んでくる瑞原プロが慰めてくれた。
『そんなの気にしてたら身が持たないぞ☆
それを言い出したら、究極論じゃ
全部負けてあげないといけないんだし』
『そうですけど…せめてあの時、
手加減してたらまだ違う未来があったのかなって』
『すっごい上から目線だね☆』
『そ、そういうわけじゃ…』
『…でも……』
『……』
『一介の女子高生に過ぎない健夜ちゃんが、
そこまで気に病む必要はないと思うよ?
みんな頑張った。でもその結果、
あの子は耐えられなかった。それだけの事。
そこまで気にしてたら誰も青春なんて送れないよ』
『…はい』
『それを気にするなら、明日のエキジビジョンで
はやりに手加減してほしいぞっ!
はやりは絶対耐えられないっ☆』
『じゃあ、98%くらいで……』
『ほぼ全力だねっ☆』
瑞原プロは、私は悪くないと言ってくれるけど。
でも、あの人が牌も握れなくなってしまったのは
間違いなく私のせいで。
楽しいはずの麻雀を、
恐怖の対象に変えてしまったのは私のせいで。
毎日、毎日心の中で、ごめんなさいって呟いた。
本人には、とても言えないけれど。
……
高校卒業後。彼女は母校で麻雀教室を開いていた。
よかった、麻雀自体を
嫌いになったわけじゃないんだ。
『よかったね!でもすこやん、
あんまり頻繁に覗きに行くのはやめた方がいいよ!
ちょっと病気っぽいぞっ☆』
『だ、だって気になるよ』
『…初恋の、人なんだから』
『だったらもっと直接アプローチしようよ☆
草葉の陰で見てるだけじゃ想いも伝わらないよ?』
『無理だよ…受け入れてもらえるわけないもん』
『…あの人を壊した、私なんかが』
『……』
『ある意味、あっちも健夜ちゃんを
壊してると思うけどね……』
『…仕方ない!みんなを笑顔にするこのはやりんが、
健夜ちゃんが病まないように支えてあげるっ☆
一緒にあの子を監視しよう!』
『とりあえず、目立つから
私から離れてくれないかな…?』
『はややっ!』
結局その日、赤土さん自身が打つ事はなかった。
それでも私は、彼女が麻雀を打つ姿を一目見たくて、
こっそり麻雀教室に通い続けた。
……
やがて、彼女は実業団に入った。
プロに来てほしかったな。ああ、でも駄目だ。
高校生の頃より弱くなってる。
まだ自分を取り戻せてないんだ。
『…すごく、弱く、なってたね……』
『ブランク持ちだから仕方がないぞ☆』
『関係ないよ…あれ、気持ちの問題だよ…
はやりちゃんだってわかってるくせに』
『……健夜ちゃんははるえちゃんに厳しいね』
『…!?そ、んなことは…』
『はるえちゃんは前を向いた。不完全にせよ、
麻雀で生きていく道を選んだ』
『…ずっと後ろばっかり向いてる
健夜ちゃんと比べたら、
よっぽど成長してると思うけど?』
『……っ』
『…っ…うっ……』
『泣いてもダメだぞ☆健夜ちゃんは
はるえちゃんにばっかり期待しすぎ!』
『自分は何もできない夢見る乙女なら、
大人しく王子様が立ち直るまで待ってる事!』
『…大丈夫。あの子の時は動き出したから』
……
はやりちゃんがプロに誘って断られたらしい。
やっぱり、私がいるからなのかな。
地元のクラブチームに移籍した。
『すーこーやーちゃーーん!!
待つ事もできないの!?』
『だ、だって…私がいたら、
赤土さんは立ち直れないよ』
『はるえちゃんが断ったのは
母校の監督になるからだよ!
