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【咲-Saki-SS:久咲】咲「悪夢と狂気と壊れた私」【狂気】 【ファンタジー】【R18】

<あらすじ>
夢を見たんです。

私は、ただ真っ暗闇の中にあって。
とぼとぼとあてもなく歩いていたら、
どこからともなく声がしました。

『やっほー。お待たせ、咲』

どこか間延びした、聞いた事のある声。
そこに居たのは…
なぜか何も身に着けていない部長でした。

その後の事は……
話したくありません。


<登場人物>
竹井久,宮永咲

<症状>
・狂気
・依存
・思考力低下
・異常行動

<その他>
・これまでになく直接的な性的表現を含みます。
 むしろ全編がそんな感じです。
 苦手な方は回れ右。

※私が見た夢では久サイドもありましたが、
 需要があるかわからないので
 ここで切りました。
 続き(久サイド)が読みたい奇特な方がいらっしゃったら
 『ひっささき!ひっささき!』とコメントください。
 20以上あったら続き書きます。



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ただ真っ黒だけがあった


右を見ても左を見ても、上を見ても下を見ても、
そこにあるのはただただ黒


なのに私自身の体だけがはっきりと見えていて…
それがひどく非現実的な印象を受けた


『どこだろ、ここ…』


呟きながら少しだけ歩いてみる
そもそも踏みしめる床があるのかもわからない

何も見えないのだから、
歩いても意味がない気もする
でも、とりあえず私は歩いた


あてもなく歩みを進める私の耳に、
くぐもった声が響く


『ああ、ちょっと待っててね』


どこか聞き覚えがあるような…
でも、やたら甘ったるくて…



胸がざわつくような声



なんとなく不安を感じて、
逃げ出したい衝動に駆られたけれど

私は何もできず結局は
固唾を飲んで待つことしかできない

そうこうしているうちに、
声はだんだん明瞭になって来て…
その持ち主が姿を現した


『やっほー。お待たせ、咲』


その姿を見て私はどこか安心し、
それでいて不安を増幅させた

だって、そこに居たのは…


何も身につけず、
生まれたままの姿で淫靡に微笑む…



どこかおかしい部長だったから



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--------------------------------------------------------



『ぶ、部長…?』

『あー、違う違う。私は
 あなたの知ってる部長じゃないわ』

『え、で、でも…』

『うん、最初に状況整理しておきましょうか。
 ここはあなたの夢の世界。
 私はそこに入り込んだ不法侵入者』

『で、私はあなたの記憶から
 知ってる人の姿形を模して今に至る』

『ここまではいいかしら?』

『ええと、つまりは…
 夢魔みたいなものですか?』

『おっ、さすが本の虫。
 飲み込みが早くて助かるわ!
 サキュバス・スクブス・夢魔・淫魔。
 まあ好きなように呼んでちょうだい?』

『で、その存在を知ってるって事は…
 今後何をされるのかも大体わかるわよね?』

『……』

『…嫌だって言ったらやめてくれますか?』

『あはは、あなたが今までに読んだ話で、
 それを聞き届けた淫魔はいた?』

『…なんで部長を選んだんですか?』

『さらにそこ聞いちゃうかー。って、
 言われなくてもわかってるんじゃないの?』

『…正直、意外なんです』

『…そっか。じゃあ教えてあげるわ。
 私がこの娘を似姿として選んだ理由。
 と言っても、夢魔としては
 ありきたりな理由なんだけど』


『あなたが、この娘を愛しているからよ?』



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ゆっくりとまぶたを開けると、
視界に自分の部屋が広がった。

