現在リクエスト消化中です。リクエスト状況はこちら。
【感想記事】エリみほSS「闇の賜物」の感想
ちょっと普段の記事とはずいぶんと毛並みが違うのですが、
他に投稿するに適切な場所が思いつかないのでこちらに。
NNNNさんが執筆されたガルパン二次創作
「爛熟の果実」シリーズのバッドエンドIF
「闇の賜物」の読書感想文です。
実は私、ガルパンのエリみほがかなり好きでして。
その中でも、意外な事にどろどろ共依存が好きだったりします。
んで、「爛熟の果実好きでしたー」と感想送った事があるのですが、
なんとそのバッドエンド版を
(おおむね私に贈るために)書いてくださったという事で。
正直私はむしろバッドエンド苦手です。なのでちょっと身構えたのですが、
中身は普通にハッピーエンドでとても美味しかったです。
ちょろっと感想を書き殴ろうと思ったら
感想だけで2000文字超えた(狂気)ので、こっちで紹介しておきます。
この感想文読んで興味がわいた方はぜひ読んでみてください!
【ガールズ&パンツァー】爛熟の果実
--------------------------------------------------------
※以降の記事は、『爛熟の果実』シリーズの軽いネタバレと
『闇の賜物』の濃厚なネタバレを含みます。
興味がある人は先に作品を読んだ方がベターです。
--------------------------------------------------------
前提
--------------------------------------------------------
せっかくなので作品のあらすじ紹介も。
原作通り一度は別れてしまったエリカとみほですが、
エリカの「戻ってきてほしい」という一言から、
みほの中でもエリカへの愛がぶり返してしまい……という展開。
『爛熟の果実』『鉄錆の花』『連理の枝』の三部作となります。
紆余曲折あるものの、丸く収まって大団円、という結末でした。
これを、『わざわざぷちどろっぷ好みのバッドエンド』
展開にしたのが今回感想文を書く『闇の賜物』です。
(『鉄錆の花』から分岐)
--------------------------------------------------------
全体を通した感想
--------------------------------------------------------
『連理の枝』に進む事ができなかったバッドエンド、
という事で恐々としながら読みましたが。
私個人の基準では、このお話は普通にハッピーエンドですね。
悪く言ってもメリーバッドエンドだと思います。
『連理の枝』と対照になる作品として書かれた
『闇の賜物』ですが、個人的には
こちらも『連理の枝』だなと感じました。
(そのままの諺があるので知らない方は検索すると吉)
ある意味ではこちらの方が
そう称するにふさわしいのでは、と思うくらい。
作品の流れとしても、私としては正道であろう『連理の枝』よりも
『闇の賜物』の方が全体としてしっくりきましたね。
(最後に大団円、という結末も
いかにもガルパンという感じで好きですけども)
まあ、確かに作中にある通り、
連理木よりウロボロスの方がぴったりな感じもしますけれど。
個人的には連理木(真)という感じです。
というか実際の連理木だって、
枝が絡みついてもう死んでも離れられないわけですし、
(諺が持つ意味よりも)実際には結構不気味に感じます。
そういう意味でも連理木っぽいなと。
--------------------------------------------------------
冒頭の方から順に感想を
--------------------------------------------------------
逸見エリカが「戻ってきてほしい」と
すがるパターンって、斜陽の黒森峰において
天才の先代から受け継いだ荷が重過ぎて……
という苦悩が根底にあるパターンが
結構多い気がします。
そんな中で、純粋にみほへの想いを募らせて、
その重さに潰されたパターンって、結構希少な気がするのです。
個人的にはこの時点でもう大好きです。
(これは『爛熟の果実』の範囲内で、本作ではありませんが)
そして、単に逆境が原因ではないエリカだからこそ、
あれ程までに心血を注いだ黒森峰と西住流を捨てる、
という結論に至るわけで。
確かに、この流れで単にみほが黒森峰に戻ってきて、
二人は幸せになって終了――だと
今度はエリカ側に酷く重い咎が残るのも確か。
そう考えれば、エリカがあの決断を取ったのは
私にとってはとてもすんなり飲み込めましたし、
ごく自然に「そうするべきだよね」とも思いました。
--------------------------------------------------------
今までの世界を終わらせてしまった二人について
--------------------------------------------------------
確かに、『普通の人』は大切なものを複数持っていて。
それぞれに優先順位は付けるかもしれませんが、
どれも等しく大切にしようとするのだと思います。
ただ、この二人は、お互いへの想いが
秤を振り切ってしまっている。
その上で、『その他』まで抱えていたら壊れてしまうから、
一番大切なもの以外を全て捨てた。
それほどまでに重く、深く愛し合える人生は、
間違いなく最高水準の幸福だと思います。
彼女達が放つ永久凍土が如き冷たさに、周囲は戸惑い嫌悪します。
ですが、当人からすればそれも当然の対応だとも思いました。
