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【咲-Saki-SS】久「えーと…奴隷商人?」【簀巻き咲】【小ネタ】
<あらすじ>
なし。本当に小ネタなので頭空っぽにして
読んでみてください。
<登場人物>
竹井久,園城寺怜,原村和,宮永咲,その他
<症状>
・カオス
<その他>
管理人が夢で見たシリーズカオスギャグ小ネタ編。
世界観は基本簀巻きでファンタジー。
実際に見た夢はシリアス過ぎたので
オリジナルSS側として別に出します。
--------------------------------------------------------
久「ん…ふぁあああ…っと。寝ちゃってたみたいね」
久「あれ?私部室に居たはずよね?
ここどこかしら……室内ですらないじゃない」
久「生い茂る草の香り、燦燦と照り付ける太陽。
そよそよと心地よくそよぐ風」
久「そして目の前に広がるは謎の屋台」
久「うん、間違いなく夢ね。
それならそれで楽しみましょうか」
久「とりあえずはあの屋台ね。
看板ないけど一体何売ってるのかしら」
『安いで安いでー。イキのいい……いりませんかーぁ』
久「ほう。安いと言われると庶民派雀士の
竹井久としては動かざるを得ないわね!」
久「すいませーん!ちょっといいですかー!」
トキ
「おーぅ可愛いお嬢ちゃん
膝枕点数30点くらいやんけ。
もうちょい肉付けて出直してやー」
久「えぇ!?なんで流れるように罵倒されたの私!?
ていうかそれ罵倒でいいのよね!?」
トキ
「60点以下は不合格や痩せ肉」
久「やっぱり罵倒されてた!!
で、結局何を売ってるの?」
トキ
「おお、痩せ肉ちゃんお客さんか。
そいつは失礼。私は奴隷商人や。
ロリから老婆まで幅広く取り揃えとるで?」
久「あ、ごめんなさい。
私には関係ない話みたいなので
失礼しますね」
トキ
「露骨に引かんといて!膝枕点数10点オマケしたるから!
ここ全然人通らへんから
あんたが今日初めてのお客さんなんや!」
久「オマケしても不合格じゃない…
というかそれならもっと人通りの多いところ
行けばいいんじゃないの?
いや、犯罪の片棒は担ぎたくないけどさ」
トキ
「まあいろいろわけありなんや」
久「とりあえず警察に連絡していい?」
トキ
「ぽ、ポリはあかんて。いや何も悪い事してへんけど
ポリはあかん、な?」
久(…まあいいか。どうせ夢なんだし。
いっそはじけちゃいましょうか)
久「仕方ないわね、不問にしてあげる。
で、実際どんな感じで売ってるの?」
トキ
「よっくぞ聞いてくれました!
こっちのリスト見たってやー」
久「ふむ」
----------------------------------------
『トキちゃん屋 奴隷リスト』
・天使 : 500$
・犬 : 300$
・なんか目が光る : 300$
・フジタ :1000$
・カニ : 700$
・黒糖はおいしい : 300$
・座敷童みたいなの: 400$
・風神 : 200$
・農民 : 300$
・魔王 : 10$
----------------------------------------
久「……」
トキ
「どや?」
久「待って、ツッコミが追い付かない。
一つずつ行かせてほしいんだけど」
トキ
「へ?なんか変やった?」
久「むしろ変なところしかないでしょ!?
人間がフジタさんと農民くらいしかいないじゃない!
というかいきなり天使って何なの!?」
トキ
「芸名みたいな?」
久「いやいやいや、芸名は別にいいけど
もうちょっとちゃんと考えなさいよ!
何この『なんか目が光る』って!
名前ですらないじゃない!」
トキ
「やー、そう言われてもあれは
他に言いようがないっちゅぅか」
久「あと値段!何なの!?
なんで天使が500$なのに
風神が200$なのよ!
極めつけはフジタの1000$!!
なんで人間が最高値なのよ!!