窓からは朝の陽の光が差し込み、
微かに小鳥のさえずりが耳をくすぐる。
爽やかな朝。でも…


私は起き上がる事ができなかった。


まるで全力疾走して
精も根も尽き果てた後のように、
全身から活力が抜け落ちていて。

起きたばかりなのに、
このまま眠りこんでしまいたいと思う程に
くたくたに疲れ果てていた。


そうは言っても学校には行かないといけない。
鉛のように重い体。
それに鞭を打ってむりやり体をよじり、
芋虫のようにもぞりと体をくねらせると…


くちゅりっ…


下腹部から不快な水音が聞こえたような気がして、
私は思わず眉をひそめる。

あえて音で主張してくれなくても、
嫌になるくらいわかってる。
『そこ』がどうなってるのかなんて。

ひんやりと冷たい、それでいてどこか生ぬるい、
布が肌に吸い付くような感覚。

思わずため息をついて、
絶対に『そこ』を見るものかと、
極力目をそらしながらパジャマをおろす。

でも、自分の肌にだけ意識していた私は…
勢いよく降ろしたパジャマが、
つーっと糸を引いている様を
視界の端にとらえてしまった。


ねちっこくてぬるついた、
決して切れる事がない粘液の糸。


それは、私が淫らに乱れた証。


「……っ!!」


どうしようもなく泣きたくなって、
パジャマを乱暴に投げ捨てた。

返す手でティッシュを手に取って、
私は行為の跡をごしごしと拭き始める。

でもぬめりは思った以上に
しつこく私の秘部に残り続けて…


私は今度こそ目に涙を浮かべた。



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「んー?どったの咲。なんか私の事避けてない?」

「あ、い、いえ…別にそんな事は…」


授業が終わり、ルーチンワーク的に
部室に来てしまったことを後悔した。

あんな事があったんだし、
いっそ休んでしまえばよかった。
そうすれば、今ここで部長と二人っきりになんて
ならずにすんだのに。


「んんー?でも顔赤いし。あ、もしかして
 私に惚れちゃったとか?」


何も知らない部長は、いつも通り
ちょっと近すぎる距離感で私に話しかけてくる。
でも、私はもうその声を
普通に受け取る事はできなかった。

だって…


昨夜、私はその声の持ち主に狂わされたのだから。


部長の声を聞くたびに、あの夜が脳裏に蘇る。
部長の細くて長い指を見るたびに、
下腹部がじわりと熱を持つ。


たった一晩で、こんなに浅ましく
変えられてしまうなんて。


火照った顔を見られまいとうつむく私。
そんな私を見た部長は、
どこか納得しない面持ちで
ぽりぽりと頭をかいた。


「んー…ま、事情はわからないけど…
 今は無理しない方がいいと思うわ」

「ちょっとベッドで眠ったら?
 少しは楽になるかもよ?」


それでも優しい本当の部長は、
それとなく私の事を気遣ってくれる。
本当に自分が情けなくて、
涙腺が緩んだのをぐっとこらえた。

私は促されるままに、
部室のベッドにその身を投げ捨てて
布団をばっと頭までかぶる。

今の私を部長に見られたくない。
ううん、誰にも見られたくない。


こんな、醜くていやらしい私なんか。


結局私はその日、
もう誰と話すことはなかった。



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『かわいい反応してたわねー。
 いっそ本物をじっと眺めて
 いやらしい余韻にでも浸ればよかったのに』

『…今日も私を辱めるつもりですか』

『もっちろん!あなたすっごい美味しいもの!
 普通の子と違うって言うか…
 当分は甘い蜜を啜らせてもらうわ!
 …文字通りね』


目の前の部長の皮を被った偽物が
にやにやと意地悪な笑みを浮かべる


それはとても妖艶で…
肌を撫でるぞくぞくとした感覚に身震いしながら
ああ、部長はこんな顔もできたのか、
なんてどうでもいい事を考えてしまう


『あ、ついでに言っておくと、
 私は精液とか大っ嫌いだから。
 枕元に牛乳とか置いても全く効果ないわよ?』

『まあ、そんな迷信を真面目に実行しちゃう
 あなたの可愛さにはそそられるけど』


けらけらけら。まるで
本物の部長のように笑う悪魔

それは過去に読んだ物語に
書いてあった夢魔の対策法

私だって、こんな子供だましが
本当に効くとは思ってなかったけど…
面と向かって言われると
さすがに腹立たしい


『あなた程度だったら、こんなのでも
 ひっかかるかなって思ったんだよ』
 

もっとも、怒ったところで
それをぶつける方法は言葉くらいしかない

そしていくら言葉をぶつけても…
この悪魔にとっては
気持ちを高ぶらせるための
呼び水にしかならない

わかってはいるんだけど…
それでも言わずにはいられなかった


『ふふ…何?わざわざ
 私を怒らせるような事言っちゃって。
 そんなに激しく責められたいのかしら?』

『…私が何を言おうと、
 どうせやる事は同じなんでしょ?
 だったら怒りくらいぶつけさせてもらうよ』


だんだん自分が自暴自棄になっていくのがわかる

でも、どうしようもなかった
私は今日も、この悪魔に汚されるしかない
その事実は、私の心を狂わせていく


『もう好きにしていいから、さっさと終わらせて』


自分から服を脱ぎ捨てた
この悪夢が、少しでも早く終わるように



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--------------------------------------------------------



