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【咲-Saki-SS:咲久】久「ハッピーパニックバースディ!」【ギャグ】
<あらすじ>
久たんイェイ〜♪
<登場人物>
宮永咲,竹井久,その他大勢
<症状>
・ヤンデレ
<その他>
・咲が「簀巻き咲」です。過去作を読んでない方は
「久さんが好きでちょっとドSで
ドMですぐ久さんを簀巻きにする咲さん」
と思ってもらえれば本作品を読む上で
特に支障はありません。
※キャラ設定は「菫相談室」を踏襲しているので
詳しく知りたい方はそちらをどうぞ。
【菫相談室設定】
・最終的に久咲なのでその他の人達は不遇。
あくまでギャグとしてお読みください。
--------------------------------------------------------
咲「……」
咲「ついにこの日がやってきました」
咲「そう、部長の誕生日が」
咲「今ここに…部長争奪戦の開催を宣言します!」
大衆
「「「「「わああああああああっ!!」」」」」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
咲「ルールは簡単。参加者にはオーディション形式で
部長への愛を主張してもらいます」
咲「各選手の自己PRが終わった後、
誰の愛にどのくらい心を打たれたのか
部長に審査してもらいます」
咲「見事一番部長の心を動かした選手は、
部長に『初めて』をプレゼントする
権利を勝ち取れます」
咲「というわけで、皆さん頑張ってください!」
大衆
「「「「「わああああああっ!!」」」」」
咲「…はい、ちょっと病的な
危うさを感じるくらい盛り上がってますね!
では参加者に向けて、部長から一言
激励の言葉をどうぞ」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
咲「はい、ありがとうございます!
それでは時間がもったいないので
早速進めていきますね!」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
--------------------------------------------------------
咲「エントリーナンバー1番は…
あれ、優希ちゃんだ。なんで参加してるの?」
優希
「私は部長に絶対服従の犬だじょ?
この日に忠義を見せないとかありえないじぇ!」
咲「ああうん、まあいいや。
はい、30秒で自己PRどうぞ」
優希
「ぶちょー!長野予選の決勝で
ピンチを救ってもらってから、
私はずっと部長の事をお慕い申し上げてるじぇ!」
優希
「だから誕生日プレゼントは当然私だじょ!
さぁ、この首輪を私につけて欲しいじぇ!」
久(簀巻き)
「えぇー…」
咲「トップバッターから攻めてきましたね。
どうですか、部長?」
久(簀巻き)
「いやいや受け入れられるわけないでしょ。
部員に首輪つけて服従させるとか
どんだけ私鬼畜なのよ」
咲「残念。受け入れてもらえなかったので失格です」
優希
「そ、そんな!?あ、もしかして
服着てるくせに犬とか
おこがましいとかそういうあれか!?」
優希
「い、今脱ぐから待ってほしいじょ!」
久(簀巻き)
「話聞いてた?」
しゅるんっ
咲「はい、このままほおっておくと
18禁になっちゃうからあっち行こうね」
優希(簀巻き)
「ま、待ってほしいじょ!もう一回!
もう一回だけチャンスを……!」ずるずる
咲「駄目だよ。部長は受け入れてくれなかったんだもん。
…これからは捨て犬として生きていこうね」
優希(簀巻き)
「ぶちょーっ!捨てないで欲しいじょっ!」ずるずる
優希(簀巻き)
「ぶちょーーーーっ!!」ぼろぼろ
ぶちょーっ……ちょー…ちょーっ……
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「…何、この何とも言えない罪悪感」
--------------------------------------------------------
咲「あ、優希ちゃんはかわいそうだったので
私が飼う事にしました」
咲「ではサクサク行きましょう。次の方どうぞ」
まこ
「うちの出番じゃな」
咲「…まあ、出てくるとは思ってましたよ。どうぞ」
まこ
「なぁ、久。聞いてくれんか」
久(簀巻き)
「なに?」
まこ
「わしと結婚したら、毎日玉子焼き食い放題じゃz」
しゅるんっ
咲「麻薬による洗脳は愛とは言いません」
咲「文句なしに失格です。
いえ、この際もう逮捕です」
まこ(簀巻き)
「な、なんでじゃ!?こがぁなん
『私のために毎日味噌汁を作って』
の範疇じゃろ!?」ずるずる
咲「言い訳は聞きません。まったく…
薬物に頼るなんて卑怯過ぎだよ…」ずるずる
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「…まあ、この判定は仕方ないわね。
あの卵焼きは異常だもの」
--------------------------------------------------------
咲「気を取り直して次の方です。あ、さすがに
和ちゃんは出てこないみたいだね」
咲「ではどうぞ」
一「ボクの出番だね」
咲「…面白変態枠ですか?」
一「そこはせめて面白マジック枠にして欲しかったなぁ」
咲「いや何しに来たんですか…
国広さんには普通にお相手がいるじゃないですか」
一「そうなんだけど、この手のイベントに
参加しないのも勿体ないかなって」
一「…それに」
一(透華にヤキモチ妬かせるには
もってこいだしね)ぼそっ
咲(そんな理由で神聖な争奪戦に
参加しないでくださいよ)ぼそっ
コォォォォォッ…
透華
「…はじめ?ねえ、はじめ?