魔王なんて10$よ!?
魔王100体でフジタと同じって
おかしいでしょ!?」
トキ
「値段は本人の自己申告制なんでー」
久「……というかこれ、
奴隷じゃなくて風俗じゃないの?
人一人の値段にしては安過ぎるでしょ」
トキ
「……マジで?ちょっと相談会議するから待ってや」
久「誰と?」
トキ
「売りに出しとる奴隷達や。帰ったらあかんで!
膝枕点数減点するからな!?」
久「どんだけ引っ張るのよその謎採点」
トキ
『おーい奴隷どもテレパシーで集合や!!』
奴隷
『『『はーい』』』
トキ
『なんや値段安過ぎ言われてんねんけど』
ユーキ
『私はおかしいと思ってたじょ。
いくらなんでも300$はないじぇ』
トキ
『何でそれ値付けの時に言わんかったん』
ユーキ
『だってノドちゃんが500$だじょ?
私がノドちゃんより高いってのはないだろ』
トキ
『ノドカはどうして500$にしたん』
ノドカ
『ニンゲン界のお金よくわからなかったので……』
フジタ
『あ、やっぱりそうだったのか。
正直私も相当安めにしたんだけど
なぜか最高値になってて涙目だったんだが』
トキ
『いくらくらいが適正なん?』
フジタ
『ニンゲン一人の値段だろ?
100倍しても安いんじゃないか?』
トキ
『マジですかー』
トキ
「……相談してきたわ。今から値段100倍で」
久「高過ぎて買えないから失礼するわね」
トキ
「なんっっやねん!なら最初からあの値段でええやん!
なんで文句付けたんや!!」
久「一般論よ。人一人の値段としては100倍でも安過ぎるもの。
第一私は人身売買に手を染めるつもりはないわ」
トキ
「あ、ヒトやなかったらええとか?」
久「いやいや、犬猫でもつれてくるつもりなの?」
トキ
「百聞は一見に如かずや。
天使さん来たってやー」
バサッ、バサッ
ノドカ
「呼びました?」
バサッ、バサッ
久「……え?」
久(え、本当に天使が空から降りてきたんだけど。
え、なにこれCG?)
久「……ってそういえば夢だっけ。
いやあ流石に何でもありねー」
トキ
「順応が早くて何よりや。
どや、このイキのいい天使が500$。
お買い得やで?」
久「お買い得を通り越して
裏があるとしか思えないレベルだけど…
というか、売られる貴女はそれでいいの?」
ノドカ
「あ、はい。元々私達から
トキさんにお願いした話ですし」
久「なんでまたそんな安売りを」
ノドカ
「ええと…トキさん、
これ言っちゃってもいいんですっけ」
トキ
「いやいやあかんやろ」
ノドカ
「秘密だそうです」
久「オーケーやっぱり裏があるって事ね?
さようなら警察は後で呼んでおきます」
トキ
「ちょぉぉぉぉ!わかった!話すから!
話すからポリは呼ばんといてぇぇえぇえ!!」
久「最初から大人しく話せばいいのよ。
で、どんな後ろ暗い事情があるの?」
ノドカ
「別に後ろ暗くはないんですけど。
私達、どの子も絶滅寸前の希少種なんです。
このままだと未来がありません」
久「……思ったより重い話が出てきたわね」
ノドカ
「普通の淫魔なら淫魔同士で交配してもいいんですが…
私達の場合は劣性遺伝扱いになって、
種の特徴が消えてしまうみたいなんです」
久「今さらっと淫魔とか言わなかった?」
ノドカ
「でも、その手の遺伝子が弱いニンゲンとの交配なら、
種の特徴を色濃く残せるみたいなので」
久「さっきさらっと淫魔とか言わなかった?」
トキ
「んで、私が絶滅危惧種の相談を受けて
ニンゲン界でトキちゃん屋をオープンしたってわけや」
久「ああ、うん。経緯はわかったけど。
淫魔って言ったわよね?
