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【咲-Saki-SS:淡照菫】淡「おいでよモンスターハウス!」【あまあま】

<あらすじ>
菫「卒業も近いので一人暮らしする事にした」

照・淡
 「不束者ですがお世話になります!」

菫「なんでだよ!?」

<登場人物>
宮永照,弘世菫,大星淡,渋谷尭深,亦野誠子

<症状>
・あまあま
・依存(かわいい)

<その他>
次のリクエストに対する作品です。
・淡照菫で糖度高めの話。病むかどうかはおまかせ。



--------------------------------------------------------



菫「一人暮らしを始めようと思う」

誠子
 「また随分と中途半端なタイミングですね…
  後数か月で卒業なのに」

菫「まさにそれが原因だ。卒業が近づいてきたからか、
  なんかファンが色々と暴走し始めてな……」

菫「この前業者に調べさせたら
  部屋の中から盗聴器が大量に見つかった」

照「私もその時一緒に見てたけど、
  軽く10個はあったよね」

誠子
 「10個!?」

淡「それだけ仕掛けられても気づかない
  菫先輩も菫先輩だと思うけど」

菫「いや、まさか一介の女子高生の部屋に
  盗聴器仕掛ける奴がいるとは思わないだろ。
  で、流石に安心して眠れないから、
  この際一足先に引っ越す事にした」

誠子
 「なんというか……お疲れ様サマです」

菫「というわけで、新生活で色々準備があるから、
  申し訳ないが今日は一足先に帰らせてもらう」

誠子
 「あ、はい。お疲れさまでした」

尭深
 「…お疲れさまでした」

……

誠子
 「それにしても盗聴器10個かぁ。
  そんなに仕掛けられてるのに
  気づかないもんなのかな」

尭深
 「…そもそも、弘世先輩の部屋に
  出入りする人ってそんなに居ないよね」

尭深
 「せいぜい宮永先輩と淡ちゃんくらいのよう…な……」

照「……」

淡「……」

誠子
 「……もしや」

照「一応言っておくけど、菫の部屋に
  盗聴器が仕掛けられているのを発見したのは私」

淡「三人で遊んでる時にベッドの下を
  漁ってたら見つけたんだよね!」

誠子
 「そ、そうですか。発見者なら
  犯人って事はないですよね!」

尭深
 (…深く触れない事にしよう)