ちかちかと頭の中が点滅する

身体の端からどろどろと溶けて流れていく

擦りつけられた肌が熱くて

その熱は実は自分のもので


もう境界がわからない


あまりにも執拗に絡み合う事で
まるでこの悪魔と溶けて
混ざってしまうような錯覚におびえながら、
私は懇願の泣き声をあげた


『やっ…もうっ…ゆるしてっ……!』

『嘘ばっかり〜。後から後から
 あふれてくるわよ?
 咲、淫乱の素質あるんじゃない?』

『そんなのっ…しらなっ……!』


意地悪な口をききながらも…
私の中で蠢く指はどこまでも優しい


長い指が私をかき分ける
奥の奥まで入り込んでくる
そして私の一番奥で、
中指と薬指が交互にくの字を描く

そのたびに私の腰は震え、
はしたなくわなないて、
とろりといやらしい汁を吐き出してしまう


『ふふ…咲、可愛い』

『私の指で感じてくれているのね』

『もっと、もっとちょうだい?
 咲のあまい蜜』


まるで恋人に愛を囁くように、
あまったるい言葉が耳に流し込まれる

本当に愛しているかのように、
火照った肌をそっとすり寄せてくる


熱い吐息と共に、
絶え間なく注がれるあまい言葉

私の胸をもみしだき、中をかき回すことで
与えられるあまい疼き


『あっ…もうっ、やだっ……』


やがて私の腰は、理性による制御を離れて
自分勝手に動き始める

まるで『もっと、もっと』とせがむように
蠢く指にあわせてリズミカルに円運動を始める


ぐちっ、ぐちゅっ、ぬちゅっ


呼応するように指の動きは激しさを増し、
奏でられる水音もどんどん卑猥さを増していく


そして感じる、何かがせりあがってくる感覚


あれほど何度も昇りつめたはずなのに、
私の体はこんなにもたやすく、
また『そこ』に押し上げられてしまう


『あっ…あっ…あっ、あっ、あっ』


脳は考えることを破棄してしまった
私は迫りくる奔流に涙を流しながら、
目の前の『部長』に縋る事しかできなくなる


『ぶ、ぶちょうっ!わ、わたしっ!』

『さき、さき、さき』

『ぶちょうっ、ぶちょうっ!』

『さき、好きよ咲!イッて!!』


好き


その言葉を聞いた私は、
超えてはいけない境界を飛び越えてしまった



『ぶちょうっ、イキます、私!やっイクッ!!』



『やぁああああああっ!!!!』



刹那、私の体が爆ぜる

溶けるっ

溺れるっっ



私は『部長』の体にぎゅっとしがみつきながら

身体をビクビクと痙攣させながら

ひたすらその暴力的な快楽が
身体から流れ出ていってくれるのを
待つしかなかった



『あっ…はっ……ひぁっ』



どれだけ時間が経ったのか

ううん、多分ほとんど一瞬だったんだと思う


「…はぁぁ……」


それでも、永遠のように感じた一瞬を
ようやく耐えきって、
私は色に塗れた吐息を吐き出した


『ふふっ…可愛かったわよ、咲?』


まるで自分も達してしまったかのように、
うわずった声をあげながら
『部長』は全身で私を抱き締める

背中に手を回し、
頬をすり寄せ、
足を絡ませ…

自らの秘部を私の太ももにすりつける

灼けつく程の熱がそこから伝わってくる
私は抵抗することなく受け入れてしまった

しかも…安らぎとわずかな疼きを感じながら


『…そろそろ限界っぽいわね。
 じゃ、今日はもう寝ちゃいましょっか』

『うん…』

『ごちそうさま。ゆっくり寝なさい?
 なでなでしててあげるから』

『うん…』


その言葉の通り、『部長』は優しく抱擁しながら、
私の頭をそっと撫でる

それがあまりにも優しすぎて…
私はつい、安心して身を委ねてしまう


『おやすみ、私の可愛い咲』

『おやすみ…なさい』


憎むべき悪魔に全身を包まれながら、
私は心地よい眠りにその身を落としていった



--------------------------------------------------------














--------------------------------------------------------



淫猥な宴は毎晩毎晩開かれた。

そして回を重ねるごとに、
私はどんどん狂っていった。

夢で逢う『部長』。現実で会う部長。
だんだんその境界があやふやになっていく。
実は二人は最初から同一人物で、
私はただ部長に弄ばれている
気にすらなってくる。