健夜ちゃんから逃げたからじゃない!』
『健夜ちゃんと向き合うために、
もう一回インターハイを目指すんだよ!?』
『なのに…健夜ちゃんが逃げてどうするの!!』
はやりちゃんの言う通り、赤土さんは
母校の監督となって阿知賀女子に舞い戻った。
監督か…もう自分で打つつもりはないのかな。
だとしたら、悲しいな。
--------------------------------------------------------
でも…それは違った。
はやりちゃんの言う通り。あの人は少しずつ、
でも確実に自分を取り戻していた。
--------------------------------------------------------
インターハイの決勝会場。
久しぶりに面と向かって会った赤土さんは、
目の光を取り戻していた。
後ろにいる子達が支えになっているのかもしれない。
赤土さんは、私の目を正面から見据えてこう言った。
『私もプロを目指す事にしました』
『この子たちの優勝を見届けてからですけど』
赤土さんは私に笑いかけた。
それは、私から逃げる事なく、
正面から立ち向かうという意志表示。
私も軽く笑顔を見せて頷いた。
それしかできなかった。
本当は、もっといっぱい話したかった。
あの時はごめんなさいって言いたかった。
ずっと好きでした、とか言うのは
いきなり過ぎるかなとかも考えた。
でも、結局は何も言えなかった。
だって、一言でもしゃべったら…
涙があふれ出して、そのまま
泣き崩れてしまいそうだったから。
『またいつか、どこかの卓で』
赤土さんは教え子と一緒に去って行った。
私は、その場にしゃがみこんで顔を覆う。
『待ってる……ずっと、ずっと』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「すーこーやーちゃーん?」
一人回想に浸っていた私は、
両手でほっぺをつねられた。
はっと我を取り戻してその顔を見ると、
そこには呆れ返ったはやりちゃんの顔。
「その回想で暗くなる理由が
はやりにはさっぱりだぞ☆」
「ちょ、ちょっとはやりちゃん!
勝手に心読まないでよ!」
「すこやんどんな事考えてたの?」
「赤土さんを潰してから復活するまでの
10年間を全部振り返ってた☆」
「重っ!すこやん重っ!!」
「う、うるさいなぁ!
頭の中くらい自由にさせてよ!」
「でも、はやりんの言う通り、
なんでそれで暗くなるわけ?」
「…赤土さんが
立ち直ってくれたのはうれしいけど…
それって結局、赤土さんが
自分で頑張っただけでしょ?」
「私が赤土さんにトラウマを
植え付けた事実は変わらないし、
罪を清算できたわけでもないし」
「結局、私の立場はラスボスのまま
変わってないんだもん…」
そう、結局のところ赤土さんと
私の関係は何も変わってなくて。
私はあの人にとって、
自分を潰した恐怖の存在でしかない。
「しかも赤土さんを立ち直らせた
現役女子高生もいるしね☆」
「はたしてすこやん(27)は
現役女子高生に勝てるのか!?」
「それはやりにもダメージだぞ☆」
フォローしてくれるのかと思いきや、
二人はさらに私に心をえぐってくる。
この二人、弄れると判断した時は
本当に容赦がないよ…
心の中で一人さめざめと泣いていたら、
それまでずっと大人しくお酒を傾けていた咏ちゃんが、
ぼそっと止めの一言を吐いた。
「知らんけど、10年も追いかけてて
何の行動も取ってない時点で敗北確定じゃね?」
「ちょ、ちょっと三尋木プロ!
せっかく今まで黙ってたのに、
よりによってそんな致命的なところだけ
口を出すのはやめてください!」
「え、えりちゃんも相当ひどいぞ☆」
「……」
あ、あはは…敗北確定かぁ…
修復不可能な程に落ち込みかけた私の肩に、
ぽんと温かな手が置かれる。
振り向いたそこには…ほんのりと
頬を上気させた良子ちゃんがいた。
「ノープロブレム。立ち直るまでの10年間、
頭の中が小鍛治さんで
埋まっていたのは間違いありません」
「ここから行動を起こせば問題ナッシングです」
「まずは、この居酒屋の中心で
愛を叫ぶところから始めましょう」
慈愛の笑みを私に向ける良子ちゃん。
その手にはなみなみと注がれた日本酒のコップ。
うん、良子ちゃん酔ってるよね?
でも、そんな酔ったノリの良子ちゃんの提案に、
周りは勝手に同調してどんどん話を進めていく。
「あ、それいいかも☆
さすが私のよしこちゃん!」
「わかんねーけどマイク借りてきた」
「なんでマイクがあるの!?やらないよ!?