それって淫魔と、その、するって事なのよね?
むしろお金もらってもお断りなんだけど」
トキ
「うわぁ、血も涙もない女や……
今まさに滅ばんとしとる種に対して
よおそんな冷たい言葉を吐けたもんやで」
久「そんな事言われても……そもそも、
それなら男を捕まえるべきじゃないの?
女同士じゃ子供はできないでしょ」
ノドカ
「アイピーエスという魔法で
同性の間でも子供ができるらしいです」
久「……あ、もしかしてこれ、
私が孕まされたりする奴じゃない?」
ノドカ
「母体はニンゲンの方がいいみたいですね。
こちらとしても母体多い方が
たくさん産みつけられますし」
久「さらっと怖い発言を…貴女やっぱり
天使っていうより淫魔だわ」
トキ
「で、どうするん?買うん?買っちゃうん?」
久「さっきお金もらっても嫌って
言ったばっかりなんだけど」
トキ
「こんだけ冷やかしてそれはないやろ?
どれか一匹でも買ってってや」
久「匹て」
久「というかさ、すっごく言いづらいんだけど」
トキ
「なんや」
久「いや、確かにこれだけ引っ張って
本当に申し訳ないんだけどね。
私のお財布事情的に買える子がほとんどいないわ」
トキ
「はぁああああ!!?はぁあああああ!!!?」
久「し、仕方ないでしょ!?こちとら貧乏女子高生なのよ!?
諭吉さんがいらっしゃるわけないでしょ!」
トキ
「なら何で安過ぎるとかケチつけたん!
むしろ値下げ交渉に入るべきところやろ!?」
久「いや最初から買う気なかったし…
野口さん3人じゃ交渉する余地もないでしょ」
?『なんだ、なら私は買えるんじゃないですか。
まあ久さんに合わせて値段下げておいたんですけど』
久「へ?」
サキ
「えへへ、来ちゃいました。
私なら10$…1120円ですからおつりが来ますよ?」
久「ええと、つまり……あなたが魔王って事よね?
安過ぎる上に魔王って言われると
なんかもう手を出す気にもならないっていうか」
しゅるんっ
久(簀巻き)
「え、ちょっと待ってなにこれ。
なんで私簀巻きにされてるの???」
サキ
「高位の拘束魔法です。
おふとんが優しく包み込んでくれます。
安眠効果もありますよ?」
久(簀巻き)
「魔王とは思えない優しさが逆に怖い!」
久(簀巻き)
「て、うわ、ホントに眠くなってきたっ…
この状況で…寝る、とか…怖……」
サキ
「起きるまでには初夜の準備整えておきますね」
サキ
「あ。アイピーエスかけとかないと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
久(簀巻き)
「……という夢を見たんだけど。
夢から覚めたのに状況が変わってないのよね」
咲「はあ。じゃあ、とりあえず
1120円財布から没収しておきますね」
久(簀巻き)
「むしろこれ、私が賠償金
請求したいレベルじゃない?」
咲「お金のやり取り自体無意味じゃないですか。
婦婦(ふうふ)で財布を分けるなんて不毛ですよ」
久(簀巻き)
「婦婦を辞書で引いて見なさいよ」
咲「出ませんでした。
まだ時代が追い付いてきませんね」
咲「というか、部長もさらっと私の事
魔王扱いしてたんですね
流石に傷ついたので純潔もらっていいですか?」
久(簀巻き)
「魔王扱いしてた夢と現実で
全然差異がないんだけど?
むしろ普段の行動を悔い改めなさい」
咲「わかりましたよ……じゃあ百歩譲って
私の純潔を捧げます」
久(簀巻き)
「いや、拘束を解きなさいって言ってるんだけど?」
咲「あ、純潔はもらっていいって事ですね?