二人にとって『その他』と絡む事は、
『恋人と二人、邪魔されず愛しあっていたい時に、
キャッチセールスのインターホンが鳴る』ようなものです。
別に彼女達の反応は異常でもなく、ごく普通の
至極人間らしい反応だと思います。落差が激し過ぎるというだけで。
単に愛が重過ぎて他がどうでもよくなっただけ。
ぶっちゃけ単なるバカップルだと思います。
無論、異常だとは思いますが。
--------------------------------------------------------
このお話を、純然たるハッピーエンドだと考える理由について
--------------------------------------------------------
根の堅洲国と言えば死者の国。
さらに桃の木と言えば、イザナギが追手から逃げる時に
桃を投げつけた事で有名です。
なぜ桃なのかというと、かつて桃は邪気を払い、
不老長寿をもたらす植物とされていた事に起因するのだと思います。
(当然作者さんはこの辺りご存じなのでしょう)
荒涼とした死の世界に力強く根を張り実をつける桃の木。
これは、エリカとみほがその世界を閉じ、荒れ果てた道を進みつつも、
二人の愛は未来永劫生き続ける事を示唆していると思いました。
「死んでも繋がり続け」「不老長寿を意味する桃の実として結実する」
これ程までに力強く幸福が暗示された優しい終わりも珍しいなと。
まあ、この桃に邪気を払う効果があるとは思えませんが。
※余談ですが、やがて鶴姫しずかも『こっち側』にきて、
二人がつけた桃の実を食べそう(黄泉戸喫)ですね。この子には病が伝染しそう。
その時になって「ああ、成程こういう事か」と
得心したりしたら素敵です。
--------------------------------------------------------
おわりに
--------------------------------------------------------
というわけで、私的には何の矛盾もなく
シンプルで完璧なハッピーエンドとして
とても美味しくいただきました。
ただ他の人が読んだらこれどう思うんですかね?
やっぱり「バッドエンド」なのでしょうか。
個人的にはそこも気になりますね。
作品としては2年も前に大団円で完結していた上に、
そのバッドエンドIFという事で。
正直新作書いた方が受けはいいだろう……という状況で、
その上でも書いてくださった事が
とてもとても嬉しいです!そしてごめんなさい!
でも反省はしませんまたこういうの書いてください!
素敵な作品ありがとうございました!
他に投稿するに適切な場所が思いつかないのでこちらに。
NNNNさんが執筆されたガルパン二次創作
「爛熟の果実」シリーズのバッドエンドIF
「闇の賜物」の読書感想文です。
実は私、ガルパンのエリみほがかなり好きでして。
その中でも、意外な事にどろどろ共依存が好きだったりします。
んで、「爛熟の果実好きでしたー」と感想送った事があるのですが、
なんとそのバッドエンド版を
(おおむね私に贈るために)書いてくださったという事で。
正直私はむしろバッドエンド苦手です。なのでちょっと身構えたのですが、
中身は普通にハッピーエンドでとても美味しかったです。
ちょろっと感想を書き殴ろうと思ったら
感想だけで2000文字超えた(狂気)ので、こっちで紹介しておきます。
この感想文読んで興味がわいた方はぜひ読んでみてください!
【ガールズ&パンツァー】爛熟の果実
--------------------------------------------------------
※以降の記事は、『爛熟の果実』シリーズの軽いネタバレと
『闇の賜物』の濃厚なネタバレを含みます。
興味がある人は先に作品を読んだ方がベターです。
--------------------------------------------------------
前提
--------------------------------------------------------
せっかくなので作品のあらすじ紹介も。
原作通り一度は別れてしまったエリカとみほですが、
エリカの「戻ってきてほしい」という一言から、
みほの中でもエリカへの愛がぶり返してしまい……という展開。
『爛熟の果実』『鉄錆の花』『連理の枝』の三部作となります。
紆余曲折あるものの、丸く収まって大団円、という結末でした。
これを、『わざわざぷちどろっぷ好みのバッドエンド』
展開にしたのが今回感想文を書く『闇の賜物』です。
(『鉄錆の花』から分岐)
--------------------------------------------------------
全体を通した感想
--------------------------------------------------------
『連理の枝』に進む事ができなかったバッドエンド、
という事で恐々としながら読みましたが。
私個人の基準では、このお話は普通にハッピーエンドですね。
悪く言ってもメリーバッドエンドだと思います。
『連理の枝』と対照になる作品として書かれた
『闇の賜物』ですが、個人的には
こちらも『連理の枝』だなと感じました。
(そのままの諺があるので知らない方は検索すると吉)
ある意味ではこちらの方が
そう称するにふさわしいのでは、と思うくらい。
作品の流れとしても、私としては正道であろう『連理の枝』よりも
『闇の賜物』の方が全体としてしっくりきましたね。
(最後に大団円、という結末も