だって夢の中の『部長』が、
あまりにも部長過ぎるから。

気づけば私は、夢の中の『部長』を
もう完全に部長と認識していて。
『部長』に愛されることに、
違和感を感じなくなっていて。


そして、その事実は確実に、
私の現実を壊し始めていた。


「あちゃ、しまったなぁ…
 備品のペン買い忘れてるじゃない」

「まいっか!この際、ついでに
 なんか買ってきておやつタイムと
 洒落込みましょう」

「咲。売店行くから付き合ってくれない?」

「あ、うん。いいよ」


部長の呼びかけに何気なく答えた私。
でも部長は、そんな私の応対にぴくりと眉をあげた。


「…ほほう?」

「…どうかした?」

「いや、咲さんったら、いつの間に
 私にタメ口きくようになったのかなーってねー」

「え…そんなの…あっ!」

「ご、ごめんなさいっ!!」

「あはは、別にいいわよ?
 まこだってあんなだし。ただ…」

「どんな心境の変化かしら?
 もしかして、裏では私の事…
 呼び捨てにしてたりして〜?」

「そ、そんな事は…」


実は…あったりする。


夢の中では、私はもう『部長』に
丁寧語を使っていなかった。
だって、夢の中の『部長』がそう命令したから。

呼び方も、感極まった時には
『久』なんて、名前で呼んでしまっている。

もう、そうなってから
どのくらい経ったのかすら思い出せない。


『名前で呼ばれるのいいわねー。
 これからはずっと久って呼んでくれない?』

『…む。無理だよ。ハードル高すぎだってば』

『ちぇー。じゃあいいわよ。
 そんなハードル感じられないくらい
 わけわからなくしてあげるから』

『なんでそんなにこだわるかなあ』

『…好きな人に名前を呼ばれたいって、
 ごく普通の願望だと思うけど?』


夢の中の『部長』は、本当に
私の事を愛してくれる。

繰り返し愛を囁かれて。
身体を隅々まで弄られて。
心も体も飛ばされるうちに。
私は、なんだか…


現実の部長の方が物足りなくなってきていた。


現実の部長の指を見る。

その指先を見ただけで、
私の肉壁が勝手にもぞりと蠕動(ぜんどう)して、
奥からぬちゅりと熱い蜜が絞り出される。

それは何度も私の中を通り抜けた指。
夜になれば、また私の中をかき回すんだろう。
あ、またムズムズ疼いてきた。
駄目だよ夜まで待たなくちゃ。


この部長は私を抱いてくれないんだから。


内股をもじもじと摺り寄せる私に気づいて、
部長がなんだか恥ずかしそうに身をよじる。


「ちょっと〜、なんか目つきが
 やらしいんだけど?」

「変なこと考えてるでしょ?」


そう言って「べっ」と可愛らしく
舌を突き出した部長。

それすらも私にとっては
劣情を催すしぐさで。
あまりにも自然に、
その舌が私の突起をちろちろと
転がす様を想起して。


淫らな妄想があっという間に脳内を埋め尽くした。


脳を汚染した卑猥な映像を
頭を振ることで必死に打ち消す。

自分の浅ましさを気取られないように、
でもいっそバレてしまいたいなんて
矛盾した気持ちを抱えながら。


「へ、変な事なんて考えてないです!
 行きましょう!」


何とか妄想を掻き消した私は、
そのまま部長の手を取って
売店に向かって歩き出す。

…まるで恋人の指を取るように、
一本一本艶めかしく絡みつかせながら。


「……」


それがどれほど異常な事か。
そしてその行為を受けた部長が、
何かを探るように私の目をじっと
見つめていたことに。


すでに壊れ始めた私は、
全く気づいていなかった。



--------------------------------------------------------














--------------------------------------------------------



『今日もごちそうさま〜』

『も、もう…それ毎回言うのやめてよ』


夜の部。私を散々食べつくした『部長』に
抱き締められながら、私達は
ピロートークに興じていた

自分でも随分余裕が出てきたなって思う
もっとも回数が減ったわけでも、
行為の苛烈さが軽減されたわけでもなくて

むしろ回数は比べ物にならないくらい増えているし、
私の体はずっと鎮まることなく
チリチリと疼き続けたままだったりする


でも、なんだかそれが、
結構前から普通になってしまっていた