えへへ、早合点しちゃいました」
久(簀巻き)
「まずは簀巻きを解きなさいって言ってるんだけど???」
--------------------------------------------------------
久「それにしても変な夢だったわ。
何よ奴隷ってそんな趣味ないわよ」
咲「奴隷リストが作れちゃうくらいにはタラシてるって
自覚が出てきたようで何よりです」
久「いやいやあのリストに意味はないでしょ。
和とか入ってたじゃない」
咲「どうですかね…和ちゃん、なんだかんだ
部長には全幅の信頼を置いてる感じしますし。
正直いつ寝返ってもおかしくないと思ってますよ?」
久「これ以上ヤンデレが増えるのは勘弁して?」
咲「どうせ今も命を狙われてるんですし…
対象が命より純潔になる分ましじゃないですか?
まぁどちらにせよ私が排除しますけど」
久「愛される方が拒否しにくいのよ」
咲(そういう事言っちゃうから狙われるんだよ)
咲「それにしても絶滅危惧種ですか。
そっちは何か意味あるんですかね?」
久「ないんじゃない?前アルバム見せてもらったけど
宮永家むしろ遺伝子仕事し過ぎでしょ」
久「アルバムに乗ってる女の子全員
もれなく宮永ホーン搭載してたし」
咲「部長と子供できたらウェーブの髪に
この角が生えるんですね。面白おかしいです」
久「そこは子供の行く末を案じてあげなさいよ……
ってそろそろ起きましょうか。もうお昼近いじゃない」
咲「部長が寝かせてくれなかったから……」
久「安眠妨害されたのは私の方なんだけど?」
久「あ、何となく夢を見た理由わかったかも。
これ咲が夜中に侵入して私を拘束して
添い寝してたからじゃない?」
久「考えてみたら貴女の行動って淫魔そのものだわ」
咲「さ、夢の話はおしまいにしましょうか」
久「随分露骨にたたんできたわね」
咲「あ、他の人にはこんな話しないでくださいね?
部長が女の子を買いたがってるなんて知られたら
とんでもない事になりますから」
久「言われなくても貴女以外には話さないわよ」
(完)
なし。本当に小ネタなので頭空っぽにして
読んでみてください。
<登場人物>
竹井久,園城寺怜,原村和,宮永咲,その他
<症状>
・カオス
<その他>
管理人が夢で見たシリーズカオスギャグ小ネタ編。
世界観は基本簀巻きでファンタジー。
実際に見た夢はシリアス過ぎたので
オリジナルSS側として別に出します。
--------------------------------------------------------
久「ん…ふぁあああ…っと。寝ちゃってたみたいね」
久「あれ?私部室に居たはずよね?
ここどこかしら……室内ですらないじゃない」
久「生い茂る草の香り、燦燦と照り付ける太陽。
そよそよと心地よくそよぐ風」
久「そして目の前に広がるは謎の屋台」
久「うん、間違いなく夢ね。
それならそれで楽しみましょうか」
久「とりあえずはあの屋台ね。
看板ないけど一体何売ってるのかしら」
『安いで安いでー。イキのいい……いりませんかーぁ』
久「ほう。安いと言われると庶民派雀士の
竹井久としては動かざるを得ないわね!」
久「すいませーん!ちょっといいですかー!」
トキ
「おーぅ可愛いお嬢ちゃん
膝枕点数30点くらいやんけ。
もうちょい肉付けて出直してやー」
久「えぇ!?なんで流れるように罵倒されたの私!?
ていうかそれ罵倒でいいのよね!?」
トキ
「60点以下は不合格や痩せ肉」
久「やっぱり罵倒されてた!!
で、結局何を売ってるの?」
トキ
「おお、痩せ肉ちゃんお客さんか。
そいつは失礼。私は奴隷商人や。
ロリから老婆まで幅広く取り揃えとるで?」
久「あ、ごめんなさい。
私には関係ない話みたいなので
失礼しますね」
トキ
「露骨に引かんといて!膝枕点数10点オマケしたるから!