なんで貴女がエントリーしてるんですの?」
コォォォォォッ…
透華
「貴女は私のメイドですわよね?
何においても私を一番に考えるべきですわよね?」
透華
「なのに私を放置して、
なんでこんな大会に出るんですの?」
透華
「捨てる気?私の事を捨てる気なんですの?」
透華
「そのような事が許されると思いまして?」
じゃらららっ
一(鎖)
「あはは。思ったより早く見つかっちゃったなぁ」
透華
「地下牢で教育し直して差し上げますわ」ずるずる
一(鎖)
「はいはい喜んで。というわけで、
誕生日おめでとう、久。またね」ずるずる
コォォォォォッ…
咲「……」
久(簀巻き)
「……」
咲「結局ノロケていっただけでしたね」
久(簀巻き)
「あれノロケなんだ!?」
--------------------------------------------------------
咲「さて、いまだ高評価どころか
誰も採点に辿り着けていない状態ですが…
次の方に期待しましょうか。どうぞ」
ゆみ
「失礼する」
咲「あ、来ましたよ東横さん」
桃子
「ありがとうっす。じゃぁ回収していくっすよ」
しゅるんっ
ゆみ(簀巻き)
「ま、待ってくれモモ!私は友人として普通に
久にお祝いの言葉を述べるために…」
桃子
「私の監視をかいくぐってまで述べる言葉に
愛が含まれていないとは思えないっす」
桃子
「つまりはギルティっす。再教育が必要っすね」
桃子
「さあ、また二人で地下牢に入って
愛を育むっすよ…?」ずるずる
ゆみ(簀巻き)
「…くっ…」ずるずる
咲「……」
久(簀巻き)
「……」
咲「これまたノロケていっただけでしたね」
久(簀巻き)
「何?地下牢って最近流行りなの?」
咲「龍門渕で時間単位でレンタルしてますよ?」
久(簀巻き)
「いやそんな普通に犯罪情報流されても」
咲「今度二人で使ってみますか?」
久(簀巻き)
「勘弁してください」
--------------------------------------------------------
咲「あ、時間も押してきてるので
ここからは一部ダイジェストで行きますね」
咲「その他の失格者さんには
こんな方達がいらっしゃいました」
----------- −途中経過ダイジェスト− --------------
咲「はい。悪い神様の力が入った黒糖は失格です」
咲「ああ駄目です。風を使って
久さんを攫おうとするのも失格です」
咲「愛宕さんは口(くち)が△なので失格です」
----------- −途中経過ダイジェスト− --------------
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「最後の理由はかわいそ過ぎない?」
--------------------------------------------------------
咲「…というわけで、ついに誰一人として
通過者が出る事なく
最後の選手になってしまいました」
咲「どうやらこれは、通過者ゼロで終わりそうですね…
はい、最後の方どうぞ」
美穂子
「あら…だったら私が、
最初で最後の通過者になるのね?」
咲「いいえ、やっぱり失格ですね」
美穂子
「まだ何も言っていないのだけれど」
咲「裸にリボンはやり過ぎですよ。
公然わいせつ物陳列罪で退場です」
美穂子
「…ダメかどうかは久が決める事じゃないかしら」
久(簀巻き)
「いや普通にアウトでしょ」
咲「はい、お疲れ様でした。
お帰りはあちらになります」
美穂子
「ちょっと待って、宮永さん。
一つ聞きたいことがあるのだけれど」
咲「何ですか?」
美穂子
「このまま、通過者ゼロで終わったら…
この大会はどうなるのかしら?」
咲「部長がかわいそうなので
私が初めてを捧げますけど」
美穂子
「そういう事…貴女が司会に回るなんて
おかしいと思ったけど、
最初からそれが狙いだったのね?」
咲「結果論ですよ?私もここまで
他の参加者が酷いとは思わなかったですし」
美穂子
「嘘ね…貴女は最初からこうなるように仕組んでいた」
美穂子
「そんな人に久を渡すわけにはいかないわ。
久は私が守って見せる」
咲「…ふふ、貴女にそれができますか?」
ゴゴゴゴゴ…
美穂子
「……」
咲「……」
ゴゴゴゴゴ…
美穂子
「…行きます!」ゴッ!!
