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【咲-Saki-SS:照菫】照「全てを賭けたしりとりバトル」【ギャグ】
<あらすじ>
なし。<その他>のリクエストを参照のこと。
<登場人物>
宮永照,弘世菫,大星淡,渋谷尭深,亦野誠子
<症状>
・カオス
・照がちょっとヤンデレ
<その他>
・以下のリクエストに対する作品です。
菫さんの貞操を奪うためにシリトリで戦う話
--------------------------------------------------------
照「……」ペラッ…
菫「……」
淡「……」アワアワ
尭深
「……」ズズッ
照「……」ペラッ…
菫「…ん」のびー
照「…菫、暇そうだね」ピタッ
菫「…まあな」
照「しりとりでもする?」
淡「…!」アワッ
尭深
「…!」ズッ
菫「…退屈の極みみたいな選択だな」
照「やってみると意外と面白いよ?」
菫「何もしないよりはましかもしれないが」
淡「…」ゴクリ
尭深
「…」ズズ
照「やらない?」
菫「…お前にしては珍しく推すな?
ま、たまにはいいだろう」
淡「!」ガタッ
尭深
「!」ガタッ
照「聞いた?二人とも」
淡「聞いた!」
尭深
「…この耳で、しかと」
淡「しりとりバトルの幕開けだよ!」
菫「な、なんだその反応は」
照「菫。入口の扉に貼ってある張り紙を見て」
菫「…なんだあれ。あんなの前からあったか?」
菫「…ええと…」
--------------------------------------------------
『***** しりとりバトル週間 *****
今週に限り、しりとりは血で血を洗う
決闘扱いとする
しりとりバトルの敗者は
勝者の命令をなんでも一つ
受け入れなければならない
たとえそれが貞操であっても
敗者は差し出すものとする
−白糸台高校麻雀部 監督−』
--------------------------------------------------
菫「…なんだこれは……」
菫「なんだこれは!!」
照「見ての通り」
尭深
「…今ここに、淡ちゃんと私が
しりとりバトルの立会人となる事を宣言します」
尭深
「しりとりバトル、確かに受け付けました。
以降の一方的な棄権は即刻敗北とみなします」
淡「私達はこの決闘を完遂させるために
全力を尽くすよ!」
淡「…もちろん、処刑執行まで含めて、ね」
菫「…っ」ゾクッ
菫「あ、そう言えば今日家でパーティーがあるんだった。
髪の毛のセットがあるからお先に失礼す」
ガッ
照「逃がさない」
淡「今のうちに縛っちゃえ!」
菫(簀巻き)
「くっ…亦野!亦野はどこだ!」ジタバタ
尭深
「…誠子ちゃんなら私のクチコミ情報を信じて
海の主を釣りに行きましたけど…」
淡「1週間は戻らないって言ってたよ!」
菫(簀巻き)
「四面楚歌…!」
照「…戦う前から罰ゲームの心配するんだね。
菫はもっと気概のある人間じゃなかった?」
菫(簀巻き)
「うるさい!どうせお前らグルだろう!?
私の勝利の目なんてないに決まってる!」
淡「そ、そ、そんな事は、ないよ?」
菫(簀巻き)
「ほら見ろ馬鹿が引っかかった!
審判、思いっきり目が泳いでるじゃないか!」
照「人聞きが悪い。さすがに3%くらいは
勝利する可能性を残してある」
尭深
「…100回戦えば3回も勝てますよ」
菫(簀巻き)
「97回も喰われる計算じゃないか!」
照「まあ、別に決闘を受けないならそれでもいい」
照「むしろその方が手っ取り早い。
尭深。決闘を反故にしたものは?」
尭深
「…全てを失います」
照「というわけで、いただきます」
菫(簀巻き)
「わかった!やる!やればいいんだろう!