ここ全然人通らへんから
あんたが今日初めてのお客さんなんや!」
久「オマケしても不合格じゃない…
というかそれならもっと人通りの多いところ
行けばいいんじゃないの?
いや、犯罪の片棒は担ぎたくないけどさ」
トキ
「まあいろいろわけありなんや」
久「とりあえず警察に連絡していい?」
トキ
「ぽ、ポリはあかんて。いや何も悪い事してへんけど
ポリはあかん、な?」
久(…まあいいか。どうせ夢なんだし。
いっそはじけちゃいましょうか)
久「仕方ないわね、不問にしてあげる。
で、実際どんな感じで売ってるの?」
トキ
「よっくぞ聞いてくれました!
こっちのリスト見たってやー」
久「ふむ」
----------------------------------------
『トキちゃん屋 奴隷リスト』
・天使 : 500$
・犬 : 300$
・なんか目が光る : 300$
・フジタ :1000$
・カニ : 700$
・黒糖はおいしい : 300$
・座敷童みたいなの: 400$
・風神 : 200$
・農民 : 300$
・魔王 : 10$
----------------------------------------
久「……」
トキ
「どや?」
久「待って、ツッコミが追い付かない。
一つずつ行かせてほしいんだけど」
トキ
「へ?なんか変やった?」
久「むしろ変なところしかないでしょ!?
人間がフジタさんと農民くらいしかいないじゃない!
というかいきなり天使って何なの!?」
トキ
「芸名みたいな?」
久「いやいやいや、芸名は別にいいけど
もうちょっとちゃんと考えなさいよ!
何この『なんか目が光る』って!
名前ですらないじゃない!」
トキ
「やー、そう言われてもあれは
他に言いようがないっちゅぅか」
久「あと値段!何なの!?
なんで天使が500$なのに
風神が200$なのよ!
極めつけはフジタの1000$!!
なんで人間が最高値なのよ!!
魔王なんて10$よ!?
魔王100体でフジタと同じって
おかしいでしょ!?」
トキ
「値段は本人の自己申告制なんでー」
久「……というかこれ、
奴隷じゃなくて風俗じゃないの?
人一人の値段にしては安過ぎるでしょ」
トキ
「……マジで?ちょっと相談会議するから待ってや」
久「誰と?」
トキ
「売りに出しとる奴隷達や。帰ったらあかんで!
膝枕点数減点するからな!?」
久「どんだけ引っ張るのよその謎採点」
トキ
『おーい奴隷どもテレパシーで集合や!!』
奴隷
『『『はーい』』』
トキ
『なんや値段安過ぎ言われてんねんけど』
ユーキ
『私はおかしいと思ってたじょ。
いくらなんでも300$はないじぇ』
トキ
『何でそれ値付けの時に言わんかったん』
ユーキ
『だってノドちゃんが500$だじょ?
私がノドちゃんより高いってのはないだろ』
トキ
『ノドカはどうして500$にしたん』
ノドカ
『ニンゲン界のお金よくわからなかったので……』
フジタ
『あ、やっぱりそうだったのか。
正直私も相当安めにしたんだけど
なぜか最高値になってて涙目だったんだが』
トキ
『いくらくらいが適正なん?』
フジタ
『ニンゲン一人の値段だろ?
100倍しても安いんじゃないか?』
トキ
『マジですかー』
トキ
「……相談してきたわ。今から値段100倍で」
久「高過ぎて買えないから失礼するわね」
トキ
「なんっっやねん!なら最初からあの値段でええやん!
なんで文句付けたんや!!」
久「一般論よ。人一人の値段としては100倍でも安過ぎるもの。
第一私は人身売買に手を染めるつもりはないわ」
トキ
「あ、ヒトやなかったらええとか?」
久「いやいや、犬猫でもつれてくるつもりなの?」
トキ
「百聞は一見に如かずや。
天使さん来たってやー」
バサッ、バサッ
ノドカ
「呼びました?」
バサッ、バサッ
久「……え?」
久(え、本当に天使が空から降りてきたんだけど。
え、なにこれCG?)