咲「受けて立ちますよ!」ゴッ!!
ガッ、ゴスッ、バキッ、ザクッ!
久(簀巻き)
「……」
グサッ、ボカッ、ぐしゃっ!
久(簀巻き)
「…なんで私、誕生日に簀巻きにされた上
血みどろの決闘を見てるのかしら」
美穂子(血まみれ)
「ここだと久まで巻き込みかねないわ!
場所を変えましょう!」
咲(血まみれ)
「わかりました!」
シュッ…!
久(簀巻き)
「あ、しかもどっか行った…」
久(簀巻き)
「……」
しゅるんっ
久「帰りましょっか」
久「……」
久「…なに、この理不尽な置いてきぼり感」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
久「あーもう、結局半日も
無駄にしちゃったじゃない」ぶつぶつ
久「というかさぁ、私の事好きって言うんだったら
あんな謎大会じゃなくて
普通にお祝いして欲しいんだけど?」ぶつぶつ
久「実はお誕生日会とかちょっと
期待しちゃってたんですけど?」ぶつぶつ
久「……」
久「って、結局誰にも会わないで家に着いちゃったし…
誰か一人ぐらい突貫してきなさいよ」
ガチャッ
久「…ただいまー…って、一人暮らしなんだけどn」
パアアアンッ!!!
久「…て、えぇっ!?」
「「「「「誕生日おめでとー(ございます!!)」」」」」
久「ど、どうして皆いるの!?
しかも、さっき失格になった人まで…!」
優希(捨て犬)
「え?あれはあくまで部長に『初めて』を
渡す人を決める大会だじょ?」
和「誕生日パーティーは当然別にやりますよ?
そもそも私みたいに
こちらにしか参加しない人の方が多いですし」
まこ
「単に失格になっておしまいっちゅうなら、
もっと全力で足掻いとるわ」
京太郎
「というわけで…改めておめでとうございます!」
「「「「「おめでとーございます!!」」」」」
久「みんな…っ!」
久「……」
久「……」
咲(血まみれ)
「どうしました?」
久「どうして居るの?鍵かかってたわよね?」
咲(血まみれ)
「そこはまぁ、妻の特権で」
久「鍵渡した覚えはないんだけどなー」
咲(血まみれ)
「いない方がよかったですか?」
久「……」
久「…ホント、ズルいんだから」
久「いいわ!今日だけは不問にしてあげる!」
久「さぁみんな、私に貢物を献上しなさい!!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
「「「「「お邪魔しましたー」」」」」
久「はいはい、今日はありがとね」
久「……」
久「ふふっ…宴の後はかくも寂しき…なんてね」
にゅっ
咲「何言ってるんですか。
本当の宴はこれからでしょう?」
久「うわぁっ!?帰ってなかったの!?」
咲「いやいや。ここで帰ったら
何のためにオーディションしたんですか」
久「…アレ、本気だったの?」
咲「もちろんです」
咲「とはいえ、結局通過者ゼロでしたからね。
司会の私が、部長に初めてを捧げますね?」
久「…私に選択権はないのかしら?」
咲「あったとして、私以外の人を選ぶんですか?」
久「あはは、すごい自信ね。
だったら何のために大会なんて開いたのよ」
咲「だって多少は相手してあげないと、
いつ乱入されるかわかりませんし」
咲「…と、つまらないお話はこのくらいにして。
来てください部長」
咲「今夜は寝かせませんよ?」
久「……」
久「普通、そういうのって食べる側が
言うセリフじゃないかしら」
咲「何なら私が食べましょうか?」
久「勘弁してください」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
チュンチュン
久「…しちゃった」
咲「昨晩はお楽しみでしたね」