あーしりとりバトル楽しみだなー!!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
尭深
「…では、始める前にルールを説明しますね」
菫「ルール?ただしりとりするだけじゃないのか?」
照「普通にやってたらいつまでたっても
決着つかないでしょ?」
淡「だから特別ルールを用意しました!」
菫「嫌な予感しかしない」
尭深
「…ルールその1。
宮永先輩が使える言葉は、
全て弘世先輩に愛を囁く内容とします」
菫「…は?」
尭深
「…ルールその2。
弘世先輩が使える言葉は、
必ず末尾が<す>で終わるものとします」
菫「…はぁ?」
淡「敗北条件はフツーのしりとりと同じ!
<ん>で終わっちゃうか、
言葉が思いつかなくなったら負けだよ!」
尭深
「…後は時間制限を。3分以内に
回答できなければ負けとしますね」
菫「い、いやいやその前にちょっと待て。
何だ愛を囁くって」
淡「やってみればわかるよ!
じゃぁ、さっそくスタート!」
菫「いきなり!?」
照「じゃぁ私から」
照「『菫愛してる』」
菫「……っ!」
菫「いっ、いきなり単語じゃないんだが」
淡「次は菫先輩の番だよ!」
菫「ありなのか!?あれがありだと言うのか!?」
尭深
「…何ら問題ありません。
<単語でなければ駄目>という
ルールはありませんから」
照「わかったら早くして」
菫「やりたい放題過ぎだろ…」
菫「る…る…」
菫(あれ、これ私が不利過ぎないか?)
菫「…『留守』」
照「『菫大好き』」ノータイム
菫「…っ、い、言ってて恥ずかしくないのかお前は」
照「全然」
菫「き…き…」
菫(『キス』…いや、駄目だ。
この流れで『キス』は危険だ。
暴走される可能性がある)
菫「き…『金子』」
照「『菫は可愛い』」ノータイム
菫「っ、い…『椅子』」
照「『菫を食べたい』」ノータイム
菫「……っ」
淡「菫先輩顔真っ赤ー♪」
尭深
「…レアショット」パシャ、パシャッ
菫「う、うるさい!目の前でこんな
歯の浮くような言葉を連発されたら
仕方ないだろう!
後尭深、写真を撮るな!」
照「いいから早く」
菫「お前も容赦ないな!?
くそっ…『イギリス』だ!」
照「『菫を愛でたい』」ノータイム
菫「だから私が不利過ぎだろう!!!」
--------------------------------------------------------
――2時間後。
--------------------------------------------------------
菫「い…い…い…」
淡「1分30秒経過ー」
菫「ぐっ…焦るな…冷静に考えろ…!」
淡「に、に、に、2分経過ー。
弘世選手、残り1分で貞操の喪失です!」
尭深
「…50、49,48,47」
菫「カウントダウンするな!気が散る!」
菫「…そ、そうだ!思いついた!」
菫「『イアペトゥス』!!」
淡「何それ?」
菫「土星の第8衛星だ!」
照「『菫と添い遂げたい』」ノータイム
菫「ああああぁぁっ!」
淡(菫先輩も単語やめて文章にすればいいのに)
尭深
(…単語だけでここまで繋げるなんて…
さすが弘世先輩、無駄に博識)
淡(テルもテルで凄いよね…
よくもまぁこれだけ
愛する言葉が出てくるもんだよ!)
尭深
(…ヤンデレ)
照「……」
照「…菫。そんなに私に負けるのは嫌?」
照「私に食べられるのは、そんなに嫌?」
菫「……」
菫「…嫌に決まってるだろ」
菫「人生で一回しかない純潔なんだ。
こんな形で散らされてたまるか」
照「…私と、が嫌なの?それとも、展開が嫌なの?」
菫「……!」
菫「私の、次の回答はこれだ」
菫「……」
菫「『今は待ってくれ、そのうち勇気を出す』」
尭深
(…!すごく遠回しだけど…これは……!)
淡(告白だ!さぁ、これを受けてどう出るテルー!)
照「『菫を今食べたい』」ノータイム
菫「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁっ!」
菫「なんでだよ!?
私なりに身を切った回答だったんだぞ!?
受け取って綺麗に終わっておけよ!」
照「もう3年も待った。
モラトリアムなら十分与えたはず」
照「今すぐ私に食べられて」
淡「ていうか勇気の問題だったら
別に今でもいいじゃん」
菫「他人事だと思って無茶苦茶言うな!