久「……ってそういえば夢だっけ。
いやあ流石に何でもありねー」
トキ
「順応が早くて何よりや。
どや、このイキのいい天使が500$。
お買い得やで?」
久「お買い得を通り越して
裏があるとしか思えないレベルだけど…
というか、売られる貴女はそれでいいの?」
ノドカ
「あ、はい。元々私達から
トキさんにお願いした話ですし」
久「なんでまたそんな安売りを」
ノドカ
「ええと…トキさん、
これ言っちゃってもいいんですっけ」
トキ
「いやいやあかんやろ」
ノドカ
「秘密だそうです」
久「オーケーやっぱり裏があるって事ね?
さようなら警察は後で呼んでおきます」
トキ
「ちょぉぉぉぉ!わかった!話すから!
話すからポリは呼ばんといてぇぇえぇえ!!」
久「最初から大人しく話せばいいのよ。
で、どんな後ろ暗い事情があるの?」
ノドカ
「別に後ろ暗くはないんですけど。
私達、どの子も絶滅寸前の希少種なんです。
このままだと未来がありません」
久「……思ったより重い話が出てきたわね」
ノドカ
「普通の淫魔なら淫魔同士で交配してもいいんですが…
私達の場合は劣性遺伝扱いになって、
種の特徴が消えてしまうみたいなんです」
久「今さらっと淫魔とか言わなかった?」
ノドカ
「でも、その手の遺伝子が弱いニンゲンとの交配なら、
種の特徴を色濃く残せるみたいなので」
久「さっきさらっと淫魔とか言わなかった?」
トキ
「んで、私が絶滅危惧種の相談を受けて
ニンゲン界でトキちゃん屋をオープンしたってわけや」
久「ああ、うん。経緯はわかったけど。
淫魔って言ったわよね?
それって淫魔と、その、するって事なのよね?
むしろお金もらってもお断りなんだけど」
トキ
「うわぁ、血も涙もない女や……
今まさに滅ばんとしとる種に対して
よおそんな冷たい言葉を吐けたもんやで」
久「そんな事言われても……そもそも、
それなら男を捕まえるべきじゃないの?
女同士じゃ子供はできないでしょ」
ノドカ
「アイピーエスという魔法で
同性の間でも子供ができるらしいです」
久「……あ、もしかしてこれ、
私が孕まされたりする奴じゃない?」
ノドカ
「母体はニンゲンの方がいいみたいですね。
こちらとしても母体多い方が
たくさん産みつけられますし」
久「さらっと怖い発言を…貴女やっぱり
天使っていうより淫魔だわ」
トキ
「で、どうするん?買うん?買っちゃうん?」
久「さっきお金もらっても嫌って
言ったばっかりなんだけど」
トキ
「こんだけ冷やかしてそれはないやろ?
どれか一匹でも買ってってや」
久「匹て」
久「というかさ、すっごく言いづらいんだけど」
トキ
「なんや」
久「いや、確かにこれだけ引っ張って
本当に申し訳ないんだけどね。
私のお財布事情的に買える子がほとんどいないわ」
トキ
「はぁああああ!!?はぁあああああ!!!?」
久「し、仕方ないでしょ!?こちとら貧乏女子高生なのよ!?
諭吉さんがいらっしゃるわけないでしょ!」
トキ
「なら何で安過ぎるとかケチつけたん!
むしろ値下げ交渉に入るべきところやろ!?」
久「いや最初から買う気なかったし…
野口さん3人じゃ交渉する余地もないでしょ」
?『なんだ、なら私は買えるんじゃないですか。
まあ久さんに合わせて値段下げておいたんですけど』
久「へ?」
サキ
「えへへ、来ちゃいました。
私なら10$…1120円ですからおつりが来ますよ?」
久「ええと、つまり……あなたが魔王って事よね?