『あ、そう言えば気づいた?』

『何に?』

『いやさ、現実の私が、
 咲の異常さに気づき始めてるわよ?』

『えぇ!?なんで!?』


あまりの驚きに飛び起きる私
でも『部長』は呆れたような声音で
当然の事のように返事を返した


『なんでって…付き合ってるわけでもないのに
 タメ口きかれて、コンビニ行くだけで
 恋人繋ぎし出したら、
 そりゃ変だって思うでしょ』

『そうでなくてもあなた、完全に
 欲情した目であの子の事見てるし』

『そ、そんな…ぶ、部長に嫌われちゃうよ』


火照った体が一気に冷えていく
私のいやらしさを現実の部長に知られてしまった

同性からの求愛という時点できついのに、
体まで狙われているとわかったら…
さすがに部長でも拒絶するのは間違いな


『あ、それはないと思うわよ?』

『え?』

『いやさ、ぶっちゃけあなたがあの子の事
 やらしい目で見始めたのって
 もっとずっと前からなのよ』

『なのにあの子、あなたの事
 避けたりしなかったでしょ?』

『後ね?実は私、あの子の夢にもお邪魔して
 ちょっと探りを入れてきたのよねー』

『ぶ、部長にまでこんな事したの!?』

『あー、違う違う。あの子の方は
 本当に記憶を覗いてきただけ』

『ま、全部言っちゃうのも無粋だから…
 私からは一言だけ』

『……もし、あなたが』

『この夢を現実にしようと思ったら…』


『それは十分実行可能だと思うわよ?』


そう言って片目を瞑る『部長』
私は色欲に爛れた頭を
必死に回転させて考える


『そ、それって…!』


現実の部長にも抱いてもらえるって事?


『ま、好きに受け取ってちょうだいな。
 咲にはいっぱい味わわせてもらったし、
 このくらいは恩返ししないとね?』



『これからは、本物の私に抱かれなさい?』



--------------------------------------------------------














--------------------------------------------------------



夢の中の『部長』…ううん、夢魔さんが言った事


それを整理すると、こういう事だと思う


部長は私の異変に気づいてる
でも、それをあえて咎めたりはしない


そして、部長の記憶も覗き見た上で
『夢を現実にできる』って事は…


部長も、私の事が好きって事
なんじゃないかな?


もう、私は我慢しなくても
いいんじゃないのかな?


きっとそうだよ


だって部長、恋人繋ぎしても
何も言わなかったんだもん


いやらしい目で見てても
何も言わなかったんだもん


ううん、むしろ部長だって
待ってるんじゃないかな?


私が、部長を襲うのを


うん、きっとそう


部長の事、襲っちゃおう





きっと、喜んでくれるよね?





--------------------------------------------------------














--------------------------------------------------------



理性を失った私は、部室で二人きりになるなり
部長に覆いかぶさった


驚くように目を見開いた部長は
逃れるように激しくもがいたけれど


その力は大したことなくて、
私は割と簡単に部長を抑え込むことができた


やっぱり部長も期待してたんだよね?
部長が本気で抵抗したら
私なんか簡単に撃退できるはずだもん


服を脱がすのがめんどくさかった私は、
持ってきた裁断ハサミで
部長のセーラー服を切り裂いた

少し震える部長の体
それをしつこく撫で回しながら、
全ての服をはぎ取っていく

あらわになったその肌は
もう見慣れたはずだったけど
私の劣情をこれ以上なくかきたてた

私は股のつけ根に指をはわせると、
思わず笑みをこぼしてしまう


だって、指先に伝わったのはぬめりのある感触


『あは…やっぱり部長も期待してたんだ』


指、掌、腕、舌、唇

使えるものは全部使って
部長の体をほぐしていく

少しずつ部長の息が荒くなっていく
肌が朱色に染まっていく
溢れる蜜が止まらなくなっていく


たっぷり数十分はかけて、
部長の全身がわななき始めたところで…
そっと指を差し入れた


あれ?まだ少しだけかたい?