いかにもガルパンという感じで好きですけども)
まあ、確かに作中にある通り、
連理木よりウロボロスの方がぴったりな感じもしますけれど。
個人的には連理木(真)という感じです。
というか実際の連理木だって、
枝が絡みついてもう死んでも離れられないわけですし、
(諺が持つ意味よりも)実際には結構不気味に感じます。
そういう意味でも連理木っぽいなと。
--------------------------------------------------------
冒頭の方から順に感想を
--------------------------------------------------------
逸見エリカが「戻ってきてほしい」と
すがるパターンって、斜陽の黒森峰において
天才の先代から受け継いだ荷が重過ぎて……
という苦悩が根底にあるパターンが
結構多い気がします。
そんな中で、純粋にみほへの想いを募らせて、
その重さに潰されたパターンって、結構希少な気がするのです。
個人的にはこの時点でもう大好きです。
(これは『爛熟の果実』の範囲内で、本作ではありませんが)
そして、単に逆境が原因ではないエリカだからこそ、
あれ程までに心血を注いだ黒森峰と西住流を捨てる、
という結論に至るわけで。
確かに、この流れで単にみほが黒森峰に戻ってきて、
二人は幸せになって終了――だと
今度はエリカ側に酷く重い咎が残るのも確か。
そう考えれば、エリカがあの決断を取ったのは
私にとってはとてもすんなり飲み込めましたし、
ごく自然に「そうするべきだよね」とも思いました。
--------------------------------------------------------
今までの世界を終わらせてしまった二人について
--------------------------------------------------------
確かに、『普通の人』は大切なものを複数持っていて。
それぞれに優先順位は付けるかもしれませんが、
どれも等しく大切にしようとするのだと思います。
ただ、この二人は、お互いへの想いが
秤を振り切ってしまっている。
その上で、『その他』まで抱えていたら壊れてしまうから、
一番大切なもの以外を全て捨てた。
それほどまでに重く、深く愛し合える人生は、
間違いなく最高水準の幸福だと思います。
彼女達が放つ永久凍土が如き冷たさに、周囲は戸惑い嫌悪します。
ですが、当人からすればそれも当然の対応だとも思いました。
二人にとって『その他』と絡む事は、
『恋人と二人、邪魔されず愛しあっていたい時に、
キャッチセールスのインターホンが鳴る』ようなものです。
別に彼女達の反応は異常でもなく、ごく普通の
至極人間らしい反応だと思います。落差が激し過ぎるというだけで。
単に愛が重過ぎて他がどうでもよくなっただけ。
ぶっちゃけ単なるバカップルだと思います。
無論、異常だとは思いますが。
--------------------------------------------------------
このお話を、純然たるハッピーエンドだと考える理由について
--------------------------------------------------------
根の堅洲国と言えば死者の国。
さらに桃の木と言えば、イザナギが追手から逃げる時に
桃を投げつけた事で有名です。
なぜ桃なのかというと、かつて桃は邪気を払い、
不老長寿をもたらす植物とされていた事に起因するのだと思います。
(当然作者さんはこの辺りご存じなのでしょう)
荒涼とした死の世界に力強く根を張り実をつける桃の木。
これは、エリカとみほがその世界を閉じ、荒れ果てた道を進みつつも、
二人の愛は未来永劫生き続ける事を示唆していると思いました。
「死んでも繋がり続け」「不老長寿を意味する桃の実として結実する」
これ程までに力強く幸福が暗示された優しい終わりも珍しいなと。
まあ、この桃に邪気を払う効果があるとは思えませんが。
※余談ですが、やがて鶴姫しずかも『こっち側』にきて、
二人がつけた桃の実を食べそう(黄泉戸喫)ですね。この子には病が伝染しそう。
その時になって「ああ、成程こういう事か」と
得心したりしたら素敵です。
--------------------------------------------------------
おわりに
--------------------------------------------------------
というわけで、私的には何の矛盾もなく
シンプルで完璧なハッピーエンドとして
とても美味しくいただきました。
ただ他の人が読んだらこれどう思うんですかね?
やっぱり「バッドエンド」なのでしょうか。
個人的にはそこも気になりますね。
作品としては2年も前に大団円で完結していた上に、
そのバッドエンドIFという事で。
正直新作書いた方が受けはいいだろう……という状況で、
その上でも書いてくださった事が
とてもとても嬉しいです!そしてごめんなさい!
でも反省はしませんまたこういうの書いてください!
素敵な作品ありがとうございました!
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/185000457
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/185000457
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
>>意外なことに
知ってた。