ムードも何もあったもんじゃないだろ!」
尭深
「…ムードの問題だって言うなら
こちらで演出しますけど…」
菫「そういう養殖的なムードはいらないんだよ!
もっとこう自然に、特別な時に捧げさせてくれよ!」
淡「乙女か!」
菫「乙女だよ!」
尭深
「…しりとりゲームで負けて処刑とか
これ以上ないくらいに特別だと思いますけど」
菫「残念な意味の特別もいらないんだよ!」
照「めんどくさくなってきたから
もう問答無用で襲っていい?」ギュルギュル
菫「いいわけないだろ!」
照「じゃあさっさとしりとりして」ギュルギュル
菫「ていうか<い>で縛るのやめろ!」
照「一つの文字で縛るのはしりとりの常套手段でしょ」
菫「くそっ…い…い……」
淡「無駄話してる間に、菫先輩の
純潔喪失まで後1分です!」
尭深
「…50、49,48,47」
菫「だからカウントダウンやめろ!!」
--------------------------------------------------------
――次の日。
--------------------------------------------------------
淡「あーわあわあわあーわあわー♪」
淡「大星淡ただいま参上!」バタンッ
照「今日は」
尭深
「今日は、淡ちゃん」
菫「……」
淡「こんにちはー!ていうか
菫先輩いるなら挨拶くらい返してよ」
菫「……」
菫「…い…い…」
淡「まだやってたの!?」
照「菫が粘るからこの際やりたいところまで
やらせる事にした」
尭深
「…むしろよくここまで続きましたね…
弘世先輩の知識がもはや病的です」
菫「しりとりバトル週間が過ぎれば、
反故にしてもノーゲームって事になったからな」
菫「見てろ!絶対一週間乗り切ってやる!」
菫「…よし!思いついた!『インボックス』!」
照「『菫を囲いたい』」ノータイム
菫「ぐぁぁあ゛あ゛っっ!!」
照「さあ次を考えて。決着がつくまでは
菫にべったりまとわりついて離れないから」
菫「わかってるから待ってろ!」
菫「待てよ…!イン…で始まる英語で考えれば、
まだかなりの数あるはずだ!」
菫「『インパルス!』」
照「『菫をペロペロしたい』」
菫「『インボイス!』」
照「『菫を独り占めしたい』」
菫「『インサイエンス!』」
照「『菫を一生離さない』」
淡「……」
淡「…これ、後6日も続ける気なんだ?」
尭深
「…弘世先輩を定期監視してるファンクラブ会員によると、
登校中や休み時間にもやってたらしいよ」
淡「ある意味盛大なノロケだよね」
尭深
「…ファンクラブ会員も死屍累々みたい…」
菫「『インシデンス』どうだ!
イン系はまだまだストックがあるぞ!」
照「わかった。さすがに私も飽きてきたから、
条件を一つだけ加えよう」
菫「ここに来て自分に都合のいい条件
付けるのはなしだぞ?」
照「違う。むしろ菫の勝利条件を増やす」
菫「…言ってみろ」
照「<す>で終わらなくてもいい。
私が欲しいと思ってる一つの言葉。
それを答えられたら菫の勝ちでいい」
菫「難易度高すぎだろ」
照「じゃあ、ヒントもあげる」
照「1日と半分、私は菫に叫び続けた。
それに対して、菫はまだ一度も答えてない言葉がある」
照「さて、私の欲しい言葉は何でしょう」
照「『菫、答えて』」
菫「……」
菫「……」
菫「……」ぐっ
菫「『照、好きだ』」
照「……っ」
照「……」
照「うん。仕方ない。
今回は私の負けで許してあげる」ぎゅっ
菫「…そいつは、どうも」ぎゅっ
淡(…なるほど。そういう事だったんだ)
尭深
(…初めに要求された純潔に比べれば、
愛の言葉なんて軽いもの)
淡(テルは最初から、『好き』って
言ってほしかっただけだったんだね)
照「負けてしまったからには仕方ない。
私の純潔は潔く菫に捧げる」
淡(そんな事なかった)
菫「ちょっと待て!?私は純潔なんか
望んでないんだが!?」
照「勝者は敗者から全てを奪う。
そういうルールなのだから仕方ない」
菫「だから待て!何をもらうかは
勝者が決めていいんだろ!?」
照「私が好きなんでしょ?