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淡「というわけでやってきました弘世菫ハウス!」

淡「住所は教えてもらってないけど……
  このスーパーハッカー大星にかかれば
  居場所を割り出すなんて朝飯前だよ!」

淡「いやぁGPSってすごいね!
  私も追跡されないように気を付けないと」

淡「というわけで、いざ突撃!」


『ピンポーン』

照『はい。何か御用でしょうか』


淡「どういう事なの!?」

照『その声は淡?どうしてここがわかったの?』

淡「いや、菫先輩のハウスだと思って来たんだけど!
  なんでテルが居るの!?」

照『菫のそばに私がいるのはごくごく当然の事』

淡「あっ、もしかしてテルも
  菫先輩にGPS仕掛けたんだ?」

照『黙秘権を行使する』

菫『微妙に長引いてるが何だった?
  めんどくさそうな相手なら変わるが』

照『……淡が来た。とりあえず鍵開ける』

菫『またか……というかどうして
  お前達は私の居場所がわかるんだ』

照『愛ゆえに』

淡「愛ゆえに!!」



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淡「というわけでお邪魔します!」

照「うん。何もない家だけど
  ゆっくりくつろいでいって」

菫「家主のセリフを取るな!
  ……まぁ来るのは別に構わないが。
  来たからには多少は手伝ってもらうぞ」

淡「お任せあれ!でも言う程散らかってないね」

菫「まだ大半が段ボールの中だからな。
  散らかるのはこれからだ」

淡「あ、でもこの部屋だけなんか本がいっぱい」

照「そこは私の部屋だから」

淡「どういう事!?」

菫「引っ越し初日に身に覚えのない
  段ボールが送られてきてな…
  開けてみたら全部照の本だった」

照「どうせ行く大学同じだろうし
  ルームシェアしたっていいでしょ」

淡「ずっこい!じゃあ私は
  あっちの窓がある部屋もらうね!
  毎晩ロマンチックにお空を眺めるんだ!」

菫「なんで当然のように居住権を主張するんだ」

淡「いいじゃんいいじゃん。
  ここなら白糸台にも通えるし」

照「どうせ菫の事だからこうなる事を見越して
  ここにしたんじゃないの?」

菫「いや、白糸台の位置を意識したのは事実だが、
  別に淡を飼うために選んだわけじゃ」

淡「あ、わ、い、の、へ、や、と!!」

菫「さも当然のように張り紙を」

照「私はちゃんとネームプレート持ってきた」

   『   て る   
    おかしを持たざる者
      入室を禁ず  』

菫「居候のくせに態度でかいな!?」



--------------------------------------------------------



……数日後。



--------------------------------------------------------



誠子・尭深
 「お邪魔します」


 「いらっしゃい。何もない家だけど
  ゆっくりくつろいで欲しい」

淡「ずずいっと入っちゃって!」

菫「だから家主のセリフを取るな!」

誠子
 「チャイム鳴らしたら宮永先輩が出てきて
  びっくりしましたよ」

尭深
 「…てっきり宮永先輩と同棲でも始めたのかと」

照「正解。正確には淡含めて三人暮らしだけど」

菫「正解じゃない。勝手に押し掛けてきて
  居座られてるだけだ」

誠子
 「え、ホントに住んでるんですか?」

淡「モチ!」

尭深
 「…よく見たら洗面所に
  仲良く3本並んだ歯ブラシが」

誠子
 「こっちの部屋、『淡の部屋』って
  プレートが掛けてあるし」

菫「引っ越してすぐ飛び込んできた挙句、
  『住んでいいって言うまでこの部屋から出ません!』
  とか言って部屋に立てこもられた」

淡「基本的人権を主張しただけです!」

照「ちなみにその隣は私の部屋」

菫「引っ越してくるなり段ボールが搬入されて
  『この部屋は私の書斎。
   拒絶するならこの部屋に引きこもって餓死する』
  とか言って部屋に立てこもられた」

誠子
 「立てこもり犯多いですね!?」

尭深
 「…それでお二人を受け入れた、と。
  …というか、弘世先輩の部屋の
  プレートが見当たりませんね」

誠子
 「……もしかして、この、
  『愛の巣』ってのがそうなんですか?」

照「そこは文字通りベッドルーム。
  寝る時は三人で一緒に寝る」

誠子
 「自室あるのに三人で寝てるんですか!?」

淡「モチ!」

尭深
 「…という事は家主なのに自室がないんですね」

菫「まさか3LDKで3部屋も押さえられるとは
  思わなかったからな」

照「相変わらず菫は読みが甘い」

淡「なんで4LDKにしなかったのか
  正直理解に苦しむよね!」

菫「居候のくせに態度でかいな!?
  というか小娘の一人暮らしで
  4LDKは流石にやり過ぎだろう!」

誠子
 (3LDKでもやり過ぎだけどなぁ)



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生徒A・B・C
 「おはようございます!」

菫「おはよう」

照「おはよう」

淡「ございまーす!」

生徒A・B・C
 「……」

生徒B
 「……ねえ。最近あの三人
  いっつも一緒に登校してない?」

生徒C
 「あれ、知らない?噂だと三人暮らししてるらしいよ?」

生徒A
 「愛の巣で日夜イチャつきまくってるって聞いた」

生徒B
 「えぇ!?不純同性交友じゃん!」

生徒A
 「あー、確かそれ麻雀部は除外されてるんだよね。
  部員間で愛をはぐくむのも雀力強化に繋がるからって」

生徒B
 「じゃ、じゃあ、弘世様は毎日
  宮永さんや大星さんと……!」

生徒B
 「か、会長に知らせないと!」ダッ

生徒C
 「あ、そういえばあの子ファンクラブ会員だった」



--------------------------------------------------------



会長
 『…事情聴取を始めます』

照「はい」

淡「なんでも聞きたまえ!」

会長
 『…最近、お二人が弘世様と同棲していると
  噂になっているようですが』

照「否定はしない」

淡「事実だしねー」

会長
 『…寝る時は毎晩シングルベッドで
  ぎゅっとくっついて寝るというのも?』

照「否定はしない」

淡「事実だしねー」

会長
 『…この事実を会誌の方で公表しても?』

照「かまわない」

淡「事実だしねー」


淡「っていうか今更こんなインタビューしなくても、
  タカミー全部知ってるんじゃない?」


尭深(ファンクラブ会長)
 『…虎姫としての私とファンクラブ会長としての私は
  分けて考えるべきと思ってるから』



--------------------------------------------------------



菫「最近周りからジロジロ見られてるような気がする」

照「いつもの事じゃない」

淡「有名人は大変だね」

誠子
 「いやいやそれ気のせいじゃないですよ。
  ファンクラブの会誌って検閲されてないんですか?」

菫「あそこはある種自治区みたいなものだから
  私は特に関与してないが」

尭深
 「……これを」

菫「ん?何々、弘世菫ファンクラブ会誌NO.430
  ……って430?頭おかしいんじゃないのか?」

菫「コホン、いろいろツッコミたいが不問としよう。
  どれ、内容の方は……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 特集:弘世様、宮永照・大星淡との
    同棲生活が発覚!!