こんなところでそんな事したら
明日の一面飾っちゃうよ!?」
「大丈夫大丈夫!どうせどこでやっても
私が情報垂れ流すから!」
「だったらなおさらできないよ!?」
怒涛の流れに戸惑いながらも必死に拒絶する私。
そんな私を後押ししたのは、
ここでもやっぱり良子ちゃんだった。
「小鍛治さん。ここで行動を起こさなければ
あなたは間違いなくルーザーです」
「……!」
「今まで何もできなかった自分を変えるためにも、
ここはノリに乗っておくべきかと」
『何もできなかった自分を変える』
その言葉は、私の心に強く響いた。
提案自体は酔った勢いかもしれないけど…
確かに、いい加減何か
行動を起こさなくちゃいけないと思う。
そうじゃなきゃ、本当に私は負けてしまうから。
「……」
「……」
「わかったよ」
「おぉ!」
「マイクとか居酒屋の中心とかは無理だけど…
せめて、ここにいるみんなの前ではちゃんと宣言する」
「わたし、私は…!」
「赤土さんと、付き合いたい!」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
沈黙。
え、そこは普通「よく言った!」とか
「頑張れ!」とかいう言葉が来るところじゃないの?
予想外の沈黙に戸惑って、
抗議の言葉を発しようとしたその時…
はやりちゃんが、
いるはずのない人物に声をかけた。
「だってさ赤土さん☆」
『え、本当ですか?てっきり私なんか
眼中にないと思ってたんですけど』
しかも、なぜかこの場に絶対
いないはずの人物が返事を返してくる。
「ちょっとっぉおおおお!?
その電話の相手誰なのはやりちゃんんっ!?」
「確か阿知賀のレジェンドとかいう人だよっ☆」
「本人んんんんんんっ!!!」
もう何なの!?どこから仕込みだったの!?
慌てふためく私をよそに、
こーこちゃんが箸をマイクみたいに握って
はやりちゃんの携帯電話に差し出した。
「赤土監督!今の小鍛治プロの発言に
対するコメントをどうぞ!」
「インタビューのつもり!?」
『…そうですね……』
心臓の鼓動が痛いほどに激しく波打つ。
こ、こんな形で告白する事になっちゃうなんて…
『さっきも言いましたけど…
正直私なんか歯牙にも
かけられてないかと思ってました』
『でも、名前を覚えてくれていて…
私がプロに行くと言った時も、
笑わないで頷いてくれました』
『もし、小鍛治プロが認めてくれるなら…
私も、小鍛治プロの好敵手になりたい!』
あ、あれ…?
電話越しの赤土さんは律儀に
熱い回答を返してくれる。
それはそれで、とても嬉しいんだけど…
私…そんな話してたっけ?
「あ、ダメだこの子☆」
「ジーザス」
「典型的な超鈍感ハーレム系主人公だねぃ」
「というか今の文言をそうとらえるのは
言語理解能力の欠損が疑われますね」
「まあでもこの鈍感さなら、
これまで部員の子が迫ってきてたとしても
結構イーブンなんじゃない?」
皆も溜息をつきながら口々に非難する。
あ、よかった…変だと思ったの
私だけじゃなかったんだ。
正直肩透かしを食らった気分だけど…
よく考えたら、これでよかったのかもしれない。
振られるよりはましだよね?
私は赤土さんの勘違いを
訂正するのはやめて、
ただ一つだけお願いを口にした。
「…早く、プロになってくださいね?」
『任せてください!』
うん、今はこれでいい。
失われた10年から今。
私の人生はまた赤土さんと交わった。
赤土さんと結ばれるかはわからないし、
もしかしたらまたトラウマを
植え付けてしまうだけかもしれないけれど。
できれば今度は、みんなで仲良く。
楽しく、雀卓を囲めるといいなって思う。
そして、もし赤土さんと対局して。
正面からぶつかり合う事ができるようになって。
それでもし、赤土さんが勝つような事があれば…
その時は、告白しちゃおうかな?