安過ぎる上に魔王って言われると
なんかもう手を出す気にもならないっていうか」
しゅるんっ
久(簀巻き)
「え、ちょっと待ってなにこれ。
なんで私簀巻きにされてるの???」
サキ
「高位の拘束魔法です。
おふとんが優しく包み込んでくれます。
安眠効果もありますよ?」
久(簀巻き)
「魔王とは思えない優しさが逆に怖い!」
久(簀巻き)
「て、うわ、ホントに眠くなってきたっ…
この状況で…寝る、とか…怖……」
サキ
「起きるまでには初夜の準備整えておきますね」
サキ
「あ。アイピーエスかけとかないと」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
久(簀巻き)
「……という夢を見たんだけど。
夢から覚めたのに状況が変わってないのよね」
咲「はあ。じゃあ、とりあえず
1120円財布から没収しておきますね」
久(簀巻き)
「むしろこれ、私が賠償金
請求したいレベルじゃない?」
咲「お金のやり取り自体無意味じゃないですか。
婦婦(ふうふ)で財布を分けるなんて不毛ですよ」
久(簀巻き)
「婦婦を辞書で引いて見なさいよ」
咲「出ませんでした。
まだ時代が追い付いてきませんね」
咲「というか、部長もさらっと私の事
魔王扱いしてたんですね
流石に傷ついたので純潔もらっていいですか?」
久(簀巻き)
「魔王扱いしてた夢と現実で
全然差異がないんだけど?
むしろ普段の行動を悔い改めなさい」
咲「わかりましたよ……じゃあ百歩譲って
私の純潔を捧げます」
久(簀巻き)
「いや、拘束を解きなさいって言ってるんだけど?」
咲「あ、純潔はもらっていいって事ですね?
えへへ、早合点しちゃいました」
久(簀巻き)
「まずは簀巻きを解きなさいって言ってるんだけど???」
--------------------------------------------------------
久「それにしても変な夢だったわ。
何よ奴隷ってそんな趣味ないわよ」
咲「奴隷リストが作れちゃうくらいにはタラシてるって
自覚が出てきたようで何よりです」
久「いやいやあのリストに意味はないでしょ。
和とか入ってたじゃない」
咲「どうですかね…和ちゃん、なんだかんだ
部長には全幅の信頼を置いてる感じしますし。
正直いつ寝返ってもおかしくないと思ってますよ?」
久「これ以上ヤンデレが増えるのは勘弁して?」
咲「どうせ今も命を狙われてるんですし…
対象が命より純潔になる分ましじゃないですか?
まぁどちらにせよ私が排除しますけど」
久「愛される方が拒否しにくいのよ」
咲(そういう事言っちゃうから狙われるんだよ)
咲「それにしても絶滅危惧種ですか。
そっちは何か意味あるんですかね?」
久「ないんじゃない?前アルバム見せてもらったけど
宮永家むしろ遺伝子仕事し過ぎでしょ」
久「アルバムに乗ってる女の子全員
もれなく宮永ホーン搭載してたし」
咲「部長と子供できたらウェーブの髪に
この角が生えるんですね。面白おかしいです」
久「そこは子供の行く末を案じてあげなさいよ……
ってそろそろ起きましょうか。もうお昼近いじゃない」
咲「部長が寝かせてくれなかったから……」
久「安眠妨害されたのは私の方なんだけど?」
久「あ、何となく夢を見た理由わかったかも。
これ咲が夜中に侵入して私を拘束して
添い寝してたからじゃない?」
久「考えてみたら貴女の行動って淫魔そのものだわ」
咲「さ、夢の話はおしまいにしましょうか」
久「随分露骨にたたんできたわね」
咲「あ、他の人にはこんな話しないでくださいね?
部長が女の子を買いたがってるなんて知られたら
とんでもない事になりますから」
久「言われなくても貴女以外には話さないわよ」
(完)
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〇言いづらい
意味深ですねぇ(*´・ω・`)b