 先日から一部会員の間で噂となっていた
 弘世様同棲疑惑。
 会長による直々の事情聴取の結果、
 同棲は事実である事が判明した。

 宮永・大星の両名は弘世様の引っ越し初日から
 新居に侵入し着々と同棲の準備を推進。
 3日目には同棲を開始し、一つ屋根の下
 通称『愛の巣』で同衾していたと告白。

 さらに、
 「私達は逃げも隠れもしない。
  ファンクラブ迎撃の準備は整っている」
 と鼻息荒く宣言した。

 (以降直接インタビュー)

 ……

 なお、本件に対してファンクラブ内で
 アンケートを取ったところ
 以下のような結果となった。
 --------------------------------------
 アンケート:
 弘世様の同棲事件について
 貴女はどう思いますか?
 --------------------------------------
 <肯定:592名(87%)>
  ○弘世様が百合だと判明しただけで僥倖
  ○二股がOKなら私達も
   チャンスあるんじゃない?
  ○宮永・大星も全然いけるし
  ○そもそも弘世様を
   独占しようとは思ってない
  ○いっそ思いっきりイチャついてほしい

 <中立: 88名(13%)>
  −宮永・大星の虚言の可能性があるので
   現時点では静観
  −まずは弘世様宅に監視カメラを仕掛けて
   事実を確認したい
  −証拠映像ください、ムービーで

 <否定( 0%)>
  (該当者なし)

 若干不穏な発言が散見されるものの、
 大多数が好意的に受け止めている模様。
 このため我々ファンクラブとしては
 3人の同棲を歓迎し温かく見守る事とした。
 
 <連絡事項>
 監視カメラ・盗聴器を保持している会員は
 ファンクラブ会長(渋谷尭深)まで
 ご連絡願います。
 
 <広告>
 掘り出し物目白押し!
 弘世様写真オークション、4/25開催予定!
 水着、体操服姿もあるよ!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


菫「ツッコミどころしかないんだが!?
  なんで私本人にはインタビューしないんだよ!」

尭深
 「…こっちの方が面白いかと思いまして」

誠子
 「ていうか尭深会長だったの!?」

尭深
 「弘世先輩に近づくためには
  虎姫になるのが一番都合がよかった」

菫「しかも虎姫の方がついでかよ!」

尭深
 「…そこで相談なんですけど……
  くだんの会誌で募った結果、
  監視カメラと盗聴器を持つ会員が少なくとも
  50人は存在する事が明らかになりました」

誠子
 「多過ぎない!?」

菫「完全に犯罪者集団じゃないか」

尭深
 「…はい。このままだと一部ファンクラブ会員が
  犯罪に走る可能性があるので、
  できれば定期的に私生活の内容を
  取材させていただけると」

照「私は特に問題ない」

淡「許可しようではないか!」

菫「なんでお前達が許可するんだ!?私は嫌だぞ!
  私生活を暴露されるなんて冗談じゃない!」

尭深
 「…でも、このまま行くと
  寮生活の状態に元通りですよ?」

淡「50個の監視カメラと盗聴器かー」

照「思い出を自動録画してくれてると考えれば
  意外に悪くないかもしれない」

菫「いや普通に論外だろ……おい尭深。
  取材は飲んでやるが条件がある。
  一つは公表前に会誌を検閲させる事、
  もう一つはファンクラブの暴走を抑止する事だ」

尭深
 「…了解しました。では、屋外に設置したカメラは
  除去するよう指示しておきますね」

菫「ってもう盗撮開始してたのかよ!」



--------------------------------------------------------



……数日後。



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尭深
 「……うーん。どうしようかな。
  これはちょっとピントがボケちゃってる。
  こっちの方が鮮明だけど、
  レーティングに引っ掛かっちゃうし…」