「す、健夜ちゃん…あんまり自分で
首を絞めない方が…☆」
「だから心読まないでってば!!」
「国内最強に勝ってようやく告白とかありえねー」
「その頃には別の人と結ばれてそうですね」
「おぅ…ノットアホープ」
「すこやん…女には賞味期限ってのがあるんだよ?」
「台無しだよっ!?少しくらい夢見させてよ!!」
(完)
私はただ麻雀が好きなだけ。
全力を出せても出せなくても、
牌に触れれば幸せになれる。
だから、競技麻雀は苦手。
みんなに負けられない理由があって、
みんながみんな、重いものを
背負って戦っているから。
私は、そんな人を壊してしまったから。
しかも、それが…私の初恋の人。
<登場人物>
小鍛治健夜,赤土晴絵,瑞原はやり,その他大人
<症状>
・異常行動(弱)
<その他>
次のリクエストに対する作品です。
・10年越しのすこやんの恋と超鈍感のレジェ。
≪普通≫
※シノハユ要素は考慮してません。
現在明らかになっている情報の中でも
矛盾が発生しているかもしれませんがご容赦を。
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麻雀を考えた人はすごいなって思う。
老若男女楽しめて、
時には初心者とプロの強さが逆転して、
でも練習すればするだけちゃんとうまくなる。
こんなゲームは他にはなかなかないと思う。
私はそんな麻雀が大好き。
四と六の嵌張(カンチャン)に対して
五がすっぽり収まった時の気持ちよさ。
リーチをかける時のドキドキ感。
和了できた時の昂揚感。
それらのすべてが私を魅了する。
私がプロになったのは、
麻雀以外取り柄がなかったのもあるけれど。
やっぱり大好きな麻雀に
関わる仕事がしたいと
思ったのが一番の理由なんだと思う。
大好きな麻雀の事を、もっとみんなに知ってほしい。
それで、麻雀を打つ人が少しでも増えて、
いずれ私と対局してくれたら、
なんて幸せな事だろう。
そんな事を思いながら、
私は今日も麻雀を打ち続ける。
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「だからね、私って実は競技麻雀って苦手なんだよ」
「と国内無敗が申しております」
「だ、だからそれが嫌なんだってば!」
「敗北を知りたい!」
「違うよ!?そんな調子に乗った人じゃないよ!?」
「だ、だって競技麻雀って、みんなそれぞれ
負けられない理由があるでしょ?
プロでも学生麻雀でも実業団でも」
「そんな人たちに対して、手を抜いて戦うなんて
失礼すぎるからやりたくないけど…」
「だからって全力で戦って、
相手がトラウマになったりしたら目も当てられないし」
「どうしたらいいのか、
いまだによくわからないんだよ」
プロである以上、その勝敗には生活がかかっている。
インターハイなんかの団体戦なら、
チームみんなの青春がかかってる。
みんなみんな、何かを背負って戦ってる。
『国内無敗』
それは言い換えれば、そんな
あまりにも重すぎる賭け麻雀で
たくさんの人を潰してきたという事だ。
もっとこう、気楽に楽しめたらいいのに。
勝ったらうれしくて、負けたらくやしいもう一戦。
そうやって、みんながわだかまりなく、
純粋に麻雀を楽しめたらいいのにって思う。
私の気持ちが沈んだのを察知したのか、
すかさずこーこちゃんがボケを差し込んできた。
「まぁすこやんが全力出すと
そもそも会場が吹き飛んじゃうしね!」
「いくらなんでも吹き飛ばないよ!?」
…け、蛍光灯くらいは割れるかもしれないけど。
少し気持ちが軽くなる。こういう時、
底抜けに明るいこーこちゃんの存在はありがたい。
でも…
『トラウマ』
自ら口にしたある単語のせいで、
私はこれまでに何度も呼び起こした記憶を、
また脳内で再生し始めてしまう。
そう、それは…私が犯してしまった罪の記憶。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は過去に、取り返しのつかない罪を犯した。
10年前のインターハイの準決勝。
私は一人の前途有望な選手を潰した。
しかもその人は…私の初恋の人。
その頃の私はすでに、自分の打つ麻雀が
普通じゃない事は理解していた。
だから、相手を必要以上に傷つけないように
気を遣って手加減しながら打っていた。
それでも私は悠々と勝ち進んでいく。
みんなが全身全霊を籠めて挑んでいる真剣勝負で、
一人だけ手を抜いて戦う罪悪感に苛まれながら。
良心の呵責に襲われて、だんだん麻雀を
打つのが辛くなってきた時に迎えた団体戦の準決勝。
そんな時受けた、跳満直撃。
『ロン!12000!』
驚きに目を見開く私の対面で、
不敵に口角をつりあげる彼女。
その姿がひどくかっこよくて、
なんだか自分が救われたような気がして。
私は思わず浮き足立った。
まるで恋にでも目覚めたかのように、
胸を高鳴らせながら打牌する私。
そんな私に彼女は応える。
なんと今度は倍満自摸。これで私は確信した。
もう間違いない。
この人となら、私も全力で戦える!