久「なんで他人事…それは第三者が言うセリフでしょ」
咲「…えへへ。そうでした」
咲「……」にへらっ
久「あーもう、だらしない顔しちゃってまぁ」にへらっ
咲「…そこはお互い様ですよ?」
久「まぁねー。でも悪くないでしょ?」
咲「ええ」
咲「……」
咲「…責任、取ってくださいね?」
久「はいはい。さすがにここまでしといて
逃げるほど甲斐性なしじゃないわよ」
久「これからもよろしくね、咲」
咲「はい!」
咲「あ、そうだ。さっき監視カメラ見てたんですけど、
昨日この部屋に侵入しようとして
失敗した残党がまだいるみたいなんで
処分してきますね?」
久「…いろいろと台無しね!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
照「…こうして誕生日にその身を捧げた事で
晴れて宮永家の系譜に名を刻んだ竹井久」
照「だがそんな彼女達に、
諦めきれなかったヤンデレ達の魔の手が
容赦なく襲い掛かる」
照「果たして、二人は障害を乗り越えて
見事ハッピーエンドを迎える事ができるのか」
照「次回『返り討ち』…お楽しみに」
菫「……」
菫「…普通に撃退してるっぽいんだが?」
照「いやまあ、そこは咲だし」
(完)
久たんイェイ〜♪
<登場人物>
宮永咲,竹井久,その他大勢
<症状>
・ヤンデレ
<その他>
・咲が「簀巻き咲」です。過去作を読んでない方は
「久さんが好きでちょっとドSで
ドMですぐ久さんを簀巻きにする咲さん」
と思ってもらえれば本作品を読む上で
特に支障はありません。
※キャラ設定は「菫相談室」を踏襲しているので
詳しく知りたい方はそちらをどうぞ。
【菫相談室設定】
・最終的に久咲なのでその他の人達は不遇。
あくまでギャグとしてお読みください。
--------------------------------------------------------
咲「……」
咲「ついにこの日がやってきました」
咲「そう、部長の誕生日が」
咲「今ここに…部長争奪戦の開催を宣言します!」
大衆
「「「「「わああああああああっ!!」」」」」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
咲「ルールは簡単。参加者にはオーディション形式で
部長への愛を主張してもらいます」
咲「各選手の自己PRが終わった後、
誰の愛にどのくらい心を打たれたのか
部長に審査してもらいます」
咲「見事一番部長の心を動かした選手は、
部長に『初めて』をプレゼントする
権利を勝ち取れます」
咲「というわけで、皆さん頑張ってください!」
大衆
「「「「「わああああああっ!!」」」」」
咲「…はい、ちょっと病的な
危うさを感じるくらい盛り上がってますね!
では参加者に向けて、部長から一言
激励の言葉をどうぞ」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
咲「はい、ありがとうございます!
それでは時間がもったいないので
早速進めていきますね!」
久(簀巻き)
「誕生日にこの扱いはひどくない?」
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咲「エントリーナンバー1番は…
あれ、優希ちゃんだ。なんで参加してるの?」
優希
「私は部長に絶対服従の犬だじょ?
この日に忠義を見せないとかありえないじぇ!」
咲「ああうん、まあいいや。
はい、30秒で自己PRどうぞ」
優希
「ぶちょー!長野予選の決勝で
ピンチを救ってもらってから、
私はずっと部長の事をお慕い申し上げてるじぇ!」
優希
「だから誕生日プレゼントは当然私だじょ!