だったら欲しいものは私に決まってる」
照「それとも、あの言葉はその場しのぎの嘘だったの?」
菫「…そ、そういうわけじゃないが」
照「なら何も問題ない」
照「というわけで、私達は処刑があるから
今日はもう上がる」
淡「お疲れさまー」
尭深
「…お疲れ様です」
菫(簀巻き)
「しれっと流してないで止めろ!
これじゃ結果が全く変わってないじゃないか!」
照「いいから勝者は大人しくして」ずるずる
菫(簀巻き)
「これ勝者の扱いじゃないだろ!!」ずるずる
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
バタンッ!!
誠子
「ただいま!わ、私が居ない間
弘世先輩襲われたりしなかった!?」
淡「2人して3日間欠席!」
尭深
「…しかも部屋から出てきてない」
誠子
「…守れなかったか…!
せめてこの、死闘の末に釣り上げた海の主を
お口に入れていただきたかった…!」
尭深
「…口から出まかせだったのに、
本当に釣ってくるとか…すごいね誠子ちゃん」
誠子
「でまかせだったの!?」
尭深
「…むしろどうして信じたの?」
誠子
「…次からはちゃんと、情報のウラを取ってから
行くことにしよう」
淡(また騙されそう)
誠子
「…それはそれとして、今日はどうしようか。
三麻って気分じゃないし、
別チームから誰か呼んでくる?」
尭深
「…誠子ちゃん。実はちょっと
やりたい事があるんだけど、聞いてくれる?」
誠子
「ん?何?」
尭深
「……」
尭深
「…しりとり、してみない?」
(完)
なし。<その他>のリクエストを参照のこと。
<登場人物>
宮永照,弘世菫,大星淡,渋谷尭深,亦野誠子
<症状>
・カオス
・照がちょっとヤンデレ
<その他>
・以下のリクエストに対する作品です。
菫さんの貞操を奪うためにシリトリで戦う話
--------------------------------------------------------
照「……」ペラッ…
菫「……」
淡「……」アワアワ
尭深
「……」ズズッ
照「……」ペラッ…
菫「…ん」のびー
照「…菫、暇そうだね」ピタッ
菫「…まあな」
照「しりとりでもする?」
淡「…!」アワッ
尭深
「…!」ズッ
菫「…退屈の極みみたいな選択だな」
照「やってみると意外と面白いよ?」
菫「何もしないよりはましかもしれないが」
淡「…」ゴクリ
尭深
「…」ズズ
照「やらない?」
菫「…お前にしては珍しく推すな?
ま、たまにはいいだろう」
淡「!」ガタッ
尭深
「!」ガタッ
照「聞いた?二人とも」
淡「聞いた!」
尭深
「…この耳で、しかと」
淡「しりとりバトルの幕開けだよ!」
菫「な、なんだその反応は」
照「菫。入口の扉に貼ってある張り紙を見て」
菫「…なんだあれ。あんなの前からあったか?」
菫「…ええと…」
--------------------------------------------------
『***** しりとりバトル週間 *****
今週に限り、しりとりは血で血を洗う
決闘扱いとする
しりとりバトルの敗者は
勝者の命令をなんでも一つ
受け入れなければならない
たとえそれが貞操であっても
敗者は差し出すものとする
−白糸台高校麻雀部 監督−』
--------------------------------------------------
菫「…なんだこれは……」
菫「なんだこれは!!」
照「見ての通り」
尭深
「…今ここに、淡ちゃんと私が
しりとりバトルの立会人となる事を宣言します」
尭深
「しりとりバトル、確かに受け付けました。
以降の一方的な棄権は即刻敗北とみなします」
淡「私達はこの決闘を完遂させるために
全力を尽くすよ!」
淡「…もちろん、処刑執行まで含めて、ね」
菫「…っ」ゾクッ
菫「あ、そう言えば今日家でパーティーがあるんだった。
髪の毛のセットがあるからお先に失礼す」
ガッ
照「逃がさない」
淡「今のうちに縛っちゃえ!」
菫(簀巻き)
「くっ…亦野!亦野はどこだ!」ジタバタ
尭深
「…誠子ちゃんなら私のクチコミ情報を信じて
海の主を釣りに行きましたけど…」
淡「1週間は戻らないって言ってたよ!」
菫(簀巻き)
「四面楚歌…!」
照「…戦う前から罰ゲームの心配するんだね。
菫はもっと気概のある人間じゃなかった?」
菫(簀巻き)
「うるさい!どうせお前らグルだろう!?
