現在リクエスト消化中です。リクエスト状況はこちら。
欲しいものリスト公開中です。
(amazonで気軽に支援できます。ブログ継続の原動力となりますのでよろしければ。
『リスト作成の経緯はこちら』)
PixivFANBOX始めました。ブログ継続の原動力となりますのでよろしければ。
『FANBOX導入の経緯はこちら』)

【咲-Saki-SS:照菫】菫「一度枯れた、花が咲く」【誕生日SS】【健全】

<あらすじ>
季節は4月。私こと弘世菫は、
うじうじと孤独な誕生日を迎えていた。

柄にもなく寂しさを感じて、
誰かに祝ってほしいなんて考えた。

否、本当に祝ってほしいのはただ一人。
でもそいつは今海外にいて、
祝ってくれる可能性はゼロで。
それがまた、私の気持ちを滅入らせる。

私は一人溜息をつくと、
ただ考える事を放棄するために
のそのそと部屋に掃除機をかけ始めた。


<登場人物>
宮永照,弘世菫

<症状>
・なし…ですが少し気持ちが重い?

<その他>
・弘世菫誕生日SS。比較的健全なので
 明確な病み成分がないと受け付けない人は
 対になってるヤンデレ誕生日SSの方をどうぞ。


--------------------------------------------------------



私の誕生日は4月25日。
正直けっこう損をしていると思う。

なぜなら4月は新生活がスタートする季節。
人間関係がリセットされることも多く、
周りに誕生日を祝うような余裕はないのだ。

それでも高校の時は恵まれていて。
2年、3年の時は祝ってもらえた。

だが、今年はそうもいかないだろう。
状況が違い過ぎる。私は就職して一人ぼっち。
そう、一人ぼっちだ。


「…馬鹿らしい。私は寂しがり屋の小学生か」


なんて自分に毒づいてはみたものの、
やはり心はごまかせない。
胸にこみ上げる寂寥感は堪えようがなく、
私はぎゅっと唇を噛んだ。

それでいて自分から祝ってほしいと
周りに言うこともできない辺り、
我ながら随分とめんどくさい女だと思う。


「…切り替えるか」


私は溜息をついて立ち上がり、
肩を鳴らすと掃除機を手に取った。

電源オン。途端に鳴り響く騒音が、
少しだけ私の思考を停止させてくれた。



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



『菫。高校卒業後の進路はどうするつもりなの?』

『プロになるつもりだが。
 大学で学びたい事も特にないしな』

『そっか…じゃあ離れ離れだね』

『え…お前は違うのか?』

『ううん、私もプロだけど。
 でも、三連覇した高校の2トップだよ。
 まず間違いなくチームは分かれるでしょ』

『そうか…そうだよな』

『まあ、その方がいいのかもしれないな。
 私としても、もっと上を目指すためには
 お前とは一度別れた方がいいだろう』

『…そうかもね』

『今度公式戦で卓を囲む時は敵同士か…
 いくらお前とはいえ容赦はしないぞ』

『…うん』



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



本当は言いたかった。
別れたくない。
例えお前の腰ぎんちゃくと揶揄されてもいい。
いいや、いっそ麻雀ができなくてもいい。
マネージャーでもいいから、
このままお前のそばに居たい。

そう言う事ができたなら、
私の今は違ったろうか。


だが当時の私がそれを口にすることはなく。
照の予想通り、私達の関係はドラフトに引き裂かれた。
チームは分かれ、今照は遠征に行っている。
だからあいつは、日本にすらいない。
私の誕生日なんか祝っている余裕なんてない。