さぁ、この首輪を私につけて欲しいじぇ!」
久(簀巻き)
「えぇー…」
咲「トップバッターから攻めてきましたね。
どうですか、部長?」
久(簀巻き)
「いやいや受け入れられるわけないでしょ。
部員に首輪つけて服従させるとか
どんだけ私鬼畜なのよ」
咲「残念。受け入れてもらえなかったので失格です」
優希
「そ、そんな!?あ、もしかして
服着てるくせに犬とか
おこがましいとかそういうあれか!?」
優希
「い、今脱ぐから待ってほしいじょ!」
久(簀巻き)
「話聞いてた?」
しゅるんっ
咲「はい、このままほおっておくと
18禁になっちゃうからあっち行こうね」
優希(簀巻き)
「ま、待ってほしいじょ!もう一回!
もう一回だけチャンスを……!」ずるずる
咲「駄目だよ。部長は受け入れてくれなかったんだもん。
…これからは捨て犬として生きていこうね」
優希(簀巻き)
「ぶちょーっ!捨てないで欲しいじょっ!」ずるずる
優希(簀巻き)
「ぶちょーーーーっ!!」ぼろぼろ
ぶちょーっ……ちょー…ちょーっ……
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「…何、この何とも言えない罪悪感」
--------------------------------------------------------
咲「あ、優希ちゃんはかわいそうだったので
私が飼う事にしました」
咲「ではサクサク行きましょう。次の方どうぞ」
まこ
「うちの出番じゃな」
咲「…まあ、出てくるとは思ってましたよ。どうぞ」
まこ
「なぁ、久。聞いてくれんか」
久(簀巻き)
「なに?」
まこ
「わしと結婚したら、毎日玉子焼き食い放題じゃz」
しゅるんっ
咲「麻薬による洗脳は愛とは言いません」
咲「文句なしに失格です。
いえ、この際もう逮捕です」
まこ(簀巻き)
「な、なんでじゃ!?こがぁなん
『私のために毎日味噌汁を作って』
の範疇じゃろ!?」ずるずる
咲「言い訳は聞きません。まったく…
薬物に頼るなんて卑怯過ぎだよ…」ずるずる
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「…まあ、この判定は仕方ないわね。
あの卵焼きは異常だもの」
--------------------------------------------------------
咲「気を取り直して次の方です。あ、さすがに
和ちゃんは出てこないみたいだね」
咲「ではどうぞ」
一「ボクの出番だね」
咲「…面白変態枠ですか?」
一「そこはせめて面白マジック枠にして欲しかったなぁ」
咲「いや何しに来たんですか…
国広さんには普通にお相手がいるじゃないですか」
一「そうなんだけど、この手のイベントに
参加しないのも勿体ないかなって」
一「…それに」
一(透華にヤキモチ妬かせるには
もってこいだしね)ぼそっ
咲(そんな理由で神聖な争奪戦に
参加しないでくださいよ)ぼそっ
コォォォォォッ…
透華
「…はじめ?ねえ、はじめ?
なんで貴女がエントリーしてるんですの?」
コォォォォォッ…
透華
「貴女は私のメイドですわよね?