私の勝利の目なんてないに決まってる!」
淡「そ、そ、そんな事は、ないよ?」
菫(簀巻き)
「ほら見ろ馬鹿が引っかかった!
審判、思いっきり目が泳いでるじゃないか!」
照「人聞きが悪い。さすがに3%くらいは
勝利する可能性を残してある」
尭深
「…100回戦えば3回も勝てますよ」
菫(簀巻き)
「97回も喰われる計算じゃないか!」
照「まあ、別に決闘を受けないならそれでもいい」
照「むしろその方が手っ取り早い。
尭深。決闘を反故にしたものは?」
尭深
「…全てを失います」
照「というわけで、いただきます」
菫(簀巻き)
「わかった!やる!やればいいんだろう!
あーしりとりバトル楽しみだなー!!」
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
尭深
「…では、始める前にルールを説明しますね」
菫「ルール?ただしりとりするだけじゃないのか?」
照「普通にやってたらいつまでたっても
決着つかないでしょ?」
淡「だから特別ルールを用意しました!」
菫「嫌な予感しかしない」
尭深
「…ルールその1。
宮永先輩が使える言葉は、
全て弘世先輩に愛を囁く内容とします」
菫「…は?」
尭深
「…ルールその2。
弘世先輩が使える言葉は、
必ず末尾が<す>で終わるものとします」
菫「…はぁ?」
淡「敗北条件はフツーのしりとりと同じ!
<ん>で終わっちゃうか、
言葉が思いつかなくなったら負けだよ!」
尭深
「…後は時間制限を。3分以内に
回答できなければ負けとしますね」
菫「い、いやいやその前にちょっと待て。
何だ愛を囁くって」
淡「やってみればわかるよ!
じゃぁ、さっそくスタート!」
菫「いきなり!?」
照「じゃぁ私から」
照「『菫愛してる』」
菫「……っ!」
菫「いっ、いきなり単語じゃないんだが」
淡「次は菫先輩の番だよ!」
菫「ありなのか!?あれがありだと言うのか!?」
尭深
「…何ら問題ありません。
<単語でなければ駄目>という
ルールはありませんから」
照「わかったら早くして」
菫「やりたい放題過ぎだろ…」
菫「る…る…」
菫(あれ、これ私が不利過ぎないか?)
菫「…『留守』」
照「『菫大好き』」ノータイム
菫「…っ、い、言ってて恥ずかしくないのかお前は」
照「全然」
菫「き…き…」
菫(『キス』…いや、駄目だ。
この流れで『キス』は危険だ。
暴走される可能性がある)
菫「き…『金子』」
照「『菫は可愛い』」ノータイム
菫「っ、い…『椅子』」
照「『菫を食べたい』」ノータイム
菫「……っ」
淡「菫先輩顔真っ赤ー♪」
尭深
「…レアショット」パシャ、パシャッ
菫「う、うるさい!目の前でこんな
歯の浮くような言葉を連発されたら
仕方ないだろう!
後尭深、写真を撮るな!」
照「いいから早く」
菫「お前も容赦ないな!?