「…出かけるか」


家に閉じこもっていると
心の闇に取り込まれてしまいそうだ。
私は外に出る事にした。

もっとも玄関の扉を開けた途端、
私を出迎えたのはしとしとと降り注ぐ雨。

一気にやる気が萎んでいって、
いっそとことん落ち込んでやろうか
という考えすら浮かんでくる。

とはいえせっかくの誕生日なんだ。
せめてもの抵抗くらいしようじゃないか。


「行ってきます」


私は返事が返ってくるはずもない挨拶を呟くと、
傘を出し、小さな一歩を踏み出した。



--------------------------------------------------------



傘に降り注ぐ雨の奏でる音が、
私の心をゆっくりと沈ませていく。

陰鬱な色をした空を見ていたら、
希望なんてものはもうこの世に
存在しないんじゃないかって
気にすらなってくる。


気もそぞろに視線を
行ったり来たりしながら歩いていると、
右手に見覚えのない店を見つけた。

こんなところにケーキ屋があったのか。
私がそう思うという事は、
普段からあまり流行ってはいないのだろう。

ガラス張りの店内に客の姿はなく。
どこか寂しいその様が、なぜか私を落胆させる。


「…セルフで誕生日を祝うのもありか」


そんな事を呟いた自分に驚いた。
普段の私ならまず及ばない思考だろう。
どうやら思った以上に滅入っているらしい。


ケーキ屋に入って
シンプルなショートケーキを頼む。
無意識に3個頼んでいた。
いつもはあいつが2個食べていたから。

不意にこみあげてきた何かを
唇を噛みしめる事で堪える。
私は踵を返して店を去り、
再び雨の中をとぼとぼと歩き始める。


このケーキの匂いに釣られて、
あいつがやってきたりしないだろうか。

なんて、酔狂な事を考えながら。



--------------------------------------------------------









『ケーキ、ちゃんと2個買ってくれた?』









--------------------------------------------------------



それは聞き覚えのある声。
そして、聞こえるはずのない声。


ついに幻聴まで聞こえるようになったか。
我ながら重症だな。
自嘲に塗れた(まみえた)薄ら笑いを浮かべながら、
一度は止めたその歩みを再開する。


だが、幻聴が止まる事はなかった。


「ちょっと、なんで無視するの…」


なおも呼びかける声を無視しながら、
私はそのまま歩き続ける。


(…さすがに幻聴に返事をするほど
 落ちぶれてはいない)


…だが。


「菫!!」


幻聴は幻覚にすり替わり、果ては質量を持つ。
私は確かな引力に腕を引かれ。
そしてそのまま強引に方向転換させられた。


そこには…正直にあっているとは言い難い
帽子つきのパーカーを羽織り、
これまた不釣り合いなサングラスをかけた女がいた。

ご丁寧にマスクまでつけているから、
変態ではないかと職務質問されても
致し方ない外見だった。

そんな女が雨の中傘もささず、
全身を冷たい雨に晒しながら、
私の腕を掴んでいる。


「…変態なら間に合っている」

「否定はできないけど仕方ないでしょ」

「なんでここにいる。遠征はどうした」

「抜けてきた」


目の前の変態は事もなげにそう告げた。

だがそれがどれ程の事なのか。
あえて説明されなくても、私にはよくわかっている。


「馬鹿を言え。合宿とかならともかく、
 それなりに名のある大会だ。
 しかもお前にとってはルーキー戦だろう。
 放棄なんてしたら、下手すれば選手生命が絶たれる。
 安易に抜けられる大会じゃない」