誠子
 「…お疲れ様サマでーす。
  あれ、尭深一人って珍しいね。
  他の人はまだ来てない感じ?」

尭深
 「…うん。弘世先輩は部長会、
  宮永先輩と淡ちゃんは
  売店までお菓子を買いに」

誠子
 「ふんふむ。って、何この大量の写真」

尭深
 「…ちょっと手持無沙汰だったから、
  ファンクラブの会誌に出す写真を選んでたところ」

誠子
 「へー。見ていい奴とかある?」

尭深
 「…弘世先輩次第だけど。
  レーティングに引っ掛からないのはこっち」

誠子
 (引っ掛かる奴あるんだ…)

誠子
 「んじゃ、ちょっと見せてもらおうかな。
  それにしても大漁だなぁ。
  100枚以上あるんじゃない?」

尭深
 「…これでも、もらった写真のほんの一部だよ。
  宮永先輩も淡ちゃんも結構記録に残すタイプみたい。
  SDカードには700枚くらい入ってたし」

誠子
 「あの二人も軽く病気だよなぁ……って」

誠子
 「ちょ、何これ!?三人抱き合って寝てるんだけど!?
  これ盗撮画像じゃないの!?」

尭深
 「…部屋据え付けの定点ビデオカメラのキャプチャ画像。
  寝てるところも撮影してるみたい」

誠子
 「…こっちはお風呂!?
  いやいやこれはレーティング…って
  なんでこんなの撮ってるの!?」

尭深
 「…湯気でいい感じに隠れてるからOKかなって。
  これも防水仕様の定点カメラから」

誠子
 「えーと。これ、撮られてる事
  弘世先輩は知ってるの?」

尭深
 「…どうだろう。多分知らないんじゃないかな。
  でも、弘世先輩って宮永先輩と淡ちゃんには
  すごく甘いから」

尭深
 「…あ、今からムービー確認するけど見る?」

誠子
 「動画もあるんだ……」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



淡『やっほー。この映像は、我らが愛の巣…
  通称モンスターハウスの日常を切り取ってみました!』

照『こっちである程度編集しておいた。
  例のVIP会員用の特典にでも使って欲しい。
  あ、18禁なシーンは事前にカットしてあるから安心して』

淡『ん?これどうやって撮ってるんだって?
  基本的には各部屋に据え付けの
  定点ビデオカメラを使ってます!
  サキが教えてくれたカメラすっごいね!
  お風呂とかでもキレーに撮れるんだよ!』