全身が心地よい緊張に包まれて、
私は思わず身震いする。
私は力を解放した。血がたぎる。心が躍る。
久しぶりに全力で打った。
この一局は、それまでの私の人生の中で、
最も楽しい対局になった。
『試合、終了ー!』
やがて、試合終了のアナウンスが響き渡る。
私は笑顔で彼女に握手を求めようとする。
そして、私はその時初めて。
彼女が…肩を震わせて
泣いている事に気づいた。
俯いて静かに嗚咽を繰り返す彼女。
私は差し出そうとした手をひっこめて。
ただ無言で頭を下げて、対戦席を後にする。
彼女は動こうとはしなかった。
私は今更ながらに事の重大さを理解した。
取り返しのつかない事をしてしまった。
でも、気づいた時にはもう遅くて。
次の年、阿知賀女子のメンバーに
彼女の名前は入っていなかった。
--------------------------------------------------------
その後も、私はこっそり彼女の
足跡(そくせき)を追いかけた。
我ながらストーカーみたいで
気持ち悪いとは思ったけど、
そうせずにはいられなかった。
インターハイ終了後、彼女は麻雀部を退部していた。
私のせいだ。私が彼女を潰したから。
自責の念にとらわれた私を見て、
なぜかよく絡んでくる瑞原プロが慰めてくれた。
『そんなの気にしてたら身が持たないぞ☆
それを言い出したら、究極論じゃ
全部負けてあげないといけないんだし』
『そうですけど…せめてあの時、
手加減してたらまだ違う未来があったのかなって』
『すっごい上から目線だね☆』
『そ、そういうわけじゃ…』
『…でも……』
『……』
『一介の女子高生に過ぎない健夜ちゃんが、
そこまで気に病む必要はないと思うよ?
みんな頑張った。でもその結果、
あの子は耐えられなかった。それだけの事。
そこまで気にしてたら誰も青春なんて送れないよ』
『…はい』
『それを気にするなら、明日のエキジビジョンで
はやりに手加減してほしいぞっ!
はやりは絶対耐えられないっ☆』
『じゃあ、98%くらいで……』
『ほぼ全力だねっ☆』
瑞原プロは、私は悪くないと言ってくれるけど。
でも、あの人が牌も握れなくなってしまったのは
間違いなく私のせいで。
楽しいはずの麻雀を、
恐怖の対象に変えてしまったのは私のせいで。
毎日、毎日心の中で、ごめんなさいって呟いた。
本人には、とても言えないけれど。
……
高校卒業後。彼女は母校で麻雀教室を開いていた。
よかった、麻雀自体を
嫌いになったわけじゃないんだ。
『よかったね!でもすこやん、
あんまり頻繁に覗きに行くのはやめた方がいいよ!