くそっ…『イギリス』だ!」
照「『菫を愛でたい』」ノータイム
菫「だから私が不利過ぎだろう!!!」
--------------------------------------------------------
――2時間後。
--------------------------------------------------------
菫「い…い…い…」
淡「1分30秒経過ー」
菫「ぐっ…焦るな…冷静に考えろ…!」
淡「に、に、に、2分経過ー。
弘世選手、残り1分で貞操の喪失です!」
尭深
「…50、49,48,47」
菫「カウントダウンするな!気が散る!」
菫「…そ、そうだ!思いついた!」
菫「『イアペトゥス』!!」
淡「何それ?」
菫「土星の第8衛星だ!」
照「『菫と添い遂げたい』」ノータイム
菫「ああああぁぁっ!」
淡(菫先輩も単語やめて文章にすればいいのに)
尭深
(…単語だけでここまで繋げるなんて…
さすが弘世先輩、無駄に博識)
淡(テルもテルで凄いよね…
よくもまぁこれだけ
愛する言葉が出てくるもんだよ!)
尭深
(…ヤンデレ)
照「……」
照「…菫。そんなに私に負けるのは嫌?」
照「私に食べられるのは、そんなに嫌?」
菫「……」
菫「…嫌に決まってるだろ」
菫「人生で一回しかない純潔なんだ。
こんな形で散らされてたまるか」
照「…私と、が嫌なの?それとも、展開が嫌なの?」
菫「……!」
菫「私の、次の回答はこれだ」
菫「……」
菫「『今は待ってくれ、そのうち勇気を出す』」
尭深
(…!すごく遠回しだけど…これは……!)
淡(告白だ!さぁ、これを受けてどう出るテルー!)
照「『菫を今食べたい』」ノータイム
菫「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁっ!」
菫「なんでだよ!?
私なりに身を切った回答だったんだぞ!?
受け取って綺麗に終わっておけよ!」
照「もう3年も待った。
モラトリアムなら十分与えたはず」
照「今すぐ私に食べられて」
淡「ていうか勇気の問題だったら
別に今でもいいじゃん」
菫「他人事だと思って無茶苦茶言うな!
ムードも何もあったもんじゃないだろ!」
尭深
「…ムードの問題だって言うなら
こちらで演出しますけど…」
菫「そういう養殖的なムードはいらないんだよ!
もっとこう自然に、特別な時に捧げさせてくれよ!」
淡「乙女か!」
菫「乙女だよ!」
尭深
「…しりとりゲームで負けて処刑とか
これ以上ないくらいに特別だと思いますけど」
菫「残念な意味の特別もいらないんだよ!」
照「めんどくさくなってきたから
もう問答無用で襲っていい?」ギュルギュル
菫「いいわけないだろ!」
照「じゃあさっさとしりとりして」ギュルギュル
菫「ていうか<い>で縛るのやめろ!」
照「一つの文字で縛るのはしりとりの常套手段でしょ」
菫「くそっ…い…い……」
淡「無駄話してる間に、菫先輩の
純潔喪失まで後1分です!」
尭深
「…50、49,48,47」
菫「だからカウントダウンやめろ!!」
--------------------------------------------------------
――次の日。
--------------------------------------------------------
淡「あーわあわあわあーわあわー♪」
淡「大星淡ただいま参上!」バタンッ
照「今日は」
尭深
「今日は、淡ちゃん」
菫「……」
淡「こんにちはー!ていうか
菫先輩いるなら挨拶くらい返してよ」
菫「……」
菫「…い…い…」
淡「まだやってたの!?」
照「菫が粘るからこの際やりたいところまで
やらせる事にした」
尭深
「…むしろよくここまで続きましたね…
弘世先輩の知識がもはや病的です」
菫「しりとりバトル週間が過ぎれば、
反故にしてもノーゲームって事になったからな」
菫「見てろ!絶対一週間乗り切ってやる!」
菫「…よし!思いついた!『インボックス』!」
照「『菫を囲いたい』」ノータイム
菫「ぐぁぁあ゛あ゛っっ!!」
照「さあ次を考えて。決着がつくまでは
菫にべったりまとわりついて離れないから」
菫「わかってるから待ってろ!」
菫「待てよ…!イン…で始まる英語で考えれば、
まだかなりの数あるはずだ!」
菫「『インパルス!』」
照「『菫をペロペロしたい』」
菫「『インボイス!』」
照「『菫を独り占めしたい』」
菫「『インサイエンス!』」
照「『菫を一生離さない』」
淡「……」
淡「…これ、後6日も続ける気なんだ?」
尭深
「…弘世先輩を定期監視してるファンクラブ会員によると、
登校中や休み時間にもやってたらしいよ」
淡「ある意味盛大なノロケだよね」
尭深
「…ファンクラブ会員も死屍累々みたい…」
菫「『インシデンス』どうだ!