何においても私を一番に考えるべきですわよね?」
透華
「なのに私を放置して、
なんでこんな大会に出るんですの?」
透華
「捨てる気?私の事を捨てる気なんですの?」
透華
「そのような事が許されると思いまして?」
じゃらららっ
一(鎖)
「あはは。思ったより早く見つかっちゃったなぁ」
透華
「地下牢で教育し直して差し上げますわ」ずるずる
一(鎖)
「はいはい喜んで。というわけで、
誕生日おめでとう、久。またね」ずるずる
コォォォォォッ…
咲「……」
久(簀巻き)
「……」
咲「結局ノロケていっただけでしたね」
久(簀巻き)
「あれノロケなんだ!?」
--------------------------------------------------------
咲「さて、いまだ高評価どころか
誰も採点に辿り着けていない状態ですが…
次の方に期待しましょうか。どうぞ」
ゆみ
「失礼する」
咲「あ、来ましたよ東横さん」
桃子
「ありがとうっす。じゃぁ回収していくっすよ」
しゅるんっ
ゆみ(簀巻き)
「ま、待ってくれモモ!私は友人として普通に
久にお祝いの言葉を述べるために…」
桃子
「私の監視をかいくぐってまで述べる言葉に
愛が含まれていないとは思えないっす」
桃子
「つまりはギルティっす。再教育が必要っすね」
桃子
「さあ、また二人で地下牢に入って
愛を育むっすよ…?」ずるずる
ゆみ(簀巻き)
「…くっ…」ずるずる
咲「……」
久(簀巻き)
「……」
咲「これまたノロケていっただけでしたね」
久(簀巻き)
「何?地下牢って最近流行りなの?」
咲「龍門渕で時間単位でレンタルしてますよ?」
久(簀巻き)
「いやそんな普通に犯罪情報流されても」
咲「今度二人で使ってみますか?」
久(簀巻き)
「勘弁してください」
--------------------------------------------------------
咲「あ、時間も押してきてるので
ここからは一部ダイジェストで行きますね」
咲「その他の失格者さんには
こんな方達がいらっしゃいました」
----------- −途中経過ダイジェスト− --------------
咲「はい。悪い神様の力が入った黒糖は失格です」
咲「ああ駄目です。風を使って
久さんを攫おうとするのも失格です」
咲「愛宕さんは口(くち)が△なので失格です」
----------- −途中経過ダイジェスト− --------------
久(簀巻き)
「……」
久(簀巻き)
「最後の理由はかわいそ過ぎない?」
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咲「…というわけで、ついに誰一人として
通過者が出る事なく
最後の選手になってしまいました」
咲「どうやらこれは、通過者ゼロで終わりそうですね…
はい、最後の方どうぞ」
美穂子
「あら…だったら私が、
最初で最後の通過者になるのね?」
咲「いいえ、やっぱり失格ですね」
美穂子
「まだ何も言っていないのだけれど」
咲「裸にリボンはやり過ぎですよ。
公然わいせつ物陳列罪で退場です」
美穂子
「…ダメかどうかは久が決める事じゃないかしら」
久(簀巻き)
「いや普通にアウトでしょ」
咲「はい、お疲れ様でした。
お帰りはあちらになります」
美穂子
「ちょっと待って、宮永さん。
一つ聞きたいことがあるのだけれど」
咲「何ですか?」
美穂子
「このまま、通過者ゼロで終わったら…
この大会はどうなるのかしら?」
咲「部長がかわいそうなので
私が初めてを捧げますけど」
美穂子
「そういう事…貴女が司会に回るなんて
おかしいと思ったけど、
最初からそれが狙いだったのね?」
咲「結果論ですよ?私もここまで
他の参加者が酷いとは思わなかったですし」
美穂子
「嘘ね…貴女は最初からこうなるように仕組んでいた」
美穂子
「そんな人に久を渡すわけにはいかないわ。
久は私が守って見せる」
咲「…ふふ、貴女にそれができますか?」
ゴゴゴゴゴ…
美穂子
「……」
咲「……」
ゴゴゴゴゴ…
美穂子
「…行きます!」ゴッ!!
咲「受けて立ちますよ!」ゴッ!!
ガッ、ゴスッ、バキッ、ザクッ!
久(簀巻き)
「……」
グサッ、ボカッ、ぐしゃっ!
久(簀巻き)
「…なんで私、誕生日に簀巻きにされた上
血みどろの決闘を見てるのかしら」
美穂子(血まみれ)
「ここだと久まで巻き込みかねないわ!
場所を変えましょう!」
咲(血まみれ)
「わかりました!」
シュッ…!
久(簀巻き)
「あ、しかもどっか行った…」
久(簀巻き)
「……」
しゅるんっ
久「帰りましょっか」
久「……」
久「…なに、この理不尽な置いてきぼり感」
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久「あーもう、結局半日も
無駄にしちゃったじゃない」ぶつぶつ
久「というかさぁ、私の事好きって言うんだったら
あんな謎大会じゃなくて
普通にお祝いして欲しいんだけど?」ぶつぶつ
久「実はお誕生日会とかちょっと
期待しちゃってたんですけど?」ぶつぶつ
久「……」
久「って、結局誰にも会わないで家に着いちゃったし…
誰か一人ぐらい突貫してきなさいよ」
ガチャッ
久「…ただいまー…って、一人暮らしなんだけどn」
パアアアンッ!!!