「…それでも、抜けてきた」

「…どうして」

「駄目だったから」

「…何が」

「私は、菫がいないと駄目だったから」


事もなげに。そんな形容をした
少し前の自分を心から恥じた。

確かにサングラスで目は見えない。
だが露出している頬には、
一筋の涙が伝っていた。


「菫がいないと駄目だった」


再度照は繰り返した。

その声はひどく震えていて、
まるでそのまま消え入りそうだった。



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



あの日、進路を聞いた夜。
菫と道を違えた夜。

私は一人膝を抱きながら、
ただひたすら悩み続けた。


本当は言いたかった。
別れたくない。
麻雀をやめてでも、私についてきてほしい。
菫がそれを拒むなら、
私が麻雀をやめてマネージャーになるから。


だから、どうか私を捨てないで。


でも臆病な私には、
その言葉を発するだけの勇気はなくて。
結局そのまま、私達の会話は途切れた。


今からでも間に合うだろうか。
恥も外聞もなくしがみつけば、
菫は受け入れてくれるだろうか。

真っ暗闇の部屋の中、私は一人考える。
でも結局空が白んでも、
覚悟を決める事はできなかった。


そして私は流された。一時の苦しみから逃げて、
最も困難に満ちた道を選んでしまった。


別に一生会えなくなるわけじゃない。
ちょっと距離が遠くなるだけ。
会おうと思えばいつでも会える。
別にそれでいいじゃない。

なんて、自分をごまかしてしまった。


結果、私達は道を違えて。
私は一人、遠い異国の土地にいた。


面白いくらい負け続けた。
理由は簡単。牌に見放されたのだ。


それも当然。牌は打つ者の思いに応える。


さっさと終わらせて日本に帰りたい。
そんな事を考えている愚か者を、
牌が愛してくれるはずがない。

なら気持ちを切り替えて、
麻雀に専念しようと思ってもできなかった。

だって激闘を戦い抜いて帰っても。
温かく迎え入れてくれる人はもういない。

私は誰のために戦うの?
チームメイトは結局ライバルだ。
本音どころか、打ち筋すら
打ち明けられはしない。

なら自分だけのため?
自分のために私は苦しんでるの?
なんで私は苦しんでるの?
菫と別れてまで選んだ道なのに。


なんで私はこんな道を選んでしまったの?


そう考えたらもう駄目だった。
もう、自分の道に光を見いだせない。


菫に会いたい。

それでもう、
麻雀が打てなくなってもいいから。


気づけば私は日本行のチケットを握りしめて、
空港の搭乗口にいた。



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



「…それで逃げ帰ってきたのか」

「うん」

「監督とチームメイトには話してきた。
 特に引き留められはしなかった」

「今私は、急病で療養中になってる」

「本人はこんなにぴんぴんしてるのにな」

「…元気そうに見える?」

「……少なくとも体はな」


急病で療養中。それは決して
間違ってはいないのだろう。

きっとその心はボロボロで。
だからこそ監督やチームメイトも
何も言わなかったのだろう。

麻雀は驚くほどに心身の影響が出る。
心が弱っていては役に立たない。
宮永照は、間違いなく『故障中』なのだ。


それでも照はここに来た。
自分の心に蓋をして、
誤った道を選択し続ける私とは違う。

それこそが、照の真の強さなのだと思う。


「これからどうするつもりだ」

「…それだけど、菫に誕生日プレゼントがある」

「…なんだ」


「プレゼントは私。どうか、もらってほしい」


照がおずおずと右手を差し出す。

少し震えを伴うその手には、
蝶々結びのリボンが申し訳程度に巻かれていた。


それが何を意味するのか。
わからないほど私は鈍くない。


脳内を色々な思いが駆け巡る。
喜び、悲しみ、憐憫、苦悩。

嬉しいのは間違いない。
しかしこれを受け入れたらどうなる。

照は麻雀をやめるのか?
代わりに私が麻雀をやめる?