夢の中の部長とは違う感覚
なんだか全体的に慣れていないような


それを感じ取った時、
私は正体不明の興奮に襲われて



思い切り、指で奥まで貫いた



声にならない部長の声
シーツをぎゅっと握りしめ、
頬を一筋の涙が伝う


ぶちりと何かを裂いたような感触
予想外の感触に、私は思わず『そこ』を見る



私の指は…血に塗れていた



あれ…どうして部長から血が出てるの?
あんなにいっぱいしてたのに

もしかして、こっちの部長は初めてだった?


……


なにそれ、すごい興奮する…っ!!




私はもう止める事ができなくなって
ひたすら部長の中を蹂躙する


部長の鳴き声を聞きながら
私も一緒に上り詰めていく



『ぶちょう、ぶちょう、ぶちょう、ぶちょうっ!』



やがて部長の身体がのけぞり、
ぴんと足の指がつま先までのびて





次の瞬間、部長は全身を激しく痙攣させた
何度も、何度も脈打って
最後には意識を手放した


もっとも、私は全然満足してないんだけど


朦朧とした部長の足の間に
顔をすべり込ませながら、
私はそこを優しく舌の腹を使って舐めはじめる


部長が終わりを求めて懇願する
私はその声に昂って、よりねちっこく
舌を絡みつかせた



その様は、かつて私があれほど憎んだ、
あの淫魔さんそのものだった




(完)
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posted by ぷちどろっぷ at 2015年05月21日 | Comment(28) | TrackBack(0) | 咲-Saki-
この記事へのコメント
続きが読みたいです。なので、
ひっささき、ひっささき!お願いします。
Posted by いぬもに at 2015年05月22日 00:10
ひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさきひさっさき続きのためなら楽勝
Posted by at 2015年05月22日 01:18
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 01:22
もちろん加勢 
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 06:01
百人分のひっささき集めてきましたー。

ひっささき!ひっささき!
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 06:54
全裸で『やっほー、お待たせ』とか変態やんけとか思ったけど、国広君と比べたらそうでも無いなと思い直したから、久さんというか夢魔さんは国広君に感謝すると良いよ。

ひっさ〜さき! ひっさ〜さき!
Posted by at 2015年05月22日 07:58
淫乱咲さんもありですね。
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 09:54
久しぶりの久咲なんじゃー!
ひっささき!ひっささき!
Posted by リリー at 2015年05月22日 10:27
咲にやらしい目で見られてる部長とか想像したら…なんかエロすぎて危ないです。
なので、ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 14:04
ぷちさんの夢なんですか…?すごい…。
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 14:52
タグに白望がいるのは…?
Posted by at 2015年05月22日 15:01
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 17:11
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 17:13
ひっささき、ひっささき!
お願いします!
Posted by at 2015年05月22日 17:44
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 18:57
ひっささき!ひっささき!
ぬあー!
Posted by at 2015年05月22日 20:34
需要しかないですね
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 21:15
ひっささき!ひっささき!

部長はとうとう夢まで操るようになったのか…
さすがです。

ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 21:35
ひっささきさっきひさっきひさっきひっひさきひっささきさっきさっひっきさきっひっささきっひひっひひっひっひっひひっひひひひひひひひ

お願いします(真顔)
Posted by at 2015年05月22日 22:13
ひっささき!
Posted by at 2015年05月22日 22:15
ひっささき!ひっささき! うおおおお!(ドンドンパフパフ
Posted by at 2015年05月23日 00:39
久さんの心情がもっと見たいので!ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月23日 05:35
ひっささき!ひっささき!ひ
Posted by at 2015年05月23日 11:53
ひっささき!ひっささき!
部長が後輩に色目使われて何を期待していたのか……、続きを諦めるわけがない!
Posted by at 2015年05月23日 14:46
ひっささき! ひっささき!
最後の一文にドキっとしました。こういうひっくり返る感じすごく良いです……!
ひっささき! ひっささき!
Posted by オリ at 2015年05月23日 16:37
ひっささき!ひっささき!
お願いします。
Posted by at 2015年05月24日 17:16
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月27日 01:25
ひっささき!ひっささき!
Posted by at 2015年05月29日 11:41
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