イン系はまだまだストックがあるぞ!」
照「わかった。さすがに私も飽きてきたから、
条件を一つだけ加えよう」
菫「ここに来て自分に都合のいい条件
付けるのはなしだぞ?」
照「違う。むしろ菫の勝利条件を増やす」
菫「…言ってみろ」
照「<す>で終わらなくてもいい。
私が欲しいと思ってる一つの言葉。
それを答えられたら菫の勝ちでいい」
菫「難易度高すぎだろ」
照「じゃあ、ヒントもあげる」
照「1日と半分、私は菫に叫び続けた。
それに対して、菫はまだ一度も答えてない言葉がある」
照「さて、私の欲しい言葉は何でしょう」
照「『菫、答えて』」
菫「……」
菫「……」
菫「……」ぐっ
菫「『照、好きだ』」
照「……っ」
照「……」
照「うん。仕方ない。
今回は私の負けで許してあげる」ぎゅっ
菫「…そいつは、どうも」ぎゅっ
淡(…なるほど。そういう事だったんだ)
尭深
(…初めに要求された純潔に比べれば、
愛の言葉なんて軽いもの)
淡(テルは最初から、『好き』って
言ってほしかっただけだったんだね)
照「負けてしまったからには仕方ない。
私の純潔は潔く菫に捧げる」
淡(そんな事なかった)
菫「ちょっと待て!?私は純潔なんか
望んでないんだが!?」
照「勝者は敗者から全てを奪う。
そういうルールなのだから仕方ない」
菫「だから待て!何をもらうかは
勝者が決めていいんだろ!?」
照「私が好きなんでしょ?
だったら欲しいものは私に決まってる」
照「それとも、あの言葉はその場しのぎの嘘だったの?」
菫「…そ、そういうわけじゃないが」
照「なら何も問題ない」
照「というわけで、私達は処刑があるから
今日はもう上がる」
淡「お疲れさまー」
尭深
「…お疲れ様です」
菫(簀巻き)
「しれっと流してないで止めろ!
これじゃ結果が全く変わってないじゃないか!」
照「いいから勝者は大人しくして」ずるずる
菫(簀巻き)
「これ勝者の扱いじゃないだろ!!」ずるずる
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------
バタンッ!!
誠子
「ただいま!わ、私が居ない間
弘世先輩襲われたりしなかった!?」
淡「2人して3日間欠席!」
尭深
「…しかも部屋から出てきてない」
誠子
「…守れなかったか…!
せめてこの、死闘の末に釣り上げた海の主を
お口に入れていただきたかった…!」
尭深
「…口から出まかせだったのに、
本当に釣ってくるとか…すごいね誠子ちゃん」
誠子
「でまかせだったの!?」
尭深
「…むしろどうして信じたの?」
誠子
「…次からはちゃんと、情報のウラを取ってから
行くことにしよう」
淡(また騙されそう)
誠子
「…それはそれとして、今日はどうしようか。
三麻って気分じゃないし、
別チームから誰か呼んでくる?」
尭深
「…誠子ちゃん。実はちょっと
やりたい事があるんだけど、聞いてくれる?」
誠子
「ん?何?」
尭深
「……」
尭深
「…しりとり、してみない?」
(完)
この記事へのコメント
照が交渉の常套手段使った!と思ったらそんなことなかった
Posted by at 2015年12月06日 01:16
しりとりを無駄に深読みした人は絶対居る。居るハズだ……!
Posted by at 2015年12月06日 05:20
確かに3%くらいは菫が勝てそうなルールだな。
Posted by at 2015年12月07日 14:51
亦野がたかみーに勝てるイメージ湧かないしこれは食べられますね…
Posted by at 2015年12月08日 17:32
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