結局問題が再起しただけで、
事態は何も進展してはいな


「どうか…どうか」


私のそんな葛藤は、照の声で遮られる。
その声は本当にか細くて。
当時一世を風靡した王者の貫録はどこにもなくて。


こんなに弱った照を…
今まで見たことがあっただろうか。


ああ、私はまた間違いを犯そうとしていた。
将来がどうなるかなんてわからない。
一番優先すべきことは。


自分の気持ちに素直になって、
絶望の淵にいる照を抱き締める事だろう。


「…言っておくが、後から撤回はできないぞ」

「撤回なんてしない…
 むしろ撤回されたら私が終わる…」

「…本当にいいんだな」

「うん…」


「私を…菫のモノにして」


私は照を抱き寄せた。
私のものになる。その言葉通り、
照はまるで全てを私に委ねるかのように
その体重を私に預け。

嗚咽しながら、私の胸に顔をすり寄せた。



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------















私達は互いを貪りあった

まるで、今まで手を繋ぐことすら
しなかったのが嘘のように


唇を、身体を、全てを貪った
何一つ残すまいと言わんばかりに


互いの破瓜の血が混ざりあう
二人して声をあげて泣いた


痛かった
それは体だけじゃない
心が、裂かれるように痛かった



もう少し早く決断できれば、
傷つかずに済んだのに

照を傷つけずに済んだのに


私達は、二人で泣いた
喜びと悲しみに襲われながら












それでも私達は幸せだった



だってまだやり直せる


今度同じように決断を迫られても


私はもう二度と照を離したりはしない


一糸まとわぬ姿で眠る照を抱きながら
私は一人決意を固めた











--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



結局照は麻雀を止めた。

何も止める事はなかったと思う。
今は離れ離れだとしても、
最終的に同じチームになれるように
交渉を続ける手もあった。

だがそれは、照にとって
許される事ではなかったらしい。


「私はチームを裏切った」

「何より、私は菫を優先したい」

「だから私は…麻雀より菫を選ぶ」


そう言われては奮起するしかなかった。

何しろポスト小鍛治、
果てはそれを超えるかもしれない
選手の芽を摘むのだから。

それは一度諦めた道でもあった。
思い描いたことはある。
でも仮に思いが通じたとしても、
私は照に及ばない。
そんな私が照を娶ることはできないと。


だが今度はそうはいかない。
私は逃げるのをもう止めよう。


お前じゃ宮永の代役にならない?
上等だ。その下馬評、覆して見せる。


一人静かに闘志を燃やす。
その瞳に、今までになかった炎が宿っている事に、
私はまだ気づいてはいなかった。



--------------------------------------------------------













--------------------------------------------------------



『新人戦もいよいよたけなわ!
 泣いても笑ってもこのオーラスで
 勝負が決まります!
 と言ってもほぼ大勢は決したも同然でしょう!』

『トップをひた走るのは弘世選手!
 圧倒的リードで最終局面を迎えています!』

『他の選手は連荘を続けるか
 役満を直撃しないとまくる事ができませんね。
 対して弘世選手はゴミ手でも問題がありません』

『が…おそらくそうはならないでしょう。
 次の弘世選手が狙うのは、
 おそらく12000より上…
 倍満手になると思います』


『リーチ』


『弘世選手、渾身のリーチ!!』

『さすがに倍満以上となると
 ダマでは厳しいですかね。
 とはいえ他家はまだ追いついてません』

『弘世選手の右手が唸る!
 その手がつかむ次の牌は…!』

『ツモ!リーチ一発ツモ三暗刻タンヤオドラ2』


『16000!!』


『決まった!弘世選手貫禄のツモ!
 この瞬間、新人王は弘世選手に決定しました!!』

『妥当な決着かと思います。
 弘世選手は本当に強くなった。
 まるで、引退した宮永選手の力を
 継承したかのように』

『その宮永選手…今では弘世姓となった
 弘世照マネージャーが
 弘世選手に駆け寄ります!』

『宮永選手が突如引退を宣言した時は、
 次代を担う選手が一人潰えたと
 落胆したものですが…
 弘世選手に、その思いは確かに
 受け継がれたようですね』


『今後の活躍に期待しています』



--------------------------------------------------------