ちょっと病気っぽいぞっ☆』
『だ、だって気になるよ』
『…初恋の、人なんだから』
『だったらもっと直接アプローチしようよ☆
草葉の陰で見てるだけじゃ想いも伝わらないよ?』
『無理だよ…受け入れてもらえるわけないもん』
『…あの人を壊した、私なんかが』
『……』
『ある意味、あっちも健夜ちゃんを
壊してると思うけどね……』
『…仕方ない!みんなを笑顔にするこのはやりんが、
健夜ちゃんが病まないように支えてあげるっ☆
一緒にあの子を監視しよう!』
『とりあえず、目立つから
私から離れてくれないかな…?』
『はややっ!』
結局その日、赤土さん自身が打つ事はなかった。
それでも私は、彼女が麻雀を打つ姿を一目見たくて、
こっそり麻雀教室に通い続けた。
……
やがて、彼女は実業団に入った。
プロに来てほしかったな。ああ、でも駄目だ。
高校生の頃より弱くなってる。
まだ自分を取り戻せてないんだ。
『…すごく、弱く、なってたね……』
『ブランク持ちだから仕方がないぞ☆』
『関係ないよ…あれ、気持ちの問題だよ…
はやりちゃんだってわかってるくせに』
『……健夜ちゃんははるえちゃんに厳しいね』
『…!?そ、んなことは…』
『はるえちゃんは前を向いた。不完全にせよ、
麻雀で生きていく道を選んだ』
『…ずっと後ろばっかり向いてる
健夜ちゃんと比べたら、
よっぽど成長してると思うけど?』
『……っ』
『…っ…うっ……』
『泣いてもダメだぞ☆健夜ちゃんは
はるえちゃんにばっかり期待しすぎ!』
『自分は何もできない夢見る乙女なら、
大人しく王子様が立ち直るまで待ってる事!』
『…大丈夫。あの子の時は動き出したから』
……
はやりちゃんがプロに誘って断られたらしい。
やっぱり、私がいるからなのかな。
地元のクラブチームに移籍した。
『すーこーやーちゃーーん!!
待つ事もできないの!?』
『だ、だって…私がいたら、
赤土さんは立ち直れないよ』
『はるえちゃんが断ったのは
母校の監督になるからだよ!
健夜ちゃんから逃げたからじゃない!』
『健夜ちゃんと向き合うために、
もう一回インターハイを目指すんだよ!?』
『なのに…健夜ちゃんが逃げてどうするの!!』
はやりちゃんの言う通り、赤土さんは
母校の監督となって阿知賀女子に舞い戻った。
監督か…もう自分で打つつもりはないのかな。
だとしたら、悲しいな。
--------------------------------------------------------
でも…それは違った。
はやりちゃんの言う通り。あの人は少しずつ、
でも確実に自分を取り戻していた。
--------------------------------------------------------
インターハイの決勝会場。
久しぶりに面と向かって会った赤土さんは、
目の光を取り戻していた。
後ろにいる子達が支えになっているのかもしれない。
赤土さんは、私の目を正面から見据えてこう言った。
『私もプロを目指す事にしました』
『この子たちの優勝を見届けてからですけど』
赤土さんは私に笑いかけた。
それは、私から逃げる事なく、
正面から立ち向かうという意志表示。
私も軽く笑顔を見せて頷いた。
それしかできなかった。
本当は、もっといっぱい話したかった。
あの時はごめんなさいって言いたかった。
ずっと好きでした、とか言うのは
いきなり過ぎるかなとかも考えた。
でも、結局は何も言えなかった。
だって、一言でもしゃべったら…
涙があふれ出して、そのまま
泣き崩れてしまいそうだったから。
『またいつか、どこかの卓で』
赤土さんは教え子と一緒に去って行った。
私は、その場にしゃがみこんで顔を覆う。
『待ってる……ずっと、ずっと』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「すーこーやーちゃーん?」
一人回想に浸っていた私は、
両手でほっぺをつねられた。
はっと我を取り戻してその顔を見ると、
そこには呆れ返ったはやりちゃんの顔。
「その回想で暗くなる理由が
はやりにはさっぱりだぞ☆」
「ちょ、ちょっとはやりちゃん!
勝手に心読まないでよ!」
「すこやんどんな事考えてたの?」
「赤土さんを潰してから復活するまでの
10年間を全部振り返ってた☆」
「重っ!すこやん重っ!!」
「う、うるさいなぁ!