久「…て、えぇっ!?」
「「「「「誕生日おめでとー(ございます!!)」」」」」
久「ど、どうして皆いるの!?
しかも、さっき失格になった人まで…!」
優希(捨て犬)
「え?あれはあくまで部長に『初めて』を
渡す人を決める大会だじょ?」
和「誕生日パーティーは当然別にやりますよ?
そもそも私みたいに
こちらにしか参加しない人の方が多いですし」
まこ
「単に失格になっておしまいっちゅうなら、
もっと全力で足掻いとるわ」
京太郎
「というわけで…改めておめでとうございます!」
「「「「「おめでとーございます!!」」」」」
久「みんな…っ!」
久「……」
久「……」
咲(血まみれ)
「どうしました?」
久「どうして居るの?鍵かかってたわよね?」
咲(血まみれ)
「そこはまぁ、妻の特権で」
久「鍵渡した覚えはないんだけどなー」
咲(血まみれ)
「いない方がよかったですか?」
久「……」
久「…ホント、ズルいんだから」
久「いいわ!今日だけは不問にしてあげる!」
久「さぁみんな、私に貢物を献上しなさい!!」
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「「「「「お邪魔しましたー」」」」」
久「はいはい、今日はありがとね」
久「……」
久「ふふっ…宴の後はかくも寂しき…なんてね」
にゅっ
咲「何言ってるんですか。
本当の宴はこれからでしょう?」
久「うわぁっ!?帰ってなかったの!?」
咲「いやいや。ここで帰ったら
何のためにオーディションしたんですか」
久「…アレ、本気だったの?」
咲「もちろんです」
咲「とはいえ、結局通過者ゼロでしたからね。
司会の私が、部長に初めてを捧げますね?」
久「…私に選択権はないのかしら?」
咲「あったとして、私以外の人を選ぶんですか?」
久「あはは、すごい自信ね。
だったら何のために大会なんて開いたのよ」
咲「だって多少は相手してあげないと、
いつ乱入されるかわかりませんし」
咲「…と、つまらないお話はこのくらいにして。
来てください部長」
咲「今夜は寝かせませんよ?」
久「……」
久「普通、そういうのって食べる側が
言うセリフじゃないかしら」
咲「何なら私が食べましょうか?」
久「勘弁してください」
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チュンチュン
久「…しちゃった」
咲「昨晩はお楽しみでしたね」
久「なんで他人事…それは第三者が言うセリフでしょ」
咲「…えへへ。そうでした」
咲「……」にへらっ
久「あーもう、だらしない顔しちゃってまぁ」にへらっ
咲「…そこはお互い様ですよ?」
久「まぁねー。でも悪くないでしょ?」
咲「ええ」
咲「……」
咲「…責任、取ってくださいね?」
久「はいはい。さすがにここまでしといて
逃げるほど甲斐性なしじゃないわよ」
久「これからもよろしくね、咲」
咲「はい!」
咲「あ、そうだ。さっき監視カメラ見てたんですけど、
昨日この部屋に侵入しようとして
失敗した残党がまだいるみたいなんで
処分してきますね?」
久「…いろいろと台無しね!」
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照「…こうして誕生日にその身を捧げた事で
晴れて宮永家の系譜に名を刻んだ竹井久」
照「だがそんな彼女達に、
諦めきれなかったヤンデレ達の魔の手が
容赦なく襲い掛かる」
照「果たして、二人は障害を乗り越えて
見事ハッピーエンドを迎える事ができるのか」
照「次回『返り討ち』…お楽しみに」
菫「……」
菫「…普通に撃退してるっぽいんだが?」
照「いやまあ、そこは咲だし」
(完)
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キャップは普通の誕生日会に参加できたん……?
遅れちゃったけど久たんイェイ〜
キャップは>
美穂子(血みどろ)
「そこは全員参加しましたよ?」
咲(血みどろ)
「部長最優先ですからね」
久(簀巻き)
「だったら誕生日位簀巻き止めてくれない?」
相変わらずのノリ>
久(簀巻き)
「いい加減私怒っていいわよね」
咲「本当は好きなくせに」