--------------------------------------------------------



何が原因だったのか。
実ははっきりとはわかっていない。
だが事実として、照の能力は私に受け継がれた。
しかも、私の能力もそのままに。

結果として私は照のごとく超スピードで
連続和了することもできるし、
そのスピードを利用して
相手を狙い撃つことも可能となった。

新たな魔物となった私に
追従できる新人などいるはずもなく。
私は幾分拍子抜けするほど簡単に、
新人王を手に入れた。


私は照と二人で祝杯…
とは言ってもまだ未成年だから
オレンジジュースで杯を鳴らしながら
語り掛ける。


「それにしても、とんでもない
 誕生日プレゼントをもらったもんだな」

「それは違う。私があげたのは私だけ」

「菫のそれは、菫自身の思いの力。
 強い思いに牌が応えた。それだけ」

「…そう言われると、高校までの私は
 何をやっていたんだという話になるんだが」

「菫はずっと私を支えてくれていた。
 だからかもしれない。
 いつもどこか自分を蔑ろにしていた」

「私が菫の開花を抑止していたとも言える」

「陽が沈んで花が咲くなんて、
 ずいぶんと皮肉な話だよね」


歯に衣着せぬ、だがそれでいて
私を誉めそやす言葉にむずがゆくなる。
多分それは本当の事なのだろう。
でも。


「それでも私は、この力は
 お前から授かったと思いたい」

「お前がそばにいなければ。
 お前があの日、私のもとに来てくれなければ」

「私は静かに衰弱して、
 そのまま死を迎えていただろう」


それは決して比喩ではない。
私は照ほど純粋ではないから
表面化しにくかっただけで。

牌譜を見返してみれば…私も照と同じように
少しずつ弱体化していたのだから。

一度枯れた花が咲く。
その花を開かせたのは、
間違いなく沈んだ太陽。

なんて思いつきを口にできるほど、
私は口が達者ではないけれど。
代わりに、私は偽りのない気持ちを告げた。


「本当にありがとう」

「…なら、私の誕生日も期待してる」

「何が欲しいんだ?」

「新婚旅行。二人っきりで邪魔されず、
 ゆっくりと愛を育みたい」


こいつも随分変わったものだ。
表情が随分豊かになった。
ストレートに想いを伝えてくるようになった。
いや、これが本来のみやなg…
弘世照なのかもしれない。


「ああ。必ず贈ってみせる」


かく言う私も変わったと思う。
以前の私なら「善処する」なんて
逃げ道を作っていただろう。

だが今の私は違う。
照がそれを望むなら、何が何でも叶えて見せる。
それが私の義務であり…
何より私の希望でもある。


「楽しみに待ってる」


照は穏やかな笑みを浮かべて、
私の肩に両腕を回す。

そしてそのまま…
もう何度目になるかわからないキスをした。


(完)
 Yahoo!ブックマーク
posted by ぷちどろっぷ at 2015年04月25日 | Comment(6) | TrackBack(0) | 咲-Saki-
この記事へのコメント
乙!
毎度楽しませてもらってます。
これからもがんばってください!
Posted by at 2015年04月25日 10:53
照かわいい。普通の帽子ではなくパーカーを選んだのは角をどうにかしようと四苦八苦した結果なのでしょうかね。
Posted by at 2015年04月25日 11:22
牌さんの空気読む力すごい!
Posted by 上上 at 2015年04月25日 19:56
お互いの存在の大切さを離れてみて気づいて傷ついたからこそ、もう間違えないと強く想う心が菫さんの麻雀を強くしたのでしょうね。
うん最高のプレゼントだね。
Posted by at 2015年04月25日 20:56
愛が強い2人の関係がとってもすばらです!!
臆病で、一度ダメになってしまったけど、その後に後悔しながらも前に強く進んだ2人の絆がとても良かったです。
Posted by オリ at 2015年04月26日 15:26
雨に打たれてすっかり弱り切ったスミレの花が太陽に照らされることで前よりも美しく強く咲く様を連想できるようになっていて、なんて粋なSSなんだろうと思いました。太陽も綺麗なお花に寄り添うことでより映えて見えるように、照も菫と結ばれることで表情が豊かになったんだと読めると思ったときは唸りました。何度でも読める味わいの深いSS、すばらです!
Posted by at 2016年06月05日 03:40
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/123030988
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
 なんかブログランキング参加してみました。
 押してもらえると喜びます(一日一回まで)。
 
人気ブログランキング