頭の中くらい自由にさせてよ!」
「でも、はやりんの言う通り、
なんでそれで暗くなるわけ?」
「…赤土さんが
立ち直ってくれたのはうれしいけど…
それって結局、赤土さんが
自分で頑張っただけでしょ?」
「私が赤土さんにトラウマを
植え付けた事実は変わらないし、
罪を清算できたわけでもないし」
「結局、私の立場はラスボスのまま
変わってないんだもん…」
そう、結局のところ赤土さんと
私の関係は何も変わってなくて。
私はあの人にとって、
自分を潰した恐怖の存在でしかない。
「しかも赤土さんを立ち直らせた
現役女子高生もいるしね☆」
「はたしてすこやん(27)は
現役女子高生に勝てるのか!?」
「それはやりにもダメージだぞ☆」
フォローしてくれるのかと思いきや、
二人はさらに私に心をえぐってくる。
この二人、弄れると判断した時は
本当に容赦がないよ…
心の中で一人さめざめと泣いていたら、
それまでずっと大人しくお酒を傾けていた咏ちゃんが、
ぼそっと止めの一言を吐いた。
「知らんけど、10年も追いかけてて
何の行動も取ってない時点で敗北確定じゃね?」
「ちょ、ちょっと三尋木プロ!
せっかく今まで黙ってたのに、
よりによってそんな致命的なところだけ
口を出すのはやめてください!」
「え、えりちゃんも相当ひどいぞ☆」
「……」
あ、あはは…敗北確定かぁ…
修復不可能な程に落ち込みかけた私の肩に、
ぽんと温かな手が置かれる。
振り向いたそこには…ほんのりと
頬を上気させた良子ちゃんがいた。
「ノープロブレム。立ち直るまでの10年間、
頭の中が小鍛治さんで
埋まっていたのは間違いありません」
「ここから行動を起こせば問題ナッシングです」
「まずは、この居酒屋の中心で
愛を叫ぶところから始めましょう」
慈愛の笑みを私に向ける良子ちゃん。
その手にはなみなみと注がれた日本酒のコップ。
うん、良子ちゃん酔ってるよね?
でも、そんな酔ったノリの良子ちゃんの提案に、
周りは勝手に同調してどんどん話を進めていく。
「あ、それいいかも☆
さすが私のよしこちゃん!」
「わかんねーけどマイク借りてきた」
「なんでマイクがあるの!?やらないよ!?
こんなところでそんな事したら
明日の一面飾っちゃうよ!?」
「大丈夫大丈夫!どうせどこでやっても
私が情報垂れ流すから!」
「だったらなおさらできないよ!?」
怒涛の流れに戸惑いながらも必死に拒絶する私。
そんな私を後押ししたのは、
ここでもやっぱり良子ちゃんだった。
「小鍛治さん。ここで行動を起こさなければ
あなたは間違いなくルーザーです」
「……!」
「今まで何もできなかった自分を変えるためにも、
ここはノリに乗っておくべきかと」
『何もできなかった自分を変える』
その言葉は、私の心に強く響いた。
提案自体は酔った勢いかもしれないけど…
確かに、いい加減何か
行動を起こさなくちゃいけないと思う。
そうじゃなきゃ、本当に私は負けてしまうから。
「……」
「……」
「わかったよ」
「おぉ!」
「マイクとか居酒屋の中心とかは無理だけど…
せめて、ここにいるみんなの前ではちゃんと宣言する」
「わたし、私は…!」
「赤土さんと、付き合いたい!」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
沈黙。
え、そこは普通「よく言った!」とか
「頑張れ!」とかいう言葉が来るところじゃないの?
予想外の沈黙に戸惑って、
抗議の言葉を発しようとしたその時…
はやりちゃんが、
いるはずのない人物に声をかけた。
「だってさ赤土さん☆」
『え、本当ですか?てっきり私なんか
眼中にないと思ってたんですけど』
しかも、なぜかこの場に絶対
いないはずの人物が返事を返してくる。
「ちょっとっぉおおおお!?
その電話の相手誰なのはやりちゃんんっ!?」
「確か阿知賀のレジェンドとかいう人だよっ☆」
「本人んんんんんんっ!!!」
もう何なの!?どこから仕込みだったの!?