淡『っと話が脱線しちゃった。じゃぁまずは
  午前5時くらいから行ってみよう!』

淡『……こほん!』

淡『――弘世菫の朝は早い。
  午前5時、二人の恋人が眠る中、
  彼女は一人だけ目を覚ます』

照『朝ご飯とお弁当を作るためだね。
  あ、淡にホールドされてて中々抜け出せずに苦労してる』

淡『別に起こしてくれていいんだけどねー。
  あ、今度はテルにホールドされた』

照『いつも抜け出すのに10分くらいかかってるみたい。
  ようやく抜け出してキッチンへ。
  あ、ここでカメラを切り替える』

淡『はーいこちらキッチンカメラDの映像でーす。
  なんかタブレット操作してる。
  レシピでも確認してるのかな?』

照『ううん、過去に出した献立と私達の好物をチェックしてる。
  同じ献立が連続にならないように調整してるみたい』

淡『ほへー、そんな事してたんだ?
  あれ?でもその割には私の嫌いなピーマンさんが
  結構な頻度でご登場するんだけど』

照『当然嫌いな食べ物も把握してる。
  だからピーマンは矯正しようとしてるんじゃない?』

淡『猪口才な…私は絶対にピーマンなんかに屈しないよ!
  ってああ、言ったそばからピーマン取り出してる!やめて!!』

照『メニューの一品は肉団子に決定したみたい。
  これ、淡美味しいっておかわりしてた奴だよね』

淡『うそっ、あれピーマン入ってたの!?』

照『とまあ、こんな感じで栄養面も考慮した愛妻弁当が
  毎日丹精込めて作られている』

淡『この後は料理のシーンが続くからちょっとカットしてー、
  はい、午前6時30分。私達が起きる時間まで早送りしました!』

照『あれ、意外に早い?と思った貴女は鋭い。
  これにはちゃんと理由がある』

菫『ほら二人とも起きろ。もう朝だぞ』

照『まだ眠い』

淡『どうせまた1時間くらい早いんでしょ…
  なら、二度寝してもいいよね……?』

菫『毎朝そう言ってギリギリになるじゃないか!
  たまにはすぱっと起きて
  ゆったりと穏やかに朝の時間を…うわっ!?』

照『隙あり』

淡『ナイスだよテルー。くっつき作戦に移行します!』

照『なら私はキスの雨作戦を敢行する』

菫『ちょ、またこのパターンか!?
  おい淡パジャマの下に手を入れるな!
  照も脱がそうとしなブツンッ

照『ここからは18禁なのでカット』

淡『シャワーを浴びたところから再開だね!』


……


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


誠子
 「……」

尭深
 「……」

誠子
 「え?あの3人って本当にそういう関係だったの?」

尭深
 「…そうみたい。まあ新居が3LDKの時点で
  おかしいとは思ってたけど」

尭深
 「…思ってた以上に進んでてびっくりした。
  写真にも結構際どいのがたくさん入ってるし」

尭深
 「…なんだかんだで、弘世先輩も今の状況になる事は
  ある程度予想してたんじゃないかな?」


尭深
 「…その辺どうなんですか、弘世先輩」

菫「……」


誠子
 「うわぁ!?弘世先輩いつの間に!?」

菫「いや、普通にノックして入ったぞ?
  亦野は夢中でムービーを見てて
  気づかなかったようだが」

菫「で、尭深の質問については……
  まあ、そうだな。
  この際暴露してしてしまえば、
  そもそも引っ越した事自体
  あいつらのためだった」

菫「――このままじゃ、あいつらが
  壊れてしまいそうだったからな」


………

……



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


菫『おいお前達、今日も自分の部屋に帰らないつもりか?』

淡『モチロンだよ!二人と一緒に居られる時間は
  あと少ししかないんだからね!』

照『右に同じ。まあ私は菫と
  同じ大学に行くつもりだから
  まだ多少ましだけど』

菫『別に卒業したからって、
  今生の別れになるわけでもないだろうに』

淡『……そんなのわかんないじゃん。
  だって菫先輩もテルも人気者だもん。
  いっつも人に囲まれてる。
  多分大学に入ってもそうなるよね?』

淡『で、古い人達の対応がおざなりになるんだ。
  例えばさ。菫先輩、もう中学の母校には
  ほとんど行ってないでしょ?』

菫『……まあ、な』

淡『それで疎遠にならないって言われてもさ。
  信じろっていう方が無理だよ』

淡『だから。せめて、今だけでいいから甘えさせて』

菫『……』


……


淡『……』スー、スー

菫(……寝ているのに体が震えている。
  こんな必死にしがみついて。
  そんなに離れるのが怖いのか)

菫(だが、私達が卒業して淡から離れるのは
  どうしようもない事実)

菫(私は、こいつに何をしてやれるんだろうか)

照『簡単な事。離れなければいい』

菫『……起きてたのか』

照『うん。不安なのは私も同じだから』

菫『気持ちはわからなくもないがな。
  この手の別れはいくらでもある。
  いちいち心が折れてたらきりがないぞ』

照『一般論にしないで。私達にとって菫は唯一無二の存在。
  私みたいな魔物を、魔物なのに人間扱いしてくれたのは
  貴女が初めてだった』

照『淡にとってもきっとそう。菫との別れは、
  私達にとって死刑に等しい』

菫『……はは。ある種の脅迫だな』

照『否定はしない』

菫『で、その脅迫は何をしたら解いてくれるんだ?』

照『そうだね。新居を作って
  私達を囲ったらやめてあげる』

菫『はは。魔物を囲って縛り付ける、か。
  さながらモンスターハウスだな。
  飲んでやりたいところだが、
  親を説得する材料がない』

照『……そうだね、じゃあ……』


照『部屋に、盗聴器でも仕掛けられてたって事にしたら?』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



……

………

菫「……と、言うわけだ。
  まあ実際に芝居を打とうと部屋に業者を入れたら
  本当に盗聴器が仕掛けられていたわけだが」

誠子
 「な、なんというか、壮絶ですね……」

尭深
 「…じゃあ、やっぱりあの3LDKは最初から
  そのつもりだったって事ですね?」

菫「ああ。一人一部屋で想定してな。
  細かい部屋割りまでは決めてなかったから
  まさか自室が無くなるとは思ってなかったが」

菫「まったく。世話の焼ける奴らだよ」

誠子
 「……」

尭深
 「……」

誠子
 (この条件をあっさり飲んじゃう弘世先輩も
  結構病んでる気がするけどなぁ)