慌てふためく私をよそに、
こーこちゃんが箸をマイクみたいに握って
はやりちゃんの携帯電話に差し出した。
「赤土監督!今の小鍛治プロの発言に
対するコメントをどうぞ!」
「インタビューのつもり!?」
『…そうですね……』
心臓の鼓動が痛いほどに激しく波打つ。
こ、こんな形で告白する事になっちゃうなんて…
『さっきも言いましたけど…
正直私なんか歯牙にも
かけられてないかと思ってました』
『でも、名前を覚えてくれていて…
私がプロに行くと言った時も、
笑わないで頷いてくれました』
『もし、小鍛治プロが認めてくれるなら…
私も、小鍛治プロの好敵手になりたい!』
あ、あれ…?
電話越しの赤土さんは律儀に
熱い回答を返してくれる。
それはそれで、とても嬉しいんだけど…
私…そんな話してたっけ?
「あ、ダメだこの子☆」
「ジーザス」
「典型的な超鈍感ハーレム系主人公だねぃ」
「というか今の文言をそうとらえるのは
言語理解能力の欠損が疑われますね」
「まあでもこの鈍感さなら、
これまで部員の子が迫ってきてたとしても
結構イーブンなんじゃない?」
皆も溜息をつきながら口々に非難する。
あ、よかった…変だと思ったの
私だけじゃなかったんだ。
正直肩透かしを食らった気分だけど…
よく考えたら、これでよかったのかもしれない。
振られるよりはましだよね?
私は赤土さんの勘違いを
訂正するのはやめて、
ただ一つだけお願いを口にした。
「…早く、プロになってくださいね?」
『任せてください!』
うん、今はこれでいい。
失われた10年から今。
私の人生はまた赤土さんと交わった。
赤土さんと結ばれるかはわからないし、
もしかしたらまたトラウマを
植え付けてしまうだけかもしれないけれど。
できれば今度は、みんなで仲良く。
楽しく、雀卓を囲めるといいなって思う。
そして、もし赤土さんと対局して。
正面からぶつかり合う事ができるようになって。
それでもし、赤土さんが勝つような事があれば…
その時は、告白しちゃおうかな?
「す、健夜ちゃん…あんまり自分で
首を絞めない方が…☆」
「だから心読まないでってば!!」
「国内最強に勝ってようやく告白とかありえねー」
「その頃には別の人と結ばれてそうですね」
「おぅ…ノットアホープ」
「すこやん…女には賞味期限ってのがあるんだよ?」
「台無しだよっ!?少しくらい夢見させてよ!!」
(完)
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飲み会(?)にのよりんが参加してないのは村吉アナに独占(意味深)されてるからでしょうかね?
珍しく一人も狂人が居なくておかしいなと思った後、現実を冷静に考えればひたすら10年間ストーキングする時点でやばいことに気づいて愕然とした。
シノハユでレジェンゴがレジェンドだった頃よりもうちょい幼い頃の姿が明かされたけどどう見ても悪役ですどうもありが(ry
あの日の準決勝までやってくれたらレジェすこもはかどるのになぁ
個人的にはもう少し病み要素が欲しかったですが、これもまた良かったです。
続編期待しています!
健夜「小動物なだけかもしれないじゃない!」
はやり「王座戦でもつまんなそうだったね☆」
理沙「監禁!」プンスコ
珍しく一人も狂人が居なくておかしい>
はやり「毒されてるぞ☆」
恒子「しかも本人に気づかれないレベルの
ストーキングとか」
アラフォー>
健夜「言わないよ!?アラサーとか言わないよ!?」
恒子「言ってるよ?アラサーって言ってるよ?」
続きが読みたい、病んじゃったすこやん>
健夜「正直シノハユ読んでないし今後
状況説明ありそうなんだよね」
晴絵「照咲に触れないのと同じ理由で
原作が明らかになったら書くかもね」
異常な筈なのに>
健夜「大丈夫。書いてる本人も
別に普通だよねって思ってたよ」
晴絵「準決勝まで…待ってます」
アラサー組のちょい病み>
晴絵「個人的には灼の方が…」
健夜「年の差ありすぎだよ!私にしときなよ!」