尭深
 (…まあ、誰も困ってないし)

尭深
 「…じゃあ、このムービーは
  そのまま承認という事でいいですね?」

菫「いいわけあるか!少なくとも18禁とか
  いかがわしい事を想起させる発言部分はカットしろ!」



--------------------------------------------------------



誠子
 「さてと、そろそろ今日は終わりにしよっかな。
  じゃあ、私は全体ルームに行って閉めてきますね。
  お疲れ様でした」

尭深・淡・照・菫
 「お疲れ様(でした!)」

……

淡「うんうん、亦野先輩も
  最近は部長らしくなってきたねー」

菫「喜ばしい事だ。おかげさまで安心して卒業できる」

淡「……っ」

照「淡、まだ不安?」

淡「本音を言えば、ちょこっとね。
  でも、今でも無理言ってテルや菫先輩に
  出てきてもらってるわけだし。
  これ以上ワガママは言えないよ」

菫「淡。もう何度も言ったが、
  私達は卒業しても離れるつもりはない。
  それは今の生活からも明らかだ」

照「でも。もし淡が不安になるんだとしたら言って欲しい。
  淡の問題は私達三人の問題だから」

淡「あはは。二人とも本当に優しいね。
  本当は駄目なんだよ?
  そういう優しさが一番人を壊しちゃうんだから」

淡「……私、本当に一生離れられなくなっちゃうよ?」

照「問題ない。少なくとも、
  私は二人とも離すつもりはないから」

菫「……ま。お前達と居るのも別に苦にならないしな。
  お前達がすがりついてくるなら面倒見てやるさ」

淡「……ありがと。これからも一生よろしくね!じゃあ――」


淡「帰ろ!私達のモンスターハウスへ!」


(完)
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posted by ぷちどろっぷ at 2018年04月26日 | Comment(6) | TrackBack(0) | 咲-Saki-
この記事へのコメント
お疲れ様です。
安定の淡照菫。かわいい
Posted by at 2018年04月26日 09:52
あまあますばらです!
このブログのおかげでメゲずにやれてます
Posted by at 2018年04月26日 22:24
リクエストした者です。淡照菫やっぱりいいですね…依存というと2人閉じた世界、みたいなものが多いですが淡照菫には3人で幸せに寄り添っていてほしいです。ギャグ風味かと思いきや「本当に一生離れられなくなっちゃうよ?」の所でゾクッと来ました。
今後も応援しています。貴方の書く作品が大好きです。
Posted by at 2018年04月26日 23:11
愛に溢れるモンスターハウス…いい…
白糸台は安定の魔境、レズの巣窟か何かですかね…
そして離れられない照淡を受け入れる菫さん…ぐっどでした
この先も甘々にイチャイチャしながら三者ともに離れようとしない生活が続くんだろう…

どうでもいいことですがもし良ければ大崎姉妹というのを調べて見て欲しいです松実姉妹のような感じがしたのでなんか共依存味を感じたので是非…
Posted by at 2018年04月28日 23:19
あわあわって照菫が卒業するときにもうワガママもイタズラもしないから卒業しないでって言いながら号泣しそう
Posted by at 2018年04月30日 15:19
コメントありがとうございます!

安定の淡照菫>
照「圧倒的ほのぼの感」
久「どうして久咲和はこうならないのかしら」
菫「どちらも共依存というテーマは
  変わらないのにこの差はなんだろうな」

メゲずにやれてます>
末「コメントおおきに。そっちも
  あんま無理せんようにな」

幸せに寄り添っていてほしい>
菫「この差はどうしてだろうな」
照「やっぱり淡が天真爛漫
  唯我独尊系だからじゃないかな」
淡「応援もありがとうございます!
  これからも頑張るよ!」

白糸台は安定の魔境>
誠子
 「いやいやこの三人だけですって」
照「多分強豪校ならどこも
  こんな感じだと思いたい」
淡「大崎姉妹は手を出すと沼にはまるって
  Twitterで聞いたから遠ざけてるよ!
  実は姉の方が依存度高そうなのって
  いいよね!」
菫「すでに落ちかけてないか?」

卒業しないでって言いながら号泣しそう>
淡「しそうしそう!」
菫「本人が認めるのか……というか
  普段からワガママもイタズラも控えろ」

Posted by ぷちどろっぷ@管理人 at 2018年05月01